53 / 161
【第二部】東の国アル・ハダール
70 カハル皇帝、現る
彼らのこうしたやり取りを聞いていて、僕にわかったことがある。
それはこの皇帝の義兄弟二人がいわゆる『神子の起こす奇跡』にあまり関心を持っていないということだ。
僕よりずっと年上の二人の将軍を見ていると、歴戦の兵として自分たちの武の力にすごく自信を持っていて、だからこそ安易に神頼み的な恩恵に頼ろうとはせずに、ある意味すごく地に足のついた生き方をしているように思えた。そのことに僕は好感を持つ。
アダンやその弟のマスダルみたいに、神子の力ばかりを欲しがって神子本人のことをまるで考えていないやつに比べたら、この人たちの方が遥かに健全だ。
それに正直、あまり重すぎる期待をされるよりは気が楽だったりする。神子として特別待遇して貰っといて勝手な言いぐさだとは思うけど。
そしてあと一つ大事なことに気が付いた。
サイードさんはアダンを倒した詳しい経緯を語ろうとはしなかった。つまり僕が砂漠に嵐を呼んだ、あのイレギュラー的な力のことは秘密にしておいてくれてるってことだ。
多分、『慈雨の神子』があの力を使うことを僕自身があまり良くないことだと思ってるとサイードさんは知っててそうしてくれてるんだろう。
もちろん僕のいない所でカハル皇帝と詳しい話をしているとは思う。でもそれはサイードさんの立場上当たり前のことだし、万が一何かあった時のために把握しておいて貰うことは大事なことだと分かってるから気にならない。
でもやっぱり、サイードさんのその細やかな気遣いが本当に嬉しいな、って思うし、だからこそサイードさんのためなら僕に出来ることは何でもしてあげたいって思うんだ。
などと考えていた時、急に大広間の出入口の方から賑やかな声が聞こえてきて、僕たちみんながそっちを見た。
すると相変わらず格式ばったところのない様子でカハル皇帝が周りの家臣たちに手を上げたり頷いたりしながらやってきた。
「挨拶はよい。さあ、酒を持って参れ! 今日は神子殿の歓迎の宴だ。皆も存分に楽しむがいい!」
「皇帝カハル!」
「慈雨の神子にラハルのご加護を!」
「イル・ラーク・アル・ハダール!!」
周りの人たちが一斉に声を上げる。そして一緒に座ってた皇帝の義兄弟たちも一緒に腕を振り上げて同じように叫んだ。
白い布を頭に巻いた召使いの人たちが一斉に料理や酒を振舞い始める。僕は真ん中の敷物に腰を下ろしたカハル皇帝の方をこっそり盗み見た。
あ、いた。
ダルガートはいつものようにカハル皇帝から少し離れた後ろに、もう一人の近衛騎士と一緒に立ってる。相変わらず威風堂々という言葉がぴったりくるような立ち姿だ。隣の騎士よりずっと体格がいいせいかな。
黙って立ってるとカッコい…………いや、普通に怖いな。あ、一瞬目が合った。うわ、なんかアレだな、恥ずかしいな。
なんて思ったのがまずかった。急に顔が熱くなって思わず目を反らす。
ああああ最近あんまり例の赤面症出なくなってたから油断した……っ! ってか実は治った? とか思ってただけにショックがデカい。
「どうした、カイ」
すぐに気づいてサイードさんが耳打ちしてくる。それに首を振って、サイードさんの影にコソコソ隠れた。
すると突然カハル皇帝の声が響いてくる。
「神子殿! 飲んでおるか!?」
「えっ!? あ、はい! 頂いてます!」
「そうか! たくさん食ってもっと大きくならねばならんぞ!」
……この人といい義弟のカーディム様といい、やけに食え食え言ってくるのはなんなんだろうか。
するとカハル皇帝が妙な笑みを浮かべてサイードさんを差し招いた。
「サイードよ、こちらへ参れ!」
一瞬サイードさんが躊躇ったのがわかる。多分、人付き合いが苦手な僕を一人にするのを気にしてくれてるんだろう。そりゃあ僕だって心細さはあるけど、でも相手は皇帝陛下だからね。
