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118話「恋とテストは難しい③」
しおりを挟む次の日の放課後、1-B教室。終了のチャイムが鳴り終わると同時に、教室の扉が開き、関が入ってくる。
関「はーい、放課後でーす! お迎えに来ましたよ~!」
張間「は、早すぎる...。」
関「さぁ、いきますよ。」
張間「わかってますよぉ...。」
狗山「頑張れよ~。」
張間は抵抗することなく、カバンを手に取ると、とぼとぼと元気なさげに関の後ろをついて行く。
狗山「...あっ、そうだ。おーい、西田ー。」
西田「ん? なに?」
狗山「あれ、彩香に聞いてきたっすよ。」
西田「ほんと? ありがと。なんて言ってた?」
狗山「その...あれっす...。えっと......。」
北台「「恋愛対象としてみてないから、変に期待とかさせたくない。」でしょ?」
狗山「え? あ、あぁ...。」
西田「......。」
狗山「げ、元気出せっす! 嫌いじゃないって言ってたし、今後は少し話せって言っといたっすから!!」
西田「あ、ありがとう...。」
狗山「というか、なんでわかったんすか?」
北台「んー? お友達だからかな? 聖也くん、張間は興味ないみたいだからさ~私に乗り換えちゃいなって! 私なら、いつでもウェルカムだよ!」
西田「あ、あははは...。」
狗山(彩香が言ってたのは、北台のことだったんすね。)
北台「ほら、今日は教室で一緒に勉強するって約束でしょ! はい、教科書だして!」
西田「あ、うん...。」
狗山「が、頑張れっす、西田。」
西田「うん、頑張る...。狗山さん、ありがとね。」
狗山「いやいや、礼を言われるようなことじゃないっすよ。じゃあな~。」
狗山は、教室を出る。なんだかんだ仲良さげに話している西田と北台を、遠目にジッと見つめている。
狗山「......恋っすか。大変そうっすね。」
狗山「さてと、ひと汗かいてから勉強するっすか。」
狗山は大きく伸びをすると、スマッシュの素振りをするように、軽く腕を振りながら体育館へと向かって行く。
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