《完結》公爵令嬢は逃げ出し獣人国で肉を焼く

皇子(みこ)

文字の大きさ
16 / 20

御屋敷

しおりを挟む
色々あった後。

 ラリーさんから降り、キファント様の正式なお名前や、御家族の事を教えていただきました。

 キファント・ファーマン様。ご両親様と。お兄様方お二人いらっしゃるそうです。皆様王宮の役職に就かれていらっしゃるみたいで、お忙しいらしいので本日の御屋敷は、誰もいらっしゃらないみたいです。

 私、手土産も何も持ってなく、本当に御家族が御留守の時にお邪魔して、大丈夫なのでしょうか?キファント様は、レティはお客様なんだ。私が招いたから、大丈夫なんておっしゃいますが、心配でなりません。

 御実家の御屋敷に着きましたが、驚きました。


 「キファント様、凄いですね。王宮の大きさでは、ありませんか?人間国だと、ここまで大きな御屋敷は、宮殿と言います……」

「獣人族の中でも、私達エレファントは大きい部類だからな。この屋敷は、代々エレファントが住んでいるから、自然と大きな創りと屋敷になってしまったんだ。

 実際、一族皆、此処に住んでるんだよ。それぞれ別棟にだけどな。別棟に住むと、出入り口も違うし逢うこともないから、気にはならない」


そう言って、御屋敷の中へ私の手を取りさっさと入って行く。


「キファント様、お帰りなさいませ」

「アランか、久しぶりだな。元気か」

「はい、皆様もお元気ですよ」

「そうか。アラン、レティだ。私の大切な人だ」

「そうでございますか……それはよろしゅうございました。レティ様わたくし此方の御屋敷の執事をしております。アランと申します」

「レティです。お世話になります」


執事のアラン様は、とても矍鑠とした方でした。背筋がピシッと伸びており、カッコいいお爺様です。目の奥がキラキラ潤んで見えたのは、私の気の所為でしょうか?


「アラン、奥はどの様だ」

「キファント様、準備は整っております。料理長は、数日前からメニューに悩んでおられましたが、納得のいくものが用意できたみたいですよ。レティ様、どうぞお楽しみくださいませ」

「はい。ありがとうございます。楽しみです」

「それでは、ご案内します」


アラン様の案内の元、とても眺めの良いお部屋に来ました。そのお部屋は、奥に大きな扉があり、扉の外は薔薇園になってました。色とりどりの鮮やかな薔薇が咲き誇ってます。

 お部屋に入ってすぐ、外の自然光と薔薇の色彩に目を奪われます。
 
 一つ一つの薔薇が大きく立派で、見応えのある豪華な薔薇園です。こんなに立派な薔薇園は、はじめて見ました。


「凄いですね。はじめてです、この様な豪奢な薔薇園」

「あら、嬉しいわ。わたくしの自慢の薔薇達なのよ。わたくしが、日々手ずからお世話をしていますの」

「ほうほうこの子がキファントの好みなのか。うんうん清楚で、賢そうだな。獣人国の令嬢では、この清楚な空気はだせないか。獣人国の令嬢は、肉食系が多いからな」

「駄目ですって父上。その様な言葉は禁句なのですよ。他の令嬢の話は駄目でしょう」

「あー!可愛い子だねぇ。キファント!俺が欲しいなぁ。これで、料理上手で優しいなんて、最高だよね。良いなぁ!俺もまだ、結婚してないから、立候補しても良い?」


別の奥の扉が開いて、キファント様に似た感じの、大きな身体のエレファントの獣人の方が三人と、綺麗な黄色の髪と瞳の女性の獣人の方が出て来られて、其々自由に話しています。


「父上!母上……兄上……なぜ此処に。本日は皆、王宮で会議のはずではなかったですか」

「「「「サボっちゃった」」」」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

成功条件は、まさかの婚約破棄!?

たぬきち25番
恋愛
「アリエッタ、あなたとの婚約を破棄する……」 王太子のアルベルト殿下は、そう告げた。 王妃教育に懸命に取り組んでいたアリエッタだったが、 それを聞いた彼女は……? ※他サイト様にも公開始めました!

分厚いメガネを外した令嬢は美人?

しゃーりん
恋愛
極度の近視で分厚いメガネをかけている子爵令嬢のミーシャは家族から嫌われている。 学園にも行かせてもらえず、居場所がないミーシャは教会と孤児院に通うようになる。 そこで知り合ったおじいさんと仲良くなって、話をするのが楽しみになっていた。 しかし、おじいさんが急に来なくなって心配していたところにミーシャの縁談話がきた。 会えないまま嫁いだ先にいたのは病に倒れたおじいさんで…介護要員としての縁談だった? この結婚をきっかけに、将来やりたいことを考え始める。 一人で寂しかったミーシャに、いつの間にか大切な人ができていくお話です。

あなたが残した世界で

天海月
恋愛
「ロザリア様、あなたは俺が生涯をかけてお守りすると誓いましょう」王女であるロザリアに、そう約束した初恋の騎士アーロンは、ある事件の後、彼女との誓いを破り突然その姿を消してしまう。 八年後、生贄に選ばれてしまったロザリアは、最期に彼に一目会いたいとアーロンを探し、彼と再会を果たすが・・・。

番(つがい)と言われても愛せない

黒姫
恋愛
竜人族のつがい召喚で異世界に転移させられた2人の少女達の運命は?

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

【完結】公爵令嬢は勇者への恩返しを試みる〜サブヒロインとして頑張ります〜

マロン株式
恋愛
 公爵令嬢ユウフェには、ひとつだけ秘密がある。  ――この世界が“小説の中”だと知っていること。  ユウフェはただの“サブヒロイン”で、物語の結末では魔王のもとへ嫁ぐ運命にある……はずだった。 けれどーー  勇者の仲間、聖女、そして魔王が現れ、〝物語どおり〟には進まない恋の三角関係(いや、四角関係?)が動き出す。  サブヒロインの恩返しから始まる、ほのぼの甘くて、少し切ない恋愛ファンタジー。 ◇◇◇ ※注意事項※ ・序盤ほのぼのめ ・勇者 ✖ サブヒロイン ✖ 魔王 ✖ 巫女(?)の恋愛模様 ・基本はザマァなし ・過去作のため、気になる部分あればすみません ・他サイトと並行改稿中のため、内容に差異が出る可能性があります ・設定ゆるめ ・恋愛 × ファンタジー

愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。 王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。 影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。 私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。

処理中です...