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第四話
ピュエラ・エクス・マキナ その6
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「……とは言ったものの、まずは何をすればいいのやら……」
そわそわと鈴鹿家の玄関口を行ったり来たりしながら、乙女は一瞬悩んだが、すぐに顔を上げ言った。
「考えていてもらちが明かない、とりあえず刑事さんを追おう!」
乙女はふり返り、キョーコの肩を叩く。
「んじゃぁ、キョーコ、あとはお願い!」
「うぇぇ!?私に何をどうしろと!?」
「もしかしたら今日は帰らないかもしれない。コハルさんには、適当に誤魔化しといて」
「あぁ、そういうことか……うん、それならなんとか」
突然、話をふられたキョーコは慌ててしどろもどろになってしまったが
乙女の説明を聞いて冷静さを取り戻した。
「それじゃあ、行くよ!ガミオン!」
乙女がドアを開けようとノブに手をかけた時、ガミオンの声がそれを遮った。
「待て!タケシ、今の格好のままだと刑事らに目撃された時に厄介なことになる」
「あ!そうか!んじゃ、何か顔を隠す物と……あとは適当に着替えて……」
「私も何か役立ちそうなもの探してくる!」
乙女とキョーコが急いで着替えを取りに行こうとするのをガミオンが止める。
「いや、二人ともその必要はない」
「ガミオン?何か名案があるの?」
「うむ、タケシ、君は服を脱ぐだけでいい」
「え!?脱ぐだけ?」
「うむ!早く!」
「?……う、うん分かった」
ガミオンの発現に疑問を持ちながらも乙女は急いでジャケットを脱ぐ。
その下には光明院女学園で着こんでいた新たなTシャツが大きな胸を覆い隠している為
再び不用意に肌が露出することはなかった。
次に乙女はホットパンツも脱ぎ捨て下着姿になる。
だが、ガミオンの要求は止まらない。
「いや、タケシ、Tシャツも下着も全て脱ぐのだ!」
「ええええ!?下着も!?」
「うむ!」
「で、でも、なんで……
そ、それに人前でそんな、恥ずかしいっていうか……ってかそこまで脱ぐ必要あるの!?」
乙女がキョーコのほうを横目で見つつ戸惑っていると
ガミオンが有無を言わさぬ言い方で畳みかける。
「ある!急ぐのだ!タケシ!こうしている間にも事態は進行していく!」
「ああ!もう!わかったよ~!」
意を決した乙女がTシャツを脱ぐと大きな胸がぼいーんと躍動した。
右へ左へ上へ下へ、揺れるその様はまるで自由の象徴であるかのようだ。
そして、ついに乙女は、躊躇いがちに下着に手をかけるが、
ふとキョーコの視線に気づくと、顔を赤くしながら訴える。
「キョーコは向こうむいてて!」
「今は女の子同士なんだから別にいいじゃん」
「でもなんか恥ずかしいの!」
「今更って感じがしないでもないけど……」
キョーコが呟きつつ後ろを向くと、乙女はやっと下着を脱ぎ捨てた。
露わになった肉付きの良い白いヒップは、やはり余裕の安産型。
頬をピンクに染めた乙女がおずおずとガミオンに問いかける。
「脱いだけど……まさかこのまま外に出ろ、なんて言わないよね?」
「いや、その通りだ、タケシ」
「ちょーーーっと!それってなんて変態行為!?」
「だが、その前に……」
ガミオンが答えた途端、乙女の手足に変化が起き始める。
つま先、指の先といった末端が濃い紫色に染まり、その色は体の中央に向かっていく。
顔や内腿、二の腕の一部等を除き、あっという間に紫色と変わった自らの体を見て驚く乙女。
「おおう!?ナニコレぇ!?」
変化はさらに続き、股間や手の甲、肩や膝といった体の末端が金属質で極薄の装甲に包まれる。
「君の記憶を参考に、分体の皮膚の一部を硬質化し色を変え、隠密行動に適した『忍者スタイル』に調整したのだ。
これなら多少は人目も誤魔化せるだろう」
「なるほど!凄いよ!ガミオン!」
感心する乙女をよそにキョーコは、
「いや、すごいとは思うけど、それは結局、裸のままなのでは……」
と思ったが、それはあえて口にはしなかった。
忍者スタイルとなった自らの体を見て感心していた乙女だったが、
その余りにも「忍者」というには無理があるデザインにちょっとした違和感を感じ、ガミオンに問う。
「あれ?!このデザインって、もしかして……」
「うむ、君の好きなゲーム『超人忍法帳・くのいちバン』に登場する忍者『バン』を参考にしてみた物だ」
「ちょちょちょ、ちょっと、ガミオン!それ微妙に違うやつ!」
「くのいちばん?なにそれ?」
「いや、キョーコはしらなくていいから!うん!」
キョーコの無邪気な質問に、乙女は答えをはぐらかし、誤魔化すようにガミオンに話をふった。
「あー、それよりガミオン、ついでに顔も隠せる?」
「勿論」
ガミオンが答える間にも乙女の顔に変化が始まる。
乙女の目元が黒く染まり、顔の上部を覆い隠す。
それはまるでまるでコミックヒーローの仮面の様だ。
キョーコはシューズボックスに立てかけてあった鏡を手に取り乙女に向ける。
顔を上下左右に動かしながら見た目を確認した後、
乙女は両手で軽く顔を叩き、気合を込めて言った。
「よし!いい感じ!」
「うむ。これなら少なくとも、下着で顔を覆わなくても済むだろう」
ガミオンの言葉に引っ掛かりを覚えるキョーコ。
「下着?覆う?なんのこと?」
ギクリと反応した乙女は、あわてて勢いで話を逸らす。
「なな何でもないです!それじゃぁ、今度こそ行ってきます!」
乙女がドアノブに手をかける。
「待て!タケシ!外に……」
ガミオンの言葉が響くが、慌てていた乙女はすぐに反応できずに、
勢いよくドアを開けると、一歩踏み出してしまう。
「え?!」
その時、驚く乙女の目の前に、又しても新たな人影が立ち塞がったのだった。
そわそわと鈴鹿家の玄関口を行ったり来たりしながら、乙女は一瞬悩んだが、すぐに顔を上げ言った。
「考えていてもらちが明かない、とりあえず刑事さんを追おう!」
乙女はふり返り、キョーコの肩を叩く。
「んじゃぁ、キョーコ、あとはお願い!」
「うぇぇ!?私に何をどうしろと!?」
「もしかしたら今日は帰らないかもしれない。コハルさんには、適当に誤魔化しといて」
「あぁ、そういうことか……うん、それならなんとか」
突然、話をふられたキョーコは慌ててしどろもどろになってしまったが
乙女の説明を聞いて冷静さを取り戻した。
「それじゃあ、行くよ!ガミオン!」
乙女がドアを開けようとノブに手をかけた時、ガミオンの声がそれを遮った。
「待て!タケシ、今の格好のままだと刑事らに目撃された時に厄介なことになる」
「あ!そうか!んじゃ、何か顔を隠す物と……あとは適当に着替えて……」
「私も何か役立ちそうなもの探してくる!」
乙女とキョーコが急いで着替えを取りに行こうとするのをガミオンが止める。
「いや、二人ともその必要はない」
「ガミオン?何か名案があるの?」
「うむ、タケシ、君は服を脱ぐだけでいい」
「え!?脱ぐだけ?」
「うむ!早く!」
「?……う、うん分かった」
ガミオンの発現に疑問を持ちながらも乙女は急いでジャケットを脱ぐ。
その下には光明院女学園で着こんでいた新たなTシャツが大きな胸を覆い隠している為
再び不用意に肌が露出することはなかった。
次に乙女はホットパンツも脱ぎ捨て下着姿になる。
だが、ガミオンの要求は止まらない。
「いや、タケシ、Tシャツも下着も全て脱ぐのだ!」
「ええええ!?下着も!?」
「うむ!」
「で、でも、なんで……
