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241話「海!海!!海!!!⑤」
しおりを挟むパラソルの下で腰を下ろし、楽しそうに遊ぶ五人を眺めている綾小路。
新沼「彩香ちゃ~ん、いくよ~! そ~~れっ!」
綾小路「いいなぁ、楽しそうだなぁ。咲ちゃん、可愛いなぁ。僕も、混ざりたいなぁ。」
張間「おんどりゃぁぁぁぁ!!」
狗山「甘いっす! そいやぁぁ!!」
張間「なっ!? 私のアタックが!?」
関「次は私の番ですよ! そぉぉれ、関アタァァァクッ!!」
間宮「え!? ちょっ、なんで僕ぅぅぅぅ!?」
綾小路「...危なそうだなぁ。咲ちゃん、可愛いなぁ。眺めてるだけでよかったかもぉ。」
関「綾小路くーん。」
綾小路「関先輩、どうしたんですか?」
関「荷物番、ありがとう。次は私が見張っておきますよ。」
綾小路「か、関先輩...! 優しすぎて、涙が出てきます!」
関「その涙は、新沼くんと仲直りできた時に流しなさい。」
綾小路「そうですね、そうします!」
関「ところで君、どうやって新沼くんと仲直りする気なんだい? なにか、いい作戦でもあるのかい?」
綾小路「ありますよ! この日のために用意したものがあるんです!」
関「ほほう、一体どんな作戦ですか?」
綾小路「これです!!」
綾小路は、小指サイズほどのハート型チョコレートらしき物体を意気揚々と関に見せつける。
関「...なんですか、これ?」
綾小路「ふふふ...聞いて驚かないでくださいよ...! これは、綾小路家が研究に研究を重ねて作り上げた惚れ薬です!!」
関「...綾小路くん、もう一度。」
綾小路「惚れ薬です!!」
関「私の聞き間違いではなかったようですね。君、本気かい?」
綾小路「本気ですよ! 僕は本気で咲ちゃんを愛しています!!」
関「そこじゃないんだよ。私が確認しているのは、そこではないんだよ。」
綾小路「ふふふ...これで僕と咲ちゃんは結ばれること間違いなし...! 僕らの幸せな人生は、ここから始まるのです! さぁ、僕らのために協力してください、関先輩!!」
関「いやいや、流石にこれは協力できませんよ。もっとちゃんとした方法で......。」
綾小路「ん? どうしました、関先輩?」
関「おい綾小路、後ろ。」
綾小路「へ? うしーーー」
綾小路の視界に映る、愛しの新沼 咲。
しかし、視界は一瞬にして暗闇に包まれ、綾小路は意識を失った...。
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