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11話 カブトムシ?の丸焼き
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寝起きの事件に一喜一憂しつつも山頂を目指した。一応辺りを警戒しながら慎重に歩を進める。
昨日の夜に習得した『気配察知』と『忍び足』のスキルを意識しながら。
身を低くしながら山頂に到着した俺はレックス達が居る方向を窺い見た。
「まだ、居るな。」
昨日、斃されたレックスをまだ解体している。あれだけの巨大生物を1日やそこらで解体出来る訳がないと思っていたが。
やはり、『アイテムボックス』のようなチートスキルは無いようだ。
解体し易くする為なのか今朝の作業は辺りの木を切り倒していた。
運搬用に荷車を作製するのかも知れないな。
とりあえず今すぐに解体作業が終わる事は無さそうなので飲み水から探す事にした。前日に川を探した場所とは反対方向に向かってみる。
昨日取った果実を朝食用に一つだけ残して置いたのを齧りながら。
これだけ腹が減って居るのにも係わらず美味いと感じないのは空腹時以外ではきっと食べれた物ではないだろう。
他に食べる物が見付かれば口にする事はもう無いだろう。
「水、水、水」
「めし、めし、めし」
うわごとのように独り言を呟きながら朝の森を彷徨い歩く。
が、何も見付からない。
イライラしながら近くに倒れていた倒木に蹴りを入れる。木片が飛び散り辺りに散乱した。
倒木から向きを変えてまた歩きだした時に何かの気配を感じた。
「!!!」
悪意や殺意は感じない、何かしらの生き物のようだ。感じる気配は複数だ。
周りを警戒しつつ探って見たが特別何かが居る様子も無さそうだ。
「気のせいかな。」
粉々になった倒木に再び視線を戻した時に其れを見つけた。
虫の幼虫だった、只の幼虫ではない。
幼虫も巨大だった。
「これってカブトムシ?」
異世界だから巨大なのかカブトムシの幼虫じゃないから巨大なのかは解らないが。
その幼虫は握り拳サイズだった。倒木は既に腐っているようだ。簡単にボロボロになっていく。
まだ居るかなと興味本位で倒木を解体してみた。指では無理そうな所は蹴りを再び見舞った。
俺は無抵抗の相手には強い!反撃して来る相手には弱い。
次々出てくる幼虫に夢中になった。
で、捕獲した幼虫は20匹余り。さて、此を如何するか?
「これを食うのか?」
日本に居たころなら「食えるかー!」で話は終わるんだが。今は他に食べれそうな物がない。ひょっとしたら美味いかも。
握り拳程もある幼虫20匹余りを抱き抱えるようにして。昨日のねぐらに運ぶ事にした。
「焼けば食えるって」
自分で自分に言い聞かせた。
ねぐらに戻り早速食事の準備に取りかかる。枯れ草を集め小枝を拾い昨日と同じ位の薪を用意してから枯れ草に火を点けた。
とりあえず1匹を炎が上がっている中心部に投入した。ジタバタと激しく暴れていた幼虫も次第に大人しくなり動かなくなった。
「半生で寄生虫はこわいから。」
最初の1匹目だし焼き加減が解らなかったのでしっかり焼いておいた。
焼き上げている最中の臭いは悪く無かった、虫だと知らなければ美味そうな臭いと言っただろう。
焼き上がり炭のようにも見える真っ黒クロスケ状態の虫に恐る恐るかぶりついた。
外側はカリっと中はジュウシー。
思いのほか外側が堅くて顎に力を込めて嚙んだ瞬間幼虫の中身が口の中に入って来た。音で表現すると「ドビュッ」である。
口の中に入った瞬間反射的に吐き出してしまった。口の中に残った味は悪くなかったので残りの幼虫を少し口に含んで咀嚼した。
「不味くはないかな。」
不味くはない。いや、見た目があれで無ければ美味い言っただろう。
サイズがデカいお陰で1匹でも結構な満腹感がある。20匹全部はとても食べきれないので3匹だけ焼いて残りはとって置く事にした。そのまま置いておいたら全て逃げられてしまいそうなので地面に穴を掘って残りを生きたまま埋めて置いた。
死ぬ事は無いと思うけど、死んだ幼虫にはとても手が出せない。寄生虫による食中毒とか洒落にもならん。薬も無く医者も居ない状態でどうやって回復するのか。
