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第5話 ソウダンネガイ
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出席番号十八番の篠宮 誠。
彼はクラスで飛び抜けて頭が良い。過去に一学期の中間テストで五教科四九二点を叩き出した実力者であり、周りにも慕われる性格。
そんな彼が僕に相談したい事があると、放課後の教室に呼び出された。
「西船橋ってさ、なんか隠してる事ない?」
確かに僕は自分の名前が分からないという秘密があるが、ここは素直に話すべきなのだろうか……
「いや、別に何も無いけど……」
とりあえず何も無い事にしたけど、本当は大アリなんだよな……
「そっか、何も無いか。じゃあ僕の悩みを聞いて貰って良いかな?」
僕は頷いたが、彼が少し口をにやけつかせた事に躊躇が生まれた。
「僕ね……人を殺したいんだ」
「は?」
一瞬訳が分からなかった。言葉の意味は理解しているが、『人を殺したいんだ』とかいきなり言われてもなんて反応してあげればいいんだ。
「前、東が死んだでしょ?その死体を見て僕思ったんだ。『本物の内臓見てみたいな』って」
わかった。お前がヤバいやつなのはよくわかったが、何故それを僕に相談する?
という質問に対し、篠宮は『一番そういうの興味あるかなと思って』と言った。
とんでもない偏見の塊だが、そんなリアルに殺人宣言とかされても困るだけである。
後日、近所の山から篠宮の死体が発見された。
この事が知らされた日に、家のポストに一つの封筒を見つけた。
手紙にはこう描かれていた。
『西船橋——くんへ
僕は、結局人を殺す事は出来なかったけど、内臓を見てみたいって望みは叶える事は出来たと思うよ。
君が手紙を読んでる頃には僕は自害してるだろうから、最後にお願いがあるんだけどいいかな?
僕の事を今後一切口にしないで欲しいんだ。
あとこの手紙は燃やしてね。
さようなら。
篠宮 誠 』
数日後、手紙は燃やした。
彼はクラスで飛び抜けて頭が良い。過去に一学期の中間テストで五教科四九二点を叩き出した実力者であり、周りにも慕われる性格。
そんな彼が僕に相談したい事があると、放課後の教室に呼び出された。
「西船橋ってさ、なんか隠してる事ない?」
確かに僕は自分の名前が分からないという秘密があるが、ここは素直に話すべきなのだろうか……
「いや、別に何も無いけど……」
とりあえず何も無い事にしたけど、本当は大アリなんだよな……
「そっか、何も無いか。じゃあ僕の悩みを聞いて貰って良いかな?」
僕は頷いたが、彼が少し口をにやけつかせた事に躊躇が生まれた。
「僕ね……人を殺したいんだ」
「は?」
一瞬訳が分からなかった。言葉の意味は理解しているが、『人を殺したいんだ』とかいきなり言われてもなんて反応してあげればいいんだ。
「前、東が死んだでしょ?その死体を見て僕思ったんだ。『本物の内臓見てみたいな』って」
わかった。お前がヤバいやつなのはよくわかったが、何故それを僕に相談する?
という質問に対し、篠宮は『一番そういうの興味あるかなと思って』と言った。
とんでもない偏見の塊だが、そんなリアルに殺人宣言とかされても困るだけである。
後日、近所の山から篠宮の死体が発見された。
この事が知らされた日に、家のポストに一つの封筒を見つけた。
手紙にはこう描かれていた。
『西船橋——くんへ
僕は、結局人を殺す事は出来なかったけど、内臓を見てみたいって望みは叶える事は出来たと思うよ。
君が手紙を読んでる頃には僕は自害してるだろうから、最後にお願いがあるんだけどいいかな?
僕の事を今後一切口にしないで欲しいんだ。
あとこの手紙は燃やしてね。
さようなら。
篠宮 誠 』
数日後、手紙は燃やした。
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