月の砂漠に銀の雨《二人の騎士と異世界の神子》

伊藤クロエ

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【第三部】西の国イスタリア

閑話 サイードの宿願



「あれは……!」

 左手の砂丘の上に突然見えた人影を見てカイが目を見開くより速く、サイードはすぐさま背負っていた弓を取った。愛用の槍はあぶみに通して鞍に引っかける。
 今見えているの相手は八人。全員馬より背の高い駱駝に乗っている。後ろに荷物だけを山と積んだ駱駝も見えた。その中の一人がこちらに向かって指を差し何か言っている。するとその隣の男がこちらを誰何することもなく突然矢をつがえてこちらに向けた。

「え、いきなり!?」

 カイが驚きながらもすぐに腰の剣に手を掛ける。

(ダルガートやヤハルについて毎日鍛錬している成果だな)

 密かに微笑ましく思いながらサイードは矢をつがえて男たちに向かって一気に馬を走らせた。
 武装した男たちの後ろに深緑色のシュマグを巻いた文官らしき男が見える。あの色はエイレケの貴色だ。あれがエイレケの特使だろう。

 クリスティアンから、十年以上も前に処刑されたと聞いていた一族の仇がまだ生きていると聞かされたのはほんの数日前のことだ。しかもなぜかその男はエイレケから来た特使の護衛をしているという。
 彼の言葉が真実であるかの保証はない。もし本当だったとしてその男が一体どうやってエイレケに取り入りその地位を得たのかもわからない。詳しい事情がはっきりするまではエイレケの特使には手を出さずにいた方がいいだろう。下手をすればエイレケとアル・ハダールの間に争いが起きてしまう。

 まずは相手の正体を確かめ、本当にサイードの一族を殺した張本人なのかを問いただすつもりだったが、向こうから先に攻撃してきたのだからやむを得まい。
 相手の構えを見れば大体の技量はわかる。だからサイードにはあの男の矢はここまで届かないとわかっていた。カイもそう判断したのか、馬の横腹を蹴ってサイードのすぐ後ろにつく。

 本当にあの男たちがかつてサイードの家族を殺したのだろうか。ついに自分はあの時の決着をつけることができるのだろうか。ともすれば逸りそうになる自分を押さえてサイードは彼らの動きを読むことに集中する。

 ずっと後悔しかなかった。家族を守れず、仇も討てず、ただ自分一人がのうのうと生き残っていることが苦痛でたまらなかった。
 けれどカハルに拾われ、ともに民を苦しめていた先王ジャハールを倒し、アル・ハダールの地と民とを守ることがおのれの勤めだと自分に言い聞かせてきた。そんな時にカイに出会ったのだ。

 見知らぬ地で家族と離れ、あまりに重すぎる役目を負わされて怯えていた彼を守ることこそが、あの時自分一人が生き延びてしまった理由なのだと思えた。それだけで救われたと思っていた。
 それからの日々は本当に幸せで、たとえ会えなくても彼のために戦い、勤めを果たしているのだと思うだけで満足できた。
 けれどふと、自分だけがこんなにも恵まれていいのかと思うことがある。
 まだ幼かった弟や妹もこんな風に愛する人を得て末永く共に生きたかっただろうに。母は腹にいた子の誕生をあれほど楽しみにしていたというのに。そう思うとサイードは居ても立っても居られなくなるのだ。

 そんな自分をカイに気づかれてはいけない。
 自分たちのせいでこの世界に呼び出され、愛する家族と離され重すぎる役目を負わされたカイに、これ以上余計な負担を掛けたくはなかった。

「サイードさん!」

 馬を走らせながら背中でカイの声を聞く。先に矢を射たのは相手の方だった。まだ遠い砂丘の上から放たれたそれはやはり距離が足らずに地面に刺さる。その隙に距離を詰めてカイが前に出た瞬間、サイードは空気を切り裂くような一矢を放った。

「ギャッツ!」

 短い悲鳴と共に男が一人、矢の刺さった肩を押さえて鞍から落ちる。そして驚いた駱駝に踏まれてまた悲鳴を上げた。
 別の男が矢をつがえる前に再びサイードの放った矢が刺さる。視界の端にカイが馬の背に隠れるように身をかがめて一気に砂丘を駆け上がるのが見える。そして一番端にいた男の腕を下から一気に薙ぎ払った。

「くそっ! 小さい方は《慈雨の神子》だ! 生かして捉えろ!」

 誰かが槍を構えながらそう叫ぶ。だがサイードは相手の一瞬の隙をついて近づき弓から持ち替えた槍で胸を貫いた。男がそれ以上言葉を発することもできずに絶命したのを見て、槍を振り血糊を飛ばしながらサイードは叫ぶ。

「アル・ハダール第三騎兵団の長サイードが問う! お前たちの中に南方バクラムの氏族、エダルの子ザサハーンはいるか!」
「いたらどうする!」

 一番大きな荷物を積んだ駱駝の隣、髭面の壮年の男がそう怒鳴り返す。その男に向かってサイードは槍の穂先を突きつけて言った。

「エイレケの特使殿に刃を向けるつもりはない。用があるのは我が一族の仇、ザサハーンとその一味のみ」
「仇? アル・ハダールの護衛騎士になど縁はない」
「ならばダウレシュのサイードと名乗れば心当たりがあるか」

 すると髭の男が目を見開き、ニヤリと笑った。

「ほう、あの一族に生き残りがいたとは思いもせなんだ。そういえばあの頃、儂らを追って砂漠のあちこちを探りまわる小童こわっぱがいたのう。それが十年以上も経ってめぐり合いこの儂に討たれることになるとは、貴様はつくづく悲運に好かれた男のようだ」

 そう言って鞍の後ろに挿していた槍を構えて叫ぶ。

「さあ、野郎ども! ここでアル・ハダールの将軍の首を取れば出世は間違いなしだ! 我らはもうつまらぬ盗賊風情ではないのだと知らしめてやろうぞ!」
「おう!」

 一斉に駆け出した駱駝騎兵たちに向かってエイレケの特使が「くれぐれも神子は死なせるな!」と叫ぶ。サイードはついに出会えた一族の仇を前に、深く息を吐いて冷静さを取り戻そうとした。

 もちろん仇を討ったからといって皆が生き返るわけもない。それはわかっている。だが家族を思い出すたびに心中に沸き起こるあの苦く荒ぶる感情をここで吐き出さねば、いつまで経っても自分は前に進めないのだ。

 カイが馬の首に身を伏せたまま、弓を捨て槍に持ち替えようとしている騎兵に突っ込んだ。そして相手が構える前に駱駝の胴に斬りつける。ガクン、と駱駝が膝を崩して敵もろとも砂地に倒れた。駱駝は馬より断然高さがあるため一度落ちれば足台もなく独力で再び鞍に戻ることはほぼ不可能だ。案の定手負いの駱駝は怒りと痛みで足元に転がる主人の頭を容赦なく蹴りつけ、あっけなく男は絶命した。

「うぉおおッツ!!」

 男たちが雄たけびを上げて襲い掛かって来る。サイードは長い鋼鉄の槍を振り回し、敵の一人を薙ぎ払った。そして返す槍でもう一人の脇を貫き、鞍から突き落とす。

「小賢しい! 砂漠のゲムズボーク砂猛牛と呼ばれたこのザサハーンが相手だ!」

 そう叫んで上段から突き出された槍をサイードは右へ払って馬首を返した。ザサハーンもエイレケの騎兵らしく駱駝に乗っていて、ほかの男たちより一回り体格がいい。高いところから次々に繰り出される槍の力も段違いだ。その勢いを逸らすように槍で払いながらサイードは相手の隙を探った。

「神子を捕らえろ!」

 そう叫んだ男が三人掛かりでカイに近づこうとするのが見える。一瞬そちらに気を取られた瞬間、ザサハーンの槍が頬をかすった。

「よそ見をしている場合か!?」

 その時、砂丘の向こうからもう一人、いかにも癇の強そうな大きな駱駝に跨り目深にシュマグを被った男が現れた。まだ他にも仲間がいたのかと警戒する。だがその男はカイを取り巻いていた男たちに向かって砂丘を一気に駆け下りながら腰の半月刀シャムシールを抜いた。

