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第6章。妖精とテラナーの源郷。
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❤クリスタルに誘われて❤保存版⑥
2155年8月20日。~2155年9月20日。
第6章。妖精とテラナーの源郷。
(登場人物)
💚物部十四郎。
西之島共和国と日本共和国の執政官。2148年5月23日。物部十四郎テラ連邦共和国執政官就任。半不死。
❣️クリスアーナ・サルト・ザトン。
ユリアの母親。上皇神聖女王。サルト人。
❣️メリアナリク・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。クリスアーナ上皇神聖女王と共生。
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。サルト人。長女。ブルー・クリスタル。
❣️メリアナリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ユリア神聖女王と共生。
❣️ディナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。次女。生物学的年齢15歳。レッド・クリスタル。サルト人。
❣️メリアナリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ディナ副神聖女王と共生。
❣️マリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。3女。生物学的年齢13歳。ピンク・クリスタル。サルト人。
❣️メリアナリヌ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。マリア副神聖女王と共生。
❣️ミレイユ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。従妹。
❣️メリパロリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。ミレイユ統轄女王と共生。
❣️ナディア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。クリスサルト親衛隊統轄司令長官。クリスライザの統合司令長官。
❣️メリパルリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。ミレイユ統轄女王と共生。
❣️マライア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。従妹。
❣️メリパルリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。メリパルリナ副統轄女王と共生。
❣️ナディル・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副統轄女王。クリスサルト親衛隊統轄司令。クリスライザの副統合司令長官。
❣️メリパラリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ナディル副統轄女王と共生。
❣️ナデロナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副統轄女王。クリスサルト親衛隊副統轄司令。クリスライザの統轄司令長官。
❣️メロパラリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ナデロナ副統轄女王と共生。
❣️ミレユ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。クリスライザの副統轄司令長官。クリスライザの艦長。
❣️メロパラリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ミレユ女王と共生。
❣️パナレル・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。従妹。
❣️メリアロナス・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。パナレル女王と共生。
❣️ラミルナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。従妹。
❣️メリアリナス・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。ラミルナ女王と共生。
❣️クリスアーナ・ドーム中枢統轄司令生体脳クリスティーヌ。
2155年8月20日宇宙の精霊の意識流体を生体脳に封じ込める。
❣️クリスアーナ・ドーム統轄司令生体脳クリスティーヌ。
2155年8月20日宇宙の精霊の意識流体を生体脳に封じ込める。
❣️クリスタティール。
クリスティーヌ女王の従妹。7色に輝く巨大クリスタル。宇宙の心臓。
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。サルト人。長女。ブルー・クリスタル。
❣️ディナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。次女。生物学的年齢15歳。レッド・クリスタル。サルト人。
❣️マリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。3女。生物学的年齢13歳。ピンク・クリスタル。サルト人。
❣️ナディア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。クリスサルト親衛隊総統轄司令。クリスライザの統合司令長官。
2155年8月20日。
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2155年9月20日。
第6章。妖精とテラナーの源郷。
本文。
1
2155年8月20日には、アストラム銀河群未知4銀河の制圧は完了しサルト銀河団連合帝国の傘下になった。其の結果クリスアーナ・ドームの人口が数億人増加し、更に4つの親衛隊が結成された。惜しまれながら4人の統轄女王と別れを告げて、クリスアーナ・ドームはアストラム銀河群から離れて行く。次第に速度を上げ、転移速度に到達する。
数分後。クリスアーナ・ドームが転移する。実体化と同時に中枢生体脳パルメラが調査を開始する。
小一時間後。データスクリーンに調査結果のデータが次々と表示されている。メインスクリーンには進行方向の銀河がピックアップされて映し出されている。
「ユリア様。クリスアーナ様が宇宙の精霊クリスティーヌの意識流体を生体脳に封じ込め、クリスアーナ・ドームの統轄司令生体脳クリスティとしました。以後司令系統が変わり統轄司令生体脳クリスティがクリスアーナ・ドーム全体を統轄します」と、報告する生体脳脳パルメラ。
「承知したパルメラ。ではクリスティ、実体化した現在地の状況を解る限り報告して欲しい」と、話し掛けるユリア。
「現在地は旧故郷星系から4800万光年の宙域で、テラ迄は1億3200万光年になります。前方の銀河団については、調査船団と資源調査調達船団を派遣しましたので詳細が判明する迄お待ち下さい。
尚、妖精達の協力に依り、全長5800キロメートル。最大幅4600キロメートルのダイヤ型の半生体クリスライザ・ミュ。を完成させました。此の万能半生体宇宙船は、自在変形可能で増殖可能並びに再生可能です」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
「素晴らしい。ミラクルな宇宙船ですね。妖精達に感謝します」と、話し掛けるユリア。
「追加報告です。外壁は妖精達の力を封じ込めた6次元半生体クリスミュルは、有りとあらゆるエネルギーを吸収して強化する能力が有ります」と、話し掛ける統轄司令生体脳クリスティ。
「では恒星が放射するエネルギーでも同じと言う事ね」と、問い掛けるユリア。
「はい。其の通りです」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
「クリスティ、半生体万能クリスライザ・ミュで、正面の銀河に進出するので後はお願いします」と、話し掛けるユリア。
