The Chess 番外編 魔術師と盗賊と行商娘篇 〜 三人組で結婚します

今日のジャム

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16【R18】

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 ガーラとディアドラがクオの部屋を退室し、クオとフローが残った。

「フロー、ちょっと…いいか?」
「ん?」

 クオはゆるりと寛いでいたフローを抱きしめた。

「クオ…?」

 フローは珍しく戸惑いを見せた。クオは黙ったまま長く恋人を胸の内に包んだ。フローは次第にクオの温かさに身を任せた。

「待たせたね~。ありがと、クオ」
「…お前を縛りたくないが、今日くらいはいいか…?」
「そだね。“祝杯”しようぜ」

 フローはクオの心に応えた。

 クオは髪を解いた。そしてフローの左手を取り、髪紐をフローに巻いた。
 クオはフローに唇を重ねた。優しく舌を絡め、長く想いを打ち明けた。だんだんと紅潮していく心に身を任せた。フローはクオの愛情を受け取って、酩酊した。
 クオが唇を外すと、二人は目を交わし合い、服を脱いだ。お互い肌が露わになると、クオはフローの細い肩を再び抱きしめた。

「……今日はその、俺からしていいか?」

 クオはフローの耳元で尋ねた。

「楽しみだね」

 フローは受け入れた。
 クオはフローの陰茎をゆっくり舐めた。高等な魔術を編む時のように丁寧に、集中して。フローは珍しく息が零れる。フローの気持ちは高まり、クオは硬くなった一物をくわえた。クオの口は優しくフローを攻めた。フローは心地良さそうにクオの愛情の中にたゆたった。クオはだんだん激しく攻め、フローは幸福感が溢れた。

「……クオ」

 クオはフローの心の昂ぶりを感じ、口を外した。フローは溢れた心を外に出した。クオは鋭い目元が緩んだ。
 フローは息を切らしながら笑みを浮かべた。

「サンキュー、クオ。じゃ、オレからもクオに贈り物だね!」
「お前の贈り物か…。昔の話をするのもなんだが、良かった物はなかったんだが……」

 クオはふっと優しい眼で苦笑した。フローはクオの冗談を「まあ、そうだね」と目元で笑いながら軽く流し、寝台で隣に座るクオの腰に手を回した。フローはクオの左肩に後ろから長いキスを置いた。同じ場所を何度も軽く吸う。痕ができた。フローはクオの見えない場所に贈り物を作った。その後もフローはクオの背中にキスを置いていった。

 その後二人は寝台で情を交わし、離れていた日々の物足りなかった心を語り合った。

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