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うちの嫁がすごくかわいい
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これから初夜を迎えるというのに、教会の男どもも警備隊の男どもも、コンラードに容赦ないほどの量を飲ませた。
見かねたノエ高神官がそっと中和の神術を掛けてくれなかったら、きっと今夜は潰れてしまっていただろう。酒で初夜をすっぽかす羽目になって、新婚早々アイニに愛想を尽かされては目も当てられない。
「アイニ」
寝室の扉を叩く。
先に湯浴みをしたアイニが準備を整えて自分を待っているはずだ。そう考えると、心臓が爆発しそうなくらいにどきどきと鼓動を速くする。
「旦那様」
中から返答が返った。コンラードはそっと扉を開けて部屋に滑り込む。ベッドに腰掛け、胸の前に小さな酒瓶を抱えたアイニが待っていた。
「アイニ、それは?」
「これ、夫婦がはじめての夜に飲むための蜜酒なの」
「へえ」
「旦那様、一緒に飲もう? これを飲むと、たくさん夫婦で仲良くできるのよ」
「そんなのがあるんだ。谷から持ってきたのか?」
「うん。母さんとお姉ちゃんが、私が結婚するときに使いなさいって持たせてくれたの」
渡された小さな酒杯を受け取ると、アイニは自分の分とコンラードの分と、両方に蜜酒を注いだ。
ふたりで酒杯を合わせて、口を付ける。
「花みたいな香りだな。甘いけど……結構強くないか、これ」
「うん」
こくこくと飲み干して、酒杯をそばのテーブルに置いた。「旦那様」とアイニが抱き着いて……コンラードはやたらと動悸が速くなった気がして、アイニを見つめた。
じっと見つめているうちに、今すぐアイニにのし掛かってしまいたいという衝動が湧き上がって、内心で慌ててしまう。
いくら好きな女とはじめてを迎えるからって、がっつき過ぎじゃないか、自分は。
「旦那様?」
「え、その……白状すると、俺、はじめてだから、痛くしたら、ごめんな」
きょとんとするアイニにキスをして、そっと押し倒す。
「ちゃんとやり方は知ってるけど……その、上手にできるかは、わからなくて……」
「大丈夫だよ。私もちゃんと母さんとお姉ちゃんに教えてもらってるから」
「え」
「もし旦那様が不慣れだったら、ちゃんと旦那様に自信を持って子作りしてもらえるように、私も協力しなきゃいけないのよって」
「え」
ふふ、と笑ってアイニがキスをする。
コンラードは戸惑いつつもそれに応えて……どんどん動悸が激しくなって、なぜか妙にそこに血が集まるのが早いように感じて、内心で首を捻る。
けれど、とろりと蕩けるような表情のアイニに見上げられて、そんな疑問は吹き飛んでしまった。
「旦那様、私ね、とってもドキドキするの」
「俺も……」
またキスをする。
アイニからくらくらするほどいい匂いがして止まらない。唇から顔、首、そして胸元……さらに、寝着のリボンを解いて溢れでた小ぶりな乳房にも口付ける。
「あ」
桃色に染まった頂点を、味わうように舌先でそっと転がして、小さく息を吐く。白くて滑らかな肌は軽く擦れただけで傷が付きそうだ。コンラードはなるべく優しく、柔らかく、手のひらで覆うようにして、アイニの乳房を揉む。
柔らかくて、手のひらに吸いつくようにすっぽりと収まって……。
「あ、ん、旦那様」
「ん」
血の集まったそこが、痛いほどに熱くてたまらない。アイニのはだけた寝着をするりと脱がせて、ついでに自分も脱ぎ捨てて、コンラードは本格的にアイニにのし掛かった。
心臓は、どきどきとうるさいほどに高鳴っている。
「アイニ、かわいい」
身体中にキスをしながら、コンラードはかわいいと繰り返す。
谷の娘たちの肌は皆、総じて色白なはずの北の女に比べて、さらにもう一段白い。アイニの肌も真っ白で、自分が付けた赤い跡がとてもきれいに映えて……コンラードは、夢中でキスを繰り返す。
「旦那様、ほんと? 私のこと、かわいい?」
「ああ、すごくかわいい」
改めて深く深くキスをして、ぎゅうっと抱き締める。早く入りたくて仕方ないけれど、その前にちゃんと慣らさなきゃまずいということくらい、コンラードにだってわかっているのだ。
