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王子様に婚約破棄された私
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「王子様ったら・・・あんまりだわ!」
「ミラージュ様・・・お可哀そうに・・・」
私は伯爵家の自室で、執事であるお兄ちゃんに抱き着いて泣いていた。
昼間に、婚約していた王子様から婚約破棄を言い渡されたからだ。
頭が真っ白になってしまった私は、執事であるお兄ちゃんを呼んで慰めてもらっているの。
「お兄ちゃん・・・昔みたいに、ミラって呼んで・・・お願い・・・」
「・・・ミラ、ああ、可哀そうに。こんなにも可愛くて良い子なのに・・・」
私のお願いを聞いてくれて、昔のように「ミラ」って呼んでくれるお兄ちゃん・・・。
私の髪を優しく撫でてくれるお兄ちゃん・・・。
私の初恋の人。
私とお兄ちゃん・・・レオンは、伯爵令嬢とその使用人という関係だ。
お兄ちゃんは執事長の息子で、黒髪黒眼のスラっと背が高い、すごい美男子。
私が生まれた時から側にいてくれて、それからずっと私のお世話をしてくれているの。
幼馴染でもあり、私にとっては優しくて頼りになる、大好きなお兄ちゃんなのよ。
私は16歳。お兄ちゃんは26歳。
年々かっこよくなっていくお兄ちゃんに、私はドキドキしたわ。
でも、私達は伯爵令嬢とその使用人という関係。
私の恋は、実ることはなかった。
だから、私はお兄ちゃんを忘れるために王宮が主催するダンスパーティーに出席したの。
お兄ちゃんへの想いを断ち切るために・・・新たな出会いを探すために。
そして、そこで素敵な王子様に見初められて、婚約することになったのよ。
金髪緑眼の王子様もすごいイケメンなのよ。それに優しかった。
だから私、どんどん王子様に夢中になっていったの。王子様にすごく尽くしたわ。
でも・・・
しばらくすると、王子様の私に対する態度はどんどん素っ気なくなっていったわ・・・。
そして、婚約破棄よ。
しかも、まったく身に覚えのない悪行を言いふらされてしまったの。
私は学園にいられなくなってしまって、実家である伯爵家に帰ってきて、今の状態なのよ。
ああ、私はこれから、どうしたらいいのだろう・・・。
*
ああ、ミラ。なんて可哀そうなんだろう。
かなうなら、君の身体を抱きしめてあげたい!
・・・だけど、昔のように髪をなでてあげるのが精いっぱいだ・・・。
それにしても、王子はなんてひどい奴なんだ。
ミラの話を聞けば聞くほど、僕は王子への悪感情が積もっていった。
僕はレオン。
伯爵令嬢のミラージュ様・・・ミラに仕える執事だ。
僕はミラが幼い頃からずっとお世話をしてきた。
ミラは妹のような存在だったんだ。
・・・そう、”だった”んだ。
幼い頃はやんちゃで妹のように可愛かったミラ。
だけど、年々成長していくにつれて、彼女はどんどん綺麗になっていった。
上質な絹のように滑らかで、キラキラと輝く金髪。
どんな美術絵画よりも美しい顔。
そして、女性らしく成長した身体。
立ち振る舞いも気品のある淑女に。
だけど、その性格は幼い頃のように純真なままだ。
ちょっとドジなところも昔と変わっていない。
年々魅力的に成長していく彼女に、僕はドキドキしっぱなしだ。
もう彼女は、僕にとって妹のような存在ではない。
最愛の女性になっていた。
だけど、彼女は伯爵令嬢、僕は使用人。
貴族と平民だ。
僕のこの気持ちは、決して成就することはない・・・。
・・・
「わぁ、綺麗なお花!ここは昔と変わらないわね!」
「そうだね。ミラはよく花を摘んで、僕に冠を作ってくれていたね」
私は次の日、お兄ちゃんに我儘を言って、伯爵領の原っぱに連れてきてもらったの。
悲しいことがあると、いつもここに来るのよ。
お兄ちゃんは腰に剣をさして、いつもよりも凛々しい姿になっている。
思わずポーっと見惚れちゃったわ。
・・・でもね、私ちょっと嫉妬しちゃった。
だってね。この原っぱに来る途中に街中を通るんだけど、街中の女性みんなが頬を染めてお兄ちゃんを見るのよ。年配の女性から、幼い少女まで。みんなよ。
お兄ちゃんがすごいイケメンだから、見てしまうのも仕方ないんだけど、私のお兄ちゃんなのよ!
