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「霞に聞く。この村の娯楽は?」
「図書館、喫茶店、ボーリング場のみ。」
「ちくしょおおおお!」
俺はこの時、泰魏村の娯楽の少なさに絶句した。
今日、白神は周辺の土地神との会合があり、俺の所から離れている。久しぶりに男だけで楽しもうと思ったらこれだよ!
「霞、おすすめの所は?」
「ボーリング場だな。」
「よし、行くか。」
せっかくなので楽しまないとな。
ところで俺、初めてボーリングするんだけど…
―ボーリング場―
ボーリング場に着いた。ちょっと古めかしいのが田舎っぽいな。中に入る。人は…そんなに多くないな、気楽に投げれるのでホッとする。
「早速始めよう。」
「俺、ボーリング初めてなんだが、できるかなぁ?」
「大丈夫大丈夫。ボーリングなんて、シュバってしてサァーっと投げてドォォンって感じだから!」
あ、上白石 霞脳筋説。
「まったく。霞つちに説明を求めるのがおかしいのよ。転校生の郷君。」
ん?聞き覚えのある声…
「君達は、学校で同じクラスの…」
活発そうな女子と、クールな感じの女子だ。ていうかクラスは一学年に一クラスだけなんだけどな。
「私は清水 愛華。ヨロシクねっ郷君。」
「ウチは宮薙 怜。よしなに。」
「よろしく。それで、君達もボーリングしに?」
「決まってんじゃん。ここボーリング場だし。」
そうでした。ボーリング場でした。
「どうだ?四人で2対2でもして勝った方は負けた方に何か命令できる罰ゲーム付きってのはどうだ?」
え、何それ。俺負けちゃうよ?どうしよ(汗)
「いいね。乗ったよ!その話!」
「ウチも乗る…」
「よし!決定な!」
ほほぅ。俺の意見は完全無視ですかそうですか。いかんいかん。俺が空気になりすぎている。何か仕切らねば。
「じゃ、グッパで別れますか。」
「「「「グッパで別れましょ!!」」」」
結果
俺 パー 霞 グー 愛華 グー 怜 パー
綺麗に男女に別れた。どれ、怜に挨拶しとくか。
「よろしくな。怜さん。あと俺、ボーリング初めてだからあんまり良いプレーはできないんだ。ごめんね。」
「ううん、大丈夫。あと、怜でいいよ。ウチも郷って呼ぶから。」
「分かった。よろしくな、怜。」
今思ったけど、結構好印象っぽい?二人とも可愛いし、ちょっと照れるな。…なんか霞が睨んでる?
「凄いね、郷君。怜って中々人と打ち解けるのが遅い人なのに。相当気に入られてるみたいだよ。ちなみに霞が睨んでるのは、霞がいつまでたっても怜に警戒されてんのに郷君がすぐに打ち解けて妬んでるんだよ。(笑)」
それで霞にあんなにも睨まれてるのか。霞って誰とでも打ち解けるイメージあるのになぁ。それが逆に気に入らないとか?まぁいい。
「さぁ、始めよう。ボーリングを。」
―――――――――――――――――――――――――――
「あ、またストライク。上手いね郷。」
「教えるのが上手すぎるからだよ。」
自分の性に合っているのか、それとも怜の教えが上手すぎるのか、はたまた両方か。俺は5投中3回もストライクを取っている。ちなみに怜は今のとこ全てストライク。相手側の二人も強いのだが今の所、こっちがリードしている。
「なんだよ郷!お前初心者のクセしてストライク3回もとってんじゃねぇか!認めんぞぉ。」
いや、事実だし。認めないって言われても…
「いや、アンタは弱すぎんのよ。これじゃ脳筋って言われてもしょうがないわよ。」
そうなのだ。霞はあろう事か思いっきり投げようとして管理者のおじちゃんに、叱られてたし、挙句の果て、ガターコースに落ちる。
脳筋確定だよこれ。
「うるせぇ!こっから逆転だ!」
と言ったのだが…
結果は僅差ではなく、大差でこちらの勝ち。
こちらは怜がストライクやスペアを連発。俺は安定して得点を稼いだ。
向こうでは、愛華は怜と張り合って大量に得点を稼いだのだか、霞がまともに得点を稼いだのがたったの五回。これは酷い。
「さて、勝者の命令だが、怜に譲ろう。MVPだしな。」
「…ありがとう、郷。じゃあ、命令。」
「……また、四人で遊ぼ?」
それはとても美しい顔だった。そして、全員が笑い、
「あぁ!」「おうっ!」「うん!」
こうして、素敵な休日は終了した。
―夜―
「ただいまー。」
「!?郷!この匂いはなんだ!他の女の匂いがするぞ。まさか我を置いて他の女と…」
「んな訳ねぇだろ!」ギリリリ
「痛ァ!?鷲掴みはヤメロォ!分かった我の勘違いだからねっ?力弱めんか馬鹿者ぉ!イタタタt」
「まったく。お前は通常運転だな。」
だけどなぜか安心する。いつの間にか、心を許してたんだな、俺。
―外伝 終―
「図書館、喫茶店、ボーリング場のみ。」
「ちくしょおおおお!」
俺はこの時、泰魏村の娯楽の少なさに絶句した。
今日、白神は周辺の土地神との会合があり、俺の所から離れている。久しぶりに男だけで楽しもうと思ったらこれだよ!