キスをしながらそっと触れたアイニのそこは、もうびしょびしょに濡れていた。自分の拙いやり方でもこんなに濡れてくれたと、コンラードは安堵する。
「ん……旦那様、もっと触って」
「ああ」
「あのね、どんどん、旦那様のことが欲しくなるの」
「でも、ちゃんと慣らさなきゃ駄目だから……」
「うん、だから、早くちゃんと慣らして?」
とろとろと蜜を零すそこは、アイニの言葉どおり、ひくひくとわなないていた。ごくりと唾を飲み込んで、コンラードはそっと指先を沈める。
ぴくりと震えてきゅっと締まる感覚に、コンラードも深く息を吐いた。それからゆっくりゆっくり、今すぐという欲求と戦いながら、コンラードは指を進めていく。このまま全部突っ込んでも大丈夫なんじゃ……なんてちらりと考えてしまうほど柔らかく蠢いているけれど、それは自分が男で、今は欲情に襲われてるからそう思えるだけなんだ、と己に言い聞かせる。
「あっ、旦那様、そこ、気持ちいい……っ」
「ここか?」
アイニの反応するところを指先でつついて押す。悶えるアイニにあれこれと強請られるままに中を掻き回して、さらに指を増やして、また掻き回して……ようやくそろそろ、とコンラードの本体をあてがった。
これ以上なく熱くガチガチで、先端からは透明な粘液まで滴らせていて……よくぞここまで我慢できたと思えるほどだ。
これは、入れた途端に暴発するんじゃないだろうか。
「旦那様……?」
早くと視線で強請られて、コンラードは頷いた。「痛かったら爪を立てても噛んでもいいから」と囁いて、ぐっと腰を進める。
ほんの少し入っただけで、腰が砕けそうなほど気持ちいい。でも、アイニはと顔を確認すると、息を荒げて蕩けきった面持ちでコンラードを見上げていた。
「アイニ……」
「旦那、さま」
アイニの声に誘われた気がして思わず突き入れて、あっと我に返る。
油断すると本能のままに動かしたくなるのを必死にこらえて、「ごめん」と抱き締める。
「いきなりは痛かっただろ? ごめん、我慢が利かなくて」
「だいじょぶ」
顔を真っ赤に染めるアイニを撫でながら、コンラードは息を整えた。アイニも短く息を吐きながら、コンラードにしっかりとしがみついた。
「それより、旦那様」
「ん?」
「もっと、して」
「でも、動いたら、痛いんじゃ」
「蜜酒飲んだし、へいき」
「――え?」
蜜酒を飲んだから?
ハッと傍らの瓶を見た。
そういえば、はじめてにしてはいろいろ都合が良すぎないか、と。
濡れるのは早かったし、やけにすんなり感じてくれてるうえに、いっきに突っ込んだわりに痛がってはいないようで……。
「もしかして、あれ、媚薬とか?」
「飲むと、痛くならないで旦那様と仲良くできるって、母さんが言ってた」
やっぱりか。
けれど、息を荒げるアイニに「早く」と促されて、コンラードは考えるのをやめた。ぐっと腰を押し付けると、驚きで興奮が少しおさまったおかげか、今にも達しそうな逼迫感は薄れていた。
またすぐに昇り詰めそうではあるけれど。
「――わかった。でも、あんま、もたないかも。アイニの中、良すぎてすぐいきそう」
「ほんと? 旦那様、気持ちいい?」
「すごく気持ちいい」
よかったあ、と笑み崩れるアイニに、コンラードはたまらず動き出した。熱くて柔らかい襞は余すところなくコンラードを包んで、緩急を付けて締め付けてくれる。
悶えるアイニも、コンラードをこれ以上ないくらいに煽ってくる。
「く、アイニ……アイニ……っ」
「あっ、旦那様、気持ちいい」
あっあっと声を漏らしながら、アイニは身を捩らせてしがみつく。コンラードはそんなアイニをしっかり抱き込んで、少し強く叩きつけるように腰を動かした。
アイニの中の締め付けはますますきつくなっていく。まるで、コンラードからすべてを搾り取ろうとしているようだ。
とうとう、もう堪え切れないというところに昇り詰め、思い切り奥に押し付けた。奥深くに迸る熱を感じてか、アイニも遅れてびくびく痙攣するように震えて達した。
自分の種がアイニの中を満たしている……そう思うと、コンラード自身までもがこの上なく満たされていく。
「旦那様……」
「ん……アイニ、どうだ?」
「気持ちよかった、旦那様」
ふんわりと笑うアイニに、どきんと心臓が跳ねた。
