星架の望み《ステラデイズ》・星

零元天魔

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竜殺し編・《焔喰らう竜》

第九話・「廻る歯車」

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 烈火の焔に飲まれる市街地。
 鼻腔をくすぐるは、幾多が焼け焦げ灰と化す――焦土の芳烈。
 瞳の奥を突き刺す紅蓮。
 惨酷に。
 厳酷に。
 冷酷に。

 ――地獄のような世界が広がっている。

 取り込んだ空気で肺が焼ける。熱気で皮膚が焦げ付く。視界いっぱいの残酷な光景に胸が痛む。
 到底、人々が平和を謳歌していた場所とは思えない景色。
 紅蓮と暗黒が染め上げた街の景観は、悪戯イタズラ好きな神様の悪ふざけでも見ているような気分になる。
 「――――」
 凄惨な光景に唇を噛み、握る剣の柄を力強く握り締める。
 胸に込み上げる怒り。
 発散することのできない感情を無理やり押さえつけ、視界を覆い尽くす地獄絵図を尻目に俺は――二人の少女の背を追って街を駆け抜ける。
 ――仮設拠点を出てかれこれ数十分程は経過した。
 俺達三人は、竜の下へ向かってここまでノーストップで走り続けた。
 道中は今まで以上に凄惨な光景が広がっていて、覚悟を決めた筈なのに思わず心が揺らぎそうになった。
 でも、その光景が目の前に広がり続ける限り、挫けそうになる度それを越える怒りが俺を奮い立たせた。残った意味を果たせと、心が叫んだ。
 だから止まってしまうことはなかった。
 それに俺は――
 「叢真むらま、大丈夫そうかい?」
 突然、先頭を走るクレアがチラリとこちらに視線を向け、心配するように言葉を掛けてきた。
 ……俺、そんなに顔に出てるのか?
 どうやら自覚なく、険しい表情をしていたようだ。
 その事実に気付いた俺は数拍ほどの間を空け、心を冷静にして答える。
 「――ああ、大丈夫だ。
 平静を取り戻した俺のその言葉を聞き、クレアは一瞬悲しそうな表情を見せた。
 俺は彼女の表情を見てすぐにその意味を察する。
 「そう……」
 こちらに振り返ることなく彼女は小さくそう呟く。
 その一言を境に会話が途切れ、何とも言えない雰囲気が漂う。
 ……気にすることないのにな。
 無言になったクレアを見てそう思う。
 彼女は優しい人間だ。この非常事態に慣れつつある俺の様子を見て、変に気にしてしまっている。
 薄情そうに見えて結構人のことを考えている。長い付き合いではないが、そういった性格なのはこの数時間でよくわかった。
 俺としては、変に気を使われる方が困るんだけど……。
 「……――あまり良い事じゃないけど」
 そんなことを思っていると、振り返らず前方を見たまま彼女が話し始めた。
 「緊急事態である以上、一つ一つの物事に心をらせても無駄に体力を使うだけ。今は憐憫れんびんを切り捨てて、現状を受け入れるしかない。でも――」
 「?」
 不意にこっちに視線を向けると共に彼女は言った。

 「だからこそ、人を思う気持ちだけは捨てちゃダメだよ」

 その言葉を聞いて思わず目を見開いて驚いた。
 向けられた視線は一瞬だけだったが、その一瞬が胸に染みつく。眼差しと言の葉を胸の中で反芻はんすうして、ゆっくりと呑み込んだ。
 ……深淵をのぞく時、深淵もなんちゃらって言うしな。当然か。
 事実に苦笑する。
 そして――真っ直ぐ前を向き、深呼吸。
 肺に空気を入れ、力強く言葉を返す。

