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3.竜骨は折れて
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激しい金属音と動揺がおさまると、それから長い周期の上下の揺れが始まった。
揺れ――それはこの宇宙船で起きてはならないもの。回転して遠心重力を発生させる構造のこの船が揺れているということは、つまり――船の形が、変わっている。
ブリッジの照明が点いた。小さな光が、中央にひとつだけ。
「ブリッジ、非常電源確保しました」
電気管制席のオペレーターが落ち着いて言う。ブリッジ併設の非常用バッテリーを接続したようだ。この回路はメインシステムの管制下にないから、使える。とりあえず、最低限の電力は確保できたらしい。
しかしどうして、電力供給が途絶えたのだろう。それにこの規則的な揺れ――船の形が変わったとしか思えない不気味な揺れは……
ぼくがそう思ったところで、オペレーターの誰かが急に声を上げた。
「船長、メインシステムの復旧方法を思いつきました」
「なに!?」
船長より先に主任が大きな声を上げる。
「その方法は?」
低い声で聞く船長。
「いま停電が発生していますが、これは中央シャフト折損によるものと思われます」
「……そう考えた理由は?」
「先ほどの大きな動揺と現在の規則的な動揺からみて、船体外殻か中央シャフトに大きな変形が生じたと思われます。そして船の主幹電力線は中央シャフト内を通っていますから――」
「……」
なるほど……電力供給が途絶えた理由は、それか。
中央シャフトが、中にあるメインの電力ケーブルが切れるほどひどく損傷した。この船の回転軸が通っていて、船体外殻と共に強度を負担する中央シャフトが。おそらく、折損。またそのせいで船体がゆがみ、揺れが発生している――と。
「……復旧方法は?」
非常灯のみで薄暗いブリッジ。規則的に続く上下の揺れの中で、船長はあくまで静かに声を発する。
「中央シャフトの主幹電力線が切れたなら全てのシステムがダウンしたはずです。発電機も緊急停止したと思います。その発電機を動かして、再度電力を供給し、各システムを起動すれば――実質、再起動をかけたのと同じ結果になると思います」
……誰も、なにも答えない。
確かに電力供給を再開すればシステムは立ち上げ可能となる。1からの立ち上げになるから、たぶんフリーズからは解放される。
問題はフリーズの原因がまだ分かっていないことと、無事に再立ち上げができるのかということ。フリーズ中に突然電気が止まってダウンしたシステムは果たして無事なのか。ハードの故障は起きていないか、ソフトの中身は無事なのか。
「船長――」
「――分かっている」
主任と船長が短く言葉を交わした。
「それがいいだろう。システム面の不安はあるが、既にフリーズと停電は起きた後だ。いま不安視しても意味はない。中央シャフト折損は確認したわけではないが、少なくとも主幹電力線は切れたとみていい。電気管制――」
「――はい」
「主発電機室から中央シャフトを通らずにシステムに回路を接続するルートはあるか」
「船体外殻を通る送電系統が複数あります。主幹電力線ほどの電力は送れませんが、システムを立ち上げるくらいであれば」
揺れが続く中で淡々と話す電気管制。ひとまず電気系統はなんとかなりそうだ。
「しかし船長、確認しなければならない点が複数あります」
主任が少しうわずった声で言う。
「なにか」
「まず、動力炉と発電機です。制御系がフリーズの影響を受けていないか、この揺れの中で正常に動作するのか」
「続けて聞こう」
「はい。次に送電経路。船体外殻のものを使うと言っていますが、そちら側に損傷はないのか。どの経路なら安全に送電できるのか。最低限、これらを確かめなければなりません。特に動力炉が緊急停止していた場合、再起動に少なくとも1週間はかかります」
