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元タチの俺が他の男に掘られないようエロ拷問するとか言ってるけど⑬
しおりを挟む君の瞳がキラキラして、眩しくて。目がチカチカして、何度も瞬きをした。
下唇に力が入る。ぎゅっと唇を結んで、目を細めて眩しさに抵抗しつつ、君を見つめる。
「君は、そうやって……いつも思いつきで、無責任なことを言う……」
今の言葉はさっき言った「ここから出たくない」「帰りたくない」「ずっとここにいよう」と同じ。ただの、そうできたらいいのにという夢みたいなこと。君がそうしたいと思う気持ちは嘘じゃない、それはわかってる。でもそんなことは。
「現実的じゃない……無理なくせに……無理なくせに、言うなよ……」
喜んでる自分に余計に掻き乱される。
でもこんなの真に受けるだけ無駄で、隼人のいつもの夢や理想で、喜んだってなんの意味もなくて、でも本当は僕だってここから出たくない君ともう離れたくないずっと身体をくっつけていたい。
「毎日…………毎日いたいよ、君と……」
僕のほうがずっと、ずっとずっと、ずっと深くそれを願っているんだから、気安く言葉にするなよ。しないでくれよ。
「いっしょいよ……」
「いたいよ」
「おれの腹んなか……まいにち、こいよぉっ……」
「うん。君の中にいたい」
きっと、腕が自由なら抱きしめてくれるのだろうな。一生懸命、僕の顔や身体のあちこちに頬ずりしてくる隼人が愛しかった。頬とか、顎とか、肩とか、脇とか。頬ずりしながら、唇も合わせてくれて。
早く入りたくなる。
「ここに、いたい」
「あっ」
中指と薬指の腹で強く押すように、撫で撫でしてやる。
「あっ、あぁっ、みなわっ、みなわぁ……! いってい? いってい?」
「だめだよ、我慢して」
「おれ、おれぇ、らめなのっ、よっきゅーふまんだからぁ! がまんむりでっ、みなわとまいにちしたら、がまんできるからぁ……っ……あっ、ゆるし、てぇ……まんこきもちぃよぉ……きもちい、きもちいぃよぉぉ……」
「ほんと? 毎日したら、えっちなことされちゃった時にイクのいらない、きもちいいのいらないって、ちゃんとできる?」
「ぜってぇ、へぇきぃ……! みにゃにだけ、いっぱいおねだりするぅ、ほかいらないっ、いらねぇの!」
「じゃあ、毎日するしかないね。毎日隼人のこといっぱいイかせて、毎日くたくたで寝かせてあげないとね。毎日おまんこぐちゃぐちゃのどろどろにして、毎日嬉ションさせてあげなきゃね」
「あっ、やっ……どろどろ……? なかだし……まいにち……?」
あんあんって可愛く声を漏らし舌っ足らずだったものの、威勢はよかったのに。僕の言葉に妄想をふくらませてしまったらしい隼人は腰をぶるりと震わせて弱々しく問いかけてくる。
その顔がもう、可愛くて、可愛くて。
まず、八の字になった眉毛と勝ち気な上がり目の組み合わせがあまりにも可愛い。上目遣いな瞳に影を作る濡れて束になった睫毛。恥ずかしそうにちっちゃく尖らせた唇。
我慢させてる間はキスはしない、そう密かに決めていたのだけれど、僕の方が我慢できなくてそのちっちゃい唇をばくりと自分の口で覆う。
キスはしてないかもしれない。今の状態を「唇と唇を合わせる」と表現するには無理がある。僕の唇が触れているのは、隼人の唇の周りの皮膚だからだ。まるっと唇を食べてる。
驚いた隼人はお尻の穴をキュッと窄めて、僕の口の中にすっぽり収まった唇をベロベロと舐め回すとさらにキュンキュンヒクヒクと忙しなく動かしている。
隼人は舌を出してくることはなく、されるがまま。唇から口を離しても、まだ僕の舌は隼人の下唇を舐め上げている最中。下唇から、唇の隙間、そして上唇。そして唇の縁を一周、二周。舌先が廻る。
そうしていたら。隼人の身体がビクッと大きく跳ねて、全身に力が入った。中が指を押し出すかのように蠢いて、舌を離して顔を見たら「アッアッ」と声を上げて、黒目は上を向いて。