サイードさんに「大丈夫」って言うみたいに頷いた時、後ろから聞き覚えのある声がした。
「サイード殿、神子殿には私がおつき致しますゆえ」
「あ、アドリーさん!」
「お久しぶりでございます。御挨拶が遅れ、申し訳ありません」
神殿にいた時に何度かお世話になった宰相補佐のアドリーさんだった。相変わらず丁寧な物言いと所作が際立ってる人だ。
「なんだ、サイード。ここにはわしらもおる。そう心配せんでも良かろうて」
そう言ったのは虎髭のカーディム様だ。その時のサイードさんの顔はなかなかの見ものだった。
これ、多分カーディム様が無茶ぶりしたりするんじゃないかって心配してるんだよね、きっと。
するとサイードさんは「すぐに戻る」と僕に耳打ちして席を立った。
「神子殿はお茶をお飲みでいらっしゃいますか」
「あ、はい、お酒は飲めないので……」
そう答えると、アドリーさんが召使いの人に手を振って別の茶器を持って来させる。
「これはこのイスマーンで祝いの席でよく飲まれている花茶です」
「へぇ……ありがとうございます……」
見ると綺麗な透明のポットの中に黄色の花が浮かんでた。それをアドリーさん自ら丁寧な所作で小さな器についでくれる。
「あ、甘い香りがしますね」
「味も、わずかに甘味が感じられますよ」
そう言ってアドリーさんが小さく笑った。神殿ではいつもすごく畏まった顔と口調だったから少し意外だ。やっぱり自分の国に戻ってきたせいなのかな。
言われた通りほんのり甘いお茶を飲みながらカハル皇帝とサイードさんの方を見たら、あれ? ダルガートも呼ばれてる? 何話してるんだろう。気になるな。
よくよく目を凝らすと……なんかサイードさんがものすごく妙な顔をしてるように見えるんだけど……なんだろう。
その時、あれこれしゃべってたサファル様とカーディム様の声がピタリと止んだ。え、なんだ? と思って顔を戻すとアドリーさんがなぜか強張った顔をして固まってた。
そして頭上から聞いたことのない、凛と涼やかな声が降ってきた。
「ようやくお目に掛かれましたね、神子殿」
それはこの皇帝の義兄弟二人がいわゆる『神子の起こす奇跡』にあまり関心を持っていないということだ。
僕よりずっと年上の二人の将軍を見ていると、歴戦の兵として自分たちの武の力にすごく自信を持っていて、だからこそ安易に神頼み的な恩恵に頼ろうとはせずに、ある意味すごく地に足のついた生き方をしているように思えた。そのことに僕は好感を持つ。
アダンやその弟のマスダルみたいに、神子の力ばかりを欲しがって神子本人のことをまるで考えていないやつに比べたら、この人たちの方が遥かに健全だ。
それに正直、あまり重すぎる期待をされるよりは気が楽だったりする。神子として特別待遇して貰っといて勝手な言いぐさだとは思うけど。
そしてあと一つ大事なことに気が付いた。
サイードさんはアダンを倒した詳しい経緯を語ろうとはしなかった。つまり僕が砂漠に嵐を呼んだ、あのイレギュラー的な力のことは秘密にしておいてくれてるってことだ。
多分、『慈雨の神子』があの力を使うことを僕自身があまり良くないことだと思ってるとサイードさんは知っててそうしてくれてるんだろう。
もちろん僕のいない所でカハル皇帝と詳しい話をしているとは思う。でもそれはサイードさんの立場上当たり前のことだし、万が一何かあった時のために把握しておいて貰うことは大事なことだと分かってるから気にならない。
でもやっぱり、サイードさんのその細やかな気遣いが本当に嬉しいな、って思うし、だからこそサイードさんのためなら僕に出来ることは何でもしてあげたいって思うんだ。