入ったままのコンラードが、また固さを取り戻す。
「あっ……旦那様、もう一度、する?」
「アイニがよければ、したい。でも、その前に……」
最初の一回が終わったら全力で治癒の神術を掛けろとは、教会の先輩方からしつこく言われていた。最初はどうしても傷ができるから、それを治さない限り血は出るし痛いままなのだ、と。
コンラードはアイニの腰に手を当てて、小さく治癒の聖句を呟いた。
アイニがくすぐったそうに小さく身動ぎをする。
「これで、もう痛くなったりはしないと思う」
「そうなの?」
「うん。傷は治ったはずだから……」
「じゃあ、たくさんできるね」
「たくさん……」
ごくりとコンラードの喉が鳴った。
アイニが期待に満ちた目でコンラードを見ている。
「そうだな、たくさんできる」
「うん」
「まずは、もう一回だ」
「うん」
幸せそうに笑むアイニにキスをして、コンラードがゆっくりと動き出す。
まだほんのりでも蜜酒が残っていたのか、すぐにアイニは悦びの声を上げ始めた。
結局、朝が来るまでひたすらやり続けてしまった……疲れ切って眠り込んだアイニをしっかり抱き締めて、コンラードははあっと溜息を吐く。
初夜からこんなに無理させて、なんて酷い奴なのか。
もう少し妻をいたわったらどうなんだ。
“雪解け”が今ここにいたら、きっとそんなことをチクチク言ってくるだろう。
コンラードには返す言葉もない。
結婚に際して、休みは十日ほど貰っている。もちろん、ひたすら家にこもるためではない。アイニの家族に会いに行くという目的もある。
――でも、アイニがかわいすぎるのだ。
この調子だと、ついついアイニに手を出して、結局ヒマを見つけてはアイニと“仲良く”することになるんじゃないだろうか。
「俺、こんなに性欲強くてがっついてたんだ……」
今だって、寝てるアイニを抱き締めながら、ちょっとムラムラ来てるのだ。アイニが起きたら一回くらいいいんじゃないかな、なんてことも考えている。
起きたら間違いなくやってしまうだろう。一回とは言わず、二回とか三回とか……。
この分なら、マルタとニクラスに孫の顔を見せられるのも早いんじゃないだろうか。
実際、アイニとコンラードの第一子が誕生したのは、次の冬が終わるころだった。
見かねたノエ高神官がそっと中和の神術を掛けてくれなかったら、きっと今夜は潰れてしまっていただろう。酒で初夜をすっぽかす羽目になって、新婚早々アイニに愛想を尽かされては目も当てられない。
「アイニ」
寝室の扉を叩く。
先に湯浴みをしたアイニが準備を整えて自分を待っているはずだ。そう考えると、心臓が爆発しそうなくらいにどきどきと鼓動を速くする。
「旦那様」
中から返答が返った。コンラードはそっと扉を開けて部屋に滑り込む。ベッドに腰掛け、胸の前に小さな酒瓶を抱えたアイニが待っていた。
「アイニ、それは?」
「これ、夫婦がはじめての夜に飲むための蜜酒なの」
「へえ」
「旦那様、一緒に飲もう? これを飲むと、たくさん夫婦で仲良くできるのよ」
「そんなのがあるんだ。谷から持ってきたのか?」
「うん。母さんとお姉ちゃんが、私が結婚するときに使いなさいって持たせてくれたの」
渡された小さな酒杯を受け取ると、アイニは自分の分とコンラードの分と、両方に蜜酒を注いだ。
ふたりで酒杯を合わせて、口を付ける。
「花みたいな香りだな。甘いけど……結構強くないか、これ」
「うん」
こくこくと飲み干して、酒杯をそばのテーブルに置いた。「旦那様」とアイニが抱き着いて……コンラードはやたらと動悸が速くなった気がして、アイニを見つめた。
じっと見つめているうちに、今すぐアイニにのし掛かってしまいたいという衝動が湧き上がって、内心で慌ててしまう。
いくら好きな女とはじめてを迎えるからって、がっつき過ぎじゃないか、自分は。
「旦那様?」
「え、その……白状すると、俺、はじめてだから、痛くしたら、ごめんな」
きょとんとするアイニにキスをして、そっと押し倒す。
「ちゃんとやり方は知ってるけど……その、上手にできるかは、わからなくて……」
「大丈夫だよ。私もちゃんと母さんとお姉ちゃんに教えてもらってるから」
「え」
