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第3章 レムールアーナ人の遺産Vol-1-2。

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❤️レムールアーナ人の遺産❤️保存版③
 MD2198年(4968年)10月9日。~MD2198年(4968年)10月20日。

第1章 レムールアーナ人の遺産Vol-1-2。
(登場人物)
💚アラン・レムールアーナ・アトラス。
 レムールアーナ超銀河団連合帝国初代神聖大帝。
❣️パロメマィウス・レムール・レムラル。
 レムニア共和国女王。身長10センチメートル。アランの共生者。


❣️アフロディーナ・レムール・リア。
 レムールアーナ超銀河団連合帝国女王。コスモドリアン連邦共和国神聖女王。
❣️パロメテロス・レムール・レムラル。
 レムニア共和国女王。身長10センチメートル。アフロディーナの共生者。

❣️キャリル・タリアラン・コスモレルナー。
 コスモレルナー超銀河団連合共和国神聖女王。


❣️アロレア・ボイル・ラドウ。
 ボイラ銀河帝国第1王女。ダザン・ボイル・ラドウ皇帝の長女。


❣️アフロメイラ・レムール・リア。
 コスモドリアン共和国統轄女王。コスモドリアン・レディース最高位司令長官。アフロディーナの従妹。

❣️アフロラレイラ・レムール・リア。
 コスモドリアン共和国副統轄女王。コスモドリアン・レディース副最高位司令長官。アフロディーナの従妹。

❣️アフロミレイラ・レムール・リア。
 コスモドリアン共和国女王。コスモドリアン・レディース司令長官。


❣️アフロイザベル・レムール・リア。
 コスモドリアン共和国女王。コスモドリアン・フリード最高位司令長官。副総統合大総帥。アフロディーナの従妹。

MD2198年(4968年)10月9日。
🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
MD2198年(4968年)10月20日。

