異世界転移はペットを連れて☆チートな守護者の異世界ライフ

亜々流

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第六章 家族で異世界転移した日本人との出会い

2、マリアクアの日本人☆プリン堂で日本のスイーツを

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 ボク達は、第六王家所領へ入り関所から北へ。マリアクアの町を目指した。関所からマリアクアまでは1~2時間かかった。
 関所に旅行者の宿泊施設を置かない方針のようだが、その分近い場所に町がある。
 
 思った以上に早く着いた。あと一時間もするとお昼になる。
 ボク達は情報収集を兼ねて冒険者ギルドに行き、いつもの様にスキル練習部屋で寛ぐことにした。

 冒険者ギルドに入り受付に向かう途中で、日本人顔の少女を見かけボクは、いつもの様に呟く。

「ちゃちゃちゃ、にっぽん!」

 そしてボクは、その結果にビックリした……。
 振り返った少女が、目を見開いてこちらを見ている。

 もう一度、今度は拍手をしながら言ってみる。

「ちゃちゃちゃ、にっぽん!」

「オリンピック……? あなた、日本人?」

 その少女は、ボクにそう問いかけてきた……。

 15,6歳の少女である。ボクと同じ時期に異世界に転移してきたのだろうか? その場合、同時に複数の次元の穴が開いていたことになる。  

「一月くらい前に、この世界に転移して来ました。山本海斗といいます」

「えっと……10年前に、転移してきた空野花音です」

「……10年前ですか?」

 ボクは驚いた。10年前と言えば、この少女は何歳くらいだろうか? よほど幸運に恵まれたものだろうか。それとも……。

「私が6歳の時に家族揃って、この異世界に転移してきました」

「君も、一人転移したんじゃなかったんだ……」

「えっあなたも……?」

 そう言って、ブランカさんとマリアさんを見る。

「彼女達は信用できるし、ボクが日本人である事も知っている。だけど、この世界の人間ですよ」

 この世界の言語に切り替えて、ブランカさんとマリアさんを紹介する。……と、彼女もこの世界の言葉で挨拶をした。
 確かに、彼女の日本語はぎこちない気がしていた。それに比べて、この世界の言葉はスムーズだ。


「プリン堂って……あの、ぷりんなの?」

 ボクは、花音ちゃんに案内されて着いた店の看板を見て思わず呟いた。

「はい、ぷりんも食べられますよ」

「おおっ、ぷりんが~!」

 隣で聞いていたブランカさんとマリアさんも美味しい予感に顔が緩んでいる。
 花音ちゃんは、店内に入ると奥に向かって日本語で呼びかけた。

「ただいま~! お父さ~ん、お母さ~ん、日本人の転移者を連れて来たよ~!」

 40歳くらいの夫婦が奥から顔を出した。

「おかえり……」
「おかえり~。日本人の転移者って……本当に?」

 驚いた表情で、花音ちゃんに聞いている。手っ取り早く信じてもらうために、ボクは日本語で挨拶をする。

「こんにちは、山本海斗といいます。この世界には、一ヶ月くらい前に転移して来ました」

「……日本語だ。はじめまして、空野和弘です」
「はじめまして、妻の花織です」

 あらためて、ブランカさんとマリアさんを紹介する。二人が信用できる人で、ボクが日本人である事も知っていると知らせる。

 そしてキャリーバックを前に持つと、ぽち、たま、うさ子が顔を出す。

「ボクと一緒に転移して来た、ぽち、たま、うさ子です」

 ボクの声に合せて、3匹が挨拶をしていく。

「うわっ~か、かわいい~!」
「かわいい~!」
「おおっ……」

『カイト、いいにおいする~』『『甘いにおい~』』

 今度もボクが会った日本人は、異世界でちゃんと幸せに暮らしていた。神様のサポートの力もあると思うが、日本の教育と文化のおかげかも知れない。
 そして、この家族は何とプリンだけでなくケーキ類など、多数の料理を再現しているらしい。

「……車に乗ったまま、家族で異世界転移したんですか?」

「まだ、僕のアイテムボックスの中に入ってますよ、車」

 手品師のジョブを持つと言う花音ちゃんのお父さん、空野和弘さんが教えてくれる。

 ボクは一瞬考えた……車をMPで生成できるだろうか? 無理に決まっていた。車って、かなり重い筈だ……。
 だけど、部品で使えるものはないだろうか? それに、まだ他にも日本から一緒に転移してきた品物が残っているかも知れない。

 ボクは、自分のMPによる物質生成能力を教える事を決意する。

 この後でボクが、お菓子類などを提供した場合に当然のこと疑問に思うだろう。
 どうやって? と。
 少量を短い間であれば、日本から持ってきたものとして通用する。だが、それでは利己的に過ぎる気がしたのだ。

 ボクは、お菓子類を出していく。日本で通常持ち歩くとは、とても思えないレベルで……。そしてボールペンや腕時計を見せて聞いてみる。

「日本からの品で、何か残っている物ってありますか?」

「なっ……な、何て量のお菓子、それに……」
「わぁ~っ、チョコレート~!」

「もしかして……お菓子の運送中にトラックで、転移とか?」
「スーパーで大量に買い溜めした後で?」

 必死で答えを探し出そうとする花音ちゃんのお父さんお母さん。車のまま転移とか、たぶん特殊な例じゃないだろうか……。 

「ボクはマジックポイントで、これらの品を複製することが出来ます」

「「「……?」」」

「このお菓子は、ボクがスキルで作り出したものです。もしも日本からの品があれば、同じものを複製できるかも知れません」

 ようやく理解が追いついてきた空野家の人たちにもう一度聞いてみる。

「無くなりそうで、増やしたい日本の品とかありますか?」

「「はい、あります!」」

 よかった。これで、ウィンウィンの関係が築けそうだ……。
 プリンも、とても楽しみにしている。

 ……ん? ふと見ると、大量のお菓子を見て言葉を失っているブランカさんとマリアさんがいた。

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