15 / 18
Ⅴ.
第三話
しおりを挟む
「はい、ドルーリー!!お手!!おかわり!!次はマキナもやってみて!!」
祥子が手を出した瞬間、ドルーリーが祥子の手に前足を置く。
器用に交互に前足を置く様を見ながら、マキナも祥子の真似をするかのように手を出した。
「お手…………!!!」
マキナがそう言った瞬間、ドルーリーはマキナの手の上に前足を置く。
祥子とマキナは顔を見合わせて笑い合う。
ドルーリーの力加減が安定しなければ祥子の家には戻せない。
今のドルーリーを祥子の家に戻す事は、ライオンを檻なしで飼うのに等しい位だ。
普通の人でも扱えるくらいまで力が戻るまでは、マキナがドルーリーの世話をする。
そのためにはドルーリーとの遊び方や躾の方法を、祥子から教えて貰わなければならない。
「ドルーリー、伏せは??」
ドルーリーは祥子の命令通りに大きな体を動かし、ぺったりと床に伏せる。
すると祥子は得意げな表情を浮かべ、ドルーリーの頭を撫でた。
「実はドルーリーは他所のお家のワンちゃんと違って、もっと芸で出来る事があるんだあ!!」
「へー??どんなことするの??」
マキナと祥子を見ながらしっぽを振るドルーリーを見つめ、祥子が自らの唇の前に人差し指を押し付ける。
するとドルーリーは急に静かになった。
一連のドルーリーの姿を見ながら、椿山先生の家のベランダでの事を思い出す。
ドルーリーが少し大人しくなったのはこれが理由なのかと、その時にマキナは思った。
「はーい、もういいよドルーリー!!お利巧さんでしょう???でも心開いてる人のいう事しか聞かないんだよね!!」
もういいよと言われた瞬間にドルーリーは祥子に抱き付く。
嬉しそうに尻尾をバタバタ振る後ろ姿を見ながら、改めて祥子とドルーリーが生きている事を噛み締める。
まだ先生の身柄は確保されては居ない。けれど時機に捕まるに違いない。
全てが収まる事を祈りながらマキナは微笑んだ。
「あれ…………ドルーリー、おやつ飽きちゃった??」
犬用のお菓子を手にした祥子が困った表情を浮かべて首を傾げる。
その時にマキナは祥子にまだ、ドルーリーから味覚が無くなっている事を伝えてなかったのを思い返した。
ドルーリーは切なげな様子でくぅんと小さく泣き声を漏らす。
マキナは慌てて、最近よく与えている弾力のある犬用のガムを祥子に手渡した。
味が解らないのなら食感が独特なものを与える。
噛み心地が違ったなら、味が無くても食べる事は少しは楽しめる筈だと颯斗が考えた。
「あー………ドルーリーもアタシも今味覚とか痛覚ないんだよね…………」
「え??どういう事………??」
マキナの言葉を聞いて祥子が目を見開く。
犬用ガムを受け取ってドルーリーにちらつかせれば、口に咥えて床に伏せる。
マキナは苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。
「やー、なんかLepidoptera打たれて確かに一命は取り留めたけど………痛みとかそういうの感じる神経ないみたい………」
「えー!!何それやばくない!?!?」
「そうなんだよねー。アタシも痛いの解んないし、味も解んない…………」
「じゃあ、ドルーリーにもおやつの差し入れはあんま良くないなー………」
祥子はそう言いながら少ししょんぼりした表情を浮かべ、買ってきた真新しいおやつを見つめる。
それからほんの少しだけ瞳を動かして、何かを含ませた様な笑みを浮かべた。
「ねーねーマキナぁ…………」
「んー??なぁにぃ???」
マキナはテーブルの上にあったミネラルウォーターを取り、キャップを開いて口を付ける。
その瞬間祥子がトンでも無い事を口にした。
「…………それってエッチな事とかした時大丈夫??感覚ないってヤバくない??」
「ぐぅっ!!んっ!!ぶ………!!!!ちょっと!!!ちょっと祥子!?!?!?」
マキナはミネラルウォーターを吹き出しそうになりながら、懸命に口を押える。
真っ赤な顔になったマキナに対して、祥子はニヤニヤといやらしい笑みを浮かべた。
「えー??だって一つ屋根の下に男女二人でしょー??何があってもびっくりしなくない??