第1章 レムールアーナ人の遺産Vol-1-2。
(本文)
 外縁直径920キロメートル、最外縁直径980キロメートル、全高680キロメートルの半球型亀甲船ゴーストリアン・リアナ・エプシロン・エイトの統合司令センターの巨大なスクリーンに、アルダラン帝国マルレメラ・アダン女帝の母船で有る直系7000キロメートル。全長9000キロメートルの卵形母船レムダロリアンが映し出されている。
 其の映像を見てアランは「母船の形状から考えて、闇の勢力の軍勢では無いようだが❗️」と、ナタレル女王に話し掛ける。
「簡単には判断出来ないわね❗️」と、答えるナタレル女王。
「思念波触手を送り出して意識を探ろうとしたのだが無理だった。まるで意識を無い様だ❗️」と、話すアラン。
「意識がない❗️では機械人形では無いの」と、ナタレル女王見解を述べる。
「恐らく思考波がシールドされているのだろう❗️」と、判断して話し掛けるアラン。
「アラン様❗️アルダラン帝国進行の対策はどうされますか」と、問い掛けるロデルス・バルダラ・ルダン母船長。
「私はプロの軍人では無いので、アロムス参謀総長と相談して対応して頂きたい」と、話し掛けるアラン。
「承知しました❗️しかし、アラン様の親衛隊とアフロディーナ様の親衛隊には命令権限は有りませんが」と、答えるロデルス母船長。
「帝国正規艦隊だけで充分であろ❗️もし、対応出来なければ遊撃旅団を派遣するば良い」と、答えるアラン。
「承知しました❗️」と、ロデルス母船長。
 アランは研究所に戻って行く。統合司令センターは軍人だけとなる。
「ロデルス母船長❗️アイネットワークセンターと常時コンタクトし、アルダラン帝国の進行状況を把握し表示せよ❗️」と、命令するアロムス参謀総長
「承知しました」と、答えるロデルス母船長。
 データースクリーンに縮小された映像が現れる。其の映像に、日付け、MD2198年(4968年)10月9日現在。アラド帝国。アドレ帝国。アトリ帝国。アトン帝国制圧。と表示されアルダラン帝国の勢力範囲に組み込まれている。
 其のデータを見てロデルス母船長は「介入しましょうか」と、参謀総長に問い掛ける。
「イヤッ、未だ我が勢力範囲には接触して無いので今暫く様子を見る」と、答えるアロムス参謀総長。
「探知センターです❗️アルダラン銀河アロダン星系から同程度の2船団が続けて発進しました。3船団推定合計で300万台以上になり、我が勢力に取り大いなる脅威です」と、報告する。
「本格的な侵略行動を開始したのか」と、独り言を言うアロムス参謀総長。
「警報を発令しますか」と、話し掛けるロデルス母船長。
 暫し考えてから「東側全域に緊急警報を発令せよ❗️発令後、帝国正規艦隊並びに遊撃旅団に防衛ラインを形成させよ」と、命令するアロムス参謀総長。
「緊急警報を発令します」と、答えるロデルス母船長。発令後、次々と命令する。
「ゴーストタリアナル通信機を稼働させ本国のミロナテリア神聖女王陛下とコンタクトせよ❗️」と、命令するアロムス参謀総長。
「承知しました❗️」と、答えるロデルス母船長。
 数分後。コンタクトが成立する。スクリーンにミロナテリア神聖女王が映し出される。
「アロムス参謀総長、何か緊急事態でも発生したのですか❗️」と、問い掛けるミロナテリア神聖女王。
「アラン様が、重要な研究が有る為に軍事的な事はプロの軍人に任せたいと依頼されました。故に、ゴーストリアン・リアナ・エイト統合司令センターには私達軍人しかおりません。現在アトラス超銀河団東側全域が戦乱状態に有ります。アラン様とアフロディーナ様の親衛隊には命令権限は有りません。私が命令出来るのは正規艦隊と旅団船団だけです❗️
 侵略を開始したアルダラン帝国は、推定300万台の船団で次々と近辺の帝国を制圧し我が勢力圏に近付いています。現状の戦力では対抗出来ません。故に、増援船団を依頼したく連絡させて頂きました❗️其の問題の他に、神代記にレムールアーナ種族と宇宙の覇権を争ったレイダンスル種族が再び来襲したとの情報がレムールアーナ種族レムリア氏族から得ておりますので、科学レベルの向上と戦力増長が不可欠です❗️」と、説明する。
「コンタクトを切らずに暫し待ちなさい❗️」と、指示してスクリーンから消える。
 小一時間後。「全て承知した。直ちに増援船団を派遣する。此方でも戦力の増長を全力で実施する」と、答えるミロナテリア神聖女王。
「有難う御座います神聖女王陛下❗️決定した事をアフロディーナ女王陛下にお伝えします。では此れにて失礼致します❗️」と、話し掛けてコンタクトを切る。
 アロムス参謀総長は、一息付いて「母船長❗️増援船団の許可を得たぞ」話し掛ける。
「アルダラン帝国が勢力範囲に来る迄に間に合えば良いのですが❗️」と、答えるロデルス母船長。
「祈るしかないな❗️」と、アロムス参謀総長。

 レムールアーナ銀河連合帝国の本拠地で有る銀河系西側最外縁はぐれ星系レムリアル星系第3惑星レムールでは、蜂の巣を突っついた様な騒動になっている。悪い意味では無く、良い意味で有る。本国レームル並びに局所銀河郡ではアランの人気は絶大で、供に戦いたいとの希望船団並びに希望者が殺到して混乱している。
 キルルキル副神聖女王が混乱を纏め、希望者は軍事訓練センター等に入所させる。
 MD2198年(4968年)10月11日。アトラス超銀河団増援船団は、バロタロス・バルダラ・ルダン傘下の帝国正規艦隊第1軍団(第11軍~第20軍)。アバザロフ・レムール・レム傘下の第2軍団(第21軍~第30軍)。アハイブロ・レムール・レム傘下の第3軍団(第31軍~第40軍)と決定し出撃命令を出す。
 命令を受けた3軍団は次々と発進し、司令船、半球型亀甲船ゴーストリアン・ラナル・エプシロンを先頭にドロップアップして行く。

