18 / 74
5.それぞれの事情・祥太朗の場合
5-4
しおりを挟む
「事情、聴いてたんだ? 桃ちゃんに?」
「あ、はい……、すみません」
「まだあの頃、俺だって高校生だったしさ、どうしたいいやら本当はさっぱりわからなくって」
三日月を見上げながら、祥太朗さんの隣を歩く。
まるで月までが祥太朗さんの声色にリンクして、寂しそうに感じて、私なんかがお話を聞いていても大丈夫なのかな? と心配になってしまう。
「だけど、肝心の長女の美咲がさ、もう全然ダメなの。部屋から出てこないし、ずっと泣いてばっかで。アイツさ、今でこそめっちゃ陽気に見えるじゃん? 元々はそういう性格なの。だけど、命日が近づくと、毎年ダメなんだ、不安になるみたいで、俺や洸太朗の帰りが少しでも遅くなると泣き喚くし、面倒くさくなるの。三年前、勇気が住み始めてからもそうだし、去年、桃ちゃんが一緒に住んでからも。一緒に住んでいる以上は家族なんだからね、って。だから、来月あたり吉野さんに対しても執着しちゃうかもしんない。その時はごめん、勘弁してやって。命日が過ぎれば戻るから」
「そんなのは全然、だけど美咲さんは今もまだ自分のことを責めて」
「多分ね、俺や洸太朗から母親を奪ってしまった、ってさ」
祥太朗さんの言葉の真意がわからず足を止めたら。
「あー……、そっか、そこまでは聞いてない?」
「え、っと?」
「美咲の父親と俺の母親が再婚して、で洸太朗が生まれたの」
「え!? ええっ!?」
だって、待って?
あれ? どういうこと?
祥太朗さんと洸太朗くんのお母さまは一緒で?
美咲さんと洸太朗くんのお父様も一緒で?
でも、祥太朗さんと美咲さんは、えっと……。
言い澱んだ私を見て祥太朗さんはクスリと笑った。
「そういうこと、俺と美咲は血が繋がってない。でも、洸太朗がいるし、ちゃんと三兄弟してるでしょ? 俺ら」
うんうんうん、と首がもげそうになるほど頷くと、寂しそうなため息が聞こえた。
今までに何度か祥太朗さんが漏らしたものだ。
「俺の母親と美咲の父親が再婚したのは、まだ小学校に上がる前で。俺、めっちゃ人見知りで、引っ越したから幼稚園の友達とも離れちゃって泣いてばっかりだったんだよ。最初は美咲のことも避けてて。なのに、アイツ明るいし物怖じしないし、ガンガン毎日近寄って来るの。その内、気づけばアイツのペースに巻き込まれてて。小学校に上がって中々友達の作れない俺の教室に入ってきて、『私の弟だから、イジメたやつは皆ぶん殴るから仲良くしてね』って。先生もビックリしてたわ」
美咲さんらしい。
正義感や、明るさや豪快さや、心の底からの優しさが、私の知っている美咲さんらしくて。
それが子供の頃からなんて、健気でキュンと切なくなって、目頭が熱くなるのを堪えた。
「俺が真っすぐに見えてるんだとしたら、多分間違い。美咲をいつか罪悪感から解放させてやりたいってだけだから」
その横顔は、手が届かない場所に想いを馳せている。
祥太朗さんは、多分、きっと……。
気付いてしまったものが零れてしまわないように、ギュッと唇を結ぶ。
気の利いた言葉の一つも出てこない、自分が情けない。
「ただいま」
「ただいま帰りました」
祥太朗さんとラーメンを食べて家に帰ったのは、もう二十三時過ぎだった。
一応、祥太朗さんが皆に連絡してくれていたので心配はされなかったけれど、その代わりに。
「デート? ねえ、デート?」
ニヤニヤした美咲さんが、玄関で私と祥太朗さんを出迎えてくれた。
「そんなんじゃないってば」
「帰り道、ちょうど公園で会ったんですよ」
私とデートなんて勘違いされたら、祥太朗さんが報われない。
「デートしてたのは美咲ちゃんの方じゃん」
リビングに入ると、美顔パックをした桃ちゃんがゲームをする洸太朗くんに寄りかかっていた。
「デートじゃないってば。たまたま観たかった映画が勇気と被ってただけ」
『あれ? あの二人、付き合ってたっけ?』と言っていた店長さんの言葉を思い出して、一瞬横目で見た祥太朗さんの顔がまた曇っていたから。
「あ、明日の朝食なんですけど。試してみたいものがありまして、作ってもいいでしょうか?」
「え? なに、なに!?」
「少し前に流行ったエッグベネディクトです」
帰り道、祥太朗さんに付き合って貰って二十四時間営業のスーパーでイングリッシュマフィンを仕入れた。
成功したら、お店でも出してもらえないかな? なんて思ったりして。
冷蔵庫に卵やベーコンを片付けていたら、祥太朗さんがお水を飲みに来た。
「先に風呂入っちゃって、吉野さん。片づけは俺がしとくから」
「あ、祥太朗さんこそお先に」
「だから言ったでしょ? こういう時は少しは人に甘えて」
「はい、でも」
じっと祥太朗さんを見上げた。
「祥太朗さんも時々は甘えていいと思います」
「へ?」
いつも、この家のことを、美咲さんのことを考えて行動している祥太朗さんは、誰かに甘えて来られたのだろうか?
