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国中総てに虐げられてた私は未来の皇后?
目覚め(レイファ)
しおりを挟む(おきて、おきて! レイファあさよ~)
(レイファ、いけおじのうまがおれい、いいたいんだって、おきてあげて)
((((((レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ、レイファ…))))))
「もう~~ なによ~ 気持ち良く寝てたのに?…………!!!!!」
(おはよ~~ レイファ! やっとおきたわ~ あなた、一しゅうかんねてたのよ)
(そうそう! いけめん二りが、たちかわりみまいにきてたぞ)
(もてもてだねぇ~~)
「おお! また凄い事になってるな!」
扉が静かに開く音がして、その後聞いたことのある落ち着いた男性の声が聞こえた。
其方を向いたら、明るい表情のエドウィンさんが、微笑んでいました。
エドウィンさんの言葉を聞いて改めて、周りを見てみると、鳥達が私のベッドの上に沢山乗っていました。どうしよう。
「あっあの、これは……」
「あー 大丈夫だから気にしないでくれ。君達、彼女を起こしてくれてありがとう。きっと、お腹空いているだろうから、食事を持って来ても良いかな?」
鳥達は、各自エドウィン様に答える様に鳴きながら、私のホッペにスリスリして窓から飛び立って行きました。
「おはようレイファ嬢、もうすぐ食事が来るだろうからその前に御礼を言わせてくれ。私の相棒のアルトを助けてくれてありがとう。レイファ嬢のおかげで元気に走り回っているよ。
私は、エドウィン・セイバー。此方の離宮に諸用があり、訪れる途中レイファ嬢に助けられた。
あのままだと確実に、アルトは死んでいたからね。御礼とは言っても何も出来ないが、もし君が困った時は私が何を置いても助けに行こう。本当にありがとう」
エドウィンさんが私の横で頭を下げて御礼を言ってくれている。私は、あの時の事は朧げにしか記憶になくて、どうしよう……
「あの……頭を上げて下さい。私、ハッキリと覚えていなくて、何がどうしたのか……」
エドウィンさんは頭を上げて、私を見つめながら色々教えてくれました。
「君は魔法が使えるんだと思うんだ。私の友人も君と同じ様に、銀色の粒を出し皆んなを救ってくれたり、浮いたり、氷を出したりしていたよ。
今は旅に出て、楽しく幸せにしている様だよ。
レイファ嬢に一つだけ良いかな。君のその力はとても魅力的だ、信用できる人には話して守って貰いなさい。
だが、余計なことかも知れないが、無闇矢鱈に教えない様に、人間は欲深い生き物だからな。悪用されぬよう気を付けなさい。
レイファ嬢が、大丈夫信用出来る。騙されても良いと思う人物だけに、話すと良い。できれば、私も信用して貰えると嬉しいな」
私は、この力が魔法というもので、他にも使える人が居ると解り、なんだか心が軽くなったの。
人と違うものを持つと言う事は、私にとっては恐怖で、サーフウィカ王国は見た目には拘らない国だから、マーテェフェル国みたいに差別的な事は無いけれど、もしも、もしも、この力の所為で又差別されたらと思うと、本当は怖くて怖くて……
皆様優しくしてくださるから、もしも……もしもの事があったら。私はどうなるのか? 人というものが信じれなくなりそうで……
「泣くな。俺は、レイファ嬢とは会ったばかりだが、君が良い子だということはわかるよ……私は慰める事とか苦手でな。困ったな」
私は泣いているみたいです。大きな優しい暖かさに抱き込まれて、この場所は安心できる守ってくれるのだという事を何となく感じ取り、瞳を閉じてその優しい暖かさに包まれていました。
「おい! エドウィンどういう事だ。お前! レイファを放せ。起きたと聞いて来てみれば。何をしてるんだ」
勢い良く、扉が開く音がしたと思ったら、暖かい場所が無くなってしまった。
安心できたのに……
「レオン、何だよいきなり? 俺はレイファ嬢を慰めてただけだが……」
「エドウィンは慰める場合相手を抱き締めるのか? お前はマシェリー嬢の事を、今でも想っているのだと思っていたぞ」
「待て待て待て! マシェリーは只の友人だ。そんな好意は一切無い! それに、マシェリーには怖い旦那が居るんだぞ。誰がそんなデマを……」
「エマというお前の友人が、涙ながらに話していたぞ。きっとお前以外は、そんな風に思っているのではないのか」
「だからか~ セイバー王国の人々の哀れむ様な視線は……エマの奴、俺が酔っ払ってちゃんと見てなかった事を、恨んでるんだな。ボイスとの新婚の家庭に、乗り込んで邪魔してやる」
私の横で、エドウィンさんとレオン様が怒鳴りあっているのに? 怖い感じはしない、何故だろう?
「レイファちゃん起きたのですわね~ 心配しましたわ。一週間も寝ていましたのよ。何かお腹に入れた方が良ろしいわね。
此処は五月蝿いですわね。あちらで頂きましょう。ミミ手伝ってちょうだい」
「はいフレア様。レイファ様、立てますか?」
私は、床に足をついてみた。力を込めてみると大丈夫そうだったので、そのまま立ち上がり、ミミさんに手伝って貰い部屋を出た。
エドウィンさんとレオン様は、未だ何か二人で言い合っている声が聞こえてくる……
「大丈夫ですわよ。あの二人は仲良いの、気にしないで宜しくてよ。レオンに文句など言えるのは、エドウィン殿ぐらいではないかしらね。うふふふふふ」
「そうなのですか? だから言い合いしていても、何故か怖く無かったのですね」
「お互いに、嫌い合っての言い合いでは無いですからね。子供みたいで微笑ましいですわ」
フレア様は、慈愛に満ちた瞳で微笑んでいる。まるで女神の様です。
フレア様に連れていかれた部屋のテーブルの上には、私の為に作られたと分かる、消化の良さそうな具沢山のトロトロスープとパンプティングが置かれていました。
私の為だけの食事を、いつ起きるのか判らない私の為に用意してくださっていた事に、とても嬉しくて……
「ミミさん、調理場の皆様にお礼を……」
私は最近とても涙脆いみたいです。
「レイファ様。私共離宮の者は私を含め皆、貴女様の事が大好きですから安心してください」
「ミミさん……皆様」
「さあさあレイファちゃん。暖かい食事が冷めてしまいますわよ。いただきなさいな」
「ありがとうございます……いただきます」
私は、優しい味付けの料理をとても美味しくいただきました。
「ご馳走さまでした。とてもとても美味しくいただきました」
「レイファちゃん庭の薔薇がとても美しく咲いているのよ、どうかしら? テラスでお茶でも如何?」
「はい。喜んで」
私はそのままテラスへ出て、久しぶりの外の空気を満喫しました。
「フレア様。とても豪奢な深紅の薔薇ですね~ 一本一本が存在感があり、凛としていて香りも芳しいです」
「ありがとうレイファちゃん。薔薇の一本一本がキチンと自立して生きていますのよ。だから存在感が生まれるのです」
「はい……フレア様……ミミさんも座ってください。私、お話ししたい事があります」
「私達も良いかな?」
テラスへと、レオン様とエドウィンさんも出てこられました。
「是非」
私は心を決めました。
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