「承知致しましたユリア様」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
2155年8月23日。半生体万能型クリスライザ・ミュが、クリスアーナ・ドームを出て、数分後に転移する。同時に未知銀河の外縁に実体化する。
「ユリア様、未知銀河へ進入しますか」と、問い掛けるミレユ・サルト・ザトン艦長。ミレユはサルト銀河団連合帝国副女王兼クリスライザの副統轄司令長官でクリスライザの艦長を務めている。
「ミレユ艦長、巡航速度のまま未知銀河に進入。銀河内の簡単な調査をお願いね」と、指示するユリア。
「了解しましたユリア様」と、答えるミレユ艦長。
小一時間後。簡単な調査が終了する。
「ユリア様、クリスです。私も進化してクリスミュになりました。此のクリスライザ・ミュは、進化型の半生体ロボットです。あらゆるエネルギーを吸収して進化します。既に進化が始まっています」と、説明する生体脳クリスミュ。
「統轄司令生体脳クリスティから説明を聞いていたので承知しているわ、クリスミュ」と、答えるユリア。
「解りましたユリア様。前方の未知銀河には複数の高次元反応を探知しました。4次元銀河座標に赤色で表示します」と、話し掛けるユリア。
「クリスミュ、最も近いターゲットに進出して下さい」と、話し掛けるユリア。
「ユリア様、安全の為に承認出来ません。代わりに調査艦を派遣します」と、答えるクリスミュ。
「承知した」と、答えるユリア。心の中で予想通りだと思った。
「ユリア様、クリスライザ・ミュの自己防衛回路が起動し、手動操作並びに会話伝達が閉鎖されました」と、報告するミレユ・サルト・ザトン艦長。
「了解した艦長。暫く休憩にしましょう。どうやら完全自動らしいから、私達の出番は無い様です」と、話し掛けてから「と、言う事なので、後は全面的にクリスミュに任せます。緊急時の場合は報告して下さい」と、話し掛けてから退室して行くユリア。
小一時間後。ターゲット星系の情報と、銀河団の情報がユリアのプライベートルームに届いた。
「ユリア様、ターゲット星系には超高度な文明種族が生存しています。詳細は第7親衛隊が調査しています。銀河団に付いては、調査船団が全ての銀河の調査を実行しています」と、報告する生体脳クリスミュ。
「承知した。では、調査結果の報告を待ちます。で、クリスミュ。親衛隊は第5迄しか結成されていないが、第7親衛隊ってどの様な部隊なの」と、問い掛けるユリア。
「妖精フェアリ種族が造り出した人造人間、生体ドール、フェアラ人です。身長は10センチメートルで、特殊工作をメインとする最強部隊です」と、答える生体脳クリスミュ。
「何時の間に造り出したのかしら。メリアナリルは御存知でしたか」と、共生フェアリに問い掛けるユリア。
「当然解っていました。記録と能力は共有化されていますから御存知のはずです」と、答えるメリアナリル神聖女王。
「そうでしたか」と、答えるユリア。
「共生したばかりなので未だ完全体にならないのでしょう。4、5日過ぎれば完全体になります」と、説明するメリアナリル神聖女王。
「なるほど、了解した」と、答えてから統合司令センターに戻るユリア。
「ユリア様、調査結果の報告が届き始めました」と、報告するミレユ・サルト・ザトン副女王兼艦長。
「ユリア様、第7親衛隊第1部隊統轄大元帥兼フェアラ共和国統轄摂政のミレナラロル・フェアラ・クリスです。調査結果を報告致します。ターゲット星系は、アクテアランス銀河団バロデロス銀河テクロス星系第3惑星ロデスです。此の星系を拠点として、バロデロス銀河帝国として銀河全体を支配しています。
バロデロス銀河帝国の皇帝は、ハドバロン・ロデス・ドロダル。統轄女王はアロイナル・ロデス・ドロダルです。アクテアランス銀河団は32銀河で構成されています。現在、バロデロス銀河帝国は平穏です」と、報告する。
「ご苦労様。では、探知・調査艦サーチャーを2、3台配置して引き上げて下さい」と、指示するユリア。
「承知しましたユリア様」と、答えてコンタクトを切るを第7親衛隊第1部隊統轄大元帥兼フェアラ共和国統轄摂政のミレナラロル・フェアラ・クリス。
「クリスミュ、当宙域の滞在予定は何年位になりますか」と、問い掛けるユリア。
「正確な年数の計算は出来ませんが、何事も無ければクリスアーナ・ドームのメンテナンスの日数で6ヶ月です。但し、アクテアランス銀河団32銀河全てを制圧して傘下に組み入れるとすれば、概算で数10年は必要です」と、答える生体脳クリスミュ。
「やはりそうでしょうね。私の概算通りだわ」と、話し掛けるユリア。
「ユリア様、私達なら数ヶ月で32銀河を制圧可能です」と、話し掛ける妖精種族の共生者のメリアナリル・フェアリ・クリス神聖女王。
「何と、其れは誠ですか」と、目の前に浮揚するメリアナリル神聖女王に話し掛けるユリア。
「私達の力は宇宙最強です。ヒュプノ能力とリストアリバイブラー能力と幻影実体化能力だけで制圧可能です」と、話し掛けるメリアナリル神聖女王。
「幻影実体化能力とは」と、問い掛けるユリア。
「過去の記録並びに現実の記録を復元能力能力です。例えば超古代のサルト人艦隊とかです」と、説明するメリアナリル神聖女王。
「なるほど、最強と言うのも過言では無いわね」と、話し掛けるユリア。
「では、側近幹部を集めてアクテアランス銀河団制圧会議を開きましょう」と、提案するユリア。
2155年8月26日。アクテアランス銀河団制圧会議を始める。傘下者は女王以上の側近幹部達である。
第1会議室に集まった側近幹部達の前で、ユリアが話し始める。
「クリスティの推測で数10年必要と判断しましたが、我が共生者のメリアナリル神聖女王の話では、アクテアランス銀河団の制圧なら私達なら数ヶ月で達成出来るとの事です。其れに付いて、皆様方の意見と共生者達の意見を伺いたいと考えています」と、話し掛けるユリア。
浮揚しながらユリアの右横に近付いて来る。真横で静止して「我が種族の能力の1つで有る幻影実体化能力、つまり過去の記録並びに現実の記録を再現する能力で、超古代サルト人の巨大艦隊を実体化させて全ての銀河に進行させて降伏する様にメッセージを送ります。降伏せずに戦争を選択した銀河は、我が第7親衛隊の特殊部隊が介入して有りとあらゆる方策で降伏せずにはいられない状況に追い込みます。以上が簡単な戦略です」と、説明するフェアラ共和国ミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王兼ユリア第7親衛隊統合司令長官。
「ミレパルナス統轄女王の作戦ですが、私には現実味が無いのですが。寧ろ、目前のバロデロス銀河の制圧を最初に成し遂げるべきでしょう」と、問い掛けるミレイユ・サルト・ザトン統轄女王。
「では、2面作戦では如何ですか」と、話し掛けるデロング銀河帝国パメライル・ブロン・バロンダ女王。
2時間程議論してようやく作戦が纏まる。其の作戦内容は、2面作戦プラス1で決定した。其のプラス1作戦とは、半生体万能型クリスライザ・ミュで、バロデロス銀河を制圧する事である。
2
2155年9月2日。作戦が開始される。出撃した半生体万能クリスライザ・ミュが転移してバロデロス銀河外縁に実体化する。生体脳クリスミュは実体化と同時に探知を始める。数分後。テクロス星系第3惑星ロデスには特別な動きは探知出来ないと結論する。
数秒後。サルト銀河団連合帝国ミレユ・サルト・ザトン女王兼艦長も同じ結論に達した。
「ユリア様、バロデロス銀河帝国ハドバロン・ロデス・ドロダル皇帝にメッセージを送信しますか」と、話し掛けるミレユ艦長。
「ミレユ女王、テクロス星系外縁に移動してからメッセージを送信して下さい」と、指示するユリア。
「承知しました」と、答えるミレユ女王。
数分後。クリスライザ・ミュがテクロス星系外縁に実体化する。
「私はサルト銀河団連合帝国女王ミレユ・サルト・ザトンです。バロデロス銀河帝国ハドバロン・ロデス・ドロダル皇帝陛下並びに、アロイナル・ロデス・ドロダル統轄女王陛下にメッセージを送ります。私達は戦争をする為に来襲した理由では有りません。アクテアランス銀河団の恒久平和を築き上げる為に来訪しました。心あらば返信願います。尚、10分以内に返信が無い場合は戦争する意志有りと判断し、不本意ながら制圧作戦を実行する」と、話し終えて送信する。
「ミレユ、かなり強引ですわね」と、微笑みながら話し掛けるユリア。
「ユリア様程では有りません」と、突っ込むミレユ女王。