 アランは研究センターで研究中、暫し息抜きする為に休憩所でホットコーヒーを飲みながら頭の中を空っぽにする。数秒後。いきなりテラの古代の神話が頭の中を過る。
〈テラの古代神話・・・ティアマト、マルドウク・・惑星X・超古代文明・・衰退・・何故、日本にコスモドームが・・❗️〉等、途切れ途切れで有るが、大いなる参考になる。其にムーアの伝説が重なる。
〈まさか、レムールアーナ人の故郷はテラだった❗️
 と言う事は、レムールアーナの遺産は太陽系の何処かに隠されている。未発見の惑星Xに有るのか。コスモドームの生体脳に超古代の謎が隠されているのかも知れない❗️〉と、思い至る。アランは思考波伝達で〈ミロナテリア、並びにクィーンサークル全員にお願いしたい事がある。太陽系の最外縁から外側宙域で太陽を公転している惑星Xを探して欲しい。恐らく其の惑星にレムールアーナ人の遺産が隠されているからです❗️宜しくお願いする。其れと、コスモドームの生体脳に超古代の謎が隠されているかも知れないので、詳細な査察をして欲しい〉と、伝達する。
 返信は直ぐに来る。
〈了解しましたアラン❗️〉と、ミロナテリア神聖女王の思考波が届く。続けて〈アロムス参謀総長から依頼された増援船団は、正規艦隊3個軍団を送り出しました〉と、付け加える。
〈なるほど。で、アムロスが増援を依頼したのか。300万台以上の船団ではやむを得ない判断だな❗️〉と、話し掛けるアラン。
〈アラン❗️て此方でもレイダンスル種族来襲に備え、戦力増長並びに科学レベル向上に全力を尽くす事が決定したのでお知らせしておくわね❗️〉と、キルルクル女王が話し掛けて来る。
〈キルルクル❗️全帝国、共和国の主要星系の封印プロジェクトも推進して頂きたい〉と、要請するアラン。
〈解りました。直ちに実行するわ。万が一に備えて幾つか出撃拠点を建設します❗️〉と、キルルクル女王。
〈キルルクルに託す❗️〉と、アラン。
〈解りました〉と、キルルクル女王。
〈思考波瞬間移動駆動機関(ゼロ次元絶対移動)の製造は進んでいるのか〉と、話し掛けるアラン。
〈始めたばかりだけど、全力で推進してます❗️〉と、答えるミロナテリア神聖女王。
〈解った。では、又連絡する❗️〉と、話してコンタクトを切るアラン。


 MD2198年(4968年)10月14日現在。アルダラン帝国はアドル帝国を制圧してアスル帝国とアラス帝国を同時に侵略を開始している。
 ゴーストリアン・リアナ・エイトの統合司令センターで事態の進行を見守っているアロムス参謀総長は、増援船団が1時間でも早く到着して欲しいと考えていた。
 数分後。アフロディーナが最高位司令席に着席する。
「アロムス参謀総長❗️安心なさい。アランの親衛隊と私の親衛隊がアルダラン帝国制圧作戦を実行する事になりましたから」と、話し掛けるアフロディーナ。
 アロムス参謀総長は振り向いて「アフロディーナ様❗️此れで我々の勢力範囲への侵入は阻止できます」と、話し掛ける。
「でも、油断はしないで。アルダラン帝国の科学レベルは非常に高い様ですので」と、話し掛けるアフロディーナ。
「承知致しました」と、答えるアロムス参謀総長。
 アフロディーナはマルチ通信回線を開き、第9親衛隊コスモレルナー遊撃旅団のキラル・タリアラン・コスモレルナー統合大総帥を呼び出す。
「アフロディーナ様、御命令は❗️」と、話し掛ける。
「キラル様、相変わらず察しが早いわね❗️」と、答えるアフロディーナ。続けて「アルダラン帝国に支配された星系の解放作戦を実行して頂きたい❗️」と、要請する。
「承知致しましたアフロディーナ様❗️直ちに実行します」と、答えるキラル統合大総帥。
 次に巫女徒艦隊のレイテル・レムール・レル統合大総帥と、レムール教艦隊のダロル・レムール・レル統合大総帥を呼び出す。
「レイテル様、ダロル様❗️貴殿方はコスモレルナー遊撃旅団のキラル様と同行して、解放した惑星に教団の基礎を築いて下さい」と、要請する。
「承知致しました❗️」2人同時に返事をする。

