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236話「少し似てる人はごまんといる⑤」
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部室へと帰ってきた二人は、椅子に腰掛けダラダラとくつろいでいる。
関「いや~しかし、珍しい体験でしたねぇ~。」
間宮「そうですか? なんかいつも通りな気がしましたけど。」
関「それはあれだよ、卯ノ森くんと張間くん、似てますから。」
間宮「なるほど。あまり感じなかった違和感はそれか...。どっちも騒がしいからなぁ...。」
関「こらこら、どっちも賑やかと言ってあげなさい。」
間宮「賑やか通り越してますよ、どっちも。というか、卯ノ森さん大丈夫なのかな...?」
関「大丈夫じゃないと思いますよ、灯ちゃんですし。」
間宮「ですよね...。あの先輩、怖いからちょっと苦手なんですよね...。」
関「まぁ、傑くんはギャーギャーやかましくしてるところばかり見てますから、そういう印象を持つのは仕方ないですね。」
間宮「あんたのせいだよ。」
関「なんで灯ちゃんは、一方的に私のこと嫌ってるんでしょうね? やたらと張り合ってくるので、全部負かしてるだけなんですけど。」
間宮「それだよ。こんなのに負けてるって思ったら、誰だってプライドが許さないですよ。僕だって度々ムカついてますし。」
関「傑くん?お口が悪いですよ?」
張間「あれ?」
関「やぁ、張間くん。お帰りなさい。」
間宮「お帰り。」
張間「はい、ただいま戻りました! じゃなくて! なんで部室にいるんですか? ゲーム研究部のところに行ったんじゃないんですか?」
関「おや、どうして張間くんがそれを?」
張間「扉に貼ってある紙に書いてます。」
関「あっ、剥がすの忘れてました。いけないいけない。」
張間「もぉ~しっかりしてください、部長~! あなたは部長なんですよ~!」
関「部長だって、たまには失敗することだってあるんです~! もっと優しくして~!」
張間「えぇ~どうしようかなぁ~? 間宮先輩、どうします~?」
間宮「いつも通りでいいよ。めんどくさい。」
張間「ですって、部長!」
関「ほんと、いつからこんな冷たくなったのやら...? 先輩、悲しい...。」
間宮「どうだったの、バスケ部は?」
張間「そりゃもちろん、素晴らしい仕事をしてきましたよ! バスケ部の皆さんも大喜び! 張間 彩香ちゃんの大勝利! さぁ間宮先輩、褒めてください!」
間宮「はいはい、すごいすごい。」
張間「なんですか、それ!? 全然ダメ! やり直し!!」
張間「ところで、間宮先輩たちはゲーム研究部で何してたんですか?」
間宮「ゲー研の人たちでゲーム作ったから、遊んで感想欲しいって言われて。」
関「戦車のゲームで遊んでました。」
張間「え!? ゲーム!? いいないいなぁ~! 私もやりたいやりたいやりたーーーい!! 間宮先輩、私もゲームしたいですぅぅ~!!」
間宮「あぁもぉ...うるさいなぁ...。」
関「まだ十字くんも帰ってないでしょうし、今行ったらやらせてもらえるんじゃないかい?」
張間「え!? ホントですか!? こりゃゲー研に行かなきゃ損損だぜ~~! 部長、間宮先輩、行きますよ~~! ほら、早く早く!」
間宮「はぁ...張間さんは、ほんとうるさいんだから...。」
関「やっぱ、卯ノ森くんと似てますねぇ。」
間宮「ですね。」
関「卯ノ森くんでも違和感はありませんでしたけど...それでもやっぱり、私たちには張間くんが一番ですね。」
間宮「...ノーコメントで。」
関「ほんっと素直じゃないんだから、この後輩は。」
張間「ちょっと、なにしてるんですか!? 早くしてください! こうしてる間に帰っちゃったら、どう責任とるんですか!?」
間宮「その時は、別日にすればいいでしょ。」
張間「嫌です嫌です嫌ですぅぅ! 私は今やりたいんですぅぅ! ほら、間宮先輩早く早く! ってか、ゲー研の部室ってどこですか!? 案内してください!」
間宮「わかんないなら先頭行くな。ったく...。」
張間「ゲーム、ゲーム! ゲームッム~! 間宮先輩、楽しかったですか!?」
間宮「僕、見てただけでまだやってない。」
張間「えぇ!? 見てただけ!? 一体何しに行ったんですか!?」
間宮「見てるだけでも、結構面白かったよ。」
張間「ホントですかぁ~? でも、ゲームってやっぱり自分でした方が楽しくないですか?」
間宮「うーん、どうだろ? ものによるんじゃない?」
張間「えぇ~私はどんなやつでも自分でやりた~い!」
関「...やっぱり、なんでも探偵部はこうですよね。」