「貴女も言うわね」と、微笑みながら話し掛けるユリア。
此の様な冗談を話し合っている時に、返信が届いた。
「私はバロデロス銀河帝国統轄女王アロイナル・ロデス・ドロダルです。私は対談を希望しておりますが、夫の皇帝は激昂して戦争の命令をロバナス・ロデス・ドロダル統合大元帥に命じました。既に娘のアロイレナとアロイルレとアロイルナを送り出しましたので、娘達の保護をお願います」と、話し終える。
10数分後。クリスライザ・ミュの格納庫に小型船が着陸する。待ち構えいたクリスサルト親衛隊員のエスコートで、統合司令センターに現れる。
「私はロバナス統轄女王の長女、アロイレナです。次女のアロイルレ、3女のアロイルナです」と、紹介してから「サルト銀河団連合帝国ユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下に母上からのメッセージをお伝え致します。〈私はバロデロス銀河帝国統轄女王のアロイナル・ロデス・ドロダルです。夫の皇帝は、アクテアランス銀河団の制圧を開始する直前でした。もし、今から制圧作戦が実行されば、数10億人もの死傷者が出るのは確実です。可能ならば、ユリア神聖女王陛下に止めて頂きたいと願っています。只、皇帝傘下の戦力は膨大で、当星系だけでも800万台が有ります。他にも、幾つかの軍事惑星が有り、一昼夜戦艦の製造を続けています。其れ等の戦力を合わせれば2億台程になりますが、どうか止め下さい〉との事です」と、話し終えるアロイレナ副統轄女王。
「事情は良く解りました。最善を尽して阻止しましょう」と、答えるユリア。
「私達統轄女王派は全体で2万6000星系ですが、皇帝派は8万8960星系ですので4倍以上の勢力が有ります。戦力では80倍以上です」と、説明するアロイレナ副統轄女王。
「で、アロイレナ副統轄女王。アロイナル統轄女王の安全は確保出来ますか」と、問い掛けるユリア。
「お母様は、本国の反対側のドロイデラ星系第3イデラを本拠地としたドロイデラ連邦共和国に向かっています」と、答えるアロイレナ副統轄女王。
「皇帝から攻撃はされないですよね」と、問い掛けるミレユ・サルト・ザトン女王。
「お父様がお母様を攻撃する理由は有りませんから大丈夫です。万が一に攻撃されても、ドロイデラ星系の防衛能力は本国並みです」と、答えるアロイルレ女王。
「では、私はアロイナル統轄女王と、ドロイデラ星系を守る為にクリスタル艦隊1個軍団を常駐させます。バロデロス銀河帝国を崩壊させた後、バロデロス銀河の新たな本拠地とする為に」と、話し掛けるユリア。
「お父様依り側近幹部のドロバナス・ロデス・ドロダル帝国軍副統合大元帥の方が強敵です。お父様もお兄様もドロバナスの影響を受けていますから」と、話し掛けるアロイルナ女王。
「では、取り敢えず其の3人を拘束すれば良いのね」と、話し掛けるナディア・サルト・ザトン統轄女王。
「ユリア様、其の3人と側近幹部等は当星系にはいません」と、報告する共生者のメリアナリル・フェアリ・クリス神聖女王。
「ユリア様、其の3人と側近幹部等の追跡は私に任せて下さい」と、話し掛ける第7親衛隊のミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
「承知した。貴女達なら簡単でしょうね」と、話し掛けるユリア。
「ではミレナラロル第1部隊に命令を出します」と、話し掛けるミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
「本国にいないと言う事は、極秘の軍事惑星に移動したのね。だとすれば捜し出すのは不可能です」と、話し掛けるアロイレナ副統轄女王。
「大丈夫です。其の3人と側近幹部等にはミクロ・アイが取り付いていますから、何処に移動しても手に取る様に解りますから」と、答えるミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
2155年9月5日。テクロス星系第3惑星ロデスは、ドロイデラ連邦共和国に解放された事にして、ロデス共和国と改名され傘下に組み入れられる。
クリスタル艦隊1個軍団は、1個軍に分かれバロデロス銀河帝国に支配されている惑星の解放作戦を実行している。別のクリスタル艦隊1個軍団は、同じ様に1個軍に分かれ各銀河の制圧作戦を実行している。
ユリア神聖女王第7親衛隊第1部隊統轄司令ミレナラロル・フェアラ・クリス統轄摂政は、逃亡した皇帝等の行方を捜索している。所が、取り付いている筈のミクロ・アイが途中で発見され破壊された様で探知が出来なくなる。
「ミレナラロル様、ミクロ・アイの探知不能になりました」と、報告する母船長。
「母船長、思考波探知能力を発動させて所在地を突き止めよ」と、命令するミレナラロル統轄摂政。
「承知しました。直ちに実行します」と、答える母船長。
リサーチを開始して小一時間後。皇帝等の思考波を探知する。
其の頃クリスライザ・ミュでは、第11親衛隊女性特殊親衛隊ピンクフォースのミリル・バートン統轄司令は「ユリア様、現行の転移速度ではテラ到着は何年後になるか解りません。我々だけでテラに戻る事を許可して下さい」と、要請する。
「ミリル、最新鋭母船並びに球型戦艦の訓練を兼ねて先行してテラに戻って、クリスアーナ・ドームを公転させる位置を確定させて於いて下さい」と、指示するユリア。
「有り難う御座いますユリア様」と、話し掛けるミリル・バートン統轄司令。
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皇帝の思考波を追跡していた第7親衛隊第1部隊ミレナラロル・フェアラ・クリス統轄摂政兼統轄司令等は、いきなり思考波が途切れた事に違和感を感じていた。
「ミレナラロル様、皇帝等は思考波を遮断するフィールドを展開した様です。追跡を断念します」と、母船長が報告する。
「恐らく、此の宙域皇帝等を見つけるのは不可能に近いと判断した。無人探査機100台を射出してから帰還する」と、指示するミレナラロル統轄摂政。
「承知致しました」と、答える母船長。
アクテアランス銀河団制圧作戦に依り、銀河団内は大混乱に陥っていた。其の様な状態の時、クリスタル艦隊が各銀河の帝都星系外縁に実体化。ほぼ同時にパラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政が「私はサルト銀河団連合帝国ユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下の第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタルで有る」降伏勧告する。
ダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王は、周囲の銀河帝国からの侵略行動に脅威を感じていた。其の様な状態の時に、クリスタル艦隊が帝都星系外縁に実体化して来た。
ミラムテリア統轄女王は藁をも掴む思いでメッセージを送信する。
「私はダロガダロン銀河帝国統轄女王のミラムテリア・デロル・イグランです。我が帝国は、ヤガバレダン銀河帝国バヤガル・マダロ・カダン皇帝からの侵略の脅威に曝されています。パラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政陛下、どうか我々を保護して下さい。保護して頂けるなら、我が帝国はサルト銀河団連合帝国の傘下になります」
と、メッセージを送信する。
「ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王陛下、暫し此のままでお待ち下さい。ユリア様にコンタクトしますので」と、話し掛けるパラレ副統轄摂政。
「承知致しました」と、答えるミラムテリア統轄女王。
パラレ副統轄摂政は、マルチ回線を開いてユリア神聖女王にコンタクトする。
数秒後。スクリーンにユリア神聖女王の上半身が映し出される。
「ユリア様、第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタルです。ダロガダロン銀河帝国統轄女王のミラムテリア・デロル・イグラン陛下が、ヤガバレダン銀河帝国バヤガル・マダロ・カダン皇帝からの侵略の脅威に曝されているので、サルト銀河団連合帝国の傘下に入る事を希望しております」と、報告する。
「承知した。では、私が代わります」と、答えて通信回線を切り替える。スクリーンにダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王の上半身が映る。