最期までとは言わなくてもほら、キス位はあるでしょー???」
祥子がそう言いながらマキナを弄れば、マキナは茹蛸の様に真っ赤になった顔を左右に振る。
それから祥子の肩を掴んでガクガクと肩を揺らす。
祥子はマキナに揺さぶられながらヘラヘラと笑っていた。
「やだやめてってば祥子!!絶対ねえし!!無理無理!!!あり得ないってぇ!!!」
涙目になるマキナはぼんやりと、頭の中に先日の屋上の事を思い浮かべる。
キスの直前の様な雰囲気になった事は、更にマキナの羞恥心を加速させていく。
「えーでもさぁ、絶対颯斗さんは今、マキナの事可愛いと思ってるよー!!
ホント彼女にするみたいだったよね!?!?話し掛け方!!!」
「祥子ホント!!ホント止めて恥ずかしい!!!」
マキナはそう言いながら、火照った身体を冷めるべく袖を捲る。
その時、マキナの身体に付いた傷痕が視界に入った。
とても痛々しい縫い目の様な傷痕を見れば、一度熱くなったマキナの心が冷めてゆく。
椿山先生と恋をしていた頃のマキナは、超絶可愛いつよつよの黒ギャルだった。
自分でも自分に自信があり恋愛に対して前向きでいられたのだ。
けれど今のマキナの身体には、おぞましい程に事件の陰惨さを物語る傷痕が付いている。
ただでさえ颯斗は、自分には手の届かない場所に行ったと感じている男だ。
そんな男の隣に並ぶのが黒ギャルもおかしいけれど、傷痕まみれの人間離れした見た目の女も相応しくない。
更には人間離れした身体能力が備わってしまっている状態だ。
もしも愛し合えたとしても、確実に颯斗に迷惑を掛けるとマキナは感じた。
「……………祥子。アタシみたいな女じゃさ、颯斗はきっと噂されんのも嫌だよ。
…………アタシ、もう恋とかも中々出来ないと思うから…………」
マキナはそう言ってほんの少しだけ悲し気な表情を浮かべ、取り繕った様な笑顔を作る。
祥子はそんなマキナを見て、とても苦しそうな表情を浮かべた。
「マキナはイイ女だよ………??こんなにいい女中々いないって位、いい女って保証する………!!!
また全然恋とかできるし………絶対颯斗さん、今マキナの事可愛いと思ってるよ??」
「………いやー颯斗はアタシには、勿体ない位いい男だと思うから………」
マキナがそう言った瞬間に祥子はキラキラと目を輝かせる。
祥子は絶対にマキナと颯斗は恋仲になると確信していた。
そんな祥子の傍らでマキナは颯斗に対し、真剣に感謝の気持ちを伝えていないことに気付く。
これだけ颯斗に迷惑をかけているのに、大切なことを言いそびれているとマキナは思った。
「あーん!!マキナぁ!!!マキナが颯斗さんの事をいい男って言える様になるなんて、素敵な事だよー!!!
絶対二人って付き合った方が良いってばー!!!」
「ちょっと………!!!祥子やめて!!!声大きい!!!!」
マキナが懸命に自分の唇に人差し指を当てる度に、それを見ているドルーリーが静かになる。
マキナは囃し立てる祥子を懸命に落ち着かせながら、颯斗に感謝の気持ちを伝えたいと感じていた。
一方その頃颯斗はというと、研究室のドアの前で部屋に入るタイミングを失い蹲っている。
マキナの口から零れた「いい男」という褒め言葉は、颯斗をとてもときめかせた。
むしろこの時颯斗の方が自分には脈が無いと思っていたのだ。
マキナが好きだった担任教師の顔は今や気軽にテレビで見れる。
自分とは正反対のタイプのイケメンを見て、自分はマキナの好みでは無いと落ち込んでいた所だった。
けれど、まさかそのマキナが自分をいい男と言い出すのは、意外と希望があると颯斗は思う。
颯斗こそ、絶対にこの恋は叶わないと思っていた所だった。
色々聞き出してくれた祥子に感謝をしながら、颯斗は研究室のドアの前から立ち上がる。
顔を真っ赤に染め上げながら口元を押さえて息を殺した。
忍び足で自室に向かい颯斗はある事を考える。
それはマキナに今の気持ちを正直に話すという事だった。
マキナは何を言ったら一番喜んでくれるだろうかと、懸命に言葉を頭に巡らせる。
それでも中々良い愛の告白なんて思いつかない。