などと考えていた時、急に大広間の出入口の方から賑やかな声が聞こえてきて、僕たちみんながそっちを見た。
すると相変わらず格式ばったところのない様子でカハル皇帝が周りの家臣たちに手を上げたり頷いたりしながらやってきた。
「挨拶はよい。さあ、酒を持って参れ! 今日は神子殿の歓迎の宴だ。皆も存分に楽しむがいい!」
「皇帝カハル!」
「慈雨の神子にラハルのご加護を!」
「イル・ラーク・アル・ハダール!!」
周りの人たちが一斉に声を上げる。そして一緒に座ってた皇帝の義兄弟たちも一緒に腕を振り上げて同じように叫んだ。
白い布を頭に巻いた召使いの人たちが一斉に料理や酒を振舞い始める。僕は真ん中の敷物に腰を下ろしたカハル皇帝の方をこっそり盗み見た。
あ、いた。
ダルガートはいつものようにカハル皇帝から少し離れた後ろに、もう一人の近衛騎士と一緒に立ってる。相変わらず威風堂々という言葉がぴったりくるような立ち姿だ。隣の騎士よりずっと体格がいいせいかな。
黙って立ってるとカッコい…………いや、普通に怖いな。あ、一瞬目が合った。うわ、なんかアレだな、恥ずかしいな。
なんて思ったのがまずかった。急に顔が熱くなって思わず目を反らす。
ああああ最近あんまり例の赤面症出なくなってたから油断した……っ! ってか実は治った? とか思ってただけにショックがデカい。
「どうした、カイ」
すぐに気づいてサイードさんが耳打ちしてくる。それに首を振って、サイードさんの影にコソコソ隠れた。
すると突然カハル皇帝の声が響いてくる。
「神子殿! 飲んでおるか!?」
「えっ!? あ、はい! 頂いてます!」
「そうか! たくさん食ってもっと大きくならねばならんぞ!」
……この人といい義弟のカーディム様といい、やけに食え食え言ってくるのはなんなんだろうか。
するとカハル皇帝が妙な笑みを浮かべてサイードさんを差し招いた。
「サイードよ、こちらへ参れ!」
一瞬サイードさんが躊躇ったのがわかる。多分、人付き合いが苦手な僕を一人にするのを気にしてくれてるんだろう。そりゃあ僕だって心細さはあるけど、でも相手は皇帝陛下だからね。
サイードさんに「大丈夫」って言うみたいに頷いた時、後ろから聞き覚えのある声がした。
「サイード殿、神子殿には私がおつき致しますゆえ」
「あ、アドリーさん!」
「お久しぶりでございます。御挨拶が遅れ、申し訳ありません」
神殿にいた時に何度かお世話になった宰相補佐のアドリーさんだった。相変わらず丁寧な物言いと所作が際立ってる人だ。
「なんだ、サイード。ここにはわしらもおる。そう心配せんでも良かろうて」
そう言ったのは虎髭のカーディム様だ。その時のサイードさんの顔はなかなかの見ものだった。
これ、多分カーディム様が無茶ぶりしたりするんじゃないかって心配してるんだよね、きっと。
するとサイードさんは「すぐに戻る」と僕に耳打ちして席を立った。
「神子殿はお茶をお飲みでいらっしゃいますか」
「あ、はい、お酒は飲めないので……」
そう答えると、アドリーさんが召使いの人に手を振って別の茶器を持って来させる。
「これはこのイスマーンで祝いの席でよく飲まれている花茶です」
「へぇ……ありがとうございます……」
見ると綺麗な透明のポットの中に黄色の花が浮かんでた。それをアドリーさん自ら丁寧な所作で小さな器についでくれる。
「あ、甘い香りがしますね」
「味も、わずかに甘味が感じられますよ」
そう言ってアドリーさんが小さく笑った。神殿ではいつもすごく畏まった顔と口調だったから少し意外だ。やっぱり自分の国に戻ってきたせいなのかな。
言われた通りほんのり甘いお茶を飲みながらカハル皇帝とサイードさんの方を見たら、あれ? ダルガートも呼ばれてる? 何話してるんだろう。気になるな。
よくよく目を凝らすと……なんかサイードさんがものすごく妙な顔をしてるように見えるんだけど……なんだろう。
その時、あれこれしゃべってたサファル様とカーディム様の声がピタリと止んだ。え、なんだ? と思って顔を戻すとアドリーさんがなぜか強張った顔をして固まってた。
そして頭上から聞いたことのない、凛と涼やかな声が降ってきた。
「ようやくお目に掛かれましたね、神子殿」
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
悪役令息を引き継いだら、愛が重めの婚約者が付いてきました
ぽんちゃん
BL
双子が忌み嫌われる国で生まれたアデル・グランデは、辺鄙な田舎でひっそりと暮らしていた。
そして、双子の兄――アダムは、格上の公爵子息と婚約中。
この婚約が白紙になれば、公爵家と共同事業を始めたグランデ侯爵家はおしまいである。
だが、アダムは自身のメイドと愛を育んでいた。
そこでアダムから、人生を入れ替えないかと持ちかけられることに。
両親にも会いたいアデルは、アダム・グランデとして生きていくことを決めた。
しかし、約束の日に会ったアダムは、体はバキバキに鍛えており、肌はこんがりと日に焼けていた。
幼少期は瓜二つだったが、ベッドで生活していた色白で病弱なアデルとは、あまり似ていなかったのだ。
そのため、化粧でなんとか誤魔化したアデルは、アダムになりきり、両親のために王都へ向かった。
アダムとして平和に暮らしたいアデルだが、婚約者のヴィンセントは塩対応。
初めてのデート(アデルにとって)では、いきなり店前に置き去りにされてしまい――!?
同性婚が可能な世界です。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
※ 感想欄はネタバレを含みますので、お気をつけください‼︎(><)
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@冷酷公爵発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
有能すぎる親友の隣が辛いので、平凡男爵令息の僕は消えたいと思います
緑虫
BL
第三王子の十歳の生誕パーティーで、王子に気に入られないようお城の花園に避難した、貧乏男爵令息のルカ・グリューベル。
知り合った宮廷庭師から、『ネムリバナ』という水に浮かべるとよく寝られる香りを放つ花びらをもらう。
花園からの帰り道、噴水で泣いている少年に遭遇。目の下に酷いクマのある少年を慰めたルカは、もらったばかりの花びらを男の子に渡して立ち去った。
十二歳になり、ルカは寄宿学校に入学する。
寮の同室になった子は、まさかのその時の男の子、アルフレート(アリ)・ユーネル侯爵令息だった。
見目麗しく文武両道のアリ。だが二年前と変わらず睡眠障害を抱えていて、目の下のクマは健在。
宮廷庭師と親交を続けていたルカには、『ネムリバナ』を第三王子の為に学校の温室で育てる役割を与えられていた。アリは花びらを王子の元まで運ぶ役目を負っている。育てる見返りに少量の花びらを入手できるようになったルカは、早速アリに使ってみることに。
やがて問題なく眠れるようになったアリはめきめきと頭角を表し、しがない男爵令息にすぎない平凡なルカには手の届かない存在になっていく。
次第にアリに対する恋心に気づくルカ。だが、男の自分はアリとは不釣り合いだと、卒業を機に離れることを決意する。
アリを見ない為に地方に移ったルカ。実はここは、アリの叔父が経営する領地。そこでたった半年の間に朗らかで輝いていたアリの変わり果てた姿を見てしまい――。
ハイスペ不眠攻めxお人好し平凡受けのファンタジーBLです。ハピエン。