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21話「頭でしっかり考えてから行動しましょう③」
しおりを挟む校舎から少し離れた場所に作られているテニスコートでは、女子テニス部が四面あるうちの三面を使用し、灰色の小砂の上を左右に動き回り、各自声を出しながらレシーブの練習を行っている。
二年部員A「あっ、かなねぇ。おかえりなさい。」
佐伯「ただいま...。」
二年部員B「どうしたんですか? 元気ないですけど。」
佐伯「探偵部に可愛い子が入部してたんだけど...。はぁ...もっと抱きしめたかったのに...。」
二年部員A(またか...。)
二年部員B(その子は大丈夫だったのかしら...?)
佐伯「まぁ、可愛い子ならテニス部にもたくさんいる...というか、みんなとっても可愛いからね!! みんなーお疲れ様! レシーブ練習終わったら、私とーーー」
三年部員「はーい、レシーブ練終了! 外周いくわよーー! ついてきてー!」
部員たち「はぁーい!」
佐伯「え? あ、ちょっ! 待って!! ちょっとだけ! ちょっとだけギュッてするだけだから! ねぇ、待ってってばぁぁ~!!」
女子部員三年は前方、二年は後方に、一年生を守るようにスッと移動し列を作ると、佐伯の言葉を無視してコート状から駆け足で走り去っていった。
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