叶浦さん、パンツ穿いてないの!?

ぱぁ先生

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結ばれる思いとその先の課題

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生徒各々が薄い熱を帯びたまま幕を閉じた体育祭。
もうすぐ始まるは、恐怖の期末試験。
校舎のあちこちでは体育祭の話題が飛び交う中、試験に怯える生徒の声も聞こえる。
俺はというと、試験とか体育祭とかそんなことはどうでも良くて、昨日の夜からどうにも気になって仕方ないことがある。

「ダメだからね…他の女の子と仲良くするの…私が困るから…」

(あの言葉はもう…俺のことが好きって言っているようなものとしか思えない…)
「いや…でもなぁ…」
俺が唸りながら廊下を歩いていると、
「わー!前の人危なーい!避けてー!」
「へっ?」
後ろからものすごい豪速球と思われるボールが飛んできて俺の頬にクリティカルヒットした。
「ごめんなさい!君、大丈夫?!」
俺は衝撃によって半分意識を失っていた。
「やだ!死なないで!保健室行かなきゃ!」
謎の女は60キロあるであろう男の俺を軽々持ち上げて、保健室まで走っていった。

保健室
「樹(みき)ちゃん!」
「あら、初日に何かやらかしたの?」
「大事な大事な生徒が!」
「あらぁ…稲葉くんじゃない、何したのよ」
「部活で使うはずのボールをちょっとかるーく試し打ちしたら思わぬ速度が出ちゃって…彼のほっぺに直撃を…」
「何やってんのよ、だからいつも気をつけなさいって言ってるのに…」
「ご…ごめんなさい…」
「私に謝るんじゃなくて稲葉くんに謝りなさいよ、後でね」
「…あ…ここは…保健室…?」
「大丈夫?稲葉くん、ボールが直撃したって聞いたけど…湿布貼って冷やして?」
「樹(みき)先生…ありがとう…」
「本当にごめんね!私…あさ」
謎の女が謝罪しながら名乗ろうとしたその瞬間、予鈴がなった。
「あ!行かなきゃ!稲葉くんまた後でね!」
「あ…はい…」
謎の女はそのまま保健室を出て走り去っていった。
「何なんだ…あの人…」
「んふ、次の授業で教室に行けば分かるわよ、頭を打ったみたいだから稲葉くん、1限は休んでいきなさい」
「分かりました…」
俺はベッドに横になり赤くなった頬を氷で冷やした。
しばらくすると、樹(みき)先生は校長先生に呼ばれているということで席を外した。
沈黙が流れる保健室。薬品の匂いが漂う中、樹(みき)先生の好みなのかアロマの匂いもする。この香りが生徒の心を落ち着かせてくれる。
「ふぅ…痛かったな…」
(そういや知らない女の人が投げてたあのボール…)
そんなことを考えていると、保健室の戸が開いた。
「あら…誰もいないわ」
さくらちゃんの声…
「誰かいますかー?」
「…俺がいる」
「きゃ!紅葉くん…?」
「さくらちゃん、どうしたの?」
「ちょっと頭痛くって…紅葉くんは?」
「俺は…朝、知らない先生にボールぶつけられて…今冷やしてるんだ」
「そうなんだ…大変だったね」
「うん…」
2人でベッドに座り、微妙な距離感を保ち沈黙が続くこと10分…
「…紅葉くん…私が昨日言ったこと…意味…分かった…よね?」
さくらちゃんが顔をほんのり赤く染めながら俺に聞いてきた。
「…う…ん」
「私…!」
俺は、口走ろうとするさくらちゃんの唇に人差し指を当て…
「ダメ」
「えっ…?」
「…俺も…同じ気持ちだから…俺から言わせて欲しい」
「紅葉…くん…」
「ただ…俺、まだ勇気が出ないから…待ってて欲しい…その時が来るまで…」
「分かった…ありがとう」
俺とさくらちゃんは晴れて両思い(仮)になれた。
もう邪魔となる存在はいない。

…そう思いたかった。
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