ダンスパーティーで婚約者から断罪された挙句に婚約破棄された私に、奇跡が起きた。

ねお

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11 王城の廊下で

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 私は殿下と共に部屋を後にして、王城の廊下を歩いていました。
 お城の外に待たせている馬車へ向かうのを、殿下は見送ってくださるのだというのです。
 本当に紳士的な方だわ。

 そうして、殿下と2人廊下を歩いていると思いがけない方々に出会いました。
 昨日のブランス侯爵家のダンスパーティーの主役である、グスタフ様とエーデルワイス辺境伯様です。

 グスタフ様のお姿を見て、ちょっと身体を強張らせてしまった私ですが・・・そんな私の肩を殿下は優しく触れてくれました。「大丈夫だよ」という頼もしいお言葉とともに。

 そうよ。私には殿下がいてくださるんだから、大丈夫。
 そう思った私は、グスタフ様のお姿をしっかりと見てみました。彼はきまずそうな顔をしながら、内股でお尻を押さえていました。
 ・・・どうなさったのでしょうか?もしかしたら、おトイレを我慢されているのかしら?

「これは、殿下にクリスティーナ嬢。ちょうど先程、我々の結婚を陛下にお伝えしたところです。昨夜は大変お騒がせしてしまい、申し訳ありませんでした。特にクリスティーナ嬢には、ご不快な思いをさせてしまい、謝罪を申し上げます」

 エーデルワイス辺境伯様が私達にそうお声をかけて、頭を下げてこられました。昨夜の口調とはだいぶ異なっておりますが、これが通常のエーデルワイス辺境伯様の口調なのでしょう。その堂々とした立ち振る舞いは、さすが王国の大将軍の地位を拝命されていらっしゃるだけあります。

 彼はグスタフ様の頭にも手を当てて、一緒に頭を下げさせていらっしゃいました。やはり、昨日の断罪劇については辺境伯様も殿下と同様に罪悪感があるのかもしれません。彼らは腰まで頭を下げていらっしゃいました。

「頭を上げてくれ、エーデルワイス大将軍。クリスティーナ嬢には私から説明をして理解を得てもらった」
「殿下の言う通りです。どうか頭をお上げになってくださいまし、エーデルワイス辺境伯様」

 殿下の言葉に合わせて、私も声をかけさせていただきました。殿下も私も、辺境伯様にしかお声をかけていないのが、ポイントですね。

「お二人とも、お優しい言葉をありがとうございます。私の妻のグスタフについては、私の騎士団で共に騎士として王国にお仕えする所存です」

 そのように辺境伯様はおっしゃっていました。

 ちなみにですが、辺境伯様がグスタフ様を「妻」と呼んでいるのは、同性同士の結婚の場合に、どちらの籍に入るかによって便宜上の夫か妻かが決まるからです。この場合は、グスタフ様はエーデルワイス辺境伯家の籍に入るという形なので、彼は辺境伯様の妻、という立場になる訳です。

 でも、身体を鍛えていないグスタフ様に、騎士なんてつとまるのかしら?

「そうか、グスタフ夫人はこれから大変だろうが、大将軍が伴侶でいてくれるから安心だな。神に真実の愛を誓いあった訳だし」

 殿下のお言葉に、辺境伯様は満面の笑みです。対照的に、グスタフ様はムスっとしたお顔ですね。相変わらず、内股でお尻を押さえていらっしゃいます。

「それではお二方、これにて失礼いたします」

 そう言って、辺境伯様はグスタフ様の肩に手を添えて行ってしまいました。結局グスタフ様は一言も言葉を発しませんでしたが・・・そう思っていたら、後ろからお二人の会話が聞こえました。


「うふふふ♡昨日はとっても熱い夜だったわね♡今夜も一晩中寝かさないからね♡ダーリン♡♡♡」
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
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