射精も我慢して、メスイキも我慢して、我慢して我慢して限界だった隼人は、僕の涎で唇をべちゃべちゃにされてイッしまったのだった。
隼人の身体が、シーツの海に流れ込むように脱力していく。
それでも中はまだ深く蠢いていて。
「毎日、僕に……中出しされちゃうの想像して、イッたの?」
「あぁ……あぁっ……」
呆けた声。まだ反応終わらない中をぐるぐると押し回すと、どんどん中が柔らかくなっている感じがする。
「僕……イッいいって、言った?」
「ごめん、なしゃ……ぁっ、アッ、ぃまっ、まっ……まっへ、まっ、あーっ……」
「イカないよ?」
「いっひゃ、ぅ、いっひゃう」
「もう一回イッたら、本当に毎日中出しするよ?」
「はうぅうッ!」
「あーあ、もう……イクなよ。だめだって」
ビクビクビクビクッと腰から始まり、全身が震えていく。つま先ぎゅっとして、足首からガクガクと痙攣してるのが可愛い。
だめだ、止められなくなってきた。隼人の頭の下に通したままの腕でぎゅっと抱きしめるみたいにしながら、つけたままだった伊達眼鏡を外して、放る。後半はキツさが気にならなくなっていたが、それでも開放感が凄いな。ふぅ、と息をついて、隼人を改めて見つめる。
「みな、ゎ、みなぁ、みなぁ」
とろけた顔をしているくせに、白目が見えなくなっちゃうくらい目を細めて、嬉しそうに笑う。
眼鏡くんだよって言っても水泡だろってずっと言っていたくせにってちょっと笑ってしまうけど、別人扱いしろと言われたのは寂しかったのかなと愛おしくなる。
ああ、絆されてしまう。完全に惚れた弱みだ。もっと意地悪したいし、我慢させたいのに。君がしてもらいたかったお仕置はどうせ、「我慢」ではなく「イキ地獄」だろ?
味合わせてやろうか好きなだけ。
「みなわぁ」
「うん。水泡だよ?」
「みなわ、みなわすき、すき、だいすき……! きゅ、する、コレとれぇっ!」
「うん……じゃあ頭、浮かせて?」
「んっ!」
本当は力なんて全然入んないんだろう、漫画みたいにギュッと目を瞑って踏ん張った顔をして、頭を持ち上げる。何してても可愛いなと思いつつ少しばかり痺れた腕を抜き取り、しゅるりとネクタイを解いてく。するとまだネクタイが腕に絡まっているような状態で隼人は僕の首にひしと抱きついてきた。
「みな、みな、おれイッちゃった」
「知ってる」
「ごめんなー……?」
「だめ」
「うぅぅぅ……」
唸りながら僕の首筋で顔をぐしぐししてくる。
「毎日、会えるの?」
「会うぅー……」
「それが本当なら……許すけど。嘘なら、許さないよ?」
「まじだもん」
「本当? 信じちゃうよ? 僕はね、本当に……君が思っているよりずっとずっと、君の言葉に振り回されるんだ。わかる……? それなのに君はいつも、いい加減で……自分勝手で……」
「だって俺だって、おれだって、やだったもん……こんなに会えねぇの、やだし、会えねーくらいなら、毎日あう……お前いないとふあんでむり……しぬぅー……しなねぇけどぉ……みなわにずっとくっついていきる。せなかのってる」
「ふふ……なにそれ。かわいいね」
文句言いながら背中にずっとくっついてる隼人を想像する。可愛い。本当にそんなことできたらいいのに。在宅ワーク探そうかな。
「そんなに一緒にいるって……それってもう…………恋人、じゃないの?」
どうせ「違う」と言われるのはわかっているけれど、聞いてみる。隼人は黙って、涙が溜まったままの目でむすっとして、むすっとした顔のまま。
「わかんねぇし、そんなん……」
そう、小さな小さな声で言った。
ぶわっと、感情が高まる。
毎日えっちするって言われた時と同様、飽きもせず掻き乱される。
僕はもう、馬鹿みたいに喜んでいる。毎日一緒にいようって言われて、恋人なのではと聞いても否定されることもなくて。
でも喜んじゃだめだって自分を何とか抑えようともしてる。でも、嬉しくて、嬉しくて。期待なんかしちゃいけないのに。それとも、していいのかな?
心臓バクバクしてきた。録音、しようかな。何か言わせようかな。約束をさせようかな。隼人のスマホならすぐ近くにある。
こっそりと。
隼人の頭上にあるスマートフォンに手を伸ばす。暗証番号は知っているので、画面の上でそっと指を滑らせて。数字を一つ一つ入力していく度に、気分が沈んでいった。
僕が隼人の暗証番号を知っているのは、あまりにも単純明快だから。横目で見ているだけですぐにわかった。「R0403」。瑞生の誕生日だ。
篠原輝彦の名前なら、隼人は当然僕を優先する。でも今もしも、瑞生玲児の名前を出したら?
それがどんな結果をもたらすかなんて考えたくもない──
感情が忙しい。
額が熱くなるほどの昂りに、爆発しそうな感情に影響を受けて、男性器が苦しいほどに張り詰めている。
「あっ、みなわ……?」
隼人の中から指を引き抜いて、起き上がる。
暴れだしそうな感情を鎮めるために、別のところから吐き出すしかない。
投げ出された、汗をびっしりとかいた隼人の太ももを大きく開かせる。濡れた肌が肌に吸いついてきもちいい。
僕の下で深く息をつくのが聞こえる。それに合わせてぐちょぐちょに熟れた穴が開いて、ザクロみたいな赤い肉を見せる。そこに先端をくっつけると、隼人が息を飲むのがわかった。
緊張してる。性的な行為はしていたが、挿入は久しぶりだ。僕も隼人の肌から伝染するみたいに緊張して喉を鳴らす。
そうして飲み込んだものを熱く荒い息と共に吐いて、起動したスマートフォンのカメラをそこに向けた。
「は……な、に? 俺のスマホ……」
「篠原にさ。君のここがお前の粗チンじゃ満足できないよって、教えてあげたいな」
「はっ……?」
「それでお仕置……おしまいにしてあげる。ね?」
「やだ、だめ、撮るなよっ、やだ……!」
「穴は見えないように、撮る。大丈夫。可愛いところ、見せない」
「やだっ! やだっ!」
スマートフォンを取り返すために伸びた手首を掴んで振り落とす。隼人は今度両手を伸ばしてきたので、僕も一度両手を空けて抵抗する。手を組み合って、掴んで、ベッドに縫い止めて、上手く動けない身体を抑え込む。
「いいだろ、別に。もう君がそういうことをしてるのは知ってるんだよ、彼は」
「やだよ! いやだ! そんなところ見られたくねぇに決まってんだろ!?」
「でもそれぐらいしたら、彼も君のこと軽蔑するだろう? 君だってもう、彼と仕事なんかしたくなくなるだろう?」
「はぁ……?」
とろとろだった上がり目に、眼光に鋭さが取り戻されつつある。まだ涙は残っているし、肌もしっとりしているけれど。
僕はそんな彼に舌打ちする。君の癖がたまに出てしまうな、みっともなくて嫌なのだけど。
でも自分はすぐ舌打ちするくせに、僕がすると瞳を揺らして君は萎縮する。今も肩を小さくして脅えてる。
「隼人。ほら。ほしい?」
くちゅり。
先端を縦に開いたスリットの下から上へ滑らせると、いやらしい水音がした。
もう抵抗しないだろうと両手を離して。開いた太ももを支えながら擦り付ける。
「あっ……」
久しぶりの感覚に、隼人は切なそうに顔を歪めた。腰をくねらせて悩ましい声をあげている。
「隼人。ほしいね。ほら、きもちいいね。もう入るよ」
「ん、ん、でも、撮るのっ、やだぁ……」
「お仕置、終わらせて……本物の恋人みたいな、セックスしようよ? 愛してるってたくさん言わせて?」
「あぁっ……」
僕より下だって確定してる男に八つ当たりぐらいさせてくれないとこの感情がどうにもならない。ずっとずっと、熱を上げてる。限界がどこかわからないけど、絶対にどこかでくる。爆発する。
僕が間違って篠原ではなく瑞生に動画を送りつけてしまわないように、早くいい返事をしてほしい。
そしてあの日交わしたような愛に満ちたセックスに溺れてしまいたい。
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