264 / 415
変わりゆく日常
262 戦いの裏側で その2
しおりを挟む
予定の村に辿り着いた夫妻が目にしたのは、ふらつきながらも人が歩く光景だった。
建物の脇には、打ち捨てられる様に放置された死体もある。
それでも、人が生きのびている事が、夫妻の心を軽くした。
急ぎ夫妻は配給の準備に取り掛かる。
匂いに釣られるかの様に、屋台の周りは人だかりが出来ていた。
我先にと、押し寄せる人々。
メルフィーは、声を張り上げて、人々を制する。
「落ち着いて下さい。充分な食糧を用意してきました。慌てると危険です! どうか落ち着いて下さい」
メルフィーの声も虚しく、喧騒は増すばかり。
そして、配給が始まる。
兵達が、列を整理しようと試みるが、順序良くとはいかない。
人々は配給食を奪い合う様にし、中には二度三度と配給食を要求する者も居た。
そして、配給食が底をつきかけ様とした時、突き飛ばされたのだろうか、倒れている少女をセムスが見つけた。
セムスは直ぐに駆け寄ると、少女を抱える様にして起こす。
外傷は、特に見受けれられない。
しかし、少女の手足は見るからに細くやつれていた。
「痛い所は無いか?」
「ありがと。おじちゃん」
セムスの問いに、少女は弱々しく掠れた声で答えた。
立って歩く事も困難であろう。
事実、セムスが支えているにも関わらず、少女はふらついている。
セムスは、少女を抱きかかえて、屋台の傍まで運ぶ。
そして、残り僅かとなった配給食を、少女に差し出した。
「食べられるか?」
少女は、震える手で匙に手を伸ばす。
しかし、匙を握る握力すら残っていないのか、少女は匙を落としてしまう。
セムスは、落ちていない綺麗な匙で、粥を掬い少女の口へとそっと運ぶ。
少女は、粥を啜ると満面の笑みを浮かべた。
そして精一杯の感動を、セムスに伝える。
「おいしい。すごく・・・おいしいよ」
「そうか。なら、もっとお食べ」
セムスが掬って粥を差し出す。
しかし、少女は首を振った。
「わたしは・・・もう・・いいの。後はおねぇちゃんに・・あげて」
たどたどしく少女の口から告げられる言葉。
「君、おねぇちゃんが居るのかい? お家は何処だ?」
セムスの問いに、少女は精一杯の力で腕を上げ、屋台からやや離れた民家を指差した。
セムスは、メルフィーに視線を送る。
メルフィーは、直ぐに粥を作っていた鍋を抱えて、少女が指差した民家へ向かい駆けていった。
「おねぇちゃんにもあげるから、君は安心してお食べ」
少女は、安堵するような笑みを浮かべると、セムスが差し出した匙に口をつける。
小さな口でゆっくりと粥を啜る。
そして、少女が食べ終わるのを見計らい、セムスは家に送り届けようと、少女を背負った。
少女は小さく、そしてあまりにも軽い。
セムスの背からは、弱々しく呼吸する音が聞こえた。
「おじちゃん・・・おねぇちゃんも食べたかな?」
「あぁ、食べたとも」
「そっかぁ・・・・よかった・・・」
フウフウと弱い呼吸に混じり、掠れた声がセムスの背から漏れる。
「早く元気になって、おねぇちゃんと遊ぼうな」
「・・・・・うん」
途切れ途切れの掠れた声、少女は懸命にセムスに話しかけた。
「・・・・・おじ・・ちゃん」
「何だい?」
「・・・・・あり・・がと」
ふと、セムスの背が軽くなる。
同時に呼吸の音が途切れた。
視界の脇には、だらんと力なく垂れ下がる少女の手。
振り向かなくても少女がどうなったのか、セムスは理解した。
セムスは込み上げる涙を堪え、背中の少女をしっかりと支えて運ぶ。
そして家に辿り着いた時にセムスが目にしたのは、少女の姉と思われる女の子が横たわる傍で、滂沱の涙を流すメルフィーの姿であった。
家に足を踏み入れるセムスを見るなり、メルフィーの口から言葉が溢れる。