後輩二人のやりとりを、後ろから見つめる関。
微笑みながら部室の鍵を閉めると、笑みを崩すことなく後輩の元へと駆けて行った。
関「いや~しかし、珍しい体験でしたねぇ~。」
間宮「そうですか? なんかいつも通りな気がしましたけど。」
関「それはあれだよ、卯ノ森くんと張間くん、似てますから。」
間宮「なるほど。あまり感じなかった違和感はそれか...。どっちも騒がしいからなぁ...。」
関「こらこら、どっちも賑やかと言ってあげなさい。」
間宮「賑やか通り越してますよ、どっちも。というか、卯ノ森さん大丈夫なのかな...?」
関「大丈夫じゃないと思いますよ、灯ちゃんですし。」
間宮「ですよね...。あの先輩、怖いからちょっと苦手なんですよね...。」
関「まぁ、傑くんはギャーギャーやかましくしてるところばかり見てますから、そういう印象を持つのは仕方ないですね。」
間宮「あんたのせいだよ。」
関「なんで灯ちゃんは、一方的に私のこと嫌ってるんでしょうね? やたらと張り合ってくるので、全部負かしてるだけなんですけど。」
間宮「それだよ。こんなのに負けてるって思ったら、誰だってプライドが許さないですよ。僕だって度々ムカついてますし。」
関「傑くん?お口が悪いですよ?」
張間「あれ?」
関「やぁ、張間くん。お帰りなさい。」
間宮「お帰り。」
張間「はい、ただいま戻りました! じゃなくて! なんで部室にいるんですか? ゲーム研究部のところに行ったんじゃないんですか?」
関「おや、どうして張間くんがそれを?」
張間「扉に貼ってある紙に書いてます。」
関「あっ、剥がすの忘れてました。いけないいけない。」
張間「もぉ~しっかりしてください、部長~! あなたは部長なんですよ~!」
関「部長だって、たまには失敗することだってあるんです~! もっと優しくして~!」
張間「えぇ~どうしようかなぁ~? 間宮先輩、どうします~?」
間宮「いつも通りでいいよ。めんどくさい。」
張間「ですって、部長!」
関「ほんと、いつからこんな冷たくなったのやら...? 先輩、悲しい...。」
間宮「どうだったの、バスケ部は?」
張間「そりゃもちろん、素晴らしい仕事をしてきましたよ! バスケ部の皆さんも大喜び! 張間 彩香ちゃんの大勝利! さぁ間宮先輩、褒めてください!」
間宮「はいはい、すごいすごい。」
張間「なんですか、それ!? 全然ダメ! やり直し!!」
張間「ところで、間宮先輩たちはゲーム研究部で何してたんですか?」
間宮「ゲー研の人たちでゲーム作ったから、遊んで感想欲しいって言われて。」
関「戦車のゲームで遊んでました。」
張間「え!? ゲーム!? いいないいなぁ~! 私もやりたいやりたいやりたーーーい!! 間宮先輩、私もゲームしたいですぅぅ~!!」
間宮「あぁもぉ...うるさいなぁ...。」
関「まだ十字くんも帰ってないでしょうし、今行ったらやらせてもらえるんじゃないかい?」
張間「え!? ホントですか!? こりゃゲー研に行かなきゃ損損だぜ~~! 部長、間宮先輩、行きますよ~~! ほら、早く早く!」
間宮「はぁ...張間さんは、ほんとうるさいんだから...。」
関「やっぱ、卯ノ森くんと似てますねぇ。」
間宮「ですね。」
関「卯ノ森くんでも違和感はありませんでしたけど...それでもやっぱり、私たちには張間くんが一番ですね。」
間宮「...ノーコメントで。」
関「ほんっと素直じゃないんだから、この後輩は。」
張間「ちょっと、なにしてるんですか!? 早くしてください! こうしてる間に帰っちゃったら、どう責任とるんですか!?」
間宮「その時は、別日にすればいいでしょ。」
張間「嫌です嫌です嫌ですぅぅ! 私は今やりたいんですぅぅ! ほら、間宮先輩早く早く! ってか、ゲー研の部室ってどこですか!? 案内してください!」
間宮「わかんないなら先頭行くな。ったく...。」
張間「ゲーム、ゲーム! ゲームッム~! 間宮先輩、楽しかったですか!?」
間宮「僕、見てただけでまだやってない。」
張間「えぇ!? 見てただけ!? 一体何しに行ったんですか!?」
間宮「見てるだけでも、結構面白かったよ。」
張間「ホントですかぁ~? でも、ゲームってやっぱり自分でした方が楽しくないですか?」
間宮「うーん、どうだろ? ものによるんじゃない?」
張間「えぇ~私はどんなやつでも自分でやりた~い!」
関「...やっぱり、なんでも探偵部はこうですよね。」
後輩二人のやりとりを、後ろから見つめる関。
微笑みながら部室の鍵を閉めると、笑みを崩すことなく後輩の元へと駆けて行った。
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