*
僕は今、ミラと共に外出している。
昔からよく一緒に来ている伯爵領の原っぱだ。
ミラは悲しいことがあると、しょっちゅうここで気分転換をしている。
ミラの姿はいつものドレス姿ではなく、お忍びの町娘の恰好だ。
僕はいつもと違うミラの姿に、思わず見惚れてしまった。
・・・だが、僕の心は醜い嫉妬で溢れてしまっていた。
原っぱに来る途中の街中で、多くの男性が彼女を見ていたからだ。皆、頬を染めてだ。年配の男性から幼い少年までもだ。
中には大きく鼻の下を伸ばしている者もいた。汚らわしい目でミラを見るな!
彼女の魅力に惹かれてしまうのは仕方ないが、彼女は僕の最愛の人なんだぞ!
・・・
「キャアアア!」
「ミラ!?」
あああ、なんということなの。
こんな平和な原っぱに魔物の群れが来るなんて!
しかも、私に向かってくるわ!
・・・
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
な、なんとか魔物の群れを撃退したぞ・・・!
ミラも無事のようだ。
僕も、かすり傷だけで済んだ。剣を習っておいて、本当によかった。
「お兄ちゃん!お兄ちゃああああん!」
「ミラ・・・無事で良かった」
僕の腰に抱き着いてくるミラ。
僕を見上げるその瞳は潤んでいる。
ああ、そんな眼で見つめられたら・・・僕の理性は・・・
だが、そんな僕の理性を打ち砕くような衝撃が・・・。
「お兄ちゃん、私・・・お兄ちゃんが好きなの!」
「え・・・ミラ・・・」
「お兄ちゃんを忘れるために王子様と婚約もしたけど。でも、ダメなの!私はお兄ちゃんを・・愛してるの!」
「ミ、ミラ・・・ダメだよ。僕達は・・・貴族と平民の関係なんだ・・・」
「魔物に襲われて、私、死ぬかと思ったの。お兄ちゃんも、死んじゃうかと思ったのよ。だから今、気持ちを伝えないと、一生後悔してしまうんじゃないかと思ったの・・・」
「あああ、ミラ・・・僕は・・・・んっ!?」
僕の顔の目の前には、ミラの顔があった。
頑張って背伸びをしたんだろう。
そして、僕の唇には、柔らかい感触があった。
それは、僕の理性を破壊するには十分すぎる威力だった。
・・・
・・・まるで私、夢の中にいるようだわ。
だって私、大好きなお兄ちゃんと、結ばれたのよ。
絶望の縁にいたと思ったら、気づいたら天国にいる気分・・・。
もう死んでしまってもいいと思えるくらい・・・幸せ・・・・。
でもこのまま戻ったら、もう2度とこの幸せは戻ってこないわ。
最悪、私に手を出してしまったお兄ちゃんは、殺されてしまうかもしれない・・・。
だったら・・・
・・・
「ただいま」
「おかえりなさい。お兄ちゃん」
「お兄ちゃん・・・じゃないだろ?」
「あ・・・おかえりなさい、レオン・・・」
目の前にいるミラは頬を染めて僕を見ている。
あれから半年が過ぎた。
僕達はあの後、駆け落ちした。
今は元々住んでいた国から遠く離れた国で暮らしている。
僕はあれから剣の腕を磨いて魔物を狩る仕事に着いた。
ミラは趣味で裁縫をしてたから、針子の仕事をして生計を助けてくれている。
そういえば風の噂で聞いたけど、ミラとの婚約を破棄した王子は、悪事が明るみに出てしまって貴族達から反感を食らい、王になる権利を失ってしまったようだ。
今の僕達には関係ないことだけど、ミラに悲しい思いさせた奴だから、胸がスッとしたよ。
僕達の生活はガラっと変わってしまって、経済的には苦しいけど毎日幸せだ。
もっともっと頑張って生活を豊かにしていかないとね。
なぜなら・・・
「ミラ、いつまでも僕の名前を呼ぶのに頬を染めていちゃダメだよ?生まれてくる子に笑われちゃうよ」
ミラのお腹の中には僕達の新しい命が芽生えていたからだ。
「うふふふ、そうね。・・・私、あなたの子供を身ごもることができて幸せよ、レオン」
「僕もさ、ミラ・・・」
そして僕達は小さな家の中で、今日も唇を重ねた。
「ミラージュ様・・・お可哀そうに・・・」
