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第4章 ギルド、崩壊
第60話 「荒くれ」なんて本当にいるんだな
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「てめえ! ふざけてるのか!?」
「こっちがでたらめ言ってるとでも思ってんのか!!」
耳を塞ぎたくなるような男の大声に店の人が「ひぃぃ!」と情けないくらい戦慄している。
店の人は細見で枝のような骨はダルマンさんのようなゴリマッチョ体系な人にぽっきりとおられてしまいそうだ。
変わってあの店の人に声を荒げた男たちは二人ともガタイが良く、目つきも鋭くて荒々しい。一人はバンダナを頭に巻いているし、もう一人は顔を見られないように覆面をかぶっている。勿論覆面のほうは半裸だ。こんな典型的な荒くれがこの世界にいるもんだなと逆に関心してしまう。
まじまじと見ていたのが悪かったのか、俺の視線に気づいた荒くれが今度はこちらに絡んできた。
「何見てんだてめえ」
「いや、何騒がしくしてるのかなって思って」
「この商人がぼったくってるから成敗してるんだよ。こちとら正義の味方だ」
「ぼ、ぼったくりなんてそんな!」
ひ弱そうな商人が半泣きで俺たちに訴えてくる。
話によるとこの荒くれ共はどれもこれも二ヴァルや三ヴァルなどありえない金額でせがんでくるらしい。
店のラインナップは幸いミドリーさんのところと変わらず、彼の商品を比較しても価格は同じだ。彼がぼったくりをしているようには見えない。なるほど、この荒くれ共の言いがかりか。
「この店のものが適正価格じゃないっていうなら、このダルマンのおっさんもぼったくってるってことか?」
「よく見ろよ、商品の質が違うだろうが」
「質って言われてもねえ……この商品は全部魔法で作っているから質も何もないと思うんだけど」
「なんだてめえら……俺たちが適当に言ってると思ってんのか?」
「まあな。もう営業妨害じゃねえか」
「不届き者は滅べばいいと思うわ」
完全に冷めた目で見る俺たちに荒くれ共が青筋を立てる。
「さっきから聞いていればムカつくガキとカマ野郎だぜ……」
「死にてえのかてめえら!」
バンダナをつけた荒くれに胸倉を捕まれる。だが、怒りの導火線に火が点いたのは何も奴らだけではなかった。いや、むしろ一番憤怒しているのは彼であった。
「……誰がカマ野郎ですって?」
アンジェがにっこりと笑いながら荒くれの腕を掴む。
だが、顔は笑っていても、目は笑っていない。禍々しいどす黒いオーラが見えてしまうくらい彼が怒っているのがわかる。どうやらこの荒くれ共は彼の禁句を言ってしまったらしい。お陀仏。
「あっつ!」
いきなりバンダナの荒くれがいきなり俺の胸倉から手を離す。アンジェが掴んだところにくっきりと赤い痕がついているのでどうやらアンジェが手に熱を込めたらしい。これには荒くれ二人の堪忍袋の緒が切れたようだ。
「何してくれんだてめえ!」
二人して大きな拳で振り下ろしてきたが、俺もアンジェもバックステップで避ける。いよいよあちらもやる気みたいだ。
「おい、ノア。邪魔だから降りてろ」
「フフ……せいぜい楽しむがよい」
悪戯っぽく笑ったノアはポンッと俺の頭から落りて、商品が並ぶテーブルに器用に着地した。
「おいおい、商品壊すんじゃねえぞ」
「わかってるって」
やれやれとため息をするダルマンさん。その隣では例の商人が「どうしようどうしよう」とうろたえている。こっちとら彼のトラブルを引き受けているというのに。
「商人さん、こいつらぶっ飛ばしたら商品の割引お願いしまーす」
「ムギちゃん……いい案だけど、こいつらとやってること変わらないからね」
笑いながらアンジェは肩慣らしをする。だが、覆面をかぶった荒くれはそれを隙と捉えたようで一気に俺に殴りかかった。
その殴りを俺は腰を反らせてさらりと受け流す。そして腰を反らしたままバランスを崩さず、そのまま蹴りを食らわした。
覆面の荒くれが「ぐはっ」と唾を吐き出してよろける。
これには観戦していたノアとダルマンさんが感嘆の声をあげた。俺があのアンバランスから強打の蹴りを食らわせられるとは思っていなかったらしい。だが、体幹の良さと蹴りは元々自信があった。正直、スライムより戦いやすい。
一方、アンジェは丸腰なのにも関わらず圧勝していた。
「あちちち!」
バンダナを着けた荒くれが涙目になっている。彼に近づけば熱が籠った手で火傷するはめになるだろう。「もう終わり?」と涼しい顔で笑みを浮かべている。