「霞、おすすめの所は?」
「ボーリング場だな。」
「よし、行くか。」
せっかくなので楽しまないとな。
ところで俺、初めてボーリングするんだけど…
―ボーリング場―
ボーリング場に着いた。ちょっと古めかしいのが田舎っぽいな。中に入る。人は…そんなに多くないな、気楽に投げれるのでホッとする。
「早速始めよう。」
「俺、ボーリング初めてなんだが、できるかなぁ?」
「大丈夫大丈夫。ボーリングなんて、シュバってしてサァーっと投げてドォォンって感じだから!」
あ、上白石 霞脳筋説。
「まったく。霞つちに説明を求めるのがおかしいのよ。転校生の郷君。」
ん?聞き覚えのある声…
「君達は、学校で同じクラスの…」
活発そうな女子と、クールな感じの女子だ。ていうかクラスは一学年に一クラスだけなんだけどな。
「私は清水 愛華。ヨロシクねっ郷君。」
「ウチは宮薙 怜。よしなに。」
「よろしく。それで、君達もボーリングしに?」
「決まってんじゃん。ここボーリング場だし。」
そうでした。ボーリング場でした。
「どうだ?四人で2対2でもして勝った方は負けた方に何か命令できる罰ゲーム付きってのはどうだ?」
え、何それ。俺負けちゃうよ?どうしよ(汗)
「いいね。乗ったよ!その話!」
「ウチも乗る…」
「よし!決定な!」
ほほぅ。俺の意見は完全無視ですかそうですか。いかんいかん。俺が空気になりすぎている。何か仕切らねば。
「じゃ、グッパで別れますか。」
「「「「グッパで別れましょ!!」」」」
結果
俺 パー 霞 グー 愛華 グー 怜 パー
綺麗に男女に別れた。どれ、怜に挨拶しとくか。
「よろしくな。怜さん。あと俺、ボーリング初めてだからあんまり良いプレーはできないんだ。ごめんね。」
「ううん、大丈夫。あと、怜でいいよ。ウチも郷って呼ぶから。」
「分かった。よろしくな、怜。」
今思ったけど、結構好印象っぽい?二人とも可愛いし、ちょっと照れるな。…なんか霞が睨んでる?
「凄いね、郷君。怜って中々人と打ち解けるのが遅い人なのに。相当気に入られてるみたいだよ。ちなみに霞が睨んでるのは、霞がいつまでたっても怜に警戒されてんのに郷君がすぐに打ち解けて妬んでるんだよ。(笑)」
それで霞にあんなにも睨まれてるのか。霞って誰とでも打ち解けるイメージあるのになぁ。それが逆に気に入らないとか?まぁいい。
「さぁ、始めよう。ボーリングを。」
―――――――――――――――――――――――――――
「あ、またストライク。上手いね郷。」
「教えるのが上手すぎるからだよ。」
自分の性に合っているのか、それとも怜の教えが上手すぎるのか、はたまた両方か。俺は5投中3回もストライクを取っている。ちなみに怜は今のとこ全てストライク。相手側の二人も強いのだが今の所、こっちがリードしている。
「なんだよ郷!お前初心者のクセしてストライク3回もとってんじゃねぇか!認めんぞぉ。」
いや、事実だし。認めないって言われても…
「いや、アンタは弱すぎんのよ。これじゃ脳筋って言われてもしょうがないわよ。」
そうなのだ。霞はあろう事か思いっきり投げようとして管理者のおじちゃんに、叱られてたし、挙句の果て、ガターコースに落ちる。
脳筋確定だよこれ。
「うるせぇ!こっから逆転だ!」
と言ったのだが…
結果は僅差ではなく、大差でこちらの勝ち。
こちらは怜がストライクやスペアを連発。俺は安定して得点を稼いだ。
向こうでは、愛華は怜と張り合って大量に得点を稼いだのだか、霞がまともに得点を稼いだのがたったの五回。これは酷い。
「さて、勝者の命令だが、怜に譲ろう。MVPだしな。」
「…ありがとう、郷。じゃあ、命令。」
「……また、四人で遊ぼ?」
それはとても美しい顔だった。そして、全員が笑い、
「あぁ!」「おうっ!」「うん!」
こうして、素敵な休日は終了した。
―夜―
「ただいまー。」
「!?郷!この匂いはなんだ!他の女の匂いがするぞ。まさか我を置いて他の女と…」
「んな訳ねぇだろ!」ギリリリ
「痛ァ!?鷲掴みはヤメロォ!分かった我の勘違いだからねっ?力弱めんか馬鹿者ぉ!イタタタt」
「まったく。お前は通常運転だな。」
だけどなぜか安心する。いつの間にか、心を許してたんだな、俺。
―外伝 終―
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