ずっと抱えてきた祥太朗さんの想いに気づいてしまったから。
「吉野さん」
「はい?」
「ぜったい、内緒、ね?」
真っ赤な顔で私に小指を差し出すのは、きっとそういうことだ。
「勿論、内緒です。だからお風呂、お先にどうぞ」
笑って小指を絡めたら祥太朗さんが、ありがと、と呟いてお風呂に向かっていく。
「ねえねえ、何だか今二人で内緒話してなかった?」
何も気づかず嬉しそうな美咲さんに首を振る。
「風花ちゃんなら大歓迎なのになあ」
「なにがですか?」
「祥太朗のお嫁ちゃん。いや、私が嫁にほしい、あ、私の嫁になる?」
「え、ずるーい!! 美咲ちゃんってば! 私が、風花ちゃんの嫁になるの」
「ちょ、桃!? 俺の存在は!?」
三人の笑顔に囲まれて、祥太朗さんを想う。
誰にも気づかれないように、抱えたままの苦しさは、いつまで続くのだろうか、と。
「あ、はい……、すみません」
「まだあの頃、俺だって高校生だったしさ、どうしたいいやら本当はさっぱりわからなくって」
三日月を見上げながら、祥太朗さんの隣を歩く。
まるで月までが祥太朗さんの声色にリンクして、寂しそうに感じて、私なんかがお話を聞いていても大丈夫なのかな? と心配になってしまう。
「だけど、肝心の長女の美咲がさ、もう全然ダメなの。部屋から出てこないし、ずっと泣いてばっかで。アイツさ、今でこそめっちゃ陽気に見えるじゃん? 元々はそういう性格なの。だけど、命日が近づくと、毎年ダメなんだ、不安になるみたいで、俺や洸太朗の帰りが少しでも遅くなると泣き喚くし、面倒くさくなるの。三年前、勇気が住み始めてからもそうだし、去年、桃ちゃんが一緒に住んでからも。一緒に住んでいる以上は家族なんだからね、って。だから、来月あたり吉野さんに対しても執着しちゃうかもしんない。その時はごめん、勘弁してやって。命日が過ぎれば戻るから」
「そんなのは全然、だけど美咲さんは今もまだ自分のことを責めて」
「多分ね、俺や洸太朗から母親を奪ってしまった、ってさ」
祥太朗さんの言葉の真意がわからず足を止めたら。
「あー……、そっか、そこまでは聞いてない?」
「え、っと?」
「美咲の父親と俺の母親が再婚して、で洸太朗が生まれたの」
「え!? ええっ!?」
だって、待って?
あれ? どういうこと?
祥太朗さんと洸太朗くんのお母さまは一緒で?
美咲さんと洸太朗くんのお父様も一緒で?
でも、祥太朗さんと美咲さんは、えっと……。
言い澱んだ私を見て祥太朗さんはクスリと笑った。
「そういうこと、俺と美咲は血が繋がってない。でも、洸太朗がいるし、ちゃんと三兄弟してるでしょ? 俺ら」
うんうんうん、と首がもげそうになるほど頷くと、寂しそうなため息が聞こえた。
今までに何度か祥太朗さんが漏らしたものだ。
「俺の母親と美咲の父親が再婚したのは、まだ小学校に上がる前で。俺、めっちゃ人見知りで、引っ越したから幼稚園の友達とも離れちゃって泣いてばっかりだったんだよ。最初は美咲のことも避けてて。なのに、アイツ明るいし物怖じしないし、ガンガン毎日近寄って来るの。その内、気づけばアイツのペースに巻き込まれてて。小学校に上がって中々友達の作れない俺の教室に入ってきて、『私の弟だから、イジメたやつは皆ぶん殴るから仲良くしてね』って。先生もビックリしてたわ」
美咲さんらしい。
正義感や、明るさや豪快さや、心の底からの優しさが、私の知っている美咲さんらしくて。
それが子供の頃からなんて、健気でキュンと切なくなって、目頭が熱くなるのを堪えた。
「俺が真っすぐに見えてるんだとしたら、多分間違い。美咲をいつか罪悪感から解放させてやりたいってだけだから」
その横顔は、手が届かない場所に想いを馳せている。
祥太朗さんは、多分、きっと……。
気付いてしまったものが零れてしまわないように、ギュッと唇を結ぶ。
気の利いた言葉の一つも出てこない、自分が情けない。
「ただいま」
「ただいま帰りました」
祥太朗さんとラーメンを食べて家に帰ったのは、もう二十三時過ぎだった。
一応、祥太朗さんが皆に連絡してくれていたので心配はされなかったけれど、その代わりに。
「デート? ねえ、デート?」
ニヤニヤした美咲さんが、玄関で私と祥太朗さんを出迎えてくれた。
「そんなんじゃないってば」
「帰り道、ちょうど公園で会ったんですよ」
私とデートなんて勘違いされたら、祥太朗さんが報われない。
