【R18】王太子は婚約者に婚約破棄を言いたい。

平山美久

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一生恨んでいいから*

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「あっあんっ!アッあぁッあッんあっあっ」


僕の部屋には
リリアンヌの可愛い鳴き声と
肌と肌がぶつかり合う音と
僕の荒い息遣いだけが聞こえる。


外はまだ夜明け前で寝静まってる中

僕は額に汗を滲ませながら
必死にリリアンヌの中を何度も繰り返し
抽送していく。


出たり入ったりするたびに
リリアンヌのアソコはきゅっと
締め付けてきて
その度に得もいえぬ快感が
身体中を駆け巡っていく。


腰を打ち付けるたびに
リリアンヌの嬌声もまた
僕が絶頂へと向かうスパイスに
なっている。

「あっん!んぁっああっんっんあっ」


パンパンパン!


上からのし掛かるようにして
抱き寄せながら深いキスをする。

嬌声が口内でこだましながら
必死でついてくるリリアンヌの舌を
絡めとりつつ、
どんどん抽送を早くしていく。

「んっンッんぁっんん」

リリアンヌの口端には
だらしなく涎が垂れていく。

ギュッと背中に爪を立てられているけれど
それもまた気持ちよさを増してくる。

「んっんっ、アッああん!ああっグレンッんリードさまぁっイクわっあっダメっイッちゃっああっあっ」

「うん。うんイこう!僕もッ僕も一緒にいくからッ」


さらに腰を打ち付ける速度を
早めて僕とリリアンヌは
ほぼ同時に達した。


「アッアッあぁあっんんんんんー!」

「ッくっ!」


リリアンヌの最奥で僕は
遠慮なく精を吐き出した。



はぁはぁと肩で呼吸するリリアンヌに
ドサリとのしかかりながら
抱きしめる。


「リリアンヌ愛してる。僕が必ずこれまでの分も合わせて幸せにするからね。」


そう耳元で囁いてチュッとキスをする。


「わたくしも。わたくしもグレンリードさまを幸せにしてみせますわっ。」


「楽しみにしてるよ。」

「グレンリード様………っ!?」


うっとりと僕の名前を呼んだ
リリアンヌがむくりと中で膨れ始めた
僕の分身に気づくと目を丸くして
僕を見つめてくる。


僕はにっこりと微笑むと
上体を起こしてまたリリアンヌの腰を
掴むとゆっくりと抽送を開始した。

リリアンヌははくはくと
口を開け閉めさせて何か言おうと
していたけれど
それよりも早く感じてきたのか
嬌声に変わっていく。


リリアンヌのアソコから
僕の出したばかりの精と
失った証の血が混ざりあって
たらりと垂れながら
それを潤滑油がわりにと
さっきよりも滑りやすくなり
2回戦目は早々にスタートしていった。


「ああっああッああー、グレンリードさまぁあっーー」



この後リリアンヌが気絶するまで
何度も精を吐き出してしまったことは
流石に僕も反省はしたよ。


でも可愛すぎるリリアンヌが
いけないんだから。…ね?
















「やっぱり、リリアンヌ様への恋心に気付いちゃいましたか。」


学園の中庭でお昼休憩をとりながら
僕とミシェルはベンチに腰掛けていた。


「その言い方だとミシェルは僕の気持ちに気づいていたの?」


「はい。恐らく私のほうに気持ちは傾きつつもグレン様はいつもリリアンヌ様ばかりを目で追っていましたから。」


今日はこないだの夜会の件で
ミシェルに謝ろうと思い呼び出した。

ミシェルをそのまま放置して
リリアンヌとの情事にふけって
しまったのだから
きちんと謝罪をしなければならない。

それにこれからリリアンヌの
そばにいると決めたからには
もうミシェルの面倒は見れない。
そのことを伝えるためにこうやって
時間を取ってもらったのだけれど
まさか僕の気持ちに気付かれていたとは。

「そんなに僕はリリアンヌのことを見てたかな?」

「はい。多分無意識にだと思います。
それにグレン様はいつもリリアンヌ様の事で嘆いたり怒ったりされていました。
私に気持ちが傾きかけたのもリリアンヌ様に対して行き場のない気持ちがただ都合の良かった私に向きかけただけに過ぎません。」

そう分析するミシェルは
今にも泣き出してしまいそうで
心が痛くなってくる。

たしかにミシェルの言う通りなのだから
何も言うことはなかった。


「ミシェルごめん。」


フルフルと頭を横に振る。
ついに耐えきれなくなって
ポロポロと涙がこぼれていく。

もう僕はその涙を拭いてあげることはできない。

本当にミシェルのことを
僕は多少なりとも好きだった。

だけど僕は本当の気持ちに
気づいてしまったから。

思わせぶりな態度をとった
僕をどうか一生恨んでくれていい。

「ごめん。」


僕はもう一度ヒソヒソと
声を押し殺してなくミシェルに謝罪した。



しばらくそうして二人で
過ごしていると目の前から
目尻を吊り上げながら
こちらに向かってくるリリアンヌが
視界に入る。

僕はすぐに立ち上がって
リリアンヌの元に駆け寄った。



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