「なんだ!? 敵か!?」

 その内の一人が慌てて槍を構えてそちらに向き直る。だが男は繰り出された穂先をかいかぐって素早く左手で掴み、一薙ぎで敵の首を跳ね飛ばした。

「ダ、ダルガート!!」

 驚きと喜びに満ちた声でカイが叫ぶ。その彼を背にかばうようにして手綱を引き、ダルガートが次の敵を袈裟懸けに斬った。

(これでカイは安心だ)

 サイードはかすかに微笑むと、槍を振るって再びザサハーンに向き直る。
 腹の奥に押し込め続けた感情が沸々と煮えたぎってくるのがわかる。

「ようやく本気を出すのか? 小童こわっぱよ。すぐに我が槍の錆にしてくれるわ」
「それはこちらの言葉だ」

 ぶおん、と空気が唸り声をあげてザサハーンの槍がサイードを頭を狙って横薙ぎに襲いかかる。身を屈めてそれを避けると、空いた脇腹に向かって槍を突き出した。

「ぐっ!」

 間一髪のところでザサハーンは避けたが、サイードの穂先はザサハーンの鎧の隙間から確実に肉をえぐり取り、鋼鉄が血に染まる。ガンガンと重い一撃を打ち合い、ザサハーンの振り下ろした槍をサイードも槍で受け止めた。相手の方が位置が高く、力の勝負になればこちらが不利だ。サイードは相手の槍を押さえたまま身体をひねってザサハーンの乗る駱駝に馬体をぶつける。そして素早く距離を取るとすかさず突き出された槍を脇で受け止め、がっちりと掴んでザサハーンの脇腹に今度こそ渾身の一撃を打ち込んだ。

「ぐ…………ッツ!」

 その時、ダルガートに斬られた最後の一人が駱駝ごと横ざまに倒れ込む。すると近くにいたカイの乗る馬が驚いて棒立ちになった。

「うひゃっ」

 短い声がして、カイがバランスを崩す。

「カイ!」

 サイードとダルガートの目の前で馬から落ちたカイの足が、砂にぐぷり、とめり込んだ。

「サイード殿! 流砂だ!」

 ダルガートの言葉にサイードは唇を噛み、急いで馬首を返してカイの元へ駆け寄る。カイだけでなく今ダルガートに斬られた男と馬も同じように砂の中に沈んでいくのを見て馬から飛び降りた。

「カイ! この槍に捕まるんだ!」

 自分まで一緒に流砂に捕まってしまわぬように慎重に足元を確かめ、砂の上に這つくばり、槍の柄を伸ばす。

「だ、大丈夫だよ! 流砂って確か比重の関係で、完全に沈んじゃうことってないってテレビで言ってたはずだか……あれ……?」

 愕然と見開かれたカイの目がサイードを見る。

「え、うそ。サイードさん、ダルガート……っ」
「カイ!!」

 ずぶずぶと身体が沈んでいくカイに向かってサイードはさらに腕を伸ばす。するとカイが差し出した槍を掴んだ。すぐさま渾身の力を込めて彼を引っ張り上げようとする。だがカイを引きずり込む砂の流れが止まらない。

「神子様! サイード様!」

 どこからかヤハルの声が聞こえてくる。サイードは息を吐き出すとぐい、と大きく身を乗り出してカイの手首を掴んだ。それと同時に砂地についた反対の手が沈む。

「ぐ……っ」

 しまった、と思った瞬間、誰かがサイードの腰帯を掴んだ。そしてがっちりと太い腕が胴に回る。ダルガートだとすぐにわかった。だがカイの身体はどんどん砂の海に飲み込まれていく。

「カイ! カイ!!」
「サイードさ、……、ダル…………ト……っ」

 その時、突然カイとサイードたちの間に光の壁のようなものが現れれ、カイを掴んだ腕に燃え上がるような激痛が走った。そして必死にサイードたちを見る目と助けを求める声だけを残して、カイの姿は完全に消えてしまった。

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