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10 婚約
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私は、殿下とお付き合いをさせていただくことになりました。
お付き合い・・・というか、婚約です。
本当は、昨日グスタフ様から婚約破棄をされたばかりなので、いかにお相手が殿下であろうとも、すぐに婚約をするのはどうかとも思ったのです。
もちろん、殿下は私の初恋の相手ですし、私をお救いしてくださった殿下のことを、私もお慕いしておりますので、少し間を置いてから婚約をする形にしてはどうでしょう?そのように殿下に提案いたしました。
しかし・・・
「クリスティーナ嬢。君の気持ちは確かにわかるんだが、だけど私は・・・俺はもう我慢できないんだ。美しい君のことを、周りの男共は放ってはおかないだろう。だからすぐにでも・・・君を俺のものにしたいんだ」
――君を俺のものにしたいんだ
私はその言葉で、一瞬にして沸騰してしまいました。あまりに顔が熱を持ちすぎていたため、気絶するかと思ったほどです。
15年前は、あれほど王子様然とした物静かな男の子だったのに・・・今、目の前にいる殿下は、立派な一人の男性でした。
15年前のカーテンの裏では「僕」、普段は「私」、そして、今、私の前では「俺」。
そんな風に一人称が変わっていった殿下の姿も、私を沸騰させた要因の一つでしょう。
この人は、15年の間に、大人の男性として成長していき・・・そして今、私に「男」をさらけだしているのだ。
1人の女を手に入れるために、内に秘めた男の姿をさらけだしているのだ。
・・・私にはそう見えました。そしてそれは、とても官能的なものに思えたのです。
大人の色気を兼ね備えた魅力的な男性が、情熱的な目を私に向けているのです。
「どうか、今すぐにでも、俺と婚約してほしい」
反則だと思いました。
そんなの、抗える訳がないじゃないですか。
だって、私も・・・女なのですから。
「はい・・・」
私はそう答えていました。
「ありがとう・・・」
私の返答にそう口にされた殿下のお顔は、あの日のカーテンの裏の時のように、とても純粋な笑顔でした。
お付き合い・・・というか、婚約です。
本当は、昨日グスタフ様から婚約破棄をされたばかりなので、いかにお相手が殿下であろうとも、すぐに婚約をするのはどうかとも思ったのです。
もちろん、殿下は私の初恋の相手ですし、私をお救いしてくださった殿下のことを、私もお慕いしておりますので、少し間を置いてから婚約をする形にしてはどうでしょう?そのように殿下に提案いたしました。
しかし・・・
「クリスティーナ嬢。君の気持ちは確かにわかるんだが、だけど私は・・・俺はもう我慢できないんだ。美しい君のことを、周りの男共は放ってはおかないだろう。だからすぐにでも・・・君を俺のものにしたいんだ」
――君を俺のものにしたいんだ
私はその言葉で、一瞬にして沸騰してしまいました。あまりに顔が熱を持ちすぎていたため、気絶するかと思ったほどです。
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そんな風に一人称が変わっていった殿下の姿も、私を沸騰させた要因の一つでしょう。
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・・・私にはそう見えました。そしてそれは、とても官能的なものに思えたのです。
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「どうか、今すぐにでも、俺と婚約してほしい」
反則だと思いました。
そんなの、抗える訳がないじゃないですか。
だって、私も・・・女なのですから。
「はい・・・」
私はそう答えていました。
「ありがとう・・・」
私の返答にそう口にされた殿下のお顔は、あの日のカーテンの裏の時のように、とても純粋な笑顔でした。
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