紫電の射手 勇者パーティで無能扱いされて追放しかし、雷に打たれて世界最強の魔法剣士に!

秋水

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第一章 紫電の射手

act.11 無能から未知へ

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「だけど、俺には今その力がある。絶対ディルクに追いついてやるぜ」

 イグナールは決意と共に宝石を握りしめ、魔力を流し込む。隙間から紫色の光が漏れる。開くとそこにはやはり紫色に輝きく宝石があった。時折雷光が瞬き蠢いているように見える。

「それは! ほ、炎……いや水? 違う」

 ガタっと音を立て両手をカウンターに叩きつけ、前のめりにイグナールのライセンスを見つめる受付女性の表情は驚きと未知への好奇心に満ちている。

「驚くのも無理はないと思いますが、落ち着いてください」

 モニカが受付女性をなだめ、イグナール属性についての経緯を説明する。彼女じゃ終始半信半疑で聞いていたが、ライセンスに宿る属性を見て信ずる他なくなったようだ。

「取り乱して申し訳ございません……」

 彼女は頭を深く深く下げイグナールとモニカに謝る。

「いや、いいんだ。俺達も謎ばかりで困惑しているんだから。それにしてもバージスの討伐ギルドなら何かわかるかもと思ったいたんだけどなぁ」
「イグナール様は特殊すぎます。ご存知の通り人を含め万物は炎、水、風、土の属性に分類されます。まさに常識がひっくり返る思いです。しかし……雷を操る魔法使いが遠い昔にいたとは聞いたことはありますが……」

 モニカも雷属性の魔法について話してはいたが、あれは水と風の複合魔法だと結論付けられていると言っていた。とイグナールは思い出していた。

「詳しいことは私にはわかりかねますが、古代魔法の研究をしている方を知っていますので、よろしければご紹介いたしましょうか?」
「本当か! それは助かるよ」
「保証は出来ませんが、きっとお力になって頂けると思います。紹介状と地図を用意する時間を頂きたいのでまた後日となりますがよろしいでしょうか?」
「全然構わないぜ。あぁそれと、登録してすぐで悪いんだが依頼を受けたいんだが」

 受付の女性は少々お待ちくださいと言って奥へと消えた。

「よかったわね、イグナール」
「まだ何かわかったわけじゃないけどな。それでも一歩前進した気分だ」

 しばらくして数枚の羊皮紙を持って受付の女性は戻った。

「本来実績がない方は登録直後、Eランクとして格付けされるのですが……勇者ディルク様の同行経験とご紹介もあり、Bランクとさせて頂きます。それでもバージスではAランク相当の依頼ばかりですのでご紹介できるのは数件ではありますが」

 イグナールとモニカは受付の女性が差し出した依頼書に目を通す。

「よし、この依頼にしよう。モニカもいいよな?」
「えぇ、問題ないわ」

 2人は依頼を受け、討伐ギルドを後にした。
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