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【第二部】東の国アル・ハダール
55 国境の村
基本、この世界の旅は毎日が野宿だ。
乾燥地帯だから雨もほとんどないし湿気もない。日が暮れかけたら杭を打って馬を繋いで火を起こす。そしてお茶とパンとチーズの簡単な食事を摂って荷物を枕に毛布を巻きつけて寝る。
夜明けとともに起きて朝食を食べたらまた出発だ。
僕が馬と旅に慣れるまでは特に慎重に、ということで、神殿を出発してから一週間の間に二つの村に立ち寄った。
テレビだのラジオだの新聞だのがないこっちの世界ではどこの村でも、他所の街の情報をもたらしてくれる旅人をすごく歓迎してくれる。
神殿を出発してから三日目、最初に寄った村はダーヒル神殿領の東の端っこにあった。
旅人が街や村に立ち寄ると、どこでも必ず壮年の男の人たちが寄ってきてどこから来た誰なのかを尋ねてくる。
ヤハルが「アル・ハダールの帝都イスマーンへ戻る途中だ」って答えると、村の人たちが一斉に集まってきて一晩泊るように言ってきた。
「儂らの村の代表が神殿にお参りにいったが、今代の神子様はアル・ハダールが得たそうじゃないか! あんたらは神子様に会われたのかい? どんなお人だい」
あと「何日か前に物凄い勢いで駆け抜けて言った騎馬の一団があった」とも話してくれた。間違いなくあの破天荒な皇帝陛下たちだろう。
村一番の大きな家だという村長さんちの広い軒先にたくさんの敷物が敷かれて、どこからともなく現れた食べ物と飲み物とたくさんの人たちとであっという間に宴会場が出来上がった。
僕たちの一行でこういう時に村の人たちと主に話をするのはいつもアキークという人だ。彼はヤハルより三年先輩にあたる叩き上げの騎士で、わりといいところの出で坊ちゃん育ちのヤハルよりも世情に通じている分、村人とのやり取りも慣れているんだそうだ。
この一行の中で一番の年長者は、いつも綺麗に整えられている口髭がとっても渋い今年三十八歳のナスィーフだ。けれど村長さん始め村の人たちは皆ひと目でサイードさんがリーダーだってわかるらしく、すぐにサイードさんを一番の上座に案内しようとした。
この旅の間、身の安全を考えて僕はシュマグの上からさらにフード付きのマントを被って『慈雨の神子』であることを隠している。だからサイードさんが上座に座るなら僕はヤハルの近くで大人しくしてようかと思ってたら、それより早くサイードさんに腕を取られて隣に座らされてしまった。
ぶっちゃけ、威風堂々としていてしかもすごい男前なサイードさんの座る場所は明らかに一番注目を浴びている。それも男の人たちだけでなく、料理を山盛りにしたお皿や水差しを持って忙しなく皆の給仕をしてくれている女の人たちにも、だ。
まあ気持ちはわかる。めちゃくちゃわかる。
敷物の上に胡坐をかいて両手は膝頭の上、というのがこの世界の基本の座り方なんだけど、サイードさんはそうやって座ってる時も背筋がピン、と伸びててまっすぐに顔を上げてるから、もうそれだけでなんかカッコいい。
僕なんかはすぐに猫背になっちゃうから気を付けないと、ってサイードさんの座ってる姿見るたびにほんと思う。
賑やかに話してるヤハルたちと違ってサイードさんは村長さんの問いに一言二言返すくらいで後は黙々と食べているせいか、さっきから女の人たちがやたらめったら料理だの飲み物だのを持って来てはすごく熱心にサイードさんを観察? 鑑賞? している。余波でこっちに飛んでくる視線がどうにも痛い……。
この世界ではあまり女の人が積極的に男の人に話しかけたりはできないらしい。だから余計にみんな眼力に全振りしてたり料理を勧めたりお酌をしようとしてるんだと思うけど。
それはともかくその隣でちっこくなってもそもそ肉の串焼きを食べている陰キャオタクの心情を考えてみて欲しい。結構いたたまれないというか落ち着かない。
というのも女の人がサイードさんの返事や反応を期待して持ってきた料理を全部右から左に僕に渡そうとするからだ。
「カイはもっとたくさん食べた方がいい」