こういう時は頭の回転がうまく回らないと思いながら、颯斗はとても前向きな溜め息を吐いた。
祥子が手を出した瞬間、ドルーリーが祥子の手に前足を置く。
器用に交互に前足を置く様を見ながら、マキナも祥子の真似をするかのように手を出した。
「お手…………!!!」
マキナがそう言った瞬間、ドルーリーはマキナの手の上に前足を置く。
祥子とマキナは顔を見合わせて笑い合う。
ドルーリーの力加減が安定しなければ祥子の家には戻せない。
今のドルーリーを祥子の家に戻す事は、ライオンを檻なしで飼うのに等しい位だ。
普通の人でも扱えるくらいまで力が戻るまでは、マキナがドルーリーの世話をする。
そのためにはドルーリーとの遊び方や躾の方法を、祥子から教えて貰わなければならない。
「ドルーリー、伏せは??」
ドルーリーは祥子の命令通りに大きな体を動かし、ぺったりと床に伏せる。
すると祥子は得意げな表情を浮かべ、ドルーリーの頭を撫でた。
「実はドルーリーは他所のお家のワンちゃんと違って、もっと芸で出来る事があるんだあ!!」
「へー??どんなことするの??」
マキナと祥子を見ながらしっぽを振るドルーリーを見つめ、祥子が自らの唇の前に人差し指を押し付ける。
するとドルーリーは急に静かになった。
一連のドルーリーの姿を見ながら、椿山先生の家のベランダでの事を思い出す。
ドルーリーが少し大人しくなったのはこれが理由なのかと、その時にマキナは思った。
「はーい、もういいよドルーリー!!お利巧さんでしょう???でも心開いてる人のいう事しか聞かないんだよね!!」
もういいよと言われた瞬間にドルーリーは祥子に抱き付く。
嬉しそうに尻尾をバタバタ振る後ろ姿を見ながら、改めて祥子とドルーリーが生きている事を噛み締める。
まだ先生の身柄は確保されては居ない。けれど時機に捕まるに違いない。
全てが収まる事を祈りながらマキナは微笑んだ。
「あれ…………ドルーリー、おやつ飽きちゃった??」
犬用のお菓子を手にした祥子が困った表情を浮かべて首を傾げる。
その時にマキナは祥子にまだ、ドルーリーから味覚が無くなっている事を伝えてなかったのを思い返した。
ドルーリーは切なげな様子でくぅんと小さく泣き声を漏らす。
マキナは慌てて、最近よく与えている弾力のある犬用のガムを祥子に手渡した。
味が解らないのなら食感が独特なものを与える。
噛み心地が違ったなら、味が無くても食べる事は少しは楽しめる筈だと颯斗が考えた。
「あー………ドルーリーもアタシも今味覚とか痛覚ないんだよね…………」
「え??どういう事………??」
マキナの言葉を聞いて祥子が目を見開く。
犬用ガムを受け取ってドルーリーにちらつかせれば、口に咥えて床に伏せる。
マキナは苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。
「やー、なんかLepidoptera打たれて確かに一命は取り留めたけど………痛みとかそういうの感じる神経ないみたい………」
「えー!!何それやばくない!?!?」
「そうなんだよねー。アタシも痛いの解んないし、味も解んない…………」
「じゃあ、ドルーリーにもおやつの差し入れはあんま良くないなー………」
祥子はそう言いながら少ししょんぼりした表情を浮かべ、買ってきた真新しいおやつを見つめる。
それからほんの少しだけ瞳を動かして、何かを含ませた様な笑みを浮かべた。
「ねーねーマキナぁ…………」
「んー??なぁにぃ???」
マキナはテーブルの上にあったミネラルウォーターを取り、キャップを開いて口を付ける。
その瞬間祥子がトンでも無い事を口にした。
「…………それってエッチな事とかした時大丈夫??感覚ないってヤバくない??」
「ぐぅっ!!んっ!!ぶ………!!!!ちょっと!!!ちょっと祥子!?!?!?」
マキナはミネラルウォーターを吹き出しそうになりながら、懸命に口を押える。
真っ赤な顔になったマキナに対して、祥子はニヤニヤといやらしい笑みを浮かべた。
「えー??だって一つ屋根の下に男女二人でしょー??何があってもびっくりしなくない??