「デートしてたのは美咲ちゃんの方じゃん」
リビングに入ると、美顔パックをした桃ちゃんがゲームをする洸太朗くんに寄りかかっていた。
「デートじゃないってば。たまたま観たかった映画が勇気と被ってただけ」
『あれ? あの二人、付き合ってたっけ?』と言っていた店長さんの言葉を思い出して、一瞬横目で見た祥太朗さんの顔がまた曇っていたから。
「あ、明日の朝食なんですけど。試してみたいものがありまして、作ってもいいでしょうか?」
「え? なに、なに!?」
「少し前に流行ったエッグベネディクトです」
帰り道、祥太朗さんに付き合って貰って二十四時間営業のスーパーでイングリッシュマフィンを仕入れた。
成功したら、お店でも出してもらえないかな? なんて思ったりして。
冷蔵庫に卵やベーコンを片付けていたら、祥太朗さんがお水を飲みに来た。
「先に風呂入っちゃって、吉野さん。片づけは俺がしとくから」
「あ、祥太朗さんこそお先に」
「だから言ったでしょ? こういう時は少しは人に甘えて」
「はい、でも」
じっと祥太朗さんを見上げた。
「祥太朗さんも時々は甘えていいと思います」
「へ?」
いつも、この家のことを、美咲さんのことを考えて行動している祥太朗さんは、誰かに甘えて来られたのだろうか?
ずっと抱えてきた祥太朗さんの想いに気づいてしまったから。
「吉野さん」
「はい?」
「ぜったい、内緒、ね?」
真っ赤な顔で私に小指を差し出すのは、きっとそういうことだ。
「勿論、内緒です。だからお風呂、お先にどうぞ」
笑って小指を絡めたら祥太朗さんが、ありがと、と呟いてお風呂に向かっていく。
「ねえねえ、何だか今二人で内緒話してなかった?」
何も気づかず嬉しそうな美咲さんに首を振る。
「風花ちゃんなら大歓迎なのになあ」
「なにがですか?」
「祥太朗のお嫁ちゃん。いや、私が嫁にほしい、あ、私の嫁になる?」
「え、ずるーい!! 美咲ちゃんってば! 私が、風花ちゃんの嫁になるの」
「ちょ、桃!? 俺の存在は!?」
三人の笑顔に囲まれて、祥太朗さんを想う。
誰にも気づかれないように、抱えたままの苦しさは、いつまで続くのだろうか、と。
77
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
背徳の恋のあとで
ひかり芽衣
恋愛
『愛人を作ることは、家族を維持するために必要なことなのかもしれない』
恋愛小説が好きで純愛を夢見ていた男爵家の一人娘アリーナは、いつの間にかそう考えるようになっていた。
自分が子供を産むまでは……
物心ついた時から愛人に現を抜かす父にかわり、父の仕事までこなす母。母のことを尊敬し真っ直ぐに育ったアリーナは、完璧な母にも唯一弱音を吐ける人物がいることを知る。
母の恋に衝撃を受ける中、予期せぬ相手とのアリーナの初恋。
そして、ずっとアリーナのよき相談相手である図書館管理者との距離も次第に近づいていき……
不倫が身近な存在の今、結婚を、夫婦を、子どもの存在を……あなたはどう考えていますか?
※アリーナの幸せを一緒に見届けて下さると嬉しいです。
愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
【完結】妖精姫と忘れられた恋~好きな人が結婚するみたいなので解放してあげようと思います~
塩羽間つづり
恋愛
お気に入り登録やエールいつもありがとうございます!
2.23完結しました!
ファルメリア王国の姫、メルティア・P・ファルメリアは、幼いころから恋をしていた。
相手は幼馴染ジーク・フォン・ランスト。
ローズの称号を賜る名門一族の次男だった。
幼いころの約束を信じ、いつかジークと結ばれると思っていたメルティアだが、ジークが結婚すると知り、メルティアの生活は一変する。
好きになってもらえるように慣れないお化粧をしたり、着飾ったりしてみたけれど反応はいまいち。
そしてだんだんと、メルティアは恋の邪魔をしているのは自分なのではないかと思いあたる。
それに気づいてから、メルティアはジークの幸せのためにジーク離れをはじめるのだが、思っていたようにはいかなくて……?
妖精が見えるお姫様と近衛騎士のすれ違う恋のお話
切なめ恋愛ファンタジー
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる