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後日譚・取り違えたその後の二人
127 ぶらり二人旅 ④ (出発進行!・その2)
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カーテンを開ける音がする。朝日がまぶしい。
「ジュリエッタ」
「……ん」
「おはよう。そろそろ起きた方がよさそう」
「……おはよう……うん、起きる……」
そう言いつつ、まだ、体が寝てて、私はなかなか起き上がれない。
「昨日、ちょっと激しく攻めちゃったもんねえ。ごめん」
リカルドはちょっとすまなそうな表情を浮かべる。
軽く一回の予定が、回数こそ一回に留めたものの、妙に濃くなってしまった。どうも私の反応がよくて、リカルドのイカせたい気持ちに火が点いてしまったらしい。
「だいぶ慣れて体力ついてきたし……その、気持ちよかった、よ」
「うん。すごく気持ちよさそうで、可愛かった」
リカルドは私の目を見つめ、キスをした。深く、口腔を味わうように、濃厚なキスを。恥ずかしくなって一気に目が覚める。
「……あ、朝から!」
「眠ってるお姫様を目覚めさせるには、やっぱりこれかなーって」
「なに言ってんの、もう!」
「効果あったでしょ?」
「さっさとシャワー浴びてきて! その後私も浴びるから!」
「ほーい」
リカルドがシャワーを浴びている間に朝食の準備をした。ちょうどできあがった頃にリカルドが戻ってくる。
「あー、さっぱりした。あ! おいしそう!」
「先に食べて! 私もシャワー浴びてくるから。食べ終わったらスーツに着替えといて」
「わかった、ありがとう! 洗い物は俺がやっとくから!」
ちょっぴり残っていた調理器具を指し、リカルドがそう言ってくれるので、お礼を返す。
「助かる! ありがとう!」
効率よく動くために朝食を作っておいたんだけど、片づけまで手が回らなかった。リカルドは家事に協力的だから、こういう時ほんとにありがたい。リカルドにスーツを着てもらうから、私も自分用にちょっとドレスアップした服をひそかに作っていて、普段薄くしかしないお化粧もちょっときっちりしたいから、時間をかせぎたかったのだ。
シャワーを浴びてばたばた戻ってくると、私用の朝食が配膳してあった。
「どうぞ、召し上がれ。って、ジュリエッタが作ってくれたんだけどね」
「ありがとう」
「食べ終わったらお皿とか俺が洗っとくから。着替えとか準備あるでしょ? 女の人は」
「助か」
お礼を言おうとした瞬間に、ようやくリカルドのスーツ姿が目に入る。
これは。
「リ、リカルド……」
思わず息を飲んで凝視してしまう。言葉が続かない。
「サイズはピッタリだと思うけど……その、似合わないかな……」
黙ってしまった私を見つめ、リカルドは少しずつ困惑の色を濃くしていく。
「俺、着慣れてないしなあ、こういうの……」
リカルドはいたたまれないようで、袖口を眺めたり、頭をポリポリかいたりしはじめた。
しまった、そんなんじゃないのに。
「違うの! ……すごく」
思わずごくりと唾を飲み込み、私は続ける。
「すごく、かっこいい……」
「ええと……もしかして、見とれてくれてたの?」
「うん……」
「はは、惚れ直した?」
「うん…………」
リカルドの冗談めかした言葉に、思わず本気で答えてしまう。どうも予想外の反応だったみたいで、リカルドは真っ赤になってしまった。
「は、早く食べなよ!」
「う、うん。ありがとう、食べる」
「……あー、もう、なんか、恥ずかしいから向こう行ってる!」
照れに耐えられなくなったらしいリカルドは、とうとう立ち去ってしまった。可愛い。
「ジュリエッタ」
「……ん」
「おはよう。そろそろ起きた方がよさそう」
「……おはよう……うん、起きる……」
そう言いつつ、まだ、体が寝てて、私はなかなか起き上がれない。
「昨日、ちょっと激しく攻めちゃったもんねえ。ごめん」
リカルドはちょっとすまなそうな表情を浮かべる。
軽く一回の予定が、回数こそ一回に留めたものの、妙に濃くなってしまった。どうも私の反応がよくて、リカルドのイカせたい気持ちに火が点いてしまったらしい。
「だいぶ慣れて体力ついてきたし……その、気持ちよかった、よ」
「うん。すごく気持ちよさそうで、可愛かった」
リカルドは私の目を見つめ、キスをした。深く、口腔を味わうように、濃厚なキスを。恥ずかしくなって一気に目が覚める。
「……あ、朝から!」
「眠ってるお姫様を目覚めさせるには、やっぱりこれかなーって」
「なに言ってんの、もう!」
「効果あったでしょ?」
「さっさとシャワー浴びてきて! その後私も浴びるから!」
「ほーい」
リカルドがシャワーを浴びている間に朝食の準備をした。ちょうどできあがった頃にリカルドが戻ってくる。
「あー、さっぱりした。あ! おいしそう!」
「先に食べて! 私もシャワー浴びてくるから。食べ終わったらスーツに着替えといて」
「わかった、ありがとう! 洗い物は俺がやっとくから!」
ちょっぴり残っていた調理器具を指し、リカルドがそう言ってくれるので、お礼を返す。
「助かる! ありがとう!」
効率よく動くために朝食を作っておいたんだけど、片づけまで手が回らなかった。リカルドは家事に協力的だから、こういう時ほんとにありがたい。リカルドにスーツを着てもらうから、私も自分用にちょっとドレスアップした服をひそかに作っていて、普段薄くしかしないお化粧もちょっときっちりしたいから、時間をかせぎたかったのだ。
シャワーを浴びてばたばた戻ってくると、私用の朝食が配膳してあった。
「どうぞ、召し上がれ。って、ジュリエッタが作ってくれたんだけどね」
「ありがとう」
「食べ終わったらお皿とか俺が洗っとくから。着替えとか準備あるでしょ? 女の人は」
「助か」
お礼を言おうとした瞬間に、ようやくリカルドのスーツ姿が目に入る。
これは。
「リ、リカルド……」
思わず息を飲んで凝視してしまう。言葉が続かない。
「サイズはピッタリだと思うけど……その、似合わないかな……」
黙ってしまった私を見つめ、リカルドは少しずつ困惑の色を濃くしていく。
「俺、着慣れてないしなあ、こういうの……」
リカルドはいたたまれないようで、袖口を眺めたり、頭をポリポリかいたりしはじめた。
しまった、そんなんじゃないのに。
「違うの! ……すごく」
思わずごくりと唾を飲み込み、私は続ける。
「すごく、かっこいい……」
「ええと……もしかして、見とれてくれてたの?」
「うん……」
「はは、惚れ直した?」
「うん…………」
リカルドの冗談めかした言葉に、思わず本気で答えてしまう。どうも予想外の反応だったみたいで、リカルドは真っ赤になってしまった。
「は、早く食べなよ!」
「う、うん。ありがとう、食べる」
「……あー、もう、なんか、恥ずかしいから向こう行ってる!」
照れに耐えられなくなったらしいリカルドは、とうとう立ち去ってしまった。可愛い。
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