叶浦さん、パンツ穿いてないの!?

ぱぁ先生

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艶やかな表情に恋をする

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朝になり、俺は学校へ向かった。
今日は天気が悪い。雨は降らない予報だが、雲がかかり淀んだ雰囲気の空だ。

結局、俺の中で渦巻いていた気持ちに整理はつかず、今もまだモヤモヤしている。
でも、考えていても仕方がないとも思い始めてきている。この気持ちに終止符を打ち、終わりにしたい。
「はぁ…」
「なぁーに朝からため息ついてんだよ!」
後ろから俺の両肩を勢いよく掴んで来たのは紛れもなく柚樹だ。
「なんだよ、柚樹」
「なんだよってなんだよー朝からそんなにしけたツラしてんなよなー」
「そんな事言われてもな…」
「ま、分からんでもねぇけどよ!こんな天気だし!でも、天気ぐらいで落ち込むなよな!」
(俺が悩んでるのは天気のせいじゃないけどな…を柚樹に相談できないし…)
「ありがとうな…」
「もうすぐ体育祭の準備始まるんだからよ!」
「あ、あぁ、楽しみだな」
(そうだよ、体育祭もあるんだくよくよしてらんないな)

今日から1ヶ月、午後の授業を全て体育祭の準備に当てることになった。
青藍高校の体育祭は、とてもスケールが大きいらしく、1ヶ月かけて大掛かりな準備が必要になると聞いた。

「おーい、紅葉そっちの紙取ってくれー」
「おぅ、はいよ」
「サンキュー」
もう軍は決まっていて、軍ごとに準備に取り掛かった。
俺は柚樹とパネルの制作を担当することになった。大きな紙を使い、迫力のあるどこの軍にも負けないパネルを作り上げるんだと個人的に小さく心に決めた。
アニメの絵をオリジナルに仕上げたり、軍のメンバーの顔を一人ひとり描いたりと軍によって様々。俺たちは絆をテーマに熱いパネルに仕上げることになっている。
「ここは赤を入れた方がいいんじゃねぇか?」
「いや、赤よりも…黄色の方がいいんじゃない?」
作業は難航してて、思うように進まない。気づけば、下校時間だ。
「あ…もうこんな時間だ、今日はもう帰ろうぜ」
外を見れば暗くなり始めてきていた。
俺たちは帰り支度をし、玄関へ向かった。
「あ…れ?」
「どうした?」
「忘れ物した、柚樹先帰っててくれ」
「おう!」
走って階段を登り、もう既に電気が消えてる中俺は教室へ向かった。
玄関へ向かう時、前の方に女子生徒が歩いていた。
(まだ、誰かいたんだな)
俺の足音に気づいたのか、女子生徒はこちらを向いてなぜか近づいてくる。
(え、知ってる人…?)
「紅葉くん!」
「さ、桜ちゃん!」
「紅葉くんもまだ居たのね!」
「桜ちゃんこそ、こんなに遅くまで…」
「パネルがさ…なかなか上手くいかなくてみんなであーでもないこーでもないって話してたら、こんなに遅くなっちゃってさ」
「そうなんだ…」
「みんなは先に帰って、私は後片付けしててそれで遅くなったの」
「えっそれって押し付けられたの?」
「違う違う!私が自分でやるから先に帰ってって言ったの」
「そうだったんだ…」
(桜ちゃん…優しいな…)
「紅葉くんは?パネルは早々に終わって杉並くんたち帰ってなかった?」
「あー俺は忘れ物取りに戻ってきたんだよ、そしたら桜ちゃんが前に居たんだ」
「そうだったんだね!どうせ帰るなら一緒に帰ろ!」
「うん」
そう話しながら玄関に辿り着くと…
「え」
「嘘!?」
タイミング悪く、バケツをひっくり返したような大雨が降り出してきた。
「そんな…傘持ってきてないぞ…」
「私も…今日に限って傘を忘れちゃって…」
(雨宿りするしかないか…)
「雨宿り…だね」
桜ちゃんが少し恥じらいながら俺の方を見てそう言った。
(な…なんだろう…疲れてるのか…?桜ちゃんがめちゃくちゃ可愛く見える…!)
顔が徐々に熱くなり、動悸もしてきた。
こんな気持ちは初めてだった。
やっぱり…俺は…
「紅葉くん」
「え?」
「どうしたの?顔が赤いけど」
「な…何でもないよ!」
焦りまくりかなり怪しい男に成り上がった俺は、雨が止まなくてもいいと思い始めた。このまま桜ちゃんと一緒にいたい。



俺は
桜ちゃんが好きだ。

「雨…止まないね」
「そうね…」
俺たちは目と目が合い、絶妙な空気に…
(やばい…心臓が…!)

「おーい、おめーらぁ、傘ねぇのかぁ?」
「え」
「え」
振り向くと、見回りのおじさんが立っていた。
「傘ねぇなら、ほれおじさんの傘2本貸したるべ、さっさと帰れー?母ちゃん心配すんべ」
「あ…はい、ありがとうございます…」
「さいならー」

おじさんから2本傘を借りて俺と桜ちゃんは学校を後にした。
始終俺らは無言で歩いた。でもそれは空気の悪い無言空間じゃなくて
気持ちのいいなんともこそばゆい感じの無言だった。
「…紅葉…くん」
「ん?なに?」
「体育祭…頑張ろうねっ!」
とびっきりの笑顔を俺に向けて桜ちゃんは帰っていった。

これは…
「惚れてまうやろー!!!」
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