【R18】取り違えと運命の人

テキイチ

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番外編・取り違えと運命の人 小話集

196 取り違えられた二人のその後 ⑥ (その3 いつもはこんなに早くない)

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「明日の予定は?」
「特になし」

 ジュリエッタは俺と暮らし始めてから、仕事をそんなに入れなくなったらしい。もともと一件あたりの単価が高いのと、俺が生活管理するようになって、無駄がなくなったそうで。

「じゃあ」

 ジュリエッタの唇を奪う。左手で胸をまさぐりながら、右手をスカートの下に這わせる。秘所に指を差し入れると、もうばっちり準備できてた。

「対応早くて嬉しいぜ、ジュリエッタ」
「……バカ」

 ベッドに押し倒し、ソッコーで入れる。

「気持ちいな」
「うん……」

 よしよしとなでると、ジュリエッタは、すごく甘い、女の子らしい顔になる。可愛い。

「あ、あの、ルーカ」
「ん? どした?」

 最中に自分から話しかけてくるなんてめずらしい。

「あ……」
「あ?」
「愛してる……わ」
「……………………」
「……………………」

 不覚。

「ル、ルーカ……」
「わ、悪い……」
 情けなくて、思わず崩れて、ジュリエッタを抱き込んでしまう。
「……ちょっと、こうしてて、い?……そのうち回復すると思う……」
「い、いいけど」
「あー……もう、俺、童貞かよ…………」

 ジュリエッタが心配そうな顔で俺を見ている。

「気持ち、よくなかった?」
「気持ち、よかったけど、こんなんでイクとか……」
「気持ちよかったならいいけど……」

 あ。

「ジュリエッタ」
「……なに?」
「俺も」
「?」
「愛してるから」
「!」
「ちょ、締めすぎ……」

 ジュリエッタ、顔真っ赤。

「威力あるだろ、コレ」
「……うん……」
「不意打ちだったので、ヤラレてしまいました」
「…………うん…………」
「俺、今、賢者タイムだから、超冷静」
「賢者、タイムって……?」
「ヤリたいあまり心にもないことを口走れる興奮した状態じゃなく、イッて出した後だから大変脳内が冷めている時間のことです」

 俺はなぜ賢者タイムの説明なんかしてるんだろう。
 ジュリエッタが押し黙っているので、念を押す。

「だから…………本気だ」
「…………ぅ」
「わかったか」
「…………うん……」

 はにかんだ笑顔がやたら可愛い。

「回復したけど、いい?」
「け、賢者タイムって、嘘じゃない? その理屈だと!」
「俺の言葉に反応しちゃったジュリエッタが可愛いわ締めてくるわでソッコー回復しちゃって自分でも笑うわ!」

 話してるとどんどん色気がなくなっていくので、キスを落とす。

「普段こんなに早くねーだろ、俺。名誉挽回、させてよ」
「……別に」
「ん?」
「……名誉、落ちてない」

 なんだなんなんだこの可愛くてたまらんいきものは。抜かずの二回戦につい力が入っちゃったのは言うまでもないです。

 そして、この九か月ほど後に、我が家のメンバーが一人増えるんだが、根拠は全くないけど、この不覚を取られた時にできたんだと、俺は確信している。



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なんとなくこの二人の子供は女の子だと思っているんですよ。
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