浅葱優よろず事務所

天汐香弓

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浅葱家の宿命★

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浅葱家は、はるか昔、この地を治めていた豪族に仕えていた家系だった。
しかし、その歴史の中には、ある忌まわしい事件が刻まれていた。
かつて生まれた一人の少年──浅葱家の血を引く美貌の少年に、豪族の当主が執着してしまった。
それを知った妻は、激しい怒りに駆られ、怨霊となり、この地を荒らし始めた。
荒れ狂う怨霊に土地は痩せ、疫病が地を覆い尽くした。
浅葱家はその怨霊を鎮めるため、代々「鎮魂の儀」を執り行わねばならなくなった。
儀式は、家の血を引く者が「奉納舞」を捧げることで怨霊の怒りを鎮めるものだった。
そして今年、その役目が跡取りの優に回ってきた。

「……はぁ、気が進まない」
優は寺の奥にある洞窟へと続く道を歩いていた。
静寂に包まれた境内の奥、苔むした石段を降りた先に、封印の洞窟がある。
『やっぱり、気が進まねぇな……』
玲王が警戒するように呟く。
「まぁな。でも、浅葱家に生まれた宿命?みたいなものだし……」
優は軽く息を吐きながら、白い衣の襟元を緩めた。
この儀式では、浅葱家の血を引く者が、怨霊を鎮めるための奉納舞を怨霊塚の前で踊る。
それによって、怨霊の怒りを和らげ、土地の穢れを祓うというものだった。
「……始める」

洞窟の中に静寂が響く中、優が静かに舞をはじめた。
洞窟の奥、淡い青白い灯火が揺らめく塚の前で、優が舞う。
白い衣が宙を舞い、しなやかに腕が流れる。
一歩、また一歩。
洞窟に響く優の足袋の音が、古の時を呼び覚ますように響き渡る。
しかし――その瞬間、空気が一変した。
『……かくも美しい……』
どこからともなく響く女の声に玲王が辺りを見回した。
『優!気をつけろ!!』
玲王が叫ぶと同時に、洞窟の奥から黒い霊気が沸き立った。
『……また、美しい男が現れたのか……』
それは、この地に封じられた怨霊の妻――かつて、豪族に仕えた美貌の少年に嫉妬し、怒り狂った女の亡霊だった。
『夫の魂を守らなければ……また、コヤツに奪われる……!!』
彼女の怒りが、悪意となり洞窟全体に響き渡る。
そして、彼女の霊力が形を成し、新たな災いを生み出した。
『……お前を汚してやる……お前には清らかさなど必要ない……』
黒い霊の影が、優へと一斉に飛びかかった
黒い霊気が、優の体を包み込む。
その瞬間、優の中に奇妙な感覚が湧き上がった。
(……なんだ、これ……)
身体が熱い。
心がざわつく。
どこか、深いところで理性が溶けていくような感覚。
『さあ、舞など止め、我らと……』
「……これ、は……」
影斗が使ったものとは違う、直接的な悪意を持つ霊。
それは、怨霊の妻が生み出した、男の色欲を司る霊だった。
『優!!しっかりしろ!!』
玲王の声が響くが、優の感情は次第に乱れ始めていた。
(――ダメだ、これは……)
そう思っても、思考がまとまらない。
頭の中に浮かぶのは、淫靡な影。
『お前はその辺に転がる男たちに愛される運命なのだ……さあ、その身を捧げるがいい……』
怨霊の声が、優の意識を塗りつぶす。
全身が小刻みに痙攣し射精とも雌イキともつかない感覚が絶え間なく起こる。
肛門も弄ばれ、その頂点に達し女のような絶頂を迎えようとしたその時雄々しい陰茎が優のアナルを貫いた。
「あぁ~~~~~~っ!」
『さあ、そのいやらしい乱れ姿を我々に見せるのです』
「ふぁああんっ!」
男の言葉のひとつひとつが理性を崩していき優の心は完全に男のものになっていった。
優はもう自らの体を支えられず肌が露わにされ男に抱きしめられていやらしく舌を絡められ淫らに悶え続けていた。
美しい尻の裂け目に絶え間なく雄の象徴を受けとめ、周囲には百花繚乱の色欲霊の大群、その中心では色白で華奢な優が快楽を貪るように腰を振っているという異様な光景だった。
『さあもっと乱れなさい』
「あぁっ、あっ、あっ……」
色欲霊の男の陰茎は激しく媚肉を穿ち、数十分突き上げ優を何度も絶頂させた後に淫液を注ぎ込む。
「あぁ……、も、許し……」
『さあ、我が魔羅も!』
淫気が強くなり色欲たちの力がみなぎる。
優の両脚を抱え上げた男は巨根で優を貫いた。
「ーーーーーーーっ!」
巨根は結腸を貫き、優は声もなく絶頂した。
『なんという名器。このような蜜壺を与えられたなら、思う存分気をやっていただきましょう』
「あぁぁっ!あ、そこ……っ」
優の体を揺さぶり巨根がピストンを開始する。エラの張った亀頭が結腸をズボズボと犯し、優は涙を流しながら悶えることしかできない。
「あぁっ!あっ!あぁんっ!」
『ああ……なんと素晴らしい……』
男は恍惚の表情を浮かべて腰を動かし続ける。その陰茎に絡みつき搾り取るような腸壁の締め付けと媚肉のうねりが男の快感をさらに高めた。
『もっと乱れるのです!』
そう言って男が激しく腰を打ち付けると、パンッという音と共に尻肉が激しく波打った。そして次の瞬間にはまたも激しい抽挿が始まった。
男によって犯される快感に優は喘ぐ声を上げ続けた。
その嬌声と濃厚な交尾の痕跡によって周囲には極彩色の淫気が漂い始める。
その姿だけで十分に性を司る霊たちにとっては垂涎の効果を持ち、霊たちが力を増していく。
包み込む淫気は時空を歪め、優には数時間にも及ぶ男の責めも現実には一秒とも経っていない状態だった。
『もっともっと乱れるのです!ご覧なさい。まだこんなにも魔羅をいきりたたせた者が貴方様の蜜壺を待ちわびているのです』
目の前には巨根を勃起させた色欲の男たちが滾る目で優を見ていた。
「あ、ああ……」
『さあ。貴方様のその淫らな体で我らを存分に満足させてくださいませ』
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