「この子、ありがとうって言ったの。うぅ、うぐぅ。わだじ、何もしてない。何も出来なかった。でも、ありがとうって言ったの。うぅ、うぅぅ。なんで? なんでこんな子が死ななきゃいけないの? どうしてよ! あぁぁぁぁ!」
姉は、少女の事を最後まで心配していた。
そして、少女が食事にありつけた事を知り、安堵する様に息を引き取った。
僅かに粥で舌を濡らして。
セムスは、少女をそっと姉の横に置く。
二度と目を覚まさない姉妹の姿が、夫婦を捉えて離さなかった。
「俺もだ、メルフィー。何も出来ない。こんな幼い子すら、救う事が出来ない。くそっ、くそ、くそぉぉぉ!」
セムスもまた泣いていた。
暫くの間、夫婦は姉妹から離れる事が出来ずにいた。
幼い命が失われる世の中を、認めてはいけない。
夫婦は以降、食事を摂る事は一切無かった。
自分達よりも、いま倒れている人々を、一人でも多く救う。
夫婦は国中を駆け回り、各地で配給の手伝いを続けた。
夫婦の戦いは、神が世界に戻るまでの数か月間も続いた。
いつしか、夫婦はやつれていく。
どれだけ頑張っても、救えない命が有った。
命の灯が消えていくのを、夫婦は何度も見て来た。
挫けそうになる時があった。
走馬灯の様に、かつて人間だった頃の記憶が、蘇る事もあった。
しかし、拡声器から聞こえてくる、ペスカの声に励まされた。
モンスターが溢れた時は、身を盾にして人々を守った。
やせ細っても、夫婦はモンスターに屈する事は無かった。
何故なら、心の中には強い信念が有ったから。
それは、ペスカからもらった勇気。
そして、守り切れなかった命の数々。
多くの命を背に、懸命に抗う。
英雄は、ここにも存在していた。
☆ ☆ ☆
メルフィーは、ペスカに抱きしめられながら呟く。
「私達がここに居るのは、ペスカ様のおかげです」
メルフィーの言葉に、ペスカは首を横に振った。
「あなた達が、頑張って来たのは見てわかるよ。どれだけ辛い思いをしたのか、全部わかってあげる事は、出来ないけどさ。あなた達が救った命は多いよ。だから誇りなさい、メルフィー、セムス。あなた達は、私の願い以上の事をしてくれたよ。ありがとう」
ペスカの言葉で、メルフィーの目から更に涙が零れ落ちる。
夫妻が落ち着きを取り戻すまで、暫くの時間を要した。
「二人は、これからどうするの? 約束通り、王都にお店出す事も出来るんだよ」
「いいえ、ペスカ様。私達は旅を続けます。これからは、大陸全土に」
ペスカの問いに、メルフィーは首を縦に振る事は無かった。
そして、セムスが口を開く。
「私達は力足らずです。多くの命を救えずに来ました。失われた命に報いる為、私達は懸け橋になって見せます。種族を超え、優和を保てる橋に。いくら法を作っても、反発は有るでしょう。見えぬ所で差別も有るでしょう。私達は、ペスカ様が目指す真の平和に向け、力を惜しみません」
二人の言葉に、ペスカは静かに頷いた。
「どれだけ旅をしても、私達は家族だからね。あなた達の帰って来る場所は、私の所だよ」
メルフィーとセムスの瞳から、再び涙が零れる。
そして、笑いながらメルフィーとセムスは、ペスカと冬也の下から去っていった。
人体改造実験の末、人間として生きる事を許されなかった、メルフィーとセムス。
ペスカに引き取られた後、居場所を与えられた。
努力を重ね、誰からも認められる料理人となった。
飢餓の蔓延する大地、旅の最中で夫婦は多くの命を救った。
しかし、手が届かず、失われた命が有った。
夫婦の心から、あの姉妹の姿が消える事はないだろう。
夫婦の戦いは、まだ終わらない。
後の世に、平和の象徴として語られる。
これは、偉大な料理人の物語。
建物の脇には、打ち捨てられる様に放置された死体もある。
それでも、人が生きのびている事が、夫妻の心を軽くした。
急ぎ夫妻は配給の準備に取り掛かる。
匂いに釣られるかの様に、屋台の周りは人だかりが出来ていた。
我先にと、押し寄せる人々。
メルフィーは、声を張り上げて、人々を制する。