その言葉にうんざりさせられたが、主任の言うことは理がある。動力炉、発電機、送電経路――これらが機能しないと電気は送れない。システムを復旧できない。
主幹電力線が断ち切れたなら船内全体が停電しているだろう。そうすると各環境制御機器も止まっている。酸素供給や空気循環、温度調節――今はそれらが行われていない。そんな状態の船内で、主任の言った全てを点検して送電経路を確保しなくてはならない。
そして……誰もあることに触れようとしない。
・・・・・・
ぼくも薄々思ってはいるが口にはしないこと――船外への脱出だ。
この船は移民船団の中の1隻だ。隣には2号船と3号船がぴたりと並んで進んでいる。交通艇を使って乗り移ることができる。
ぼくたちだけなら――という条件付きで。
交通艇の座席数は、最も多い艇で150席。多いように思えるが、船の中には3万人が暮らしている。今は他船に通信さえ送れない状況だ。そこから全員を脱出させるのには途方もない時間がかかる。
それに、おそらく2号船と3号船は受け入れてくれない。船の定員は3万人なのだから。多少の増加には対応できるが、こちらの船の人員をふたつに分けても1万5千人。あちらにも既に3万人乗っているから、脱出者を全員乗せたら4万5千人になる。船の機能――酸素供給、汚水処理、電力供給、有機物の再利用。それら全ての能力が足らない。最悪、2号船と3号船も共倒れになる。
ぼくたちだけならこの船を出られそうだが、それは――少なくとも今はできない。何の策も講じずに、全乗員3万人を放り出して行くことはできない。
・・・・・・
しかし仮に、3万人みんなでこの船に残るにしても――この規則的な上下の揺れ、船体はまず確実に変形している。大事な中央シャフトが折れた可能性すらある。システムを復旧させても、これほど致命的な損傷を負った船はもう……
助かる方法は――なくはない。電気系統を復旧し、システムを再起動し、船体の歪みをなんとかして直して、とりあえず揺れを抑える。ずっともたせる必要はない、あと50年か60年だけだ。3万人のうちの大半が死ぬまで船が機能してくれれば、後は大きく減った人員を他の2隻に移せる。それができれば、最終的には全員が助かったことになる。途方もない道のりだが……
「……もう来る人はいないようだね」
そう言う船長。そういえば、非常呼集に応じてここに来る者がいない。ブリッジ要員は大きな異常を認めた時は、指示がなくてもブリッジに来ることになっているが……おそらく電力供給の停止によって船内照明も消え、真っ暗闇の中で立ち往生しているのだろう。増員は、期待できなさそうだ。
「よし、全員出よう。臨時にチームを編成する。チームAは動力炉、チームBは主発電機、チームCは外殻送電経路の点検を行え。中央シャフトの点検は一旦後に回す。各チームの編成は――」
船長の指示でチーム分けが行われ、ぼくはチームCに配属された。ぼくには動力炉の知識はないし、電気系もよく知らないから主発電機の点検もできないからA・Bには入れない。送電網も専門外ではあるが今は人員が足りないし、この広い船の外殻、その複数個所を走る送電経路を調べるチームCは一番人手が欲しい。ぼくはここに入るしかなかった。
「各チームは人数分の行動食と飲用水、それと非常用無線機を装備せよ。無線機の数はチームAとBは1台ずつ、チームCはリーダーの判断に任せる」
非常用無線機――船内ネットワーク不通時に備え保管されている通信機だ。建物が多い場所や設備の中に入っている時は使えないが、今の船内でネットワークに頼らず通信ができる唯一の道具。チームCだけ個数を指定されなかったが、これはこのチームが複数に分かれて別々の送電経路を点検することを念頭に入れているのだろう。
チームCのリーダー――電気管制のオペレーターがメンバーを細かく分け、役割分担を決めていく。専門知識に乏しいぼくは補助員としてライトを持たされ、自分のグループの先頭を行くことになった。
「よし、出発する。必要物品を確保したら、各チーム所定の持ち場へ向かえ。15分おきに定時連絡、電波状態が悪い場所に入る時は事前に連絡すること」
まだ作動したままの非常ブレーキの金属音と上下の揺れの中、各々がうなづく。どんな結末が待つのかは、考えない。なんとなかると思ってやるしかない。
船長が指揮するチームAから順に、扉に開いた穴を抜けて真っ暗な通路へと出て行く。帰ってくる頃には、ここの照明も点いていると信じて。
揺れ――それはこの宇宙船で起きてはならないもの。回転して遠心重力を発生させる構造のこの船が揺れているということは、つまり――船の形が、変わっている。
ブリッジの照明が点いた。小さな光が、中央にひとつだけ。
「ブリッジ、非常電源確保しました」
電気管制席のオペレーターが落ち着いて言う。ブリッジ併設の非常用バッテリーを接続したようだ。この回路はメインシステムの管制下にないから、使える。とりあえず、最低限の電力は確保できたらしい。
しかしどうして、電力供給が途絶えたのだろう。それにこの規則的な揺れ――船の形が変わったとしか思えない不気味な揺れは……
ぼくがそう思ったところで、オペレーターの誰かが急に声を上げた。
「船長、メインシステムの復旧方法を思いつきました」
「なに!?」
船長より先に主任が大きな声を上げる。
「その方法は?」
低い声で聞く船長。
「いま停電が発生していますが、これは中央シャフト折損によるものと思われます」
「……そう考えた理由は?」
「先ほどの大きな動揺と現在の規則的な動揺からみて、船体外殻か中央シャフトに大きな変形が生じたと思われます。そして船の主幹電力線は中央シャフト内を通っていますから――」
「……」
なるほど……電力供給が途絶えた理由は、それか。
中央シャフトが、中にあるメインの電力ケーブルが切れるほどひどく損傷した。この船の回転軸が通っていて、船体外殻と共に強度を負担する中央シャフトが。おそらく、折損。またそのせいで船体がゆがみ、揺れが発生している――と。
「……復旧方法は?」
非常灯のみで薄暗いブリッジ。規則的に続く上下の揺れの中で、船長はあくまで静かに声を発する。
「中央シャフトの主幹電力線が切れたなら全てのシステムがダウンしたはずです。発電機も緊急停止したと思います。その発電機を動かして、再度電力を供給し、各システムを起動すれば――実質、再起動をかけたのと同じ結果になると思います」
……誰も、なにも答えない。
確かに電力供給を再開すればシステムは立ち上げ可能となる。1からの立ち上げになるから、たぶんフリーズからは解放される。
問題はフリーズの原因がまだ分かっていないことと、無事に再立ち上げができるのかということ。フリーズ中に突然電気が止まってダウンしたシステムは果たして無事なのか。ハードの故障は起きていないか、ソフトの中身は無事なのか。
「船長――」
「――分かっている」
主任と船長が短く言葉を交わした。
「それがいいだろう。システム面の不安はあるが、既にフリーズと停電は起きた後だ。いま不安視しても意味はない。中央シャフト折損は確認したわけではないが、少なくとも主幹電力線は切れたとみていい。電気管制――」
「――はい」
「主発電機室から中央シャフトを通らずにシステムに回路を接続するルートはあるか」
「船体外殻を通る送電系統が複数あります。主幹電力線ほどの電力は送れませんが、システムを立ち上げるくらいであれば」
揺れが続く中で淡々と話す電気管制。ひとまず電気系統はなんとかなりそうだ。
「しかし船長、確認しなければならない点が複数あります」
主任が少しうわずった声で言う。
「なにか」
「まず、動力炉と発電機です。制御系がフリーズの影響を受けていないか、この揺れの中で正常に動作するのか」
「続けて聞こう」
「はい。次に送電経路。船体外殻のものを使うと言っていますが、そちら側に損傷はないのか。どの経路なら安全に送電できるのか。最低限、これらを確かめなければなりません。特に動力炉が緊急停止していた場合、再起動に少なくとも1週間はかかります」
その言葉にうんざりさせられたが、主任の言うことは理がある。動力炉、発電機、送電経路――これらが機能しないと電気は送れない。システムを復旧できない。