 母国レムリアル星系では、大々的な改造と、レムールアーナ種族レムリア氏族の植民で蜂の巣を突っついた様な状態で、歴史上類を見ない賑わいが続いている。惑星レムールは5惑星から36惑星に増やしてレムリア氏族の植民に対応する。当然第4惑星レムルも36に増やした。
 防衛ラインは第1から第5まで増やし、封印システムは3重化する建設を開始する。
 各種思考波瞬間移動駆動機関エンジンの製造は、局所銀河群の全ての軍事製造ラインで24時間フル稼働している。完成した思考波瞬間移動駆動機関エンジンは宇宙船工匠で取り付け始めている。

 MD2198年(4968年)10月15日。ミロナテリア神聖女王は、緊急クィーンサークル協議会を提唱し承認される。マルチ通信回線が構築され副女王から全員が分割されたスクリーンに映し出される。
 ミロナテリア神聖女王は、スクリーンに向かって「私が緊急クィーンサークル協議会を提唱したのは、アランと思考波対話をしたので理解しているいると思いますが改めてお話しします。我々レムールアーナ種族最大の天敵で有るレイダンスル種族が再び来襲するとレムールアーナ種族レムリア氏族から伺いました。我々は其の脅威に備えてなければなりません。故に、主要星系の封印システム構築と軍事力の強化を推進させました。
 話しは変わりますが、アランからの情報では、超古代レムールアーナ人の遺産が太陽系に隠されているらしいのです❗️其の第1候補が惑星Xらしいのです。ですが、未だに其の所在が解りません。其の上、現実の強大な敵対者で有る闇の勢力がいます。現在、アランは、アトラス超銀河団東側で戦っいます。以上の様に、我々は闇の勢力の侵略にも備えねばなりません❗️故に、我々の救いは超古代レムールアーナ人の遺産を手に入れる事です」と、締め括る。
「ミロナテリア様、私はアランからコスモドームの生体脳の全ての記録を査察する様依頼されましたの実行します❗️」と、話し掛けるサラ女王。
「サラ様、ではお願いね」と、ミロナテリア神聖女王。
「全力と尽くすわ❗️」と、サラ女王。
「最近記録が蘇って来たのですが、私は長い間だ深層睡眠で寝ていました。深層睡眠に入る以前は現在と同程度の科学レベルを保持しており、現在の太平洋北半球から赤道部辺りにレムレア大陸が存在してました。其の大陸が海底に沈んだのは未知種族の突然の来襲で長い戦争に依り惑星全体の転変地変に依るものです。レムレア帝国の科学者等が、レムレア帝国滅亡を回避する為にレムレア大陸の北半球最西部の地下に広大な地底都市を建設し、選ばれた青年男女を移住させ、更に現在の日本列島にコスモドームを建設して、レムレア皇帝直系の後継者と、選ばれた警護部隊を移住させ、深層睡眠処置をして封印しました。私は其の警護部隊の最高位司令として、時が来る迄深層睡眠処置をされたのです❗️
 戦争末期、レムレア皇帝は星系の最外縁惑星にレムレアの全て科学資産を惑星の地下に残し封印しました。其の後、レムレア皇帝は残っている民を引き連れテラから脱出し、テラが滅亡したと敵対種族に思われる様に細工しました。其れは、現在から800万年前の事です❗️今考えれば、其の来襲者はレイダンスル種族だったかも知れません。
 ミロナテリア様、北半球の太平洋の海底地下を探して下さい。封印された地下都市が存在するはずですから❗️」と、話し終える。
「アフロディーナ様の話しでは、レムールアーナ人の故郷はテラで有ると言う事ですね❗️」と、話し掛けるミロナテリア神聖女王。
「私の見解では其の通りです❗️」と、答えるアフロディーナ。
「レイダンスル種族の科学レベルは、当時から非常識に超高度なレベルであり、現在に至っては其の差は計り知れないほど大きいと言う事ですね」と、問い掛けるキルルクル女王。
「其の通りでしょう❗️」と、答えるアフロディーナ女王。
「では、我々には勝算は少ないと言う事かしら」と、問い掛けるキルルクル女王。
「其の為に科学レベルの向上と、強力な防御兵器、強力な兵器の開発しなければなりません」と、答えるアフロディーナ。
 クィーンサークル参加者全員が暫し沈黙する。其れ破ったのは、アフロディル・レムールアーナ・レムリア統轄女王で有る。
「我々レムリア氏族は超高度な科学レベルを保持しています。其の科学情報を開示しますので、皆様方と共有します❗️」と、話し掛けるアフロディル統轄女王。
「クィーンサークルを代表して御礼を申し上げます❗️」と、話し掛けるミロナテリア神聖女王。
 アフロディル統轄女王は微笑んで「私達はアランの元で一致団結して闇の勢力とレイダンスル種族と戦いしましょう❗️」と、話し掛ける。
「局所銀河郡全て各共和国成都に科学船を派遣して成都の生体脳に科学データを移植させます❗️」と、話すアフロメィル副統轄女王。
「万が一に備えて疎開、或いは脱出のルートを備えておく事も重要なのでは❗️」と、提案するタリアナル統轄女王。
「疎開先並びに疎開船団を創設して実行します❗️」と、答えるミロナテリア神聖女王。
 2時間後。クィーンサークル協議会は終了した。