「落ち着いて下さい。充分な食糧を用意してきました。慌てると危険です! どうか落ち着いて下さい」
メルフィーの声も虚しく、喧騒は増すばかり。
そして、配給が始まる。
兵達が、列を整理しようと試みるが、順序良くとはいかない。
人々は配給食を奪い合う様にし、中には二度三度と配給食を要求する者も居た。
そして、配給食が底をつきかけ様とした時、突き飛ばされたのだろうか、倒れている少女をセムスが見つけた。
セムスは直ぐに駆け寄ると、少女を抱える様にして起こす。
外傷は、特に見受けれられない。
しかし、少女の手足は見るからに細くやつれていた。
「痛い所は無いか?」
「ありがと。おじちゃん」
セムスの問いに、少女は弱々しく掠れた声で答えた。
立って歩く事も困難であろう。
事実、セムスが支えているにも関わらず、少女はふらついている。
セムスは、少女を抱きかかえて、屋台の傍まで運ぶ。
そして、残り僅かとなった配給食を、少女に差し出した。
「食べられるか?」
少女は、震える手で匙に手を伸ばす。
しかし、匙を握る握力すら残っていないのか、少女は匙を落としてしまう。
セムスは、落ちていない綺麗な匙で、粥を掬い少女の口へとそっと運ぶ。
少女は、粥を啜ると満面の笑みを浮かべた。
そして精一杯の感動を、セムスに伝える。
「おいしい。すごく・・・おいしいよ」
「そうか。なら、もっとお食べ」
セムスが掬って粥を差し出す。
しかし、少女は首を振った。
「わたしは・・・もう・・いいの。後はおねぇちゃんに・・あげて」
たどたどしく少女の口から告げられる言葉。
「君、おねぇちゃんが居るのかい? お家は何処だ?」
セムスの問いに、少女は精一杯の力で腕を上げ、屋台からやや離れた民家を指差した。
セムスは、メルフィーに視線を送る。
メルフィーは、直ぐに粥を作っていた鍋を抱えて、少女が指差した民家へ向かい駆けていった。
「おねぇちゃんにもあげるから、君は安心してお食べ」
少女は、安堵するような笑みを浮かべると、セムスが差し出した匙に口をつける。
小さな口でゆっくりと粥を啜る。
そして、少女が食べ終わるのを見計らい、セムスは家に送り届けようと、少女を背負った。
少女は小さく、そしてあまりにも軽い。
セムスの背からは、弱々しく呼吸する音が聞こえた。
「おじちゃん・・・おねぇちゃんも食べたかな?」
「あぁ、食べたとも」
「そっかぁ・・・・よかった・・・」
フウフウと弱い呼吸に混じり、掠れた声がセムスの背から漏れる。
「早く元気になって、おねぇちゃんと遊ぼうな」
「・・・・・うん」
途切れ途切れの掠れた声、少女は懸命にセムスに話しかけた。
「・・・・・おじ・・ちゃん」
「何だい?」
「・・・・・あり・・がと」
ふと、セムスの背が軽くなる。
同時に呼吸の音が途切れた。
視界の脇には、だらんと力なく垂れ下がる少女の手。
振り向かなくても少女がどうなったのか、セムスは理解した。
セムスは込み上げる涙を堪え、背中の少女をしっかりと支えて運ぶ。
そして家に辿り着いた時にセムスが目にしたのは、少女の姉と思われる女の子が横たわる傍で、滂沱の涙を流すメルフィーの姿であった。
家に足を踏み入れるセムスを見るなり、メルフィーの口から言葉が溢れる。
「この子、ありがとうって言ったの。うぅ、うぐぅ。わだじ、何もしてない。何も出来なかった。でも、ありがとうって言ったの。うぅ、うぅぅ。なんで? なんでこんな子が死ななきゃいけないの? どうしてよ! あぁぁぁぁ!」
姉は、少女の事を最後まで心配していた。
そして、少女が食事にありつけた事を知り、安堵する様に息を引き取った。
僅かに粥で舌を濡らして。
セムスは、少女をそっと姉の横に置く。
二度と目を覚まさない姉妹の姿が、夫婦を捉えて離さなかった。
「俺もだ、メルフィー。何も出来ない。こんな幼い子すら、救う事が出来ない。くそっ、くそ、くそぉぉぉ!」
