俺の価値って0円なのか?〜最強の矛を携え、ステータスにある『最強』のスキルがまさかのチートだったので最弱からダンジョンを蹂躙し無双する〜

カレーハンバーグ

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神竜家

どうしよう?

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 窓から差し込む光と、鳥の鳴き声に起こされた。

「ん? もう朝か……」

 清々しい朝。

 俺はいつものようにベッドの上で上半身を起こし、あくびをしながら伸びをした。

 また今日も家族や友達に冷たい態度をとられるのかと思うと、ベッドから出るのも億劫おっくうになってしまう。

 いつまでもダラダラしているとまた両親に怒られるので、眠気まなこを擦りながら部屋を出た。

「お母さーん! お腹空いた!」
 
 自分の部屋の前で大きな声を出し、起きました的に母を呼んだが返事が返ってこない。

 でもこれは、いつもの事だ。


 ── いつもの事……ん? なんか変だな……。


「あっ……皆モンスターに殺られたんだった……」

 自分の中で昨日の出来事を無かった事にしようとしていたのか……完全に現実逃避をしていたようだ。
 一晩が過ぎ、否応なく突き付けられる現実に、これからどうやって生きていこうかと不安が押し寄せる。

「ううっ……ぐずっ、ずずっ。──う~、昨日は大丈夫だったのに、ひっく、ざびしい……」

 一人ぼっちになったという現実を目の当たりにし、寂しかが込み上げてきた。
 家族全員がいきなりいなくなったんだ、誰でも不安になるだろう。でも、生きていかなければならない。

「ぐすっ……お腹が、鳴ってる……」

 お腹は何時だって空く。
 家宝の刀を持ち、あまり辺りを見ないように一階へ下りて泣きながら食事を済ませた。


 ── い、いつまでも泣いてられない……。もう誰も助けてはくれないんだから、俺は強くならないといけないんだ。──そうだ、電話があるじゃないか!


 急いで家の電話を手に取ったが不通だった。

「携帯ならいけるかな?」

 リビングにあった父の携帯は圏外になっている。使えないものはしょうがない。

 携帯をテーブルに置き顔を上げると、家の中で横たわっている人が目に入った。

 このままでは可哀想だと思い、横たわる人全員に布団やシーツなどを被せる。
 また涙が溢れ出すが、必死に堪えた。

 その後自分の部屋へ戻り、今後の事を考えることに。

 昨日の外の様子、そして電話が繋がらない事から考えても、もう町は機能していないのかもしれない。

 もしかしたら、俺のように運良く生き残っている人がいるかもしれないが、それをあてにしていると誰もいなかった時が辛い。

 俺一人だけがこの町で生きていると思っておこう。その方が誰もいなかった時に落ち込まないで済むから。

 父が山向こうの街にある磯良いそら支部と一緒にモンスターを倒すと言っていたが、そこに助けを求めるか? 

 いや、電話が通じないのなら、徒歩か自転車で行かなければならない。

 自転車はあるけど、あの山を越えて行くことは無理か……。


 ── どうしよう? 家の中のあちこちに人が転がってるし、家族が亡くなってるこの家ではもう生活出来ない……。人を探しながら磯良いそら支部に向かって進むしかない、よな。


 そんなことを考えていると、昨日の事を思い出した。


 ── そうだ。俺、モンスターに攻撃されたのに死ななかったんだよなぁ。あれはなんでなんだろう? ステータスの『神』のお陰かな? 死ななかったのは良かったけど、死ぬ程痛かった……。あんなのはもう嫌だな。








 ━━━━━━━━━━




 ─ 磯良いそら支部 ──





「こちら磯良いそら支部。栗山支部、応答して下さい。こちら磯良いそら支部。栗山支部、応答して下さい」

 剣谷誠けんたにまこと隊員がマイクに向かって話した後、暫く返事を待つが応答がない。

「河井支部長! 栗山支部、応答ありません!」

 河井明かわいあきら支部長が、肘置き付きの立派な椅子に深く腰掛け、デスクを指でトントン叩きながら早口で命令する。

「だったら直接電話してみろ! 一々聞くんじゃねぇ!」

「はっ! 申し訳ありません!」

 河井かわいに怒鳴られた剣谷けんたにが、今度は電話で連絡している。

「駄目です、繋りません!」

「──どうなってるんだ? 昨日は朝の……確か八時半頃だったか? 巌上がんじょうの携帯に電話して話したんだが。今から子供の儀式があるからまた連絡すると言われて、それから連絡がない。まぁ、こっちも連絡を取ってねぇが……。今日の朝には連絡が入ると思ってたが、もう午前十一時を回ってるんだぞ? いくら栗山支部の隊員数が少ないといっても、一人くらいは事務所にいるだろうに……」

 栗山支部近辺で最近頻繁に目撃されているモンスターを討伐しようと、磯良いそら支部と栗山支部とで共同作戦を実行する予定になっていた。

 磯良支部の河井支部長と栗山支部の神竜巌上しんりゅうがんじょう支部長は仲が良く、気心知れている。なのに、連絡が無い事に苛立つ河井。

「あいつ、上に報告してから心を入れ替えるのかと思ってたが、そんなもん欠片もなかったからな……もしかして、この間のアレを独り占めする気じゃねぇだろうな?」

「アレを独り占め……ですか? ──河井支部長、独り占めとは何でありますか?」

 剣谷の質問に、窓の外を眺めている河井が。

「お前は知らなくていい」

 はぐらかされた剣谷は、別の話題を河井に振った。

「あの、もしかしてランキング最下位の理由が現実になった……なんてことありませんよね?」

「はっはっはっ! そんなことある訳ないだろ……と言ってみたものの、日本UAFの支部に連絡が取れないってのは不可解だ。それに、栗山支部近辺にモンスターが出没してるのも確か……」

 河井がまたデスクをトントン叩きながら、隊員に指示を出した。

「ヘリの用意をしておけ。陸から行くのは止めとけと俺の感が言ってる。十三時だ、それまでに連絡が無ければ一度偵察に出るぞ」

「了解しました!」

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