 MD2198年(4968年)10月16日。増援船団がゴーストリアン・リアナ・エプシロン・エイトと合流し、ラナルリル・レムール・リダン副総統合大総帥が着任の報告をする。
「ラナルリル副総統合大総帥、遠路お疲れ様です❗️2、3日休みなさい」と、アフロディーナ女王が命じる。
「アフロディーナ様❗️我々に休息は必要有りません」と、毅然とした態度で言い切る。
 アフロディーナは微笑んで「ラナルリル❗️現在は戦闘状態では有りませんから、通常勤務で待機して非番の人達に休暇を与えなさい。此れは命令です❗️」と、アフロディーナが 言い切る。
「承知致しました女王陛下❗️」と、敬礼するラナルリル。

 MD2198年(4968年)10月18日。アルダラン帝国は、アスル帝国とアラス帝国をほぼ同時に制圧を完了させ、レムールアーナ超銀河団連合帝国領に進軍を開始する。
 アイ・ネットワーク・センターから報告を受けたアフロディーナは、第1陣として、トライアングルキラー・エイト2船団に迎撃命令を出し、緊急警報を発令する。第2陣として帝国正規艦隊に出撃命令を出す。
 アフロディーナは、両戦線の中間に移動して戦況を観察している。其の後方に本隊が控えている。

 トライアングルキラー・エイト船団は、アルダラン帝国侵略船団を待ち構えている。トライアングルキラーは、かなり遠く離れているにも関わらず、超空間ミサイルを次々と発射する。其の総数100万基で有る。発射して数秒後。いきなり超空間に突入し、同時に敵船団全面に実体化して命中する。至る所で大爆発して光球が広がって行く。
 光球が消えると、敵船団の半数が消滅し、数万台が何等かの損傷を受ける。続けて第2攻撃の超空間ミサイル100万基を発射する。


 地球では、サラ・レムールアーナ・アトラス統轄女王と長女のミサ・レムールアーナ・アトラス王女をリーダーとして、科学技術部生体脳技術班等と供にコスモドーム搭載脳の調査を開始している。
 次女のレミ・レムールアーナ・アトラス王女と3女のレナ・レムールアーナ・アトラス王女をリーダーとして、科学技術部特殊地底・海底調査班等と供に太平洋北半球の海底の調査をしている。
 サラ直属のエスパー部隊は、最も難しい太陽系最外縁の惑星Xの捜索をしている。
 サラ達は特殊な生体脳シンクロン装置で同調させ、コスモドーム搭載脳の古代の記録アーカイブと接続させて別個に用意した生体脳に移植作業を進める。
 次女と3女のグループは特殊深海調査潜航艦で、海底の中の地下をエネルギー探知等諸々の探知機で探査を開始するが未だに見付からない。
「もう少し日本列島に近い側を探しましょうか❗️」と、妹のレナに話し掛ける。
「そうね、海溝近くまで広範囲に調査しましょう❗️」と、答える。
 超能力と科学技術装置両方で捜査を続けてから数時間後。ようやく其れらしい広大な地下空間を発見する。
「遂に見付けたわ❗️間違い無いと思うわ。準備をしてからテレポートして見るわね❗️」と、姉に話し掛けるレナ。
 小一時間後。エスパー隊員500人等と、地底都市に持ち込む資材を準備する。万が一に備えて戦闘ロボット100台も準備する。
 先行部隊はテレポート等10人で有る。組み立て式転送機を持ち込み、拠点となる場所を探して調査隊を迎え入れる地保を造る事で有る。
「では、準備は良いわね、レナ❗️」と、先行部隊のリーダーで有る妹のルナに話し掛ける次女のレミ。
「先ず私が様子を探る為に一人でテレポートするわ。安全を確認したら思念波で御姉様に伝えるわね❗️」と、話し掛けるレナ。
「そうね。レナなら如何なる危険でも防御出来るし、理に叶ってるわ。では、レナお願いね❗️」と、レミ。
「了解❗️」と、答えた直後消え失せる。
 地底都市の未知の場所に実体化する。非常灯が付いているが全体的に薄暗い。周囲を見て安全を確認する。得に危険に無いと確認。
 レナは思念波で〈御姉様❗️薄暗いけど、得に危険は無い見たい。照明器具は必要ね〉と、伝える。
〈了解。直ぐに用意するわ〉と、答えるレミ。
 数秒後。先行部隊10人がほぼ同時に実体化して来た。全員ヘッドライトを付けている。
 レナは一旦姉の所に戻り、戦闘ロボットを2台連れて地底都市に戻る。ロボットに命じてライトで照らさせる。
「有難うレナ❗️仕事がやり易くなったよ」と、科学技術班の班長が礼を述べる。
 小一時間後。転送機の組み立てが終了する。レナは思念波で姉に連絡する。其の間に科学技術班は転送機の調整を終え、万能アームバンドに備わっている通信機で連絡を取り合っている。調整が終わると、転送機は正常に稼働する。
 戦闘ロボットを先頭に、科学技術部の調整班が次々と出てくる。レナは調査班に任せて姉の所に戻る。

 最も困難で有ると想定されていた惑星Xの捜査は、不思議と直ぐに未知の惑星が発見されるが、目的の惑星Xではなかった。サラ女王直属のエスパー部隊は増員して、引き続き惑星Xの捜査を広範囲に広げて続行している。


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 アトラス超銀河団東側戦線は、トライアングルキラーの活躍に依り初戦は大勝利に終わるが、新たに増援船団が到着し、300万台の巨大船団が迫っている。
 MD2198年(4968年)10月19日。アフロディーナはアルダラン帝国船団を殲滅する為に、全船団に出撃命令をだす。第1陣はトライアングルキラー船団。第2はコスモ・ダイレクト・フリート。左右に別れている。第3陣は超古代レムールの無敵艦隊で有る。其の背後に本隊が追従している。

 総合研究所で研究を続けているアラン等研究チームは、遂に巍巍宇宙を形成させる10次元泡炉を完成させた。
「アラン、実験はどうするの❗️」と、問い掛けるカレン・レムール・リア天才マルチ物理学者。
「理論上は完璧だ。ゴーストリアン・リアナ・エイト用エンジンを組み立てて、時期を見て実証実験をすれば良いだろう❗️」と、答えるアラン。
「実証実験用のエンジンも製造した方が良いわよ」と、提案するパレル・レムール・リア天才マルチ物理学者。
「そうだな。やはり、実証実験は実施しよう。カレン❗️実証実験を指揮して頂きたい」と、即答するアラン。
「解りました。責任を持って実施します❗️」と、答えるカレン・レムール・リア天才マルチ物理学者。
 実証実験チームは、直系8000メートルの戦闘戦艦レムイーグル用の10次元泡炉の製造を開始する。

