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261話「昨日の敵は今日の友⑦」
しおりを挟む時刻は19時を過ぎ、部活動を終えた生徒たちが、少しずつ帰路へと向かっていく。
なんでも探偵部の部室にはまだ明かりがついており、部室内には張間と関だけが残りそれぞれがスマホを眺めたり漫画を読んだりしている。
張間「...部長。」
関「はい、なんですか?」
張間「私、そろそろ帰りたいんですけど。いつまで待ってればいいんですか?」
関「もう少し待ってください。」
張間「別に待つのはいいんですけど、理由を教えてくれませんか!? 理由を! 私は、部室で何を待ってるんですか!?」
関「まぁまぁ、落ち着きなさい。すぐに答えがわかりますから。」
張間「早く教えてください!」
関「やれやれ、せっかちな後輩なんですから。いきますよ~? 3.2.1...はい。」
新沼「失礼します。部長さん、話ってなんで...。」
関「どうです、張間くん? カウントダウンぴったりだったでしょ? 部長、すごいでしょ?」
張間「...なにしに来たの?」
新沼「部長さんに呼ばれたの。あんたには用はないわよ。さっさと出てって。」
張間「出ていきません~! ここは、私の部室ですから! 間宮先輩と一緒のね!」
新沼「その傑先輩の姿は、どこにも見えないけど? もしかして、逃げられたの? ざまーみろ。」
張間「こ、このやろぉぉぉぉ...! いいか!? 喧嘩売ったのは、そっちだからな!? そっちからーーー」
関「こらこら君たち、落ち着きなさい。喧嘩させるために呼んだんじゃないの。」
張間・新沼「ふんっ!」
関「引き伸ばしても良いことないので、ササっと要件言いますね。今日は、君たちに伝えたいことがあって呼び出しました。」
張間「伝えたいこと?」
新沼「私たちにですか?」
関「はい。二つ伝えたいことがあるんですが...良いことと悪いこと、どっちから聞きたいですか?」
新沼「できれば、良いことだけ聞きたいんですけど。」
張間「良いことからでお願いします!」
新沼「ちょっと、なに勝手に決めてんのよ?」
張間「別にどっちからでも良いじゃん。結局二つ聞くことになるんだし。」
新沼「あんたに決められるのが、ムカつくだけ。」
張間「おっほっほっほ~! 咲ちゃんをムカつかせられて、気持ちがいいですわ~!」
新沼「この...!」
関「はいはいはい、喧嘩しない喧嘩しない! では、良いことから伝えますね~。」
関「良いことというのは、あなたたちはすぐに仲直りできますよってことです。よかったですね~!」
新沼「部長さん、仲直りもなにも、元々こんな感じですから。」
張間「そうですよ、犬猿の仲ですから。」
新沼「たしかに、口うるさい猿みたいだね。」
張間「だ、誰が猿だ、このやろう!」
新沼「ちょっと、キーキー騒がないでくれる?」
張間「咲ちゃんも、欲望に忠実な犬みたいだよね! 首輪つけて校内を散歩してあげようか!? 首輪なら、ここにあるよ!」
新沼「あら、首輪なんて持って...散歩してほしいの? お猿さんの散歩なんて初めてだから、上手くできるかな?」
張間「散歩すんのはてめぇだ、このやろぉぉぉぉぉ!!」
新沼「触んないでよ、このバカ猿!!」
張間「バカは、そっちだバカやろうがぁぁぁ!!」
関(ほんとに仲直りできるか、不安になってきましたよ...羽和くん...。)
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