「リストがあるじゃん」
空腹の為スキルリストの事が抜け落ちていた。某ゲームの「ホイミ」的な回復手段があるはずだとスキルリストを頭に思い浮かべた。
昨日の夜に習得した『気配察知』と『忍び足』のスキルを意識しながら。
身を低くしながら山頂に到着した俺はレックス達が居る方向を窺い見た。
「まだ、居るな。」
昨日、斃されたレックスをまだ解体している。あれだけの巨大生物を1日やそこらで解体出来る訳がないと思っていたが。
やはり、『アイテムボックス』のようなチートスキルは無いようだ。
解体し易くする為なのか今朝の作業は辺りの木を切り倒していた。
運搬用に荷車を作製するのかも知れないな。
とりあえず今すぐに解体作業が終わる事は無さそうなので飲み水から探す事にした。前日に川を探した場所とは反対方向に向かってみる。
昨日取った果実を朝食用に一つだけ残して置いたのを齧りながら。
これだけ腹が減って居るのにも係わらず美味いと感じないのは空腹時以外ではきっと食べれた物ではないだろう。
他に食べる物が見付かれば口にする事はもう無いだろう。
「水、水、水」
「めし、めし、めし」
うわごとのように独り言を呟きながら朝の森を彷徨い歩く。
が、何も見付からない。
イライラしながら近くに倒れていた倒木に蹴りを入れる。木片が飛び散り辺りに散乱した。
倒木から向きを変えてまた歩きだした時に何かの気配を感じた。
「!!!」
悪意や殺意は感じない、何かしらの生き物のようだ。感じる気配は複数だ。
周りを警戒しつつ探って見たが特別何かが居る様子も無さそうだ。
「気のせいかな。」
粉々になった倒木に再び視線を戻した時に其れを見つけた。
虫の幼虫だった、只の幼虫ではない。
幼虫も巨大だった。
「これってカブトムシ?」
異世界だから巨大なのかカブトムシの幼虫じゃないから巨大なのかは解らないが。
その幼虫は握り拳サイズだった。倒木は既に腐っているようだ。簡単にボロボロになっていく。
まだ居るかなと興味本位で倒木を解体してみた。指では無理そうな所は蹴りを再び見舞った。
俺は無抵抗の相手には強い!反撃して来る相手には弱い。
次々出てくる幼虫に夢中になった。
で、捕獲した幼虫は20匹余り。さて、此を如何するか?
「これを食うのか?」
日本に居たころなら「食えるかー!」で話は終わるんだが。今は他に食べれそうな物がない。ひょっとしたら美味いかも。
握り拳程もある幼虫20匹余りを抱き抱えるようにして。昨日のねぐらに運ぶ事にした。
「焼けば食えるって」
自分で自分に言い聞かせた。
ねぐらに戻り早速食事の準備に取りかかる。枯れ草を集め小枝を拾い昨日と同じ位の薪を用意してから枯れ草に火を点けた。
とりあえず1匹を炎が上がっている中心部に投入した。ジタバタと激しく暴れていた幼虫も次第に大人しくなり動かなくなった。
「半生で寄生虫はこわいから。」
最初の1匹目だし焼き加減が解らなかったのでしっかり焼いておいた。
焼き上げている最中の臭いは悪く無かった、虫だと知らなければ美味そうな臭いと言っただろう。
焼き上がり炭のようにも見える真っ黒クロスケ状態の虫に恐る恐るかぶりついた。
外側はカリっと中はジュウシー。
思いのほか外側が堅くて顎に力を込めて嚙んだ瞬間幼虫の中身が口の中に入って来た。音で表現すると「ドビュッ」である。
口の中に入った瞬間反射的に吐き出してしまった。口の中に残った味は悪くなかったので残りの幼虫を少し口に含んで咀嚼した。
「不味くはないかな。」
不味くはない。いや、見た目があれで無ければ美味い言っただろう。
サイズがデカいお陰で1匹でも結構な満腹感がある。20匹全部はとても食べきれないので3匹だけ焼いて残りはとって置く事にした。そのまま置いておいたら全て逃げられてしまいそうなので地面に穴を掘って残りを生きたまま埋めて置いた。
死ぬ事は無いと思うけど、死んだ幼虫にはとても手が出せない。寄生虫による食中毒とか洒落にもならん。薬も無く医者も居ない状態でどうやって回復するのか。
「リストがあるじゃん」
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