そう言ってサイードさんはいつも自分よりまず僕に食べさせようとする。
まあ確かにそこまで高度な医療技術とかあるわけじゃなさそうなこの世界で生き抜くには体力つけて頑丈な身体作っとかないとマズイもんね……。
こっちの世界の料理は基本的に『焼く・炙る・炒める』って感じであとは煮込み料理が少し。蒸し料理っていうのは今のところ見たことがないけど、スープはどこでもほぼ毎回出てくる。
肉や野菜にいろんなスパイスを振って焼くのが一番メジャーなパターンだ。ちなみに肉も野菜も僕の世界と同じものや似たものが多くて、やっぱり二つの世界の共通点の多さにまた考え込んでしまいそうになる。
その時、外から突然わっと賑やかな声が聞こえてきた。なんだろう、って顔を上げるとサイードさんの隣に座っていた村長さんが「今、羊を焼いております」と言った。そしてサイードさんが説明してくれる。
「この時期に羊を屠って供してくれるのは特別な祭りか珍しい客人が訪れた時だけだ」
「そうなんですね……って、あ、米だ!」
別の女の人がサイードさんのところに持って来た大皿を見て思わず声を上げてしまった。それはピラフというか焚き込みご飯というか、そんな感じのやつだ。でも米は日本米と違ってちょっと細長い。
「こちらの地方では具に瓜とカダルを入れるんですよ」
僕にお茶を持ってきてくれた女の人が横から解説してくれる。大きな鍋に米と肉と野菜を入れて大きな皿で蓋をして炊き上げるそうで、こういう大勢の人たちが集まる場所では必ず作られるらしい。
「中に入れる具は場所によって違うんですか?」
僕が尋ねると女の人が頷いた。
「私の実家のある村では瓜は入れなかったので、初めは驚きましたよ」
「ああ、確かに珍しいな」
大きなスプーンでどっさり僕の皿に取り分けながらサイードさんも頷いた。そのすごい量に内心慄きながら相槌を打つ。
「へ、へぇ、そうなんですか」
「お肉も羊の場合と牛の場合がありますよ。この村は羊肉です」
と教えてくれる女の人をよそにサイードさんが山盛りのご飯の上にお肉もドン! と乗せた。
「……サイードさんはどっちが好きなんですか?」
「どちらも旨いな」
と言いながら付け合わせの野菜の酢漬けも山ほど乗せて大皿を女の人に返す。そしてそのてんこ盛りのお皿を僕に差し出した。
「今日は屋根のあるところで眠れるのだから、よく食べてよく寝るといい」
超ド級のイケメンが手ずからよそったご飯を腰砕けになる程いい声で勧められて断れる人間がいるだろうか。死ぬ気で頑張った僕を誰か褒めて欲しい。
ちなみにサイードさんはそれの倍くらい食べてた。スゴイ。
***
村長さんの話ではやはりこの村の水源である井戸の水量がかなり増えたそうで、ありがたいことに夜、お風呂を借りることができた。
とはいえさすがに普通の村ではお湯を溜めて浸かる習慣はないらしい。
それでもタイル張りの薄暗い蒸し風呂でお湯で身体を拭ったり髪を洗ったりできた。
一応、僕は旅の最中決して一人になってはいけないと言われていて、この時もサイードさんと一緒に入った。
人に髪を洗ってもらうのはすごく気持ちがいい。そういえば元の世界でも気恥ずかしいのを我慢して近所の床屋じゃなくて母さん行きつけの美容院に行ってたのはシャンプーがとんでもなく気持ちいいからだった。
神殿を出てから三日目、久し振りにお湯で頭を流せただけでも最高なのに、サイードさんの器用で力強い指に地肌を擦られてゾクゾクするほど気持ちが良かった。
ついでに僕もサイードさんの背中を流してあげて、ヤハルたちも順番を待ってるから急いでこっそりキスだけした。うーんリア充……。人生何が起こるかわからんもんだな……。
そしてその晩は村長さんの家の壁に掛けられた色とりどりの刺繍がされた布を眺めながらサイードさんと一緒に寝た。
その次の日ももっと泊まっていけと言われて困ったけど、割とどこの村でもそんな感じで旅人は引き止められるらしい。
多分見知らぬ人と話をすることはかなり珍しい特別な娯楽なんだろう。
とはいえそうそうゆっくりも出来ないので、僕が旅に慣れてきたらしばらくはあまり村や街には寄らずに進もうということになった。
