【完結】優等生の幼なじみは私をねらう異常者でした。

小波0073

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番外編1 柳沢笑香の完璧な恋人

88.初恋と卵焼き、再び 12※

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 その後、史郎の手のひらが優しく腿に乗せられた。さするように上下しながら、笑香の肌の感触をじっくりと確かめている。

「うれしいよ。来週君の家に帰った時は、勇人が寝た後、何でもやらせてくれるんだろ? 今までは時間がなかったから色々と我慢してたけど、これからは夜何だってためせる」

──そんなこと、約束してない。

 楽しげな様子で喉を鳴らす彼に、笑香は抗議の声を上げかけた。その時、ふっと笑香の腿に史郎の息が吹きかけられた。

「ほら起きてくれ。それとももう一度イかせてやろうか?」
「やだっ──」

 笑香はあわてて体を起こした。すると史郎の右腕が脇からすっとのびて来た。笑香に何かを渡そうとしている。

「コンドーム。君がつけて」

 包装された避妊具を見て、笑香は両目を丸くした。

「……ええええ?」
「初めて見る訳じゃないだろ? どうせ仲林あたりに色々と吹き込まれてるんだろうし。開ける時、傷をつけないように。じゃないと途中で破れるかも」

 飄々と史郎に伝えられ、頭の中がパニックになる。

「ほら、共同責任だ。つけないと困るのは君の方だ。僕は……まあ、もしそうなったらそれはそれで──」

 史郎の本音が聞こえた気がして笑香はきつく唇を噛んだ。
 確かに千夏の家に遊びに行った時、笑香は実際にコンドームを見せられて、千夏に使い方を指導されていた。剣道関係のつながりで年上の彼氏がいる千夏は、きちんと自分自身でも避妊のための準備をしていて、さらに言うなら生理の周期もしっかり自身で把握していた。全てを史郎任せにしていた笑香は至極反省し、まずは体温を細かく計って、自分の体の状態を知ることから始めたのだ。
 史郎の本音がわかった今、千夏のアドバイスが身に染みて、笑香は心中で決意した。

──次からは、絶対につけたことを確認してからするんだから。

 黙って史郎の上から下りると薄いパッケージを手に受ける。おっ、と言った表情で史郎が軽く体を起こした。面白そうな顔をしている。
 笑香は慎重に包装を破り、中からぬるっとした感触のリング状のゴムを取り出した。千夏と見たものの色は白かったがこっちは薄い緑色だ。

「裏表に気をつけて。空気が入らないように……」

 史郎の指導に眉をよせながら、笑香はぬめる先端に丁寧にゴムをかぶせていった。そのいじらしいとも取れる行為に、史郎の肉柱がぴくりと動く。指先の感触がたまらないらしく、史郎は息を殺していた。

「──これでいい?」

 ゴムの装着が終わった後、笑香は小さく史郎にたずねた。包み込むような笑顔を見せて史郎は笑香の髪をなでた。自分を思いやる上半身と、目の前にある下半身とのギャップがあまりにも激しすぎる。笑香は彼の二面性を具体的に見てしまった気がした。

「それじゃ、今度は君が僕の上に乗って」

 明るくさわやかな口ぶりで史郎は笑香に指図した。

「横になるから、君が自分で入れるんだ。君の好きに動いていいから……」

 笑香は絶句し、史郎の顔を凝視した。かまわず史郎は再びベッドに裸の体を横たえた。
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