「始めましてダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王陛下。私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンです。貴女の申し出を受け取りました。サルト銀河団連合帝国はダロガダロン銀河帝国とミラムテリア統轄女王陛下を全力で守ります。同時に、ヤガバレダン銀河帝国を制圧します」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有り難う御座いますユリア神聖女王陛下」と、話し掛けてから深々と儀礼する。
「ユリア様、話しを聞いていました。命令と受け止めて直ちに実行します」と、話し掛ける第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政。
「パラレ、直ちに実行して下さい。私はダロガダロン銀河星系第3惑星デロルに向う」と、話し掛けるユリア。
通信回線を切り替えて「ミラムテリア統轄女王陛下、此れから、ダロガダロン銀河星系第3惑星デロルに向かいます。其処で此れからの事を話し合いましょう」と、話し掛けるユリア。
「承知致しました。お待ちしております」と、答えるミラムテリア統轄女王。
2155年9月12日。クリスライザ・ミュが、ダロガダロン銀河星系第3惑星デロルの直ぐ側に実体化する。ほぼ同時に生体脳クリスミュが、ミラムテリア統轄女王に向けて通信回線を開き呼び掛ける。
数秒後。通信スクリーンにミラムテリア統轄女王が映し出される。
「ミラムテリア統轄女王と側近の親族並びに側近幹部等をクリスライザ・ミュに招待しますので準備して於いて下さい。迎えの搭載艦を送ります」と、話し掛ける。
「準備は出来ておりますユリア様」と、答えるミラムテリア統轄女王。
小一時間程。ミラムテリア統轄女王等一行がエスコートされて統合司令センターに現れる。
第1会議室で会談が始まる。最初にユリア神聖女王が話し始める。
「ミラムテリア統轄女王が、我がサルト銀河団連合帝国の傘下に入りたいと事ですので許可して、本日を持ってサルト銀河団連合帝国ダロガダロン銀河連邦共和国と改名しミラムテリア統轄女王等側近幹部が現状のまま統轄します。更に、ダロガダロン銀河連邦共和国の防衛の為にクリスタル艦隊1個軍団を常駐させます。其れで宜しいですか」と、問い掛けるユリア。
「ユリア神聖女王の仰せのままに」と、答えるミラムテリア統轄女王。
ユリアは微笑んで「其の様な敬語で無くても良い。今からは良き友人としてユリアと呼んで下さい」と、話し掛けるユリア。
「有り難う御座いますユリア様。今からユリア様の忠実な下僕と永遠に忠誠を誓います」と、話し掛けるミラムテリア統轄女王。
「ミラムテリア統轄女王の言葉を信じて、貴女達全員に私と同じ不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡します」と、話し掛けるユリア。
ユリア神聖女王の第1親衛隊クリスサルト親衛隊員が、ミラムテリア統轄女王等全員に小箱に入った細胞更新装置テロメロンを置いて行く。
「其の小箱を開けると、中に入っいる細胞更新装置テロメロンが開いた人の生体振動を探知してシンクロして体内に進入して同化して第2の心臓として機能して不老不死にさせます。さあっ、小箱を開いて下さい」と、話し掛けるユリア。
全員同時に小箱を開く。ユリアが説明した通りにテロメロンが動き出し体の中に進入し同化する。
数秒後。「体に異常は有りませんか」と、全員に声を掛けて異常が無い事を確認するユリア。
「ユリア様、3女のミラムテリナと、4女のミラムテリヌと、副統轄摂政のミムテリアル。更に2人の摂政並びに其の傘下部隊を同行させますので承認下さい」と、話し掛けるミラムテリア統轄女王。
「承知した承認する。尚、此の会談が終わり次第不老不死に伴う随伴処置と、ヒュプノ教育機でサルト人並みの知能にレベルアップさせます」と、話し掛けるユリア。
「承知しました」と、答えるミラムテリア統轄女王。
数時間後。全ての処置が終了する。3女のミラムテリナと、4女のミラムテリヌ等ユリア神聖女王に同行する一行は、クリスアーナ・ドームに出発する。
ミラムテリア統轄女王は、譲渡された全長6400キロメートル。最大幅5800キロメートルの36面体のダイヤ型母艦マグマに搭乗し、クリスタル艦隊1個軍団を指揮してヤガバレダン銀河に進軍する。
クリスタルライザ・ミュは、ヤガバレダン銀河の隣りのナダロラグン銀河に向かった。ユリアは万が一に備え、ナダロラグン銀河を早急に制圧して挟み撃ちにする為にで有る。
2155年9月18日。クリスライザ・ミュは、ナダロラグン銀河外縁に実体化する。同時に、生体脳クリスミュが銀河の調査を開始する。小一時間後、内乱或いは侵略を受けている可能性を確認する。更に不可思議なインパルスを探知する。
「ユリア様、860光年先から不可思議なインパルスを探知しました」と、生体脳クリスミュが報告する。
「私も感じ取った。クリスミュ、其処に行って見よう」と、話し掛けるユリア。
「承知致しました」と、答える生体脳クリスミュ。
数分後。目的星系外縁に実体化する。生体脳クリスミュは再度星系内をリサーチする。
「星系内並びにターゲット惑星に危険的要素は発見出来ませんでした。直ちに惑星側に移動します」と、報告して瞬時に惑星側に実体化する。2、3回周回して地上をリサーチして行く。其の映像がスクリーンに映し出される。
「送信場所が特定されましたので、送信源の真上で停止します」と、報告する生体脳クリスミュ。
数秒後。停止する。真下の地上のズームアップされる。
「知的生命体の存在確認出来ません。但し、発信源は地下3000メートルです。縦穴を開けますか」と、問い掛ける生体脳クリスミュ。
「縦穴を開けて出入口を作って欲しい」と、要望するユリア。
「承知致しました。完成迄3時間お待ち下さい」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
3時間後。反重力エレベーターが完成する。
「地下に降りるのはユリア様、ディナ様、マリア様の3人だけにして下さい。不可思議なインパルスがそう話していますので」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
「承知した」と、答えるユリア。
数分後。ユリア様3姉妹は瞬間移動で反重力エレベーターの側に実体化する。
「ディナ、マリア、心構えは出来ましたか」と、問い掛けるユリア。
2人の妹に確認してから反重力エレベーターに入る。加速感も感じず、数秒後に、地下空間に着く。中は真昼の様に明るく照明されている。
3姉妹は不可思議なインパルスに導かれ、数分後に7色に光り輝く巨大なクリスタルの保管場所に着いた。
7色に光り輝くクリスタルは、サルト人の3姉妹を認識して「ユリア・サルト・ザトン様、ディナ・サルト・ザトン様、マリア・サルト・ザトン様がクリスティーヌ・サルト・ザトン女王直系の子孫で有り、新たなサルト宇宙連合帝国の女王で有ると認知されました。
此の惑星は、クリスティーヌ女王の命令サルト人の民をで宇宙戦争の災害で、サルト人の血筋が途絶えない様に隠れさせました。
宇宙戦争は双方傷み分けで終了してから、最後の女王クリスティーヌが最後の力を振り絞り、宇宙の辺境地惑星テラに移住させました。
此処に残っているクリスタルは妖精種族が自分の能力を封じ込めた宇宙の心臓の役目を担う半生体万能クリスタルです。此のクリスタルは、クリスタルと妖精達と女王の三位一体の力で民を瞬間移動させたのです」
「其の妖精達は何処から来たのですか」と、問い掛けるユリア。
「妖精達は天空の狭間から舞い降りて来ました」と、答えるクリスタル。
「では、貴女、いや、クリスタルを私達でクリスアーナ・ドームに瞬間移動させます」と、話し掛けるユリア。
「何時でも構いません」と、答えるクリスタル。
3姉妹が意識を集中させると、いきなりクリスタルが消え去っていた。
「ユリア様、クリスタルがクリスアーナ・ドームに実体化しました。クリスライザ・ミュに戻って下さい。戻り次第地下施設を破壊して我々の痕跡を消去します」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
「承知した。直ぐに戻る」
3姉妹がクリスライザ・ミュに戻る。