 「――――、ああ……

 偽りなく心が発露させた一言。
 そんな言葉を受けた彼女は、小さく口元に笑みを浮かべ――

 「ええ――

 彼女は当然だ、とでも言うようにそう返してきた。
 その言葉を聞いて心のモヤが晴れたような気がした。
 ――選択はもう済んでいる。
 悩んでいる暇があるのなら一秒でも早く前に進め。それが、、俺の成すべきことなんだ。
 ミサリさんにも言われた筈だ。
 俺は立ち止まることを放棄したんだ――なら、ただ全力で自分を果たせ。
 シャキッ、と前を向く。
 「――――」
 眼前に映る光景を見て、不思議な感情が込み上げ思わずおもてを下ろした。
 思いの所在はよくわからなかった。
 でもきっと、これは俺にとって重要なことなんだろう。なぜなら俺はこの激情を止められる気がしない。
 再度、前を向き直し込み上げる思い/願いの在処を探る。
 …………――――
 …………――――
 …………――――
 ああ……、そうか。
 数秒あるいは数分ほど思考を回していると、不意に疑問のがわかったような……――そんな気がした。
 きっと俺は――
 「あ、アンタ達――」
 考えにふけっていると、静観を決め込んでいたルジュが突然声を上げた。
 「よくまあこの緊迫した状況でイチャつけるわね。しかも! 私の前で、ねえ?」
 そう言う彼女の声色はどこか震えており、表情には暗い影が差している。
 とても冷静な人間のものではないその姿を見るに、おそらく、多分……いや絶対に、怒っているのだろう。
 はて、一体何に対してだろうか?……とても悩ましい。
 などと若干フザケタ様子で彼女を見ていると、ギロッ、と殺意の籠った視線が飛んで来た。
 「っ――、……一体どこをどう見てそう思ったんだ?」
 「その滲み出る熟年の夫婦感を醸し出した会話に決まってるでしょッ!」
 怒りを爆発させるルジュに、えぇ、と戸惑った表情を作る。
 彼女がどういった感情を持っているのかは何となく察しがついたのだが、まさか彼女の認識では今のやり取りがそういう風に見えていたのかと、予想外の認識に驚かされた。
 はぁ……。
 友人に対する嫉妬か、あるいは……いや、流石にそっちはないか。
 自身の妄想に失笑する。
 そして、そんな妄想を切り捨て友人を取られて嫉妬している彼女の幼稚さに呆れた視線を向ける。
 というか。少し前に緊迫した雰囲気を容赦なく壊していた君が言うなよ、と思った。
 「仲が悪いよりは良い方がいいと思うけど?」
 前方を走るクレアが嘲笑を浮かべると共にそう言う。
 「良さのベクトルが違うでしょがっ!」
 キーンと耳に響く声で叫ぶ。
 そんな彼女の様子に苦笑いを浮かべる俺だが、一方でクレアは――
 「どこがダメなの?」
 本当に疑問に思ったのか、素面で首を傾げてそう言葉を返した。
 「私達のコミュニケーションに不備はないと思うなのだけど……過干渉というわけでもなければ、不干渉というわけでもない。適切な距離感を保ったコミュニケーションだった筈」
 「そ、それは――」
 「他に不備があるとすれば、それは私達ではなく――にあると思うけど?」
 「――――」
 容赦のない断定。
 しかしそれは、おそらく事実であるため彼女に否定できる余地はない。
 現に彼女は絶句してしまって後続の言葉はない。故、それがどちらに対する執着であったとしても、彼女自身に要因があるという意の言葉は正しい。
 「い、いいわ……認めたげる。確かに今の私は個人的な情調に突き動かされているわよ」
 敗北に震えた声で彼女はそう自分の非を認める。
 だが――
 「でもクレア。アンタも――今日は妙に饒舌じゃない」
 「…………」
 そう言われクレアは彼女らしくなく、ピクッ、と少し反応を見せる。
 「いつものアンタならもっと冷淡に、他人のことなんでどうでもいいって反応してるわ」
 無言のクレアを見て、してやったりという風な表情を浮かべる。
 まるで名探偵が犯人を晒し上げているようなそんな茶番劇に、俺は呆れた眼差しを向けながらも、彼女の様子が気になって特に止めることはしなかった。
 すると、追い打ちを掛けようと何かを口にしようとするルジュ――だが、

 「ルジュ――それはあなたに対してだけだけど?」

 まさかの爆弾発言にルジュがガチンと硬直する。
 「…………、へぇ?」
 少しして情けない声が漏れる。
 いくらなんでもそれは可哀そうだと、クレアの動向が気になって彼女を止めなかったことを軽く後悔した。
 ――とはいえ。
 全面的に挑発した彼女が悪いからそこまで後悔は深くなかった。てか、なんで俺が後悔しなくちゃいけないんだ?
 数秒の空白の後、硬化したルジュがゆっくりと稼働を再開する。
 「……つ、つまり」
 脈絡のない接続詞から始まる言葉。
 多分、数秒前のあの言葉を無理やり上書きするつもりなのだろう。
 いくらなんでも話の変え方が雑すぎる……とは思ったが、この場にいるだけの俺が意見などできる筈もなく、彼女達の行く末をただ見守ることにした。
 「普段は出さない自分を出す理由があるってことでしょ?」
 ガチガチで動揺した表情だった彼女が、その言葉を言い終える頃には嘲笑の笑みを浮かべていた。
 そして、にんまりと嫌味な笑みを浮かべながら言う。
 「クレア。アンタ、もしかして……――」
 ルジュは最後まで言い終わる前に言葉を止め、少し目を見開きクレアを見る。
 そんな彼女に対してクレアは然程の動揺なく、淡々とした表情を見せる。彼女は言葉の続きに察しがついているのか、その続きを聞くことなく質問の返答をポツリと呟いた。


 「当たり前だよ――

         だって、私は――――」


 そう口にする彼女の表情はとても儚げだった。
 〝哀しみ〟と〝喜び〟が混ざったような複雑な表情。それを見ていると、なんだかとても胸が苦しくて、意味もなく自分を呪いたくなった。
 ……なぜだろうか?
 ……どうしてだろうか?
 俺は、彼女のその表情に――

 ――――を感じた。

 「――――」
 そんな彼女に見惚れ、言葉の続きを待った数秒。
 永遠にも感じられる数秒――だけど、少しも長いとは思わなかった。胸は苦しさでいっぱいだったがそれ以上に、穏やかで、心地よくて、この瞬間を無限に続けたいと思った。
 それほどまでに、俺は彼女に
 でも、俺は――そんな願いよりも強く、彼女の〝次〟を望んだ。
 …………。
 その望みは例え、逆刃大叢真には過ぎたモノだったとしても――望む。
 しかし――
 ッ――!
 俺は言葉の続きを聞くことなく、敵の反応に声を上げた。
 「二人とも、何か来たッ!」
 突如として探知センサーに触れる異物。
 感覚の強化にⅡ固定セカンドをセットしている今、半径100m内であれば敵の接近に気付ける筈だ。ここまでの道中だって、問題なく反応できた。
 でも、今回のヤツらはそんなセンサーを潜り抜けて推定10mまで距離を詰めて来た。
 ……カウンタで強化してるとはいえ、感覚に頼り過ぎるのはダメだな。
 そう自分を叱咤しつつ腰の剣を握った。
 一方、俺の声を反応した二人は瞬間的に戦闘態勢を整え、それぞれ魔術発動の準備を済ませる。クレアは右腕に空色の線を走らせ、ルジュは左腕に青緑色の線を走らせる。
 次の瞬間、瓦礫や建物の影から黒い獣が凄まじい勢いで飛び出て俺達を襲った。
 ――光弾が飛ぶ。
 襲い来る黒い獣、フリーカーに向って複数の光の弾丸が射出される。
 あまりにも速い対応に少し驚く中、光弾はそれぞれ殻の頭部を的確に撃ち抜いてみせる。命を失った殻は力なく崩れ、クレアは即座に次弾の装填を始める。
 しかし、殻の進行は止まることなく迫り来る。
 瞬間――
 「魔断スラッシュ――バースト
 そうルジュの声が響くと共に殻へ向けて左腕を薙ぐ。
 バチバチッ、と左腕の線から青緑の光が激しくスパークし、その美しい輝きを増す。同時、左腕が薙ぎ払った先に光の柱がスッと伸びる。
 極光は前方にいる殻を照らした。
 「ヴァッ――――」
 殻の咆哮が途切れる。
 光の柱は、殻の体を突き抜け――光の柱に触れた部分は綺麗に切断される。
 バラバラと体が崩れると共に、黒い液体を零して臓物を撒き散らせる。一瞬にして彼女は、目の前にいた殻の大半を殲滅してみせる。
 あ、相変わらず、エグイな……。
 二人の圧倒的な力に若干引く。
 道中何度も目にしてきた光景だが、やはり殻一匹に苦戦した俺としては、何度見たってそのあまりにも圧倒的な力には驚愕させられる。
 あの殻をいとも容易く殺して見せる力。
 不思議と羨ましいとは思わないが、共に戦う仲間としては心強い。
 ……まあ、俺は戦ってないけど。
 二人の戦いぶりを見ながら、そう苦笑いを浮かべた。
 「ヴァ――――ッ!」
 運よく二人の攻撃を掻い潜り接近する一匹が咆哮コエを上げる。
 二人はその殻に対して何のアクションも見せず、無数に迫り来る殻にそれぞれ魔術を放ち続けた。
 それを見て、俺は――