最期までとは言わなくてもほら、キス位はあるでしょー???」
祥子がそう言いながらマキナを弄れば、マキナは茹蛸の様に真っ赤になった顔を左右に振る。
それから祥子の肩を掴んでガクガクと肩を揺らす。
祥子はマキナに揺さぶられながらヘラヘラと笑っていた。
「やだやめてってば祥子!!絶対ねえし!!無理無理!!!あり得ないってぇ!!!」
涙目になるマキナはぼんやりと、頭の中に先日の屋上の事を思い浮かべる。
キスの直前の様な雰囲気になった事は、更にマキナの羞恥心を加速させていく。
「えーでもさぁ、絶対颯斗さんは今、マキナの事可愛いと思ってるよー!!
ホント彼女にするみたいだったよね!?!?話し掛け方!!!」
「祥子ホント!!ホント止めて恥ずかしい!!!」
マキナはそう言いながら、火照った身体を冷めるべく袖を捲る。
その時、マキナの身体に付いた傷痕が視界に入った。
とても痛々しい縫い目の様な傷痕を見れば、一度熱くなったマキナの心が冷めてゆく。
椿山先生と恋をしていた頃のマキナは、超絶可愛いつよつよの黒ギャルだった。
自分でも自分に自信があり恋愛に対して前向きでいられたのだ。
けれど今のマキナの身体には、おぞましい程に事件の陰惨さを物語る傷痕が付いている。
ただでさえ颯斗は、自分には手の届かない場所に行ったと感じている男だ。
そんな男の隣に並ぶのが黒ギャルもおかしいけれど、傷痕まみれの人間離れした見た目の女も相応しくない。
更には人間離れした身体能力が備わってしまっている状態だ。
もしも愛し合えたとしても、確実に颯斗に迷惑を掛けるとマキナは感じた。
「……………祥子。アタシみたいな女じゃさ、颯斗はきっと噂されんのも嫌だよ。
…………アタシ、もう恋とかも中々出来ないと思うから…………」
マキナはそう言ってほんの少しだけ悲し気な表情を浮かべ、取り繕った様な笑顔を作る。
祥子はそんなマキナを見て、とても苦しそうな表情を浮かべた。
「マキナはイイ女だよ………??こんなにいい女中々いないって位、いい女って保証する………!!!
また全然恋とかできるし………絶対颯斗さん、今マキナの事可愛いと思ってるよ??」
「………いやー颯斗はアタシには、勿体ない位いい男だと思うから………」
マキナがそう言った瞬間に祥子はキラキラと目を輝かせる。
祥子は絶対にマキナと颯斗は恋仲になると確信していた。
そんな祥子の傍らでマキナは颯斗に対し、真剣に感謝の気持ちを伝えていないことに気付く。
これだけ颯斗に迷惑をかけているのに、大切なことを言いそびれているとマキナは思った。
「あーん!!マキナぁ!!!マキナが颯斗さんの事をいい男って言える様になるなんて、素敵な事だよー!!!
絶対二人って付き合った方が良いってばー!!!」
「ちょっと………!!!祥子やめて!!!声大きい!!!!」
マキナが懸命に自分の唇に人差し指を当てる度に、それを見ているドルーリーが静かになる。
マキナは囃し立てる祥子を懸命に落ち着かせながら、颯斗に感謝の気持ちを伝えたいと感じていた。
一方その頃颯斗はというと、研究室のドアの前で部屋に入るタイミングを失い蹲っている。
マキナの口から零れた「いい男」という褒め言葉は、颯斗をとてもときめかせた。
むしろこの時颯斗の方が自分には脈が無いと思っていたのだ。
マキナが好きだった担任教師の顔は今や気軽にテレビで見れる。
自分とは正反対のタイプのイケメンを見て、自分はマキナの好みでは無いと落ち込んでいた所だった。
けれど、まさかそのマキナが自分をいい男と言い出すのは、意外と希望があると颯斗は思う。
颯斗こそ、絶対にこの恋は叶わないと思っていた所だった。
色々聞き出してくれた祥子に感謝をしながら、颯斗は研究室のドアの前から立ち上がる。
顔を真っ赤に染め上げながら口元を押さえて息を殺した。
忍び足で自室に向かい颯斗はある事を考える。
それはマキナに今の気持ちを正直に話すという事だった。
マキナは何を言ったら一番喜んでくれるだろうかと、懸命に言葉を頭に巡らせる。
それでも中々良い愛の告白なんて思いつかない。
こういう時は頭の回転がうまく回らないと思いながら、颯斗はとても前向きな溜め息を吐いた。
0
あなたにおすすめの小説
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる