【R18】取り違えと運命の人

テキイチ

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後日譚・取り違えたその後の二人

148 リカルド日記(抜粋、一部実況) ②

○月×日(バチェラーパーティー、だ?!)

そんな流れで、今、俺は、風俗、いわゆる娼館にいる。飲み会後、三人イチオシの店に引きずってこられた。どうしてこうなった。

「ど、独身時代に何回か行っただけで、今は、通ってないから!」とか、誰に言い訳してんだ、ロレンツォ。
「俺も餞別出して、一番おすすめの嬢を予約してきた」とか、無駄に男気を発揮するなよ、フェデリコ。
「たぶん二人の金だけじゃ足りないと思って、俺も出しといたから。この店のお姉さん達は、テクニックもすごいけど、教養があるから、話してて勉強になるよね」とか、お前どんだけ通ったんだよ、エマヌエレ。

ちょうど今は、日付変更線を越えた頃だろうか。ふいにノックの音がする。この店のナンバーワンとのことで、先客があり、俺の方が部屋で待たされていたのだ。
「はい」
返事をすると、ゆっくりとドアが開いた。
「ごめんなさいね、おまたせしてしまって」

少し低めの、でも、よく通る綺麗な声。銀幕から抜け出してきたような、少しクラシカルな美人さん。胸が豊かで、全体に丸みを帯びてやわらかそうだけど、決して太っては見えない、恵まれた女性らしい体型。これはナンバーワンな訳だ。
「ガイアと申します」
「はじめまして。リカルドといいます」
「ここは初めてですか?」
「はい」
というか、風俗に来るの自体も初めてですし、そもそも童貞です。
「楽しんでいってくださいね」
そう言って、ガイアさんはにっこりと微笑んだ。

優しそうな方だし、なによりナンバーワンになるくらいの実力者なら、正直に言っても気を悪くされないかな。そう踏んで切り出してみる。
「その……。俺、実は、今日、する気、全然ないんです」
「あら!」
ガイアさんはくすくす笑う。よかった、予想は外れなかった。

「もちろん、あなたはとても魅力的な方だと思うんですけど。俺、神託で相手が決まって、もうすぐこの町を離れるので、餞別にって友達がここの代金持ってくれたんです」
「でも、する気は全然ない」
「全然ない」
「神託のお相手に操を立てておられるのですね」
そう言って彼女は再びにっこりと微笑む。古風な言い回しがなんだかとても似合っている。
「そう、なのかな? 相手に対する貞操を守りたいってよりは、単に俺がその子としかしたくない、ってだけなんですが」

ガイアさんは微笑みを絶やさないまま続ける。
「お相手がうらやましいわ。とても素敵な意思だから、ぜひ尊重したいのですけど、そうすると、私はどうすればいいのかしら?」
ガイアさんがにっこり微笑んで、問いかけてくる。

どうしたらいいのかな。しばし思案したものの、全然いい案が浮かばないので、とりあえず、状況を話すことにする。
「……その、俺、実は経験がなくて。彼女がいないのはさびしいなと思ってたんですけど、別にそのこと自体は特に問題感じてなかったんです」
「ええ。全然問題ないと思うわ」
「でも、今日、飲み会で、相手もおそらく初めてだろうから、初めて同士だとちょっと大変だろう、という話になって」
「それで、ここに連れてこられたのね」
「そうです。確かに、相手を無駄に痛がらせたり、デリカシーのないことして嫌な思いをさせたくはないなって思って」
「じゃあ、私にできることは?」
「どうしたら嫌な思いをさせずに済むか、そして、できるだけ幸せな気持ちにしてあげたいなと思うので、女性からのオススメをおうかがいできたらいいんでしょうか」
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