そ、それに人前でそんな、恥ずかしいっていうか……ってかそこまで脱ぐ必要あるの!?」
乙女がキョーコのほうを横目で見つつ戸惑っていると
ガミオンが有無を言わさぬ言い方で畳みかける。
「ある!急ぐのだ!タケシ!こうしている間にも事態は進行していく!」
「ああ!もう!わかったよ~!」
意を決した乙女がTシャツを脱ぐと大きな胸がぼいーんと躍動した。
右へ左へ上へ下へ、揺れるその様はまるで自由の象徴であるかのようだ。
そして、ついに乙女は、躊躇いがちに下着に手をかけるが、
ふとキョーコの視線に気づくと、顔を赤くしながら訴える。
「キョーコは向こうむいてて!」
「今は女の子同士なんだから別にいいじゃん」
「でもなんか恥ずかしいの!」
「今更って感じがしないでもないけど……」
キョーコが呟きつつ後ろを向くと、乙女はやっと下着を脱ぎ捨てた。
露わになった肉付きの良い白いヒップは、やはり余裕の安産型。
頬をピンクに染めた乙女がおずおずとガミオンに問いかける。
「脱いだけど……まさかこのまま外に出ろ、なんて言わないよね?」
「いや、その通りだ、タケシ」
「ちょーーーっと!それってなんて変態行為!?」
「だが、その前に……」
ガミオンが答えた途端、乙女の手足に変化が起き始める。
つま先、指の先といった末端が濃い紫色に染まり、その色は体の中央に向かっていく。
顔や内腿、二の腕の一部等を除き、あっという間に紫色と変わった自らの体を見て驚く乙女。
「おおう!?ナニコレぇ!?」
変化はさらに続き、股間や手の甲、肩や膝といった体の末端が金属質で極薄の装甲に包まれる。
「君の記憶を参考に、分体の皮膚の一部を硬質化し色を変え、隠密行動に適した『忍者スタイル』に調整したのだ。
これなら多少は人目も誤魔化せるだろう」
「なるほど!凄いよ!ガミオン!」
感心する乙女をよそにキョーコは、
「いや、すごいとは思うけど、それは結局、裸のままなのでは……」
と思ったが、それはあえて口にはしなかった。
忍者スタイルとなった自らの体を見て感心していた乙女だったが、
その余りにも「忍者」というには無理があるデザインにちょっとした違和感を感じ、ガミオンに問う。
「あれ?!このデザインって、もしかして……」
「うむ、君の好きなゲーム『超人忍法帳・くのいちバン』に登場する忍者『バン』を参考にしてみた物だ」
「ちょちょちょ、ちょっと、ガミオン!それ微妙に違うやつ!」
「くのいちばん?なにそれ?」
「いや、キョーコはしらなくていいから!うん!」
キョーコの無邪気な質問に、乙女は答えをはぐらかし、誤魔化すようにガミオンに話をふった。
「あー、それよりガミオン、ついでに顔も隠せる?」
「勿論」
ガミオンが答える間にも乙女の顔に変化が始まる。
乙女の目元が黒く染まり、顔の上部を覆い隠す。
それはまるでまるでコミックヒーローの仮面の様だ。
キョーコはシューズボックスに立てかけてあった鏡を手に取り乙女に向ける。
顔を上下左右に動かしながら見た目を確認した後、
乙女は両手で軽く顔を叩き、気合を込めて言った。
「よし!いい感じ!」
「うむ。これなら少なくとも、下着で顔を覆わなくても済むだろう」
ガミオンの言葉に引っ掛かりを覚えるキョーコ。
「下着?覆う?なんのこと?」
ギクリと反応した乙女は、あわてて勢いで話を逸らす。
「なな何でもないです!それじゃぁ、今度こそ行ってきます!」
乙女がドアノブに手をかける。
「待て!タケシ!外に……」
ガミオンの言葉が響くが、慌てていた乙女はすぐに反応できずに、
勢いよくドアを開けると、一歩踏み出してしまう。
「え?!」
その時、驚く乙女の目の前に、又しても新たな人影が立ち塞がったのだった。
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