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44話「嫌よ嫌よも好きのうちと言うけれど、嫌なもんは嫌①」
しおりを挟む登場人物
関 幸:♂ 三年生。なんでも探偵部の部長。
間宮 傑:♂ 二年生。なんでも探偵部の部員。
張間 彩香:♀ 一年生。なんでも探偵部の部員。
新沼 咲:♀ 一年生。バドミントン部の部員。
ーーーーー
間宮「こんにちはー。」
間宮が部室の扉を開けると、関と張間が隣り合って椅子に座り、カッと目を開いている。
関「やぁ...傑くん...!」
張間「こんにちは...間宮先輩...!」
間宮「なにしてんの?」
関「見てわからないかね...? どちらが、瞬きせずに目を開けていられるか、勝負しているのだよ...!」
張間「ふふふ...部長...もう限界でしょ...? 目の周りの筋肉が...プルプルしてます...よ...!」
関「ふっ...その言葉...そっくりそのままフライパンで炒めて、いい感じに味付けしてお返ししましょう...!」
間宮「そっくりそのまま返してないだろ。勝手に料理して返すな。」
張間「負けるわけには...こんな...ところで...!」
関「張間くん...今、目を閉じたら...すぐに...楽に、なれるぞ...!」
張間「あ、悪魔の...囁きが...! いや...ダメ...!」
間宮「お前ら、その真剣さを別のことに使えないのか?」
新沼「こんにちは。」
間宮「新沼さん、いらっしゃい。」
新沼「間宮先輩、こんにちは。お二人は今なにしてるんですか?」
間宮「どっちが瞬きせずに長いこと目を開けていられるかだって。」
新沼「なるほど。お二方、「瞳を閉じて」を歌いましょうか?」
関「やめてくれ! 今一番聞きたくない曲!」
張間「歌詞全てが、悪魔の囁きにしか聞こえない!」
間宮「新沼さん、今日はどうしたの?」
新沼「相談事がありましてーーー」
関「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
張間「ふぬぬぬぬぬぬぬぬ!!」
新沼「お二方にもお話し聞いてほしいので、あの遊びを終わらせましょうか。間宮先輩、みかんの皮です。」
間宮「どっから出したの、みかんの皮?」
新沼「細かいことは気にしちゃダメですよ。では...。」
二人はみかんの皮を手にして、椅子に座るアホ二人に近づいていく。
関「まて、待ちたまえ! 一体なにを!? 新沼くん、ストップ! ストップ!!」
張間「間宮ぁぁぁ! てめぇ、後で覚えとけよぉぉぉぉ!」
新沼「間宮先輩、いきますよー?」
間宮「せーの。」
新沼・間宮「えいっ。」
二人は、アホ二人の目元でみかんの皮を潰す。みかんの汁が凶器と化し、アホ二人の目に襲いかかる。
関・張間「あぁぁぁぁぁぁぁ!? みかんの! みかんの汁がぁぁぁ!? 目がぁぁぁぁ!」
間宮(M)良い子のみんなは、真似しないでください。
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