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作戦会議
しおりを挟む泣いているおさげ女子生徒の名前はネリーというらしい。
人前で他の女の腰を抱かれながら婚約破棄された挙げ句決闘で婚約破棄の瑕疵を決めることになったらしい。
「そう。で、ネリーさん。あなたはどうしたいの?」
「何とかしなくていい方法を教えてください。」
ネリーはすがる思いで黒髪の女を見つめた。がしかし、
「嫌よ。」
とバッサリ断られてしまった。赤髪の女性は苦笑い
「なんでですかぁ。」
思わず涙が溢れてくる。泣いているネリーを横目に
黒髪の女は
「決闘した方が良いに決まっているでしょう。わざわざ相手が申し出てくれたんだから!合法的に!
ボッコボコにできるチャンスでしょ!!」
と言い捨てた。赤髪の女性は同意したように力強くうなづいている。
思ってもいない発言にネリーの涙は引っ込んでしまった。今まで決闘を止めなければならないということしか考えられなかったネリーにとってはびっくりするような考えだったからだ。それと同時に無理だと思った。
「でも、彼に勝てる人なんて、いません。いたとしてもこんな男爵令嬢の味方になんてなってくれるはずないです。」
「いや、大丈夫!」
ここにいるからと、こともなげにリーはアルカを親指で示した。
ネリーは、がっかりしてもうだめだと絶望した。
だってそこには先程の赤髪の先輩しかいなかったから。どう見ても華奢な彼女では勝てっこない。
がっかりしたネリーを察して赤髪の女性は
「ネリーさん。大事なのは勝ち負けじゃない。
逃げずに戦うこと。加害者ではなくて被害者が堂々としているべきよ。」
と、ネリーの目を見て言ってくれた。
この言葉を聞いてネリーはっとさせられた。
どうせ負けるのなら、決闘が終わるまで被害者として大衆の前でとことん堂々としてやろう!と。
しかしネリーは知らない。アルカは辺境育ちのためこう見えてめちゃくちゃ強い。
王都の勘違いおぼっちゃまよりはるかに強い実力を有しているのだ。
「で、問題はそこからよね。」
「問題?ですか?」
「えぇ。一緒にいた女の方よ。どうするつもり?」
「どうって、えぇと...。」
「あきれた。まさか何も考えていなかったわけ?名前はわかるわよね?」
「いえ。ちょっとわからないです。」
「しんっじられない。」
「いい?浮気する男もいれば、浮気の誘惑する女もいるの!同罪よ!そういう人たちが調子に乗るからこういうことが起こるのでしょう!」
「やるなら両方痛い目見させなきゃ!抑止力として」
「抑止力として?」
「えぇそうよ。抑止力として」
そこでネリーは決闘のことで頭がいっぱいで2人の名前を聞いていないことに気がついた。
黒髪美人の部長のリーさんと赤髪ポニーテールの副部長のアルカさん
二人は学園女子を守るという信念をもって活動をしているらしい。尊敬できる二人の行動を見て自分のことしか考えてこなかったネリーは恥ずかしくなった。
よし、とことんやってやろう!と二人に感化され決意したネリーは、こうして2人の勢いとペースに巻き込まれ、とりあえず相手の情報を集めることになったのである。
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