帝都イスマーンはまだまだ先だ。
乾燥地帯だから雨もほとんどないし湿気もない。日が暮れかけたら杭を打って馬を繋いで火を起こす。そしてお茶とパンとチーズの簡単な食事を摂って荷物を枕に毛布を巻きつけて寝る。
夜明けとともに起きて朝食を食べたらまた出発だ。
僕が馬と旅に慣れるまでは特に慎重に、ということで、神殿を出発してから一週間の間に二つの村に立ち寄った。
テレビだのラジオだの新聞だのがないこっちの世界ではどこの村でも、他所の街の情報をもたらしてくれる旅人をすごく歓迎してくれる。
神殿を出発してから三日目、最初に寄った村はダーヒル神殿領の東の端っこにあった。
旅人が街や村に立ち寄ると、どこでも必ず壮年の男の人たちが寄ってきてどこから来た誰なのかを尋ねてくる。
ヤハルが「アル・ハダールの帝都イスマーンへ戻る途中だ」って答えると、村の人たちが一斉に集まってきて一晩泊るように言ってきた。
「儂らの村の代表が神殿にお参りにいったが、今代の神子様はアル・ハダールが得たそうじゃないか! あんたらは神子様に会われたのかい? どんなお人だい」
あと「何日か前に物凄い勢いで駆け抜けて言った騎馬の一団があった」とも話してくれた。間違いなくあの破天荒な皇帝陛下たちだろう。
村一番の大きな家だという村長さんちの広い軒先にたくさんの敷物が敷かれて、どこからともなく現れた食べ物と飲み物とたくさんの人たちとであっという間に宴会場が出来上がった。
僕たちの一行でこういう時に村の人たちと主に話をするのはいつもアキークという人だ。彼はヤハルより三年先輩にあたる叩き上げの騎士で、わりといいところの出で坊ちゃん育ちのヤハルよりも世情に通じている分、村人とのやり取りも慣れているんだそうだ。
この一行の中で一番の年長者は、いつも綺麗に整えられている口髭がとっても渋い今年三十八歳のナスィーフだ。けれど村長さん始め村の人たちは皆ひと目でサイードさんがリーダーだってわかるらしく、すぐにサイードさんを一番の上座に案内しようとした。
この旅の間、身の安全を考えて僕はシュマグの上からさらにフード付きのマントを被って『慈雨の神子』であることを隠している。だからサイードさんが上座に座るなら僕はヤハルの近くで大人しくしてようかと思ってたら、それより早くサイードさんに腕を取られて隣に座らされてしまった。
ぶっちゃけ、威風堂々としていてしかもすごい男前なサイードさんの座る場所は明らかに一番注目を浴びている。それも男の人たちだけでなく、料理を山盛りにしたお皿や水差しを持って忙しなく皆の給仕をしてくれている女の人たちにも、だ。
まあ気持ちはわかる。めちゃくちゃわかる。
敷物の上に胡坐をかいて両手は膝頭の上、というのがこの世界の基本の座り方なんだけど、サイードさんはそうやって座ってる時も背筋がピン、と伸びててまっすぐに顔を上げてるから、もうそれだけでなんかカッコいい。
僕なんかはすぐに猫背になっちゃうから気を付けないと、ってサイードさんの座ってる姿見るたびにほんと思う。
賑やかに話してるヤハルたちと違ってサイードさんは村長さんの問いに一言二言返すくらいで後は黙々と食べているせいか、さっきから女の人たちがやたらめったら料理だの飲み物だのを持って来てはすごく熱心にサイードさんを観察? 鑑賞? している。余波でこっちに飛んでくる視線がどうにも痛い……。
この世界ではあまり女の人が積極的に男の人に話しかけたりはできないらしい。だから余計にみんな眼力に全振りしてたり料理を勧めたりお酌をしようとしてるんだと思うけど。
それはともかくその隣でちっこくなってもそもそ肉の串焼きを食べている陰キャオタクの心情を考えてみて欲しい。結構いたたまれないというか落ち着かない。
というのも女の人がサイードさんの返事や反応を期待して持ってきた料理を全部右から左に僕に渡そうとするからだ。
「カイはもっとたくさん食べた方がいい」
そう言ってサイードさんはいつも自分よりまず僕に食べさせようとする。
まあ確かにそこまで高度な医療技術とかあるわけじゃなさそうなこの世界で生き抜くには体力つけて頑丈な身体作っとかないとマズイもんね……。
