ななつのこどもたち

春瀬 幹蜜

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ななつのこどもたち

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とある小さな村には、6人の子どもたちがたのしくくらしていました。

1人目は、ながい金のかみのけをした、女の子。男の子たちよりかちきでかっぱつな子です。

2人目は、こんいろのみじかいかみの男の子。すこしつった目ですが根はやさしいせいかくで、面倒みがよく1人目の女の子とよくいっしょにいます。

3人目は、あかげのきれいなながいかみの女の子。おしゃれずきで、いつもみだしなみをきにしています。2人目の男の子にきがあるようです。

4人目は、ふかみどりいろのすこしながめのかみの男の子。きがよわくいつもおどおどしていますが、じぶんのいけんはいわないとすまない、まっすぐな子です。

5人目は、ちゃぱつのめがねをかけた男の子。いつも本をよんだりかいたりしています。いつもみんなのしらないことをいっぱい知っている子です。

6人目は、ももいろのさらさらのかみのけの、1人目のいもうと。ちはつながっていませんが、ちいさなころからいっしょにいるれっきとした姉妹です。

その子どもたちは「神の依代」という、神さまのようにあつかわれてきた子どもたちです。そとのふつうの人たちにはあまり会うことのできない、広くて狭い宮廷での生活が日常でした。

子どもたちは、毎日その身に神さまがあらわれてくれるよう、その身をきれいにするようにどりょくしてきました。

あるひ、6人目の子は依代になれないことがわかりました。その日から6人目の子は宮廷からすがたをけしました。

「どこにいったんだろう?」

姉の1人目の子も、みんなもきになっています。みんなよくあそんだともだち。おとなたちにきいてみることにしました。

ですがおとなはみんな口をそろえて「子どもたちは知らなくていい」といい、おしえてくれませんでした。

そこで、いつもめんどうをみてくれる神父さんのところに5人は向かいました。
すると神父さんは5人にあることを教えてくれました。

「あの子は君たちの持っている依代の器(うつわ)を持っていなかったんだ。ぼくもゆくえは知らないけれど、きっといつかはかえってくるよ。」

そういって5人は安心してこの日を終わる事になりました。

ある日、5人のもとに1人の男の子がやってきました。
「ここはなに?きみたちはだれ?」

「ここはぼくたちのすんでいるおうちだよ。きみもよりしろ?」

「よりしろってなあに?」

男の子は依代のことを知りませんでした。
依代を知らない人は宮廷にはまずいません。そもそもふつうの人たちは宮廷に入ることはできないのですから。

「じゃあ、きみはなんでここにいるの?」

宮廷にいる理由をきいても、男の子はうーん、とうなったまま話しませんでした。いったい男の子はなんで宮廷にいるのでしょうか。

「たいへんだ!妹様が!」

宮廷の人の大きな声がきこえ、声のするほうに6人は向かいました。

するとそこには、さくらのはなびらの上でひだりむねをひとさしにされてたおれている妹がいました。

妹は声をかけてもへんじをしません。姉の声をきくも、なにもはんのうしませんでした。

「おまえが……、おまえがやったんだろう!!」

宮廷の人がゆびをさした先は、さっきのはいいろのかみの男の子でした。
 
男の子は首をふりひっしに否定します。ですが気が動転している宮廷の人にそのアピールはとどかず、ちいさいナイフで腹をひきさかれてしまいました。



……それから。気が動転した宮廷の人の証言はころころと変わり、最終的には「神の依代が殺し合いを始めた」と伝わり、依代を処刑することが決まりました。

1人は水責め。

1人は火炙り。

1人は毒殺。

1人は監禁。

最後の1人は話を聞き出すために拷問されました。
ですが有益な情報を吐くことはなく、そのまま命を落としました。

それぞれのたましいをとむらった神父さんは
「ぼくはきみたちを助けられなかった。申し訳ないと思っている。どうか許してくれるのなら、また別の世界で仲良くしてくれるだろうか。」
とそれぞれに言い残し、この宮廷のある村からさりました。

それからたまに、この7人の子どもたちに似た子どもが生まれると言われます。

一人は好奇心旺盛に。一人は冷静沈着に。一人は想像力豊かに。一人は素直に。一人は真面目に。一人は博愛主義に。

ですが、7人目の子に似た子どもは、友達が出来にくく、まわりからさけられやすいひとにそだちやすくなる傾向があるのです。

そしてこの世界も、この善と悪で均衡を保っているのです。


7人目は、世界の必要悪なのです。



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