私は伯爵家の自室で、執事であるお兄ちゃんに抱き着いて泣いていた。
昼間に、婚約していた王子様から婚約破棄を言い渡されたからだ。
頭が真っ白になってしまった私は、執事であるお兄ちゃんを呼んで慰めてもらっているの。
「お兄ちゃん・・・昔みたいに、ミラって呼んで・・・お願い・・・」
「・・・ミラ、ああ、可哀そうに。こんなにも可愛くて良い子なのに・・・」
私のお願いを聞いてくれて、昔のように「ミラ」って呼んでくれるお兄ちゃん・・・。
私の髪を優しく撫でてくれるお兄ちゃん・・・。
私の初恋の人。
私とお兄ちゃん・・・レオンは、伯爵令嬢とその使用人という関係だ。
お兄ちゃんは執事長の息子で、黒髪黒眼のスラっと背が高い、すごい美男子。
私が生まれた時から側にいてくれて、それからずっと私のお世話をしてくれているの。
幼馴染でもあり、私にとっては優しくて頼りになる、大好きなお兄ちゃんなのよ。
私は16歳。お兄ちゃんは26歳。
年々かっこよくなっていくお兄ちゃんに、私はドキドキしたわ。
でも、私達は伯爵令嬢とその使用人という関係。
私の恋は、実ることはなかった。
だから、私はお兄ちゃんを忘れるために王宮が主催するダンスパーティーに出席したの。
お兄ちゃんへの想いを断ち切るために・・・新たな出会いを探すために。
そして、そこで素敵な王子様に見初められて、婚約することになったのよ。
金髪緑眼の王子様もすごいイケメンなのよ。それに優しかった。
だから私、どんどん王子様に夢中になっていったの。王子様にすごく尽くしたわ。
でも・・・
しばらくすると、王子様の私に対する態度はどんどん素っ気なくなっていったわ・・・。
そして、婚約破棄よ。
しかも、まったく身に覚えのない悪行を言いふらされてしまったの。
私は学園にいられなくなってしまって、実家である伯爵家に帰ってきて、今の状態なのよ。
ああ、私はこれから、どうしたらいいのだろう・・・。
*
ああ、ミラ。なんて可哀そうなんだろう。
かなうなら、君の身体を抱きしめてあげたい!
・・・だけど、昔のように髪をなでてあげるのが精いっぱいだ・・・。
それにしても、王子はなんてひどい奴なんだ。
ミラの話を聞けば聞くほど、僕は王子への悪感情が積もっていった。
僕はレオン。
伯爵令嬢のミラージュ様・・・ミラに仕える執事だ。
僕はミラが幼い頃からずっとお世話をしてきた。
ミラは妹のような存在だったんだ。
・・・そう、”だった”んだ。
幼い頃はやんちゃで妹のように可愛かったミラ。
だけど、年々成長していくにつれて、彼女はどんどん綺麗になっていった。
上質な絹のように滑らかで、キラキラと輝く金髪。
どんな美術絵画よりも美しい顔。
そして、女性らしく成長した身体。
立ち振る舞いも気品のある淑女に。
だけど、その性格は幼い頃のように純真なままだ。
ちょっとドジなところも昔と変わっていない。
年々魅力的に成長していく彼女に、僕はドキドキしっぱなしだ。
もう彼女は、僕にとって妹のような存在ではない。
最愛の女性になっていた。
だけど、彼女は伯爵令嬢、僕は使用人。
貴族と平民だ。
僕のこの気持ちは、決して成就することはない・・・。
・・・
「わぁ、綺麗なお花!ここは昔と変わらないわね!」
「そうだね。ミラはよく花を摘んで、僕に冠を作ってくれていたね」
私は次の日、お兄ちゃんに我儘を言って、伯爵領の原っぱに連れてきてもらったの。
悲しいことがあると、いつもここに来るのよ。
お兄ちゃんは腰に剣をさして、いつもよりも凛々しい姿になっている。
思わずポーっと見惚れちゃったわ。
・・・でもね、私ちょっと嫉妬しちゃった。
だってね。この原っぱに来る途中に街中を通るんだけど、街中の女性みんなが頬を染めてお兄ちゃんを見るのよ。年配の女性から、幼い少女まで。みんなよ。
お兄ちゃんがすごいイケメンだから、見てしまうのも仕方ないんだけど、私のお兄ちゃんなのよ!