「もうやめましょう。これ以上やるとそちらが怪我をするだけよ」
「やれやれ」とため息をつくアンジェだったが、荒くれ共はまだ諦めていなかった。
「こっちがでたらめ言ってるとでも思ってんのか!!」
耳を塞ぎたくなるような男の大声に店の人が「ひぃぃ!」と情けないくらい戦慄している。
店の人は細見で枝のような骨はダルマンさんのようなゴリマッチョ体系な人にぽっきりとおられてしまいそうだ。
変わってあの店の人に声を荒げた男たちは二人ともガタイが良く、目つきも鋭くて荒々しい。一人はバンダナを頭に巻いているし、もう一人は顔を見られないように覆面をかぶっている。勿論覆面のほうは半裸だ。こんな典型的な荒くれがこの世界にいるもんだなと逆に関心してしまう。
まじまじと見ていたのが悪かったのか、俺の視線に気づいた荒くれが今度はこちらに絡んできた。
「何見てんだてめえ」
「いや、何騒がしくしてるのかなって思って」
「この商人がぼったくってるから成敗してるんだよ。こちとら正義の味方だ」
「ぼ、ぼったくりなんてそんな!」
ひ弱そうな商人が半泣きで俺たちに訴えてくる。
話によるとこの荒くれ共はどれもこれも二ヴァルや三ヴァルなどありえない金額でせがんでくるらしい。
店のラインナップは幸いミドリーさんのところと変わらず、彼の商品を比較しても価格は同じだ。彼がぼったくりをしているようには見えない。なるほど、この荒くれ共の言いがかりか。
「この店のものが適正価格じゃないっていうなら、このダルマンのおっさんもぼったくってるってことか?」
「よく見ろよ、商品の質が違うだろうが」
「質って言われてもねえ……この商品は全部魔法で作っているから質も何もないと思うんだけど」
「なんだてめえら……俺たちが適当に言ってると思ってんのか?」
「まあな。もう営業妨害じゃねえか」
「不届き者は滅べばいいと思うわ」
完全に冷めた目で見る俺たちに荒くれ共が青筋を立てる。
「さっきから聞いていればムカつくガキとカマ野郎だぜ……」
「死にてえのかてめえら!」
バンダナをつけた荒くれに胸倉を捕まれる。だが、怒りの導火線に火が点いたのは何も奴らだけではなかった。いや、むしろ一番憤怒しているのは彼であった。
「……誰がカマ野郎ですって?」
アンジェがにっこりと笑いながら荒くれの腕を掴む。
だが、顔は笑っていても、目は笑っていない。禍々しいどす黒いオーラが見えてしまうくらい彼が怒っているのがわかる。どうやらこの荒くれ共は彼の禁句を言ってしまったらしい。お陀仏。
「あっつ!」
いきなりバンダナの荒くれがいきなり俺の胸倉から手を離す。アンジェが掴んだところにくっきりと赤い痕がついているのでどうやらアンジェが手に熱を込めたらしい。これには荒くれ二人の堪忍袋の緒が切れたようだ。
「何してくれんだてめえ!」
二人して大きな拳で振り下ろしてきたが、俺もアンジェもバックステップで避ける。いよいよあちらもやる気みたいだ。
「おい、ノア。邪魔だから降りてろ」
「フフ……せいぜい楽しむがよい」
悪戯っぽく笑ったノアはポンッと俺の頭から落りて、商品が並ぶテーブルに器用に着地した。
「おいおい、商品壊すんじゃねえぞ」
「わかってるって」
やれやれとため息をするダルマンさん。その隣では例の商人が「どうしようどうしよう」とうろたえている。こっちとら彼のトラブルを引き受けているというのに。
「商人さん、こいつらぶっ飛ばしたら商品の割引お願いしまーす」
「ムギちゃん……いい案だけど、こいつらとやってること変わらないからね」
笑いながらアンジェは肩慣らしをする。だが、覆面をかぶった荒くれはそれを隙と捉えたようで一気に俺に殴りかかった。
その殴りを俺は腰を反らせてさらりと受け流す。そして腰を反らしたままバランスを崩さず、そのまま蹴りを食らわした。
覆面の荒くれが「ぐはっ」と唾を吐き出してよろける。
これには観戦していたノアとダルマンさんが感嘆の声をあげた。俺があのアンバランスから強打の蹴りを食らわせられるとは思っていなかったらしい。だが、体幹の良さと蹴りは元々自信があった。正直、スライムより戦いやすい。
一方、アンジェは丸腰なのにも関わらず圧勝していた。
「あちちち!」
バンダナを着けた荒くれが涙目になっている。彼に近づけば熱が籠った手で火傷するはめになるだろう。「もう終わり?」と涼しい顔で笑みを浮かべている。
「もうやめましょう。これ以上やるとそちらが怪我をするだけよ」
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