例え、私が殺した事実に責任を感じようとも。

紅飴 有栖

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「ん...もう朝か...」
私はベッドから出て、洗面所で顔を洗おうと思って歩き出した。
「あ、その前に」
洗面所に行く前に、一度リビングへ向かう。
そして、仏壇の飾られている遺影に向かって微笑みかけた。
「おはよう。お母さん、お父さん。」
私の両親は、私が小学生の時に亡くなった。
理由は簡単。選択を間違えたから。あなたたちが死んだせいで私は後を継がないといけなくなった。
別に継ぎたくもなかったのに。人を殺す仕事なんて。
ため息をついて洗面所へ向かい、顔を洗う。
それからまたリビングへ行き、パソコンを立ち上げる。
「この人が24人目になるのね」
そこにはジャージを着ている中年の男の写真と名前や住所などが書かれていた。
これは、今日私が私の手でこの世から消さなければならない人。
両親がもともとやっていた殺しの職。これを継ぐほか私が生きる道はなかった。高校へ払わなければいけないお金、生活するためのお金。生きていくにはお金がいる。私は人の命を消すことでしか生きられないのか。つくづく自分が嫌になるな。
朝食を食べる気分でもなくなり、何も食べずに制服を着て、高校へ向かった。
愛美まなみ!おはよー!!」
眩しい笑顔で挨拶してくる背の高いポニーテールの女の子。
朝霧 有紗あさぎり ありさ。友達だ。人気者なのに、ずっと私のことを気にかけてくれる優しい子だ。
「有紗、おはよ!!」
私が微笑み返すと、彼女は本当にうれしそうに笑ってくれる。
私が毎晩人を殺めているとも知らずに。
「愛美、朝ちゃんと食べた!?最近顔色悪いよ~!?」
「だ~いじょうぶっ!ちゃんと食べたよ~!!有紗ってば心配しすぎ!」
そっか!ならよかった!と有紗は笑って、ほかの女子グループの子たちに連れていかれてしまった。
あんなにすらすら噓が出てくるとなると、やっぱり嫌になっちゃうな。私は自嘲気味に笑った。
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