主幹電力線が断ち切れたなら船内全体が停電しているだろう。そうすると各環境制御機器も止まっている。酸素供給や空気循環、温度調節――今はそれらが行われていない。そんな状態の船内で、主任の言った全てを点検して送電経路を確保しなくてはならない。
そして……誰もあることに触れようとしない。
・・・・・・
ぼくも薄々思ってはいるが口にはしないこと――船外への脱出だ。
この船は移民船団の中の1隻だ。隣には2号船と3号船がぴたりと並んで進んでいる。交通艇を使って乗り移ることができる。
ぼくたちだけなら――という条件付きで。
交通艇の座席数は、最も多い艇で150席。多いように思えるが、船の中には3万人が暮らしている。今は他船に通信さえ送れない状況だ。そこから全員を脱出させるのには途方もない時間がかかる。
それに、おそらく2号船と3号船は受け入れてくれない。船の定員は3万人なのだから。多少の増加には対応できるが、こちらの船の人員をふたつに分けても1万5千人。あちらにも既に3万人乗っているから、脱出者を全員乗せたら4万5千人になる。船の機能――酸素供給、汚水処理、電力供給、有機物の再利用。それら全ての能力が足らない。最悪、2号船と3号船も共倒れになる。
ぼくたちだけならこの船を出られそうだが、それは――少なくとも今はできない。何の策も講じずに、全乗員3万人を放り出して行くことはできない。
・・・・・・
しかし仮に、3万人みんなでこの船に残るにしても――この規則的な上下の揺れ、船体はまず確実に変形している。大事な中央シャフトが折れた可能性すらある。システムを復旧させても、これほど致命的な損傷を負った船はもう……
助かる方法は――なくはない。電気系統を復旧し、システムを再起動し、船体の歪みをなんとかして直して、とりあえず揺れを抑える。ずっともたせる必要はない、あと50年か60年だけだ。3万人のうちの大半が死ぬまで船が機能してくれれば、後は大きく減った人員を他の2隻に移せる。それができれば、最終的には全員が助かったことになる。途方もない道のりだが……
「……もう来る人はいないようだね」
そう言う船長。そういえば、非常呼集に応じてここに来る者がいない。ブリッジ要員は大きな異常を認めた時は、指示がなくてもブリッジに来ることになっているが……おそらく電力供給の停止によって船内照明も消え、真っ暗闇の中で立ち往生しているのだろう。増員は、期待できなさそうだ。
「よし、全員出よう。臨時にチームを編成する。チームAは動力炉、チームBは主発電機、チームCは外殻送電経路の点検を行え。中央シャフトの点検は一旦後に回す。各チームの編成は――」
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「各チームは人数分の行動食と飲用水、それと非常用無線機を装備せよ。無線機の数はチームAとBは1台ずつ、チームCはリーダーの判断に任せる」
非常用無線機――船内ネットワーク不通時に備え保管されている通信機だ。建物が多い場所や設備の中に入っている時は使えないが、今の船内でネットワークに頼らず通信ができる唯一の道具。チームCだけ個数を指定されなかったが、これはこのチームが複数に分かれて別々の送電経路を点検することを念頭に入れているのだろう。
チームCのリーダー――電気管制のオペレーターがメンバーを細かく分け、役割分担を決めていく。専門知識に乏しいぼくは補助員としてライトを持たされ、自分のグループの先頭を行くことになった。
「よし、出発する。必要物品を確保したら、各チーム所定の持ち場へ向かえ。15分おきに定時連絡、電波状態が悪い場所に入る時は事前に連絡すること」
まだ作動したままの非常ブレーキの金属音と上下の揺れの中、各々がうなづく。どんな結末が待つのかは、考えない。なんとなかると思ってやるしかない。
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