セムスもまた泣いていた。
暫くの間、夫婦は姉妹から離れる事が出来ずにいた。
幼い命が失われる世の中を、認めてはいけない。
夫婦は以降、食事を摂る事は一切無かった。
自分達よりも、いま倒れている人々を、一人でも多く救う。
夫婦は国中を駆け回り、各地で配給の手伝いを続けた。
夫婦の戦いは、神が世界に戻るまでの数か月間も続いた。
いつしか、夫婦はやつれていく。
どれだけ頑張っても、救えない命が有った。
命の灯が消えていくのを、夫婦は何度も見て来た。
挫けそうになる時があった。
走馬灯の様に、かつて人間だった頃の記憶が、蘇る事もあった。
しかし、拡声器から聞こえてくる、ペスカの声に励まされた。
モンスターが溢れた時は、身を盾にして人々を守った。
やせ細っても、夫婦はモンスターに屈する事は無かった。
何故なら、心の中には強い信念が有ったから。
それは、ペスカからもらった勇気。
そして、守り切れなかった命の数々。
多くの命を背に、懸命に抗う。
英雄は、ここにも存在していた。
☆ ☆ ☆
メルフィーは、ペスカに抱きしめられながら呟く。
「私達がここに居るのは、ペスカ様のおかげです」
メルフィーの言葉に、ペスカは首を横に振った。
「あなた達が、頑張って来たのは見てわかるよ。どれだけ辛い思いをしたのか、全部わかってあげる事は、出来ないけどさ。あなた達が救った命は多いよ。だから誇りなさい、メルフィー、セムス。あなた達は、私の願い以上の事をしてくれたよ。ありがとう」
ペスカの言葉で、メルフィーの目から更に涙が零れ落ちる。
夫妻が落ち着きを取り戻すまで、暫くの時間を要した。
「二人は、これからどうするの? 約束通り、王都にお店出す事も出来るんだよ」
「いいえ、ペスカ様。私達は旅を続けます。これからは、大陸全土に」
ペスカの問いに、メルフィーは首を縦に振る事は無かった。
そして、セムスが口を開く。
「私達は力足らずです。多くの命を救えずに来ました。失われた命に報いる為、私達は懸け橋になって見せます。種族を超え、優和を保てる橋に。いくら法を作っても、反発は有るでしょう。見えぬ所で差別も有るでしょう。私達は、ペスカ様が目指す真の平和に向け、力を惜しみません」
二人の言葉に、ペスカは静かに頷いた。
「どれだけ旅をしても、私達は家族だからね。あなた達の帰って来る場所は、私の所だよ」
メルフィーとセムスの瞳から、再び涙が零れる。
そして、笑いながらメルフィーとセムスは、ペスカと冬也の下から去っていった。
人体改造実験の末、人間として生きる事を許されなかった、メルフィーとセムス。
ペスカに引き取られた後、居場所を与えられた。
努力を重ね、誰からも認められる料理人となった。
飢餓の蔓延する大地、旅の最中で夫婦は多くの命を救った。
しかし、手が届かず、失われた命が有った。
夫婦の心から、あの姉妹の姿が消える事はないだろう。
夫婦の戦いは、まだ終わらない。
後の世に、平和の象徴として語られる。
これは、偉大な料理人の物語。
0
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。
越路遼介
ファンタジー
篠永俊樹、五十四歳は三十年以上務めた消防士を早期退職し、日本一周の旅に出た。失敗の人生を振り返っていた彼は東尋坊で不思議な老爺と出会い、歳の離れた友人となる。老爺はその後に他界するも、俊樹に手紙を残してあった。老爺は言った。『儂はセイラシアという世界で魔王で、勇者に討たれたあと魔王の記憶を持ったまま日本に転生した』と。信じがたい思いを秘めつつ俊樹は手紙にあった通り、老爺の自宅物置の扉に合言葉と同時に開けると、そこには見たこともない大草原が広がっていた。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる