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白の章
白九話
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ある冬の日の夕方、教会の鐘が鳴り響いた。王の間で旅の騎士の話を聞いていたスターチス王は、隣に座っていたエーデルに言った。
「来年のチェスの開催国が決まったようですね」
ラルゴが王の間に入ってきた。肩に伝書鳩を乗せていた。
「幻の島からの報告です」
ラルゴは伝書鳩を渡した。王は伝書鳩の知らせを受け取ると、その場にいる者達に言った。
「来年は小国同士のチェスになるようです」
王は伝書鳩をラルゴに返した。エーデルは今まで気になっていたことを王に尋ねた。
「スターチス王家とデンファーレ王家のチェスはいつになるか決めているのですか?」
スターチス王は答えた。
「特に決めていません。時が来たらおのずと始めるものです」
「そうなのですか」
エーデルは少し合点がいかなかった。大事なことなのに、いきなり始めてしまうものなのだろうか。スターチス王が重ねて説明した。
「だいたいいつも王同士で話し合って決めています。その時が来たら、宜しくお願いします、エーデル」
これは気長に待って、その時がきたら覚悟を決めるしかなさそうだった。エーデルはこの王の考えに付き合うことに今では慣れていた。エーデルは応えた。
「ええ。王が眠る間、私が王城を取りまとめましょう」
「来年のチェスの開催国が決まったようですね」
ラルゴが王の間に入ってきた。肩に伝書鳩を乗せていた。
「幻の島からの報告です」
ラルゴは伝書鳩を渡した。王は伝書鳩の知らせを受け取ると、その場にいる者達に言った。
「来年は小国同士のチェスになるようです」
王は伝書鳩をラルゴに返した。エーデルは今まで気になっていたことを王に尋ねた。
「スターチス王家とデンファーレ王家のチェスはいつになるか決めているのですか?」
スターチス王は答えた。
「特に決めていません。時が来たらおのずと始めるものです」
「そうなのですか」
エーデルは少し合点がいかなかった。大事なことなのに、いきなり始めてしまうものなのだろうか。スターチス王が重ねて説明した。
「だいたいいつも王同士で話し合って決めています。その時が来たら、宜しくお願いします、エーデル」
これは気長に待って、その時がきたら覚悟を決めるしかなさそうだった。エーデルはこの王の考えに付き合うことに今では慣れていた。エーデルは応えた。
「ええ。王が眠る間、私が王城を取りまとめましょう」
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