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【第二部】東の国アル・ハダール
109 閉ざされた目
次の日の朝、僕はなんとも言えない気だるさを感じながら目を覚ました。でも決して嫌じゃない感覚だ。するとすぐにこめかみの辺りに優しい口づけが降ってきた。
「よく眠れたか、カイ」
「……確かにぐっすりでしたね……」
そりゃああれだけたっぷり愛されたらね……。
無理に声を押し殺していたせいか少し喉が痛い。身じろいだ途端、身体の奥に残る甘い疼きを感じて小さく息を呑むと、今度は肩を抱き寄せられて唇にキスされた。
ああ、やっぱりサイードさんのキスは気持ちがいいな。人前でされると恥ずかしいけれど、でも嬉しくて心があたたかくなる。
帝都を出発する前にダルガートが言外に「僕を甘やかすのはサイードさんの役目だ」と匂わせていたけれど確かにその通りだ。
サイードさんの温かくて力強い腕に抱かれて唇を合わせ舌先でくすぐられると、また腹の奥の方にじんわりと熱が籠り始める。我慢できずにサイードさんの太腿に跨るようにして擦りつけそうになった時、サイードさんが顔を離して言った。
「ダルガートが話があるらしい。今外にいるが、呼んでもいいか?」
「う、ぇっ!? も、もちろん……!」
いかん。色ボケしてる場合じゃなかった。慌てて毛布を手繰り寄せて身体を起こすと、サイードさんが微かに笑って天幕の外へと出て行った。そしてすぐにダルガートを連れて戻って来る。
サイードさんも背が高くて逞しいけれどダルガートはそれよりもっと大きい。身体の厚みが僕たち日本人とはまるで違っていて人種の差というものをつくづく感じてしまう。
「元気になられたようで安堵いたした」
ダルガートが寝台の前に膝をついて言った。
「心配かけてごめん、ダルガート」
そう謝るとダルガートが意味ありげに口角を上げる。僕が昨夜サイードさんにどんな薬を貰って元気になったのかわかりきっている、と言わんばかりの顔だ。やっぱり彼は意地が悪い。
「話があるって聞いたけど」
わざとぶっきらぼうに尋ねると、ダルガートが僕と、僕をもたれさせるようにして寝台に腰を下ろしたサイードさんを見て言った。
「皇帝よりのお言葉を伝えに参った。神子殿の体調が戻り次第ともにシャルラガンに戻り、そのままイスマーンへ帰る、と」
「えっ、もう? 予定ではまだ日にちがあるはずだけど……」
宰相さんと約束したのは『二か月以内に必ず帝都に戻る』ということだ。シャルラガンから帝都イスマーンまでは約十五日の道のりで、約束の日までに戻るにはまだ一週間ほど余裕があるはずだ。するとダルガートが答えた。
「今年はいつもより早く季節嵐が来る兆しが見えたとか。万が一帝都への道中、神子殿が嵐に巻き込まれることがあってはならぬ、と仰せで」
「季節嵐?」
聞き返す僕にサイードさんが教えてくれる。
「秋から冬に替わる頃にこの辺り一帯を襲う嵐のことだ。北の山脈から冷たく強烈な風が四六時中吹き付けてくる。旅慣れぬカイが途中で嵐に襲われれば命に関わることだ。だから予定より早くこちらを発とうとしておられるのだろう」
「……あの、サイードさんは……?」
「私はまだ戻れない。上流の橋の掛け直しをどうするか、片が付いていないからな」
そう言ってサイードさんは思わず口ごもってしまった僕の髪を撫でてくれた。
「陛下とダルガートがいればイスマーンへの道のりは安泰だ。どうか帝都で私の帰りを待っていて欲しい」
「…………はい」
渋々そう頷くと、ダルガートが突然違う話を振ってきた。
「シャルラガンへ戻る前に、神子殿とサイード殿に同行願いたい場所があるのだが」
「え、僕たちに?」
「何かあったのか」
驚いて瞬きする僕と厳しい顔つきになったサイードさんを見て、ダルガートがかすかに笑みを浮かべる。
「大事ござらぬ。ただ、しばしの別れの前に少しばかり楽しむ時間があってもよいのでは、と」
ダルガートの言葉に僕とサイードさんは首を傾げて顔を見合わせた。
◇ ◇ ◇
「わぁ……、すごいね……!」
何分、高い熱を出した直後ということでダルガートからの誘いがあった日は用心して一日大人しく過ごし、翌朝まだ日が昇る前にダルガートとサイードさんと一緒に馬でイコン河の下流へと向かった。そこには橋が一つ無事に残っていて、イコン河を渡ってさらに北へと行くことができた。
夜明け前のまだ暗い時にイコン河を渡るということで、僕はサイードさんと一緒にあの黒い大きな馬に乗せて貰った。
吐く息が白くなるほど冷え込む中、厚い上着の上にラクダの毛布をマントのように巻きつける。そして小一時間ほど走ったところで僕は目の前に広がる景色に感嘆の声を上げた。
それは真っ白な雪を被って断崖のように聳え立つ険しい山の連なりだった。
「ここがアル・ハダールの北の国境なの?」
「いかにも。とはいえ私も実際に見るのは初めてだが」
ダルガートの言葉に後ろから手綱を握るサイードさんを振り向くと、サイードさんは「私は何度も哨戒に来たことがある」と教えてくれた。
僕はあまりに厳しく強大な自然の擁壁を言葉もなく見上げる。けれどどうしても湧いてくる疑問を無視できなかった。
「……こんなところを越えて異民族が入り込んでくるの……?」
イコン河から雪山まではひたすら何もない不毛の礫砂漠だ。そこに突然巨大な壁のような断崖が聳え、その遥か頭上の雪の頂きまで続いている。こんなところを馬や徒歩で乗り越えられるものなのだろうか。
そう思いながらサイードさんを見上げて息を呑んだ。サイードさんは、あのオアシスの聖廟で見たのと同じ、ごっそりと感情が抜け落ちたような目をして山を見ていた。
「サ、サイードさん……!」
思わず身体をひねってサイードさんの腕を掴み、名前を呼ぶ。するとハッと我に返ったように目を瞬いて僕を見下ろした。
「サイードさん、大丈夫? どうかしたの?」
「…………いや、なんでもない」
そう答えて、サイードさんは無言で暗闇に聳え立つ山々を見上げる。すると同じように山を見つめながらダルガートが言った。
「……先日、神子殿とともに東の神殿へ赴いた折に東側の国境を見て参った」
「え?」
そういえばそんなこと言ってたかな、と思いながらダルガートの言葉を聞く。
「東と南の国境には、いつ誰が作ったともわからぬ巨大な壁がある。昔からそう伝えられていて私もそれを知っていたはずだが、実際に見たのはその時が初めてだった」
「そうなんだ……」
なんとなくそう相槌を打つと、不意にダルガートが僕を見た。
「皇帝はこれまでアル・ハダール領内のありとあらゆる場所を見ておられるが、国境へ行かれたことは一度もない。妙だとは思われぬか」
「……そういえば」
そうだ、同じことを確か宰相さんも言っていた。東の辺境で何かありそうだと陛下も宰相さんも知っていながら、なぜか自ら動こうとはしなかった。それは自分たちの性格上、明らかに不自然なだ、と。それと同時に思い出す。
同じ時に宰相さんはこうも言っていた。アル・ハダールは度重なる異民族の襲撃を受けていながらも、なぜか国境の向こうへ言って周りの地形や敵の詳細を調べようとせず、そのことを僕に聞かれるまでまるで思いつかなかったと。
絶対に何かおかしい。そのことに僕と宰相さんだけでなくダルガートも気が付いたということだろうか。思わずダルガートを見ると、彼はいつもの感情の読めぬ黒い目をして頷いた。
「よく眠れたか、カイ」
「……確かにぐっすりでしたね……」
そりゃああれだけたっぷり愛されたらね……。
無理に声を押し殺していたせいか少し喉が痛い。身じろいだ途端、身体の奥に残る甘い疼きを感じて小さく息を呑むと、今度は肩を抱き寄せられて唇にキスされた。
ああ、やっぱりサイードさんのキスは気持ちがいいな。人前でされると恥ずかしいけれど、でも嬉しくて心があたたかくなる。
帝都を出発する前にダルガートが言外に「僕を甘やかすのはサイードさんの役目だ」と匂わせていたけれど確かにその通りだ。
サイードさんの温かくて力強い腕に抱かれて唇を合わせ舌先でくすぐられると、また腹の奥の方にじんわりと熱が籠り始める。我慢できずにサイードさんの太腿に跨るようにして擦りつけそうになった時、サイードさんが顔を離して言った。
「ダルガートが話があるらしい。今外にいるが、呼んでもいいか?」
「う、ぇっ!? も、もちろん……!」
いかん。色ボケしてる場合じゃなかった。慌てて毛布を手繰り寄せて身体を起こすと、サイードさんが微かに笑って天幕の外へと出て行った。そしてすぐにダルガートを連れて戻って来る。
サイードさんも背が高くて逞しいけれどダルガートはそれよりもっと大きい。身体の厚みが僕たち日本人とはまるで違っていて人種の差というものをつくづく感じてしまう。
「元気になられたようで安堵いたした」
ダルガートが寝台の前に膝をついて言った。
「心配かけてごめん、ダルガート」
そう謝るとダルガートが意味ありげに口角を上げる。僕が昨夜サイードさんにどんな薬を貰って元気になったのかわかりきっている、と言わんばかりの顔だ。やっぱり彼は意地が悪い。
「話があるって聞いたけど」
わざとぶっきらぼうに尋ねると、ダルガートが僕と、僕をもたれさせるようにして寝台に腰を下ろしたサイードさんを見て言った。
「皇帝よりのお言葉を伝えに参った。神子殿の体調が戻り次第ともにシャルラガンに戻り、そのままイスマーンへ帰る、と」
「えっ、もう? 予定ではまだ日にちがあるはずだけど……」
宰相さんと約束したのは『二か月以内に必ず帝都に戻る』ということだ。シャルラガンから帝都イスマーンまでは約十五日の道のりで、約束の日までに戻るにはまだ一週間ほど余裕があるはずだ。するとダルガートが答えた。
「今年はいつもより早く季節嵐が来る兆しが見えたとか。万が一帝都への道中、神子殿が嵐に巻き込まれることがあってはならぬ、と仰せで」
「季節嵐?」
聞き返す僕にサイードさんが教えてくれる。
「秋から冬に替わる頃にこの辺り一帯を襲う嵐のことだ。北の山脈から冷たく強烈な風が四六時中吹き付けてくる。旅慣れぬカイが途中で嵐に襲われれば命に関わることだ。だから予定より早くこちらを発とうとしておられるのだろう」
「……あの、サイードさんは……?」
「私はまだ戻れない。上流の橋の掛け直しをどうするか、片が付いていないからな」
そう言ってサイードさんは思わず口ごもってしまった僕の髪を撫でてくれた。
「陛下とダルガートがいればイスマーンへの道のりは安泰だ。どうか帝都で私の帰りを待っていて欲しい」
「…………はい」
渋々そう頷くと、ダルガートが突然違う話を振ってきた。
「シャルラガンへ戻る前に、神子殿とサイード殿に同行願いたい場所があるのだが」
「え、僕たちに?」
「何かあったのか」
驚いて瞬きする僕と厳しい顔つきになったサイードさんを見て、ダルガートがかすかに笑みを浮かべる。
「大事ござらぬ。ただ、しばしの別れの前に少しばかり楽しむ時間があってもよいのでは、と」
ダルガートの言葉に僕とサイードさんは首を傾げて顔を見合わせた。
◇ ◇ ◇
「わぁ……、すごいね……!」
何分、高い熱を出した直後ということでダルガートからの誘いがあった日は用心して一日大人しく過ごし、翌朝まだ日が昇る前にダルガートとサイードさんと一緒に馬でイコン河の下流へと向かった。そこには橋が一つ無事に残っていて、イコン河を渡ってさらに北へと行くことができた。
夜明け前のまだ暗い時にイコン河を渡るということで、僕はサイードさんと一緒にあの黒い大きな馬に乗せて貰った。
吐く息が白くなるほど冷え込む中、厚い上着の上にラクダの毛布をマントのように巻きつける。そして小一時間ほど走ったところで僕は目の前に広がる景色に感嘆の声を上げた。
それは真っ白な雪を被って断崖のように聳え立つ険しい山の連なりだった。
「ここがアル・ハダールの北の国境なの?」
「いかにも。とはいえ私も実際に見るのは初めてだが」
ダルガートの言葉に後ろから手綱を握るサイードさんを振り向くと、サイードさんは「私は何度も哨戒に来たことがある」と教えてくれた。
僕はあまりに厳しく強大な自然の擁壁を言葉もなく見上げる。けれどどうしても湧いてくる疑問を無視できなかった。
「……こんなところを越えて異民族が入り込んでくるの……?」
イコン河から雪山まではひたすら何もない不毛の礫砂漠だ。そこに突然巨大な壁のような断崖が聳え、その遥か頭上の雪の頂きまで続いている。こんなところを馬や徒歩で乗り越えられるものなのだろうか。
そう思いながらサイードさんを見上げて息を呑んだ。サイードさんは、あのオアシスの聖廟で見たのと同じ、ごっそりと感情が抜け落ちたような目をして山を見ていた。
「サ、サイードさん……!」
思わず身体をひねってサイードさんの腕を掴み、名前を呼ぶ。するとハッと我に返ったように目を瞬いて僕を見下ろした。
「サイードさん、大丈夫? どうかしたの?」
「…………いや、なんでもない」
そう答えて、サイードさんは無言で暗闇に聳え立つ山々を見上げる。すると同じように山を見つめながらダルガートが言った。
「……先日、神子殿とともに東の神殿へ赴いた折に東側の国境を見て参った」
「え?」
そういえばそんなこと言ってたかな、と思いながらダルガートの言葉を聞く。
「東と南の国境には、いつ誰が作ったともわからぬ巨大な壁がある。昔からそう伝えられていて私もそれを知っていたはずだが、実際に見たのはその時が初めてだった」
「そうなんだ……」
なんとなくそう相槌を打つと、不意にダルガートが僕を見た。
「皇帝はこれまでアル・ハダール領内のありとあらゆる場所を見ておられるが、国境へ行かれたことは一度もない。妙だとは思われぬか」
「……そういえば」
そうだ、同じことを確か宰相さんも言っていた。東の辺境で何かありそうだと陛下も宰相さんも知っていながら、なぜか自ら動こうとはしなかった。それは自分たちの性格上、明らかに不自然なだ、と。それと同時に思い出す。
同じ時に宰相さんはこうも言っていた。アル・ハダールは度重なる異民族の襲撃を受けていながらも、なぜか国境の向こうへ言って周りの地形や敵の詳細を調べようとせず、そのことを僕に聞かれるまでまるで思いつかなかったと。
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