「もし旦那様が不慣れだったら、ちゃんと旦那様に自信を持って子作りしてもらえるように、私も協力しなきゃいけないのよって」
「え」
ふふ、と笑ってアイニがキスをする。
コンラードは戸惑いつつもそれに応えて……どんどん動悸が激しくなって、なぜか妙にそこに血が集まるのが早いように感じて、内心で首を捻る。
けれど、とろりと蕩けるような表情のアイニに見上げられて、そんな疑問は吹き飛んでしまった。
「旦那様、私ね、とってもドキドキするの」
「俺も……」
またキスをする。
アイニからくらくらするほどいい匂いがして止まらない。唇から顔、首、そして胸元……さらに、寝着のリボンを解いて溢れでた小ぶりな乳房にも口付ける。
「あ」
桃色に染まった頂点を、味わうように舌先でそっと転がして、小さく息を吐く。白くて滑らかな肌は軽く擦れただけで傷が付きそうだ。コンラードはなるべく優しく、柔らかく、手のひらで覆うようにして、アイニの乳房を揉む。
柔らかくて、手のひらに吸いつくようにすっぽりと収まって……。
「あ、ん、旦那様」
「ん」
血の集まったそこが、痛いほどに熱くてたまらない。アイニのはだけた寝着をするりと脱がせて、ついでに自分も脱ぎ捨てて、コンラードは本格的にアイニにのし掛かった。
心臓は、どきどきとうるさいほどに高鳴っている。
「アイニ、かわいい」
身体中にキスをしながら、コンラードはかわいいと繰り返す。
谷の娘たちの肌は皆、総じて色白なはずの北の女に比べて、さらにもう一段白い。アイニの肌も真っ白で、自分が付けた赤い跡がとてもきれいに映えて……コンラードは、夢中でキスを繰り返す。
「旦那様、ほんと? 私のこと、かわいい?」
「ああ、すごくかわいい」
改めて深く深くキスをして、ぎゅうっと抱き締める。早く入りたくて仕方ないけれど、その前にちゃんと慣らさなきゃまずいということくらい、コンラードにだってわかっているのだ。
キスをしながらそっと触れたアイニのそこは、もうびしょびしょに濡れていた。自分の拙いやり方でもこんなに濡れてくれたと、コンラードは安堵する。
「ん……旦那様、もっと触って」
「ああ」
「あのね、どんどん、旦那様のことが欲しくなるの」
「でも、ちゃんと慣らさなきゃ駄目だから……」
「うん、だから、早くちゃんと慣らして?」
とろとろと蜜を零すそこは、アイニの言葉どおり、ひくひくとわなないていた。ごくりと唾を飲み込んで、コンラードはそっと指先を沈める。
ぴくりと震えてきゅっと締まる感覚に、コンラードも深く息を吐いた。それからゆっくりゆっくり、今すぐという欲求と戦いながら、コンラードは指を進めていく。このまま全部突っ込んでも大丈夫なんじゃ……なんてちらりと考えてしまうほど柔らかく蠢いているけれど、それは自分が男で、今は欲情に襲われてるからそう思えるだけなんだ、と己に言い聞かせる。
「あっ、旦那様、そこ、気持ちいい……っ」
「ここか?」
アイニの反応するところを指先でつついて押す。悶えるアイニにあれこれと強請られるままに中を掻き回して、さらに指を増やして、また掻き回して……ようやくそろそろ、とコンラードの本体をあてがった。
これ以上なく熱くガチガチで、先端からは透明な粘液まで滴らせていて……よくぞここまで我慢できたと思えるほどだ。
これは、入れた途端に暴発するんじゃないだろうか。
「旦那様……?」
早くと視線で強請られて、コンラードは頷いた。「痛かったら爪を立てても噛んでもいいから」と囁いて、ぐっと腰を進める。
ほんの少し入っただけで、腰が砕けそうなほど気持ちいい。でも、アイニはと顔を確認すると、息を荒げて蕩けきった面持ちでコンラードを見上げていた。
「アイニ……」
「旦那、さま」
アイニの声に誘われた気がして思わず突き入れて、あっと我に返る。
油断すると本能のままに動かしたくなるのを必死にこらえて、「ごめん」と抱き締める。
「いきなりは痛かっただろ? ごめん、我慢が利かなくて」
「だいじょぶ」
顔を真っ赤に染めるアイニを撫でながら、コンラードは息を整えた。アイニも短く息を吐きながら、コンラードにしっかりとしがみついた。
「それより、旦那様」
「ん?」
「もっと、して」
「でも、動いたら、痛いんじゃ」
「蜜酒飲んだし、へいき」
「――え?」
蜜酒を飲んだから?