 「――……ああ、わかった。俺の仕事だな」

 剣の柄を強く握り締め、力強く地面を蹴る。
 唸り声を上げながら接近する殻に向って真正面から突っ込む。
 剣は使ったことないけど……――
 左手で鞘を軽く押さえる。アニメや漫画、ドラマとかの創作物の動きを思い出しながら、それっぽく抜刀の構えを取ってみる。
 軽く瞳を閉じる。
 ……イメージは、ある。
 ゆっくり脳内の動きをなぞるトレースし、肉体へ反映フィードバックさせる。
 ならあとは、――何とかしてみせろッ!
 スッと正面の殻へ鋭く視線を向ける。
 「ヴァッ、ヴァッッ―――ッ!!」
 つんざく咆哮が飛ばされながら、力強く地面を踏み締めて右手に握った剣を振り抜く。
 月光を受けて輝く剣。
 瞬間――剣越し伝わる肉を斬り裂く感覚。
 黒い液体を撒き散らす殻。
 俺の一撃は殻の左前脚と脇腹、後脚の先を削ぐように斬り裂いた。
 前脚の片方を失った殻はバランスを崩しながらも、何とか残った三足で地面に着地する。
 「ヴァゥゥッ」
 「ふぅ――」
 クルッと半回転、即座に殻との距離を詰める。
 真っ直ぐ最短距離で確実に殺す。
 手負いであろうと怪物は怪物だ、油断すればこっちが殺される。
 だから――
 「ここで仕留める」
 唸り猛り、三脚で跳びかかる殻。
 脚を一本失っているとは思えないほど速度で地面を駆け抜ける。だが、あくまで三脚にしてはすごいというだけ、その程度の速度であれば――問題なく対処できる。
 右脚で地面に踏み込み、剣を両手で握って素早く振り上げる。
 カウンタにより強化された感覚により、まるで時間が引き伸ばされた世界に落ちたように感じる。力強く地を踏み締め、敵意に満ちた形相で迫るその動きを細部まで良く見える。
 向けられた殺意、食い殺さんと鋭く輝く牙。
 フゥ――、いける――
 飛ぶ殻の動きを捉える。
 瞬間――ザザザっと地面を擦って右脚を軸に体を左に回し、突撃して来る殻の牙を躱す。
 回避しようのない位置。
 両脚で地面を強く踏み締め、剣を握る腕に軽く力を込める。
 タイミングを見計らい振り上げた剣をその重さで落ちるのに合わせ、カウンタで強化した腕力を上乗せして全力で振り下ろした。
 ――――スパンッ。
 頸椎の隙間を綺麗に切断し、その首を斬り落とす。
 「――、よし!」
 予想以上に上手くいったことに思わず声を上げてしまった。
 背後で体躯の崩れる殻に目を向ける。
 一匹相手に相当な労力を割いてはいるが、一応撃破することができるこの事実は素直に嬉しい。
 ……でも、やっぱ剣は慣れないな。
 手に持った剣に視線を向けながらそう思う。
 初撃。イメージではあの一撃で仕留められている筈だったが、現実では機動力を削ぐ程度だった。
 剣なんて使ったことないんだから仕方ないといえばそれでおしまいだが、この非常時において仕方ないでは済まされない。一度のミスで簡単に死ぬのだから。
 それでもやっぱり、アニメとかドラマの殺陣くらいしか知識がないと限度があるな。
 カウンタで多少は無茶が利くとはいえ、このままだと――

 「――叢真ッ!」

 「!」
 考えにふけっているとクレアが俺の名を呼んでいることに気付き、すぐさま意識を引き戻す。
 その瞬間、背後のビルがドガンッと大きな音を響かせ倒壊した。
 「ヴァォォォォ――――ッ!!!」
 ビルのガラスが割れ落ちて来る中、凄まじい咆哮と共に倒壊するビルを突き抜け現れる殻。その体躯は今まで見て来たどの殻より大きく、獣のような姿をしながら二足歩行をしていた。
 大型殻は周囲の建物を破壊しながら暴れる。
 ヤバい――っ!
 倒壊するビルが丁度こっち側に向って倒れて来る。
 いくらカウンタで強化しているとはいえ、ここからじゃ走っても逃げられない。
 ――ッ。ど、どうすればっ!?
 どうしようもない状況に酷く焦る中、突如として強く背中を押された。
 「ぐ――ッ!?」
 かなり強く押された俺は吹き飛ばされ、そのまま少し離れた建物の中へ突っ込んだ。
 同時――凄まじい衝撃が鳴り響き、ビルとその周辺の建物が崩れたのを理解した。
 く、クレア、ルジュ……。
 飛ばされた建物の中、倒壊の衝撃に耐えながら二人の心配をする。
 倒壊の衝撃で爆風が吹き荒れ、瓦礫が飛び散る。
 目の前は砂煙に覆われ、とても目の前の状況を確認できなかった。
 しばらくして倒壊が終わり、瓦礫に埋もれながらも何とか生還した俺はゆっくりと瓦礫の中から体を起こした。
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