恋日記

しごと

『今日も遅くなるよ』

今日は仕事が早く終わり、やることもないので早く帰ってきたら、妻からメールが入っていた。

最近どうやら妻の仕事が忙しいらしい。

さーて、それじゃあ瑞希さんのためにも気合入れて夜ご飯作って待ってますか。

最近は妻が帰りが遅いこともあって、なかなか料理も上達してきていると思う。

僕も仕事帰りだから凝ったものは作れないけど、チャチャっとご飯ならなんとか様になってきた。

今日は味噌汁と生姜焼きと……

午後9時。


「……」


まだ帰ってこない。

♪～

すかさずメールを開く。


『ごめん、まだかかりそう。ご飯も食べてくるから、先に寝てて』


ご飯作っちゃったな。

色々と言いたいことはあるけど、とりあえず


『お疲れ様。無理せずにね』


とだけ送っておいた。

時計が日付を変えようとする頃。

カチャッ

静かに鍵が開く音がした。

キィィィ

そして静かに扉が開く。


「おかえり」


「どうしてまだ起きてるの？」


妻が驚いた顔でこちらを見やる。


「僕も残ってた仕事があったからね」


「ん」


妻が両手を広げ待っているので、僕は妻を優しく抱きしめた。


「一緒にお風呂でも入ろうか」


抱きしめた腕の中からコクリと妻がい小さく頷くのがわかった。