こっちの世界の料理は基本的に『焼く・炙る・炒める』って感じであとは煮込み料理が少し。蒸し料理っていうのは今のところ見たことがないけど、スープはどこでもほぼ毎回出てくる。
肉や野菜にいろんなスパイスを振って焼くのが一番メジャーなパターンだ。ちなみに肉も野菜も僕の世界と同じものや似たものが多くて、やっぱり二つの世界の共通点の多さにまた考え込んでしまいそうになる。
その時、外から突然わっと賑やかな声が聞こえてきた。なんだろう、って顔を上げるとサイードさんの隣に座っていた村長さんが「今、羊を焼いております」と言った。そしてサイードさんが説明してくれる。
「この時期に羊を屠って供してくれるのは特別な祭りか珍しい客人が訪れた時だけだ」
「そうなんですね……って、あ、米だ!」
別の女の人がサイードさんのところに持って来た大皿を見て思わず声を上げてしまった。それはピラフというか焚き込みご飯というか、そんな感じのやつだ。でも米は日本米と違ってちょっと細長い。
「こちらの地方では具に瓜とカダルを入れるんですよ」
僕にお茶を持ってきてくれた女の人が横から解説してくれる。大きな鍋に米と肉と野菜を入れて大きな皿で蓋をして炊き上げるそうで、こういう大勢の人たちが集まる場所では必ず作られるらしい。
「中に入れる具は場所によって違うんですか?」
僕が尋ねると女の人が頷いた。
「私の実家のある村では瓜は入れなかったので、初めは驚きましたよ」
「ああ、確かに珍しいな」
大きなスプーンでどっさり僕の皿に取り分けながらサイードさんも頷いた。そのすごい量に内心慄きながら相槌を打つ。
「へ、へぇ、そうなんですか」
「お肉も羊の場合と牛の場合がありますよ。この村は羊肉です」
と教えてくれる女の人をよそにサイードさんが山盛りのご飯の上にお肉もドン! と乗せた。
「……サイードさんはどっちが好きなんですか?」
「どちらも旨いな」
と言いながら付け合わせの野菜の酢漬けも山ほど乗せて大皿を女の人に返す。そしてそのてんこ盛りのお皿を僕に差し出した。
「今日は屋根のあるところで眠れるのだから、よく食べてよく寝るといい」
超ド級のイケメンが手ずからよそったご飯を腰砕けになる程いい声で勧められて断れる人間がいるだろうか。死ぬ気で頑張った僕を誰か褒めて欲しい。
ちなみにサイードさんはそれの倍くらい食べてた。スゴイ。
***
村長さんの話ではやはりこの村の水源である井戸の水量がかなり増えたそうで、ありがたいことに夜、お風呂を借りることができた。
とはいえさすがに普通の村ではお湯を溜めて浸かる習慣はないらしい。
それでもタイル張りの薄暗い蒸し風呂でお湯で身体を拭ったり髪を洗ったりできた。
一応、僕は旅の最中決して一人になってはいけないと言われていて、この時もサイードさんと一緒に入った。
人に髪を洗ってもらうのはすごく気持ちがいい。そういえば元の世界でも気恥ずかしいのを我慢して近所の床屋じゃなくて母さん行きつけの美容院に行ってたのはシャンプーがとんでもなく気持ちいいからだった。
神殿を出てから三日目、久し振りにお湯で頭を流せただけでも最高なのに、サイードさんの器用で力強い指に地肌を擦られてゾクゾクするほど気持ちが良かった。
ついでに僕もサイードさんの背中を流してあげて、ヤハルたちも順番を待ってるから急いでこっそりキスだけした。うーんリア充……。人生何が起こるかわからんもんだな……。
そしてその晩は村長さんの家の壁に掛けられた色とりどりの刺繍がされた布を眺めながらサイードさんと一緒に寝た。
その次の日ももっと泊まっていけと言われて困ったけど、割とどこの村でもそんな感じで旅人は引き止められるらしい。
多分見知らぬ人と話をすることはかなり珍しい特別な娯楽なんだろう。
とはいえそうそうゆっくりも出来ないので、僕が旅に慣れてきたらしばらくはあまり村や街には寄らずに進もうということになった。
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