ハッと傍らの瓶を見た。
そういえば、はじめてにしてはいろいろ都合が良すぎないか、と。
濡れるのは早かったし、やけにすんなり感じてくれてるうえに、いっきに突っ込んだわりに痛がってはいないようで……。
「もしかして、あれ、媚薬とか?」
「飲むと、痛くならないで旦那様と仲良くできるって、母さんが言ってた」
やっぱりか。
けれど、息を荒げるアイニに「早く」と促されて、コンラードは考えるのをやめた。ぐっと腰を押し付けると、驚きで興奮が少しおさまったおかげか、今にも達しそうな逼迫感は薄れていた。
またすぐに昇り詰めそうではあるけれど。
「――わかった。でも、あんま、もたないかも。アイニの中、良すぎてすぐいきそう」
「ほんと? 旦那様、気持ちいい?」
「すごく気持ちいい」
よかったあ、と笑み崩れるアイニに、コンラードはたまらず動き出した。熱くて柔らかい襞は余すところなくコンラードを包んで、緩急を付けて締め付けてくれる。
悶えるアイニも、コンラードをこれ以上ないくらいに煽ってくる。
「く、アイニ……アイニ……っ」
「あっ、旦那様、気持ちいい」
あっあっと声を漏らしながら、アイニは身を捩らせてしがみつく。コンラードはそんなアイニをしっかり抱き込んで、少し強く叩きつけるように腰を動かした。
アイニの中の締め付けはますますきつくなっていく。まるで、コンラードからすべてを搾り取ろうとしているようだ。
とうとう、もう堪え切れないというところに昇り詰め、思い切り奥に押し付けた。奥深くに迸る熱を感じてか、アイニも遅れてびくびく痙攣するように震えて達した。
自分の種がアイニの中を満たしている……そう思うと、コンラード自身までもがこの上なく満たされていく。
「旦那様……」
「ん……アイニ、どうだ?」
「気持ちよかった、旦那様」
ふんわりと笑うアイニに、どきんと心臓が跳ねた。
入ったままのコンラードが、また固さを取り戻す。
「あっ……旦那様、もう一度、する?」
「アイニがよければ、したい。でも、その前に……」
最初の一回が終わったら全力で治癒の神術を掛けろとは、教会の先輩方からしつこく言われていた。最初はどうしても傷ができるから、それを治さない限り血は出るし痛いままなのだ、と。
コンラードはアイニの腰に手を当てて、小さく治癒の聖句を呟いた。
アイニがくすぐったそうに小さく身動ぎをする。
「これで、もう痛くなったりはしないと思う」
「そうなの?」
「うん。傷は治ったはずだから……」
「じゃあ、たくさんできるね」
「たくさん……」
ごくりとコンラードの喉が鳴った。
アイニが期待に満ちた目でコンラードを見ている。
「そうだな、たくさんできる」
「うん」
「まずは、もう一回だ」
「うん」
幸せそうに笑むアイニにキスをして、コンラードがゆっくりと動き出す。
まだほんのりでも蜜酒が残っていたのか、すぐにアイニは悦びの声を上げ始めた。
結局、朝が来るまでひたすらやり続けてしまった……疲れ切って眠り込んだアイニをしっかり抱き締めて、コンラードははあっと溜息を吐く。
初夜からこんなに無理させて、なんて酷い奴なのか。
もう少し妻をいたわったらどうなんだ。
“雪解け”が今ここにいたら、きっとそんなことをチクチク言ってくるだろう。
コンラードには返す言葉もない。
結婚に際して、休みは十日ほど貰っている。もちろん、ひたすら家にこもるためではない。アイニの家族に会いに行くという目的もある。
――でも、アイニがかわいすぎるのだ。
この調子だと、ついついアイニに手を出して、結局ヒマを見つけてはアイニと“仲良く”することになるんじゃないだろうか。
「俺、こんなに性欲強くてがっついてたんだ……」
今だって、寝てるアイニを抱き締めながら、ちょっとムラムラ来てるのだ。アイニが起きたら一回くらいいいんじゃないかな、なんてことも考えている。
起きたら間違いなくやってしまうだろう。一回とは言わず、二回とか三回とか……。
この分なら、マルタとニクラスに孫の顔を見せられるのも早いんじゃないだろうか。
実際、アイニとコンラードの第一子が誕生したのは、次の冬が終わるころだった。
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