 アルダラン帝国軍との戦闘は、レムールアーナ超銀河団連合帝国軍が圧倒的に有利に進行している。
 アロムス参謀総長は「アフロディーナ様❗️アルダラン帝国軍は不自然と弱すぎます」と、違和感を話し掛ける。
「我々の科学技術が超高度に進化しているからでは無いかしら❗️」と、答えるアフロディーナ。
「其の通りかも知れませんが、私には不自然が拭い切れません❗️」と、話すアロムス参謀総長。
「貴方の心配事を尊重します❗️此からは行動には気を付けますね」と、問い掛けるアフロディーナ。
「では、此のままの陣形で突撃します❗️」と、問い掛けるアロムス参謀総長。
「全て任せます❗️」と、答えるアフロディーナ。
「承知致しました❗️」と、答えるアロムス参謀総長。
 第1陣トライアングルキラー船団がアルダラン帝国軍船団の中央部に突入し、対消滅フィールド砲で攻撃を開始する。赤いエネルギービームが敵艦に触れた瞬間に消滅する。其のまま突き抜けて東側西部エリア西側地域アルロダン銀河団(23銀河)アルダラン銀河アロダン星系第3惑星アラダンに向かって行く。
 左右に別れた第2陣が、残っていたアルダラン帝国軍船団を殲滅する。様子を監視していたバメロダ・アロレムダン女王は、本拠地星系へ撤退して行った。
 アイネットワークセンターから報告を受けたアフロディーナは「アロムス参謀総長❗️我々もアルダラン銀河アロダン星系第3惑星アラダンに向かいます。闇の勢力のアルダラン帝国を殲滅しなければ平穏は有り得ませんから」と、話し掛ける。
「承知致しました。アフロディーナ様❗️但し、安全確保の為に星系外縁迄とします」と、答えるアロムス参謀総長。
「承知しました」と、答えるアフロディーナ。
 小一時間後。ゴーストリアン・リアナ・エプシロン・エイトを先頭に、アフロディーナの親衛隊が次々とドロップアップして行く。同時に、アロダン星系外縁にドロップダウンする。

 MD2198年(4968年)10月20日。アロダン星系から数光月離れた宙域で監視しているバメロダ・アロレムダン女王は、多大な犠牲を払ったにも関わらず、計画通りに進行して無い事に苛立っていた。バダレル・アロレムダン摂政に、星系外縁に待機しているレムールアーナ船団に急襲するせよと命じる。
 命令を受けたバダレル摂政は、5個船団を引率して母船から次々と飛び出して行く。其の直後。特命を受けた中型母船10台が発進して行く。

 アロダン星系外縁で待機しているゴーストリアン・リアナ・エプシロン・エイトと、護衛する正規艦隊とアランの親衛隊とアフロディーナの親衛隊は、全く無防備状態であった。
 アフロディーナに取り想定外の出来事が起こった。いきなりアルダラン帝国軍が急襲して来た。若干慌てるが、冷静なアロムス参謀総長は、ゴーストリアンを後退させながら正規艦隊を先頭にアランの親衛隊を追従させる。アフロディーナは直属の親衛隊にゴーストリアンの防衛と警護を命令する。
 アルダラン帝国軍は1個軍毎に別れてレムールアーナ船団と交戦状態になる。
 数時間後。母船団同士の戦闘から戦艦同士の戦闘になる。戦艦同士の宙空戦は、一進一退で未だに決着が付かない。
「アフロディーナ様❗️敵戦艦は今までの戦艦とは全く別物です。防御バリアも兵器も強力でほぼ互角の様です」と、話し掛ける。
「其の様ね。では、戦艦の台数が勝敗になるわ❗️更に戦艦を導入しなさい」と、命令するアフロディーナ。
「承知しました」と、答えるアロムス参謀総長。
 再び油断と隙が現れる。其の隙をつかれ、別船団が突然ドロップダウンして来てゴーストリアンと護衛船団に襲い掛かって来た。油断していたものの、的確に判断して迎撃体勢を整え対峙する。だが、後方はがら空きだった。其の死角に中型母船10台がドロップダウンして背後から攻撃を開始する。
 ゴーストリアンと一部の護衛船団が方向転換して攻撃を開始する。ゴーストリアンは安全圏に退避する為に真横に移動を開始。其の直後、2台の中型母船が左右から接近して、ゴーストリアンを転送フィールドで捕らえる。
 転送フィールドに捕まったゴーストリアンは、超巨大なブラックホール全面で実体化し、同時に強大な重力に捕まれ脱出不可能になる。
 研究所にいたアランは、瞬時に事情を理解し思考波移動を命令する。ほぼ同時に、時間が止まり体が引き伸ばされ思考も停止する。
 ゴーストリアンは超強力な重力に引かれ、同時に思考波移動の力の引き合いになる。ほぼ同じ力関係に依る第3の力が作用して現実宇宙から全く別の宇宙に飛ばされた。
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