*
僕は今、ミラと共に外出している。
昔からよく一緒に来ている伯爵領の原っぱだ。
ミラは悲しいことがあると、しょっちゅうここで気分転換をしている。
ミラの姿はいつものドレス姿ではなく、お忍びの町娘の恰好だ。
僕はいつもと違うミラの姿に、思わず見惚れてしまった。
・・・だが、僕の心は醜い嫉妬で溢れてしまっていた。
原っぱに来る途中の街中で、多くの男性が彼女を見ていたからだ。皆、頬を染めてだ。年配の男性から幼い少年までもだ。
中には大きく鼻の下を伸ばしている者もいた。汚らわしい目でミラを見るな!
彼女の魅力に惹かれてしまうのは仕方ないが、彼女は僕の最愛の人なんだぞ!
・・・
「キャアアア!」
「ミラ!?」
あああ、なんということなの。
こんな平和な原っぱに魔物の群れが来るなんて!
しかも、私に向かってくるわ!
・・・
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
な、なんとか魔物の群れを撃退したぞ・・・!
ミラも無事のようだ。
僕も、かすり傷だけで済んだ。剣を習っておいて、本当によかった。
「お兄ちゃん!お兄ちゃああああん!」
「ミラ・・・無事で良かった」
僕の腰に抱き着いてくるミラ。
僕を見上げるその瞳は潤んでいる。
ああ、そんな眼で見つめられたら・・・僕の理性は・・・
だが、そんな僕の理性を打ち砕くような衝撃が・・・。
「お兄ちゃん、私・・・お兄ちゃんが好きなの!」
「え・・・ミラ・・・」
「お兄ちゃんを忘れるために王子様と婚約もしたけど。でも、ダメなの!私はお兄ちゃんを・・愛してるの!」
「ミ、ミラ・・・ダメだよ。僕達は・・・貴族と平民の関係なんだ・・・」
「魔物に襲われて、私、死ぬかと思ったの。お兄ちゃんも、死んじゃうかと思ったのよ。だから今、気持ちを伝えないと、一生後悔してしまうんじゃないかと思ったの・・・」
「あああ、ミラ・・・僕は・・・・んっ!?」
僕の顔の目の前には、ミラの顔があった。
頑張って背伸びをしたんだろう。
そして、僕の唇には、柔らかい感触があった。
それは、僕の理性を破壊するには十分すぎる威力だった。
・・・
・・・まるで私、夢の中にいるようだわ。
だって私、大好きなお兄ちゃんと、結ばれたのよ。
絶望の縁にいたと思ったら、気づいたら天国にいる気分・・・。
もう死んでしまってもいいと思えるくらい・・・幸せ・・・・。
でもこのまま戻ったら、もう2度とこの幸せは戻ってこないわ。
最悪、私に手を出してしまったお兄ちゃんは、殺されてしまうかもしれない・・・。
だったら・・・
・・・
「ただいま」
「おかえりなさい。お兄ちゃん」
「お兄ちゃん・・・じゃないだろ?」
「あ・・・おかえりなさい、レオン・・・」
目の前にいるミラは頬を染めて僕を見ている。
あれから半年が過ぎた。
僕達はあの後、駆け落ちした。
今は元々住んでいた国から遠く離れた国で暮らしている。
僕はあれから剣の腕を磨いて魔物を狩る仕事に着いた。
ミラは趣味で裁縫をしてたから、針子の仕事をして生計を助けてくれている。
そういえば風の噂で聞いたけど、ミラとの婚約を破棄した王子は、悪事が明るみに出てしまって貴族達から反感を食らい、王になる権利を失ってしまったようだ。
今の僕達には関係ないことだけど、ミラに悲しい思いさせた奴だから、胸がスッとしたよ。
僕達の生活はガラっと変わってしまって、経済的には苦しいけど毎日幸せだ。
もっともっと頑張って生活を豊かにしていかないとね。
なぜなら・・・
「ミラ、いつまでも僕の名前を呼ぶのに頬を染めていちゃダメだよ?生まれてくる子に笑われちゃうよ」
ミラのお腹の中には僕達の新しい命が芽生えていたからだ。
「うふふふ、そうね。・・・私、あなたの子供を身ごもることができて幸せよ、レオン」
「僕もさ、ミラ・・・」
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