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6話 蒸し料理 プディング
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「いい匂いね~。」と御婦人の一人が呟いていた。
「…これで良し。」
とサーラも頷くと、鍋の中の出汁の色が澄んだ黄金色に変わったのを確認した。すかさず別の鍋に移し変えると、再び空いた鍋に少なめの水を入れて湯を沸かしていく。
そこへアニタが近寄り、声を掛けてきた。
「サーラ、終わったよ。…次は何をすればいい?」
「なら底が深めのお椀に、切った具材の肉と野菜を入れていってほしいの。…でも、残り半分は何も入れないでね。」
とサーラも言うと、次の行程に移る。ボウルに沢山の卵を割入れて溶きほぐしつつ、ザルで越してキメを細やかにしていた。さらに中へと、粗熱の取れた鳥と野菜の出汁を入れる。鍋から複数回に分けて注ぎ入れて混ぜ合わせ、最終的に卵液を作っていた。
するとアニタも、椀の中へ具材を均等に入れる作業を終えたようだった。
「アニタさん、前を失礼。」
さらにサーラは、具材の入った椀を並べ、ボウルの中の卵液を、八分目程まで注ぎ入れていく。ついでに、
「あ、おばちゃん!…木の串を二本だけ頂戴。」
「いいよ。」
「ありがとう。…アニタさんも、同じ事して手伝って。」
と、近くの御婦人から串を受け取ると、尖端で卵液の表面に浮かぶ泡を突いて、潰してしまう。
アニタも見様見真似で、同じ作業をしつつ、訝しげに視線を向ける。
続け様にサーラは説明してきた。
「泡を消すと、出来上がりが滑らかになって、美味しいの。」
「そうなんだ。…」
「…これで良し。」
とサーラも頷くと、鍋の中の出汁の色が澄んだ黄金色に変わったのを確認した。すかさず別の鍋に移し変えると、再び空いた鍋に少なめの水を入れて湯を沸かしていく。
そこへアニタが近寄り、声を掛けてきた。
「サーラ、終わったよ。…次は何をすればいい?」
「なら底が深めのお椀に、切った具材の肉と野菜を入れていってほしいの。…でも、残り半分は何も入れないでね。」
とサーラも言うと、次の行程に移る。ボウルに沢山の卵を割入れて溶きほぐしつつ、ザルで越してキメを細やかにしていた。さらに中へと、粗熱の取れた鳥と野菜の出汁を入れる。鍋から複数回に分けて注ぎ入れて混ぜ合わせ、最終的に卵液を作っていた。
するとアニタも、椀の中へ具材を均等に入れる作業を終えたようだった。
「アニタさん、前を失礼。」
さらにサーラは、具材の入った椀を並べ、ボウルの中の卵液を、八分目程まで注ぎ入れていく。ついでに、
「あ、おばちゃん!…木の串を二本だけ頂戴。」
「いいよ。」
「ありがとう。…アニタさんも、同じ事して手伝って。」
と、近くの御婦人から串を受け取ると、尖端で卵液の表面に浮かぶ泡を突いて、潰してしまう。
アニタも見様見真似で、同じ作業をしつつ、訝しげに視線を向ける。
続け様にサーラは説明してきた。
「泡を消すと、出来上がりが滑らかになって、美味しいの。」
「そうなんだ。…」
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