2155年9月20日。クリスアーナ・ドーム内に転送した7色に輝く巨大クリスタルは、クリスティールと命名され、クリスアーナと融合する。数秒後。クリスアーナの心臓となり、クリスアーナ・ドーム全体がメタモルフォーゼ後。さらなる進化を成し遂げる。其の結果転移距離が大幅に伸びる事になる。
2155年8月20日。~2155年9月20日。
第6章。妖精とテラナーの源郷。
(登場人物)
💚物部十四郎。
西之島共和国と日本共和国の執政官。2148年5月23日。物部十四郎テラ連邦共和国執政官就任。半不死。
❣️クリスアーナ・サルト・ザトン。
ユリアの母親。上皇神聖女王。サルト人。
❣️メリアナリク・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。クリスアーナ上皇神聖女王と共生。
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。サルト人。長女。ブルー・クリスタル。
❣️メリアナリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ユリア神聖女王と共生。
❣️ディナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。次女。生物学的年齢15歳。レッド・クリスタル。サルト人。
❣️メリアナリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ディナ副神聖女王と共生。
❣️マリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。3女。生物学的年齢13歳。ピンク・クリスタル。サルト人。
❣️メリアナリヌ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。マリア副神聖女王と共生。
❣️ミレイユ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。従妹。
❣️メリパロリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。ミレイユ統轄女王と共生。
❣️ナディア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。クリスサルト親衛隊統轄司令長官。クリスライザの統合司令長官。
❣️メリパルリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。ミレイユ統轄女王と共生。
❣️マライア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。従妹。
❣️メリパルリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。メリパルリナ副統轄女王と共生。
❣️ナディル・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副統轄女王。クリスサルト親衛隊統轄司令。クリスライザの副統合司令長官。
❣️メリパラリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ナディル副統轄女王と共生。
❣️ナデロナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副統轄女王。クリスサルト親衛隊副統轄司令。クリスライザの統轄司令長官。
❣️メロパラリナ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ナデロナ副統轄女王と共生。
❣️ミレユ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。クリスライザの副統轄司令長官。クリスライザの艦長。
❣️メロパラリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。ミレユ女王と共生。
❣️パナレル・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。従妹。
❣️メリアロナス・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。パナレル女王と共生。
❣️ラミルナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国女王。従妹。
❣️メリアリナス・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。ラミルナ女王と共生。
❣️クリスアーナ・ドーム中枢統轄司令生体脳クリスティーヌ。
2155年8月20日宇宙の精霊の意識流体を生体脳に封じ込める。
❣️クリスアーナ・ドーム統轄司令生体脳クリスティーヌ。
2155年8月20日宇宙の精霊の意識流体を生体脳に封じ込める。
❣️クリスタティール。
クリスティーヌ女王の従妹。7色に輝く巨大クリスタル。宇宙の心臓。
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。サルト人。長女。ブルー・クリスタル。
❣️ディナ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。次女。生物学的年齢15歳。レッド・クリスタル。サルト人。
❣️マリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国副神聖女王。3女。生物学的年齢13歳。ピンク・クリスタル。サルト人。
❣️ナディア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国統轄女王。クリスサルト親衛隊総統轄司令。クリスライザの統合司令長官。
2155年8月20日。
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2155年9月20日。
第6章。妖精とテラナーの源郷。
本文。
1
2155年8月20日には、アストラム銀河群未知4銀河の制圧は完了しサルト銀河団連合帝国の傘下になった。其の結果クリスアーナ・ドームの人口が数億人増加し、更に4つの親衛隊が結成された。惜しまれながら4人の統轄女王と別れを告げて、クリスアーナ・ドームはアストラム銀河群から離れて行く。次第に速度を上げ、転移速度に到達する。
数分後。クリスアーナ・ドームが転移する。実体化と同時に中枢生体脳パルメラが調査を開始する。
小一時間後。データスクリーンに調査結果のデータが次々と表示されている。メインスクリーンには進行方向の銀河がピックアップされて映し出されている。
「ユリア様。クリスアーナ様が宇宙の精霊クリスティーヌの意識流体を生体脳に封じ込め、クリスアーナ・ドームの統轄司令生体脳クリスティとしました。以後司令系統が変わり統轄司令生体脳クリスティがクリスアーナ・ドーム全体を統轄します」と、報告する生体脳脳パルメラ。
「承知したパルメラ。ではクリスティ、実体化した現在地の状況を解る限り報告して欲しい」と、話し掛けるユリア。
「現在地は旧故郷星系から4800万光年の宙域で、テラ迄は1億3200万光年になります。前方の銀河団については、調査船団と資源調査調達船団を派遣しましたので詳細が判明する迄お待ち下さい。
尚、妖精達の協力に依り、全長5800キロメートル。最大幅4600キロメートルのダイヤ型の半生体クリスライザ・ミュ。を完成させました。此の万能半生体宇宙船は、自在変形可能で増殖可能並びに再生可能です」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
「素晴らしい。ミラクルな宇宙船ですね。妖精達に感謝します」と、話し掛けるユリア。
「追加報告です。外壁は妖精達の力を封じ込めた6次元半生体クリスミュルは、有りとあらゆるエネルギーを吸収して強化する能力が有ります」と、話し掛ける統轄司令生体脳クリスティ。
「では恒星が放射するエネルギーでも同じと言う事ね」と、問い掛けるユリア。
「はい。其の通りです」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
「クリスティ、半生体万能クリスライザ・ミュで、正面の銀河に進出するので後はお願いします」と、話し掛けるユリア。
「承知致しましたユリア様」と、答える統轄司令生体脳クリスティ。
2155年8月23日。半生体万能型クリスライザ・ミュが、クリスアーナ・ドームを出て、数分後に転移する。同時に未知銀河の外縁に実体化する。
「ユリア様、未知銀河へ進入しますか」と、問い掛けるミレユ・サルト・ザトン艦長。ミレユはサルト銀河団連合帝国副女王兼クリスライザの副統轄司令長官でクリスライザの艦長を務めている。
「ミレユ艦長、巡航速度のまま未知銀河に進入。銀河内の簡単な調査をお願いね」と、指示するユリア。
「了解しましたユリア様」と、答えるミレユ艦長。
小一時間後。簡単な調査が終了する。
「ユリア様、クリスです。私も進化してクリスミュになりました。此のクリスライザ・ミュは、進化型の半生体ロボットです。あらゆるエネルギーを吸収して進化します。既に進化が始まっています」と、説明する生体脳クリスミュ。
「統轄司令生体脳クリスティから説明を聞いていたので承知しているわ、クリスミュ」と、答えるユリア。
「解りましたユリア様。前方の未知銀河には複数の高次元反応を探知しました。4次元銀河座標に赤色で表示します」と、話し掛けるユリア。
「クリスミュ、最も近いターゲットに進出して下さい」と、話し掛けるユリア。
「ユリア様、安全の為に承認出来ません。代わりに調査艦を派遣します」と、答えるクリスミュ。
「承知した」と、答えるユリア。心の中で予想通りだと思った。
「ユリア様、クリスライザ・ミュの自己防衛回路が起動し、手動操作並びに会話伝達が閉鎖されました」と、報告するミレユ・サルト・ザトン艦長。
「了解した艦長。暫く休憩にしましょう。どうやら完全自動らしいから、私達の出番は無い様です」と、話し掛けてから「と、言う事なので、後は全面的にクリスミュに任せます。緊急時の場合は報告して下さい」と、話し掛けてから退室して行くユリア。
小一時間後。ターゲット星系の情報と、銀河団の情報がユリアのプライベートルームに届いた。
「ユリア様、ターゲット星系には超高度な文明種族が生存しています。詳細は第7親衛隊が調査しています。銀河団に付いては、調査船団が全ての銀河の調査を実行しています」と、報告する生体脳クリスミュ。
「承知した。では、調査結果の報告を待ちます。で、クリスミュ。親衛隊は第5迄しか結成されていないが、第7親衛隊ってどの様な部隊なの」と、問い掛けるユリア。
「妖精フェアリ種族が造り出した人造人間、生体ドール、フェアラ人です。身長は10センチメートルで、特殊工作をメインとする最強部隊です」と、答える生体脳クリスミュ。
「何時の間に造り出したのかしら。メリアナリルは御存知でしたか」と、共生フェアリに問い掛けるユリア。
「当然解っていました。記録と能力は共有化されていますから御存知のはずです」と、答えるメリアナリル神聖女王。
「そうでしたか」と、答えるユリア。
「共生したばかりなので未だ完全体にならないのでしょう。4、5日過ぎれば完全体になります」と、説明するメリアナリル神聖女王。
「なるほど、了解した」と、答えてから統合司令センターに戻るユリア。
「ユリア様、調査結果の報告が届き始めました」と、報告するミレユ・サルト・ザトン副女王兼艦長。
「ユリア様、第7親衛隊第1部隊統轄大元帥兼フェアラ共和国統轄摂政のミレナラロル・フェアラ・クリスです。調査結果を報告致します。ターゲット星系は、アクテアランス銀河団バロデロス銀河テクロス星系第3惑星ロデスです。此の星系を拠点として、バロデロス銀河帝国として銀河全体を支配しています。
バロデロス銀河帝国の皇帝は、ハドバロン・ロデス・ドロダル。統轄女王はアロイナル・ロデス・ドロダルです。アクテアランス銀河団は32銀河で構成されています。現在、バロデロス銀河帝国は平穏です」と、報告する。
「ご苦労様。では、探知・調査艦サーチャーを2、3台配置して引き上げて下さい」と、指示するユリア。
「承知しましたユリア様」と、答えてコンタクトを切るを第7親衛隊第1部隊統轄大元帥兼フェアラ共和国統轄摂政のミレナラロル・フェアラ・クリス。
「クリスミュ、当宙域の滞在予定は何年位になりますか」と、問い掛けるユリア。
「正確な年数の計算は出来ませんが、何事も無ければクリスアーナ・ドームのメンテナンスの日数で6ヶ月です。但し、アクテアランス銀河団32銀河全てを制圧して傘下に組み入れるとすれば、概算で数10年は必要です」と、答える生体脳クリスミュ。
「やはりそうでしょうね。私の概算通りだわ」と、話し掛けるユリア。
「ユリア様、私達なら数ヶ月で32銀河を制圧可能です」と、話し掛ける妖精種族の共生者のメリアナリル・フェアリ・クリス神聖女王。
「何と、其れは誠ですか」と、目の前に浮揚するメリアナリル神聖女王に話し掛けるユリア。
「私達の力は宇宙最強です。ヒュプノ能力とリストアリバイブラー能力と幻影実体化能力だけで制圧可能です」と、話し掛けるメリアナリル神聖女王。
「幻影実体化能力とは」と、問い掛けるユリア。
「過去の記録並びに現実の記録を復元能力能力です。例えば超古代のサルト人艦隊とかです」と、説明するメリアナリル神聖女王。
「なるほど、最強と言うのも過言では無いわね」と、話し掛けるユリア。
「では、側近幹部を集めてアクテアランス銀河団制圧会議を開きましょう」と、提案するユリア。
2155年8月26日。アクテアランス銀河団制圧会議を始める。傘下者は女王以上の側近幹部達である。
第1会議室に集まった側近幹部達の前で、ユリアが話し始める。
「クリスティの推測で数10年必要と判断しましたが、我が共生者のメリアナリル神聖女王の話では、アクテアランス銀河団の制圧なら私達なら数ヶ月で達成出来るとの事です。其れに付いて、皆様方の意見と共生者達の意見を伺いたいと考えています」と、話し掛けるユリア。
浮揚しながらユリアの右横に近付いて来る。真横で静止して「我が種族の能力の1つで有る幻影実体化能力、つまり過去の記録並びに現実の記録を再現する能力で、超古代サルト人の巨大艦隊を実体化させて全ての銀河に進行させて降伏する様にメッセージを送ります。降伏せずに戦争を選択した銀河は、我が第7親衛隊の特殊部隊が介入して有りとあらゆる方策で降伏せずにはいられない状況に追い込みます。以上が簡単な戦略です」と、説明するフェアラ共和国ミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王兼ユリア第7親衛隊統合司令長官。
「ミレパルナス統轄女王の作戦ですが、私には現実味が無いのですが。寧ろ、目前のバロデロス銀河の制圧を最初に成し遂げるべきでしょう」と、問い掛けるミレイユ・サルト・ザトン統轄女王。
「では、2面作戦では如何ですか」と、話し掛けるデロング銀河帝国パメライル・ブロン・バロンダ女王。
2時間程議論してようやく作戦が纏まる。其の作戦内容は、2面作戦プラス1で決定した。其のプラス1作戦とは、半生体万能型クリスライザ・ミュで、バロデロス銀河を制圧する事である。
2
2155年9月2日。作戦が開始される。出撃した半生体万能クリスライザ・ミュが転移してバロデロス銀河外縁に実体化する。生体脳クリスミュは実体化と同時に探知を始める。数分後。テクロス星系第3惑星ロデスには特別な動きは探知出来ないと結論する。
数秒後。サルト銀河団連合帝国ミレユ・サルト・ザトン女王兼艦長も同じ結論に達した。
「ユリア様、バロデロス銀河帝国ハドバロン・ロデス・ドロダル皇帝にメッセージを送信しますか」と、話し掛けるミレユ艦長。
「ミレユ女王、テクロス星系外縁に移動してからメッセージを送信して下さい」と、指示するユリア。
「承知しました」と、答えるミレユ女王。
数分後。クリスライザ・ミュがテクロス星系外縁に実体化する。
「私はサルト銀河団連合帝国女王ミレユ・サルト・ザトンです。バロデロス銀河帝国ハドバロン・ロデス・ドロダル皇帝陛下並びに、アロイナル・ロデス・ドロダル統轄女王陛下にメッセージを送ります。私達は戦争をする為に来襲した理由では有りません。アクテアランス銀河団の恒久平和を築き上げる為に来訪しました。心あらば返信願います。尚、10分以内に返信が無い場合は戦争する意志有りと判断し、不本意ながら制圧作戦を実行する」と、話し終えて送信する。
「ミレユ、かなり強引ですわね」と、微笑みながら話し掛けるユリア。
「ユリア様程では有りません」と、突っ込むミレユ女王。
「貴女も言うわね」と、微笑みながら話し掛けるユリア。
此の様な冗談を話し合っている時に、返信が届いた。
「私はバロデロス銀河帝国統轄女王アロイナル・ロデス・ドロダルです。私は対談を希望しておりますが、夫の皇帝は激昂して戦争の命令をロバナス・ロデス・ドロダル統合大元帥に命じました。既に娘のアロイレナとアロイルレとアロイルナを送り出しましたので、娘達の保護をお願います」と、話し終える。
10数分後。クリスライザ・ミュの格納庫に小型船が着陸する。待ち構えいたクリスサルト親衛隊員のエスコートで、統合司令センターに現れる。
「私はロバナス統轄女王の長女、アロイレナです。次女のアロイルレ、3女のアロイルナです」と、紹介してから「サルト銀河団連合帝国ユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下に母上からのメッセージをお伝え致します。〈私はバロデロス銀河帝国統轄女王のアロイナル・ロデス・ドロダルです。夫の皇帝は、アクテアランス銀河団の制圧を開始する直前でした。もし、今から制圧作戦が実行されば、数10億人もの死傷者が出るのは確実です。可能ならば、ユリア神聖女王陛下に止めて頂きたいと願っています。只、皇帝傘下の戦力は膨大で、当星系だけでも800万台が有ります。他にも、幾つかの軍事惑星が有り、一昼夜戦艦の製造を続けています。其れ等の戦力を合わせれば2億台程になりますが、どうか止め下さい〉との事です」と、話し終えるアロイレナ副統轄女王。
「事情は良く解りました。最善を尽して阻止しましょう」と、答えるユリア。
「私達統轄女王派は全体で2万6000星系ですが、皇帝派は8万8960星系ですので4倍以上の勢力が有ります。戦力では80倍以上です」と、説明するアロイレナ副統轄女王。
「で、アロイレナ副統轄女王。アロイナル統轄女王の安全は確保出来ますか」と、問い掛けるユリア。
「お母様は、本国の反対側のドロイデラ星系第3イデラを本拠地としたドロイデラ連邦共和国に向かっています」と、答えるアロイレナ副統轄女王。
「皇帝から攻撃はされないですよね」と、問い掛けるミレユ・サルト・ザトン女王。
「お父様がお母様を攻撃する理由は有りませんから大丈夫です。万が一に攻撃されても、ドロイデラ星系の防衛能力は本国並みです」と、答えるアロイルレ女王。
「では、私はアロイナル統轄女王と、ドロイデラ星系を守る為にクリスタル艦隊1個軍団を常駐させます。バロデロス銀河帝国を崩壊させた後、バロデロス銀河の新たな本拠地とする為に」と、話し掛けるユリア。
「お父様依り側近幹部のドロバナス・ロデス・ドロダル帝国軍副統合大元帥の方が強敵です。お父様もお兄様もドロバナスの影響を受けていますから」と、話し掛けるアロイルナ女王。
「では、取り敢えず其の3人を拘束すれば良いのね」と、話し掛けるナディア・サルト・ザトン統轄女王。
「ユリア様、其の3人と側近幹部等は当星系にはいません」と、報告する共生者のメリアナリル・フェアリ・クリス神聖女王。
「ユリア様、其の3人と側近幹部等の追跡は私に任せて下さい」と、話し掛ける第7親衛隊のミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
「承知した。貴女達なら簡単でしょうね」と、話し掛けるユリア。
「ではミレナラロル第1部隊に命令を出します」と、話し掛けるミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
「本国にいないと言う事は、極秘の軍事惑星に移動したのね。だとすれば捜し出すのは不可能です」と、話し掛けるアロイレナ副統轄女王。
「大丈夫です。其の3人と側近幹部等にはミクロ・アイが取り付いていますから、何処に移動しても手に取る様に解りますから」と、答えるミレパルナス・フェアラ・クリス統轄女王。
2155年9月5日。テクロス星系第3惑星ロデスは、ドロイデラ連邦共和国に解放された事にして、ロデス共和国と改名され傘下に組み入れられる。
クリスタル艦隊1個軍団は、1個軍に分かれバロデロス銀河帝国に支配されている惑星の解放作戦を実行している。別のクリスタル艦隊1個軍団は、同じ様に1個軍に分かれ各銀河の制圧作戦を実行している。
ユリア神聖女王第7親衛隊第1部隊統轄司令ミレナラロル・フェアラ・クリス統轄摂政は、逃亡した皇帝等の行方を捜索している。所が、取り付いている筈のミクロ・アイが途中で発見され破壊された様で探知が出来なくなる。
「ミレナラロル様、ミクロ・アイの探知不能になりました」と、報告する母船長。
「母船長、思考波探知能力を発動させて所在地を突き止めよ」と、命令するミレナラロル統轄摂政。
「承知しました。直ちに実行します」と、答える母船長。
リサーチを開始して小一時間後。皇帝等の思考波を探知する。
其の頃クリスライザ・ミュでは、第11親衛隊女性特殊親衛隊ピンクフォースのミリル・バートン統轄司令は「ユリア様、現行の転移速度ではテラ到着は何年後になるか解りません。我々だけでテラに戻る事を許可して下さい」と、要請する。
「ミリル、最新鋭母船並びに球型戦艦の訓練を兼ねて先行してテラに戻って、クリスアーナ・ドームを公転させる位置を確定させて於いて下さい」と、指示するユリア。
「有り難う御座いますユリア様」と、話し掛けるミリル・バートン統轄司令。
3
皇帝の思考波を追跡していた第7親衛隊第1部隊ミレナラロル・フェアラ・クリス統轄摂政兼統轄司令等は、いきなり思考波が途切れた事に違和感を感じていた。
「ミレナラロル様、皇帝等は思考波を遮断するフィールドを展開した様です。追跡を断念します」と、母船長が報告する。
「恐らく、此の宙域皇帝等を見つけるのは不可能に近いと判断した。無人探査機100台を射出してから帰還する」と、指示するミレナラロル統轄摂政。
「承知致しました」と、答える母船長。
アクテアランス銀河団制圧作戦に依り、銀河団内は大混乱に陥っていた。其の様な状態の時、クリスタル艦隊が各銀河の帝都星系外縁に実体化。ほぼ同時にパラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政が「私はサルト銀河団連合帝国ユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下の第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタルで有る」降伏勧告する。
ダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王は、周囲の銀河帝国からの侵略行動に脅威を感じていた。其の様な状態の時に、クリスタル艦隊が帝都星系外縁に実体化して来た。
ミラムテリア統轄女王は藁をも掴む思いでメッセージを送信する。
「私はダロガダロン銀河帝国統轄女王のミラムテリア・デロル・イグランです。我が帝国は、ヤガバレダン銀河帝国バヤガル・マダロ・カダン皇帝からの侵略の脅威に曝されています。パラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政陛下、どうか我々を保護して下さい。保護して頂けるなら、我が帝国はサルト銀河団連合帝国の傘下になります」
と、メッセージを送信する。
「ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王陛下、暫し此のままでお待ち下さい。ユリア様にコンタクトしますので」と、話し掛けるパラレ副統轄摂政。
「承知致しました」と、答えるミラムテリア統轄女王。
パラレ副統轄摂政は、マルチ回線を開いてユリア神聖女王にコンタクトする。
数秒後。スクリーンにユリア神聖女王の上半身が映し出される。
「ユリア様、第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタルです。ダロガダロン銀河帝国統轄女王のミラムテリア・デロル・イグラン陛下が、ヤガバレダン銀河帝国バヤガル・マダロ・カダン皇帝からの侵略の脅威に曝されているので、サルト銀河団連合帝国の傘下に入る事を希望しております」と、報告する。
「承知した。では、私が代わります」と、答えて通信回線を切り替える。スクリーンにダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王の上半身が映る。
「始めましてダロガダロン銀河帝国ミラムテリア・デロル・イグラン統轄女王陛下。私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンです。貴女の申し出を受け取りました。サルト銀河団連合帝国はダロガダロン銀河帝国とミラムテリア統轄女王陛下を全力で守ります。同時に、ヤガバレダン銀河帝国を制圧します」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有り難う御座いますユリア神聖女王陛下」と、話し掛けてから深々と儀礼する。
「ユリア様、話しを聞いていました。命令と受け止めて直ちに実行します」と、話し掛ける第2親衛隊のパラレ・サルト・クリスタル副統轄摂政。
「パラレ、直ちに実行して下さい。私はダロガダロン銀河星系第3惑星デロルに向う」と、話し掛けるユリア。
通信回線を切り替えて「ミラムテリア統轄女王陛下、此れから、ダロガダロン銀河星系第3惑星デロルに向かいます。其処で此れからの事を話し合いましょう」と、話し掛けるユリア。
「承知致しました。お待ちしております」と、答えるミラムテリア統轄女王。
2155年9月12日。クリスライザ・ミュが、ダロガダロン銀河星系第3惑星デロルの直ぐ側に実体化する。ほぼ同時に生体脳クリスミュが、ミラムテリア統轄女王に向けて通信回線を開き呼び掛ける。
数秒後。通信スクリーンにミラムテリア統轄女王が映し出される。
「ミラムテリア統轄女王と側近の親族並びに側近幹部等をクリスライザ・ミュに招待しますので準備して於いて下さい。迎えの搭載艦を送ります」と、話し掛ける。
「準備は出来ておりますユリア様」と、答えるミラムテリア統轄女王。
小一時間程。ミラムテリア統轄女王等一行がエスコートされて統合司令センターに現れる。
第1会議室で会談が始まる。最初にユリア神聖女王が話し始める。
「ミラムテリア統轄女王が、我がサルト銀河団連合帝国の傘下に入りたいと事ですので許可して、本日を持ってサルト銀河団連合帝国ダロガダロン銀河連邦共和国と改名しミラムテリア統轄女王等側近幹部が現状のまま統轄します。更に、ダロガダロン銀河連邦共和国の防衛の為にクリスタル艦隊1個軍団を常駐させます。其れで宜しいですか」と、問い掛けるユリア。
「ユリア神聖女王の仰せのままに」と、答えるミラムテリア統轄女王。
ユリアは微笑んで「其の様な敬語で無くても良い。今からは良き友人としてユリアと呼んで下さい」と、話し掛けるユリア。
「有り難う御座いますユリア様。今からユリア様の忠実な下僕と永遠に忠誠を誓います」と、話し掛けるミラムテリア統轄女王。
「ミラムテリア統轄女王の言葉を信じて、貴女達全員に私と同じ不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡します」と、話し掛けるユリア。
ユリア神聖女王の第1親衛隊クリスサルト親衛隊員が、ミラムテリア統轄女王等全員に小箱に入った細胞更新装置テロメロンを置いて行く。
「其の小箱を開けると、中に入っいる細胞更新装置テロメロンが開いた人の生体振動を探知してシンクロして体内に進入して同化して第2の心臓として機能して不老不死にさせます。さあっ、小箱を開いて下さい」と、話し掛けるユリア。
全員同時に小箱を開く。ユリアが説明した通りにテロメロンが動き出し体の中に進入し同化する。
数秒後。「体に異常は有りませんか」と、全員に声を掛けて異常が無い事を確認するユリア。
「ユリア様、3女のミラムテリナと、4女のミラムテリヌと、副統轄摂政のミムテリアル。更に2人の摂政並びに其の傘下部隊を同行させますので承認下さい」と、話し掛けるミラムテリア統轄女王。
「承知した承認する。尚、此の会談が終わり次第不老不死に伴う随伴処置と、ヒュプノ教育機でサルト人並みの知能にレベルアップさせます」と、話し掛けるユリア。
「承知しました」と、答えるミラムテリア統轄女王。
数時間後。全ての処置が終了する。3女のミラムテリナと、4女のミラムテリヌ等ユリア神聖女王に同行する一行は、クリスアーナ・ドームに出発する。
ミラムテリア統轄女王は、譲渡された全長6400キロメートル。最大幅5800キロメートルの36面体のダイヤ型母艦マグマに搭乗し、クリスタル艦隊1個軍団を指揮してヤガバレダン銀河に進軍する。
クリスタルライザ・ミュは、ヤガバレダン銀河の隣りのナダロラグン銀河に向かった。ユリアは万が一に備え、ナダロラグン銀河を早急に制圧して挟み撃ちにする為にで有る。
2155年9月18日。クリスライザ・ミュは、ナダロラグン銀河外縁に実体化する。同時に、生体脳クリスミュが銀河の調査を開始する。小一時間後、内乱或いは侵略を受けている可能性を確認する。更に不可思議なインパルスを探知する。
「ユリア様、860光年先から不可思議なインパルスを探知しました」と、生体脳クリスミュが報告する。
「私も感じ取った。クリスミュ、其処に行って見よう」と、話し掛けるユリア。
「承知致しました」と、答える生体脳クリスミュ。
数分後。目的星系外縁に実体化する。生体脳クリスミュは再度星系内をリサーチする。
「星系内並びにターゲット惑星に危険的要素は発見出来ませんでした。直ちに惑星側に移動します」と、報告して瞬時に惑星側に実体化する。2、3回周回して地上をリサーチして行く。其の映像がスクリーンに映し出される。
「送信場所が特定されましたので、送信源の真上で停止します」と、報告する生体脳クリスミュ。
数秒後。停止する。真下の地上のズームアップされる。
「知的生命体の存在確認出来ません。但し、発信源は地下3000メートルです。縦穴を開けますか」と、問い掛ける生体脳クリスミュ。
「縦穴を開けて出入口を作って欲しい」と、要望するユリア。
「承知致しました。完成迄3時間お待ち下さい」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
3時間後。反重力エレベーターが完成する。
「地下に降りるのはユリア様、ディナ様、マリア様の3人だけにして下さい。不可思議なインパルスがそう話していますので」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
「承知した」と、答えるユリア。
数分後。ユリア様3姉妹は瞬間移動で反重力エレベーターの側に実体化する。
「ディナ、マリア、心構えは出来ましたか」と、問い掛けるユリア。
2人の妹に確認してから反重力エレベーターに入る。加速感も感じず、数秒後に、地下空間に着く。中は真昼の様に明るく照明されている。
3姉妹は不可思議なインパルスに導かれ、数分後に7色に光り輝く巨大なクリスタルの保管場所に着いた。
7色に光り輝くクリスタルは、サルト人の3姉妹を認識して「ユリア・サルト・ザトン様、ディナ・サルト・ザトン様、マリア・サルト・ザトン様がクリスティーヌ・サルト・ザトン女王直系の子孫で有り、新たなサルト宇宙連合帝国の女王で有ると認知されました。
此の惑星は、クリスティーヌ女王の命令サルト人の民をで宇宙戦争の災害で、サルト人の血筋が途絶えない様に隠れさせました。
宇宙戦争は双方傷み分けで終了してから、最後の女王クリスティーヌが最後の力を振り絞り、宇宙の辺境地惑星テラに移住させました。
此処に残っているクリスタルは妖精種族が自分の能力を封じ込めた宇宙の心臓の役目を担う半生体万能クリスタルです。此のクリスタルは、クリスタルと妖精達と女王の三位一体の力で民を瞬間移動させたのです」
「其の妖精達は何処から来たのですか」と、問い掛けるユリア。
「妖精達は天空の狭間から舞い降りて来ました」と、答えるクリスタル。
「では、貴女、いや、クリスタルを私達でクリスアーナ・ドームに瞬間移動させます」と、話し掛けるユリア。
「何時でも構いません」と、答えるクリスタル。
3姉妹が意識を集中させると、いきなりクリスタルが消え去っていた。
「ユリア様、クリスタルがクリスアーナ・ドームに実体化しました。クリスライザ・ミュに戻って下さい。戻り次第地下施設を破壊して我々の痕跡を消去します」と、話し掛ける生体脳クリスミュ。
「承知した。直ぐに戻る」
3姉妹がクリスライザ・ミュに戻る。
2155年9月20日。クリスアーナ・ドーム内に転送した7色に輝く巨大クリスタルは、クリスティールと命名され、クリスアーナと融合する。数秒後。クリスアーナの心臓となり、クリスアーナ・ドーム全体がメタモルフォーゼ後。さらなる進化を成し遂げる。其の結果転移距離が大幅に伸びる事になる。
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