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5)クラスメイト
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持ち前の美貌と圧倒的なコミュニケーション能力で彼女は一気に人気者になった。さっきまで隣にいたはずなのに、いつの間にか人に囲まれて見えなくなってしまった。これは僕にとってはとても助かる状況なのである。誰よりも目立つ彼女がいることで僕のただでさえ薄い影はさらに薄くなり誰にも認知されなくなる。それが楽で仕方ないのだ。
「私、皆さんとお友達になりたいわ。お名前を教えてくださる?」
彼女が一言そう言えば、我先にと周りの人が自分のことをこの女神に知ってもらおうと口を開く。中等部の時も凄かったが、高等部に上がってさらに美しくなっている気がする。
教室が一気に騒がしくなり、少々煩いと感じてきた。すると、クラスの最前列に座っていた綺麗な銀髪を後ろに括った男子生徒が立ち上がり、スタスタとルーナ嬢の元に歩いて行く。
最初は新たにファンを作ってしまったのか?と考えたが、銀髪の生徒の顔を見た瞬間その考えは吹き飛んだ。切長のアイスブルーの瞳に薄めな唇の少年は、眉間に皺を寄せておりかなり不機嫌だ。
(めちゃくちゃ怒ってる!!!)
だとしても、彼女の顔を見て仕舞えば結局周りの人と同じように落ちるのだろう。何となく次の展開が読めてしまい、見る必要もないかと思ってしまった。今はルーナ嬢に近づくこともできないだろうから、自分の席を確認し席につく。すると後ろがざわつき始めた。
「子爵家とは言え君も立派な貴族だろう。身の振り方は考えたまえ」
「まあ。子爵家とは言えですって?私、身分を理由に突っかかってくる人が一番嫌いですの。ここは学舎であって皆平等だわ」
「その学舎の風紀を乱しているのは君だろう。自覚をしたほうがいいんじゃないか?」
「あら、クラスメイトの名前を覚える行為が風紀を乱していると?なんて器の小さい男なのかしら」
なんか言い合ってる声が後ろから聞こえてくる。聞き間違いか?ルーナ嬢の美貌に抗うことのできる男がこの世に居たのか。僕が何でこんなに驚いているのかというと、彼女は本当に老若男女、何なら魔物でさえも虜にしてしまうのだ。どんなに気難しい魔法学の先生も、彼女の微笑み一つで『厳格なジジイ』から『優しいおじいちゃん』に変化させてしまうほどだ。恐ろしいのはこれが彼女の魔法などではなく、ルックス一つで解決しているところだ。
だから今まで彼女が誰かと言い合っているところなんて一回も見たことがなかったのだ。あの銀髪の生徒は一体何者なんだろうか。
周りの生徒たちが割って入れないのを見るに、今ルーナ嬢の言い争っている男はかなり爵位の高い相手なのだろう。もしどうしようもならなそうな場合は僕がルーナ嬢を助けるしかない。できるだろうか。
「こら、レナート。高等部に入って早々何声を荒げているんだい?」
間に入ってきたのは、さすがの僕でも知っている人物だ。金髪の髪に紅色の瞳とエメラルドグリーンの瞳を持つ人物はこの国に一人しかいない。そう、入学式の壇上で生徒代表として挨拶していた方だ。
「王子殿下には関係ない話だろ。入ってこないでくれるか」
こんなに王族に対して堂々と発言できるのはそれなりに地位の高い人物だ。ああ、この人が噂で聞いていた公爵家令息の…
「そんな他人行儀で話さないでくれよレナート。私のことはいつも名前で呼んでいるだろう?」
「分かったよ、クラウン。で、何で割って入って来たんだ?理由があるんだろ」
「ああ、君たちの喧嘩はとても面白いし興味深いんだけど…」
「「『喧嘩では』ない!!」ありませんわ!!」
「息ぴったりじゃないか」
くすくすと殿下が笑いだす。少し周りの空気が和んだようだ。当の本人たちは納得していないみたいだが、殿下のおかげでギスギスした雰囲気が緩和する。
「で、君たちが言い争い始めた直後から先生が教室にいるわけだけどどうする?」
「「!?」」
(何処だ!?)
教室の前の教壇には誰もいない。じゃあどこに?
「よく気付いたねクラウン君」
するとルーナ嬢やレナート様を囲んでいた生徒の中から、僕たちと同じ服を着た人物が前に出てくる。僕たちと同じ位の背丈の男の子?は見破られたのが嬉しいとでもいうような笑みを浮かべている。
(この子が…先生?)
パチンっ
彼が指を鳴らすと同時にムクムクムクと小柄だった体が大きくなり、段々大人の体付きになってくる。すると目の前にくるくるの長い深緑の髪に顔のそばかすが特徴的な大柄の男が現れた。彼は大きな口を開けてニカっと笑うとギザギザな歯がチラリと見えてしまって少し怖い。
「やあやあ皆始めまして。今日から僕が君たちの担任だよ☆」
よく分からない担任の登場にクラス一同皆困惑した。え、僕たちの担任今日からこの変な先生なの?
「私、皆さんとお友達になりたいわ。お名前を教えてくださる?」
彼女が一言そう言えば、我先にと周りの人が自分のことをこの女神に知ってもらおうと口を開く。中等部の時も凄かったが、高等部に上がってさらに美しくなっている気がする。
教室が一気に騒がしくなり、少々煩いと感じてきた。すると、クラスの最前列に座っていた綺麗な銀髪を後ろに括った男子生徒が立ち上がり、スタスタとルーナ嬢の元に歩いて行く。
最初は新たにファンを作ってしまったのか?と考えたが、銀髪の生徒の顔を見た瞬間その考えは吹き飛んだ。切長のアイスブルーの瞳に薄めな唇の少年は、眉間に皺を寄せておりかなり不機嫌だ。
(めちゃくちゃ怒ってる!!!)
だとしても、彼女の顔を見て仕舞えば結局周りの人と同じように落ちるのだろう。何となく次の展開が読めてしまい、見る必要もないかと思ってしまった。今はルーナ嬢に近づくこともできないだろうから、自分の席を確認し席につく。すると後ろがざわつき始めた。
「子爵家とは言え君も立派な貴族だろう。身の振り方は考えたまえ」
「まあ。子爵家とは言えですって?私、身分を理由に突っかかってくる人が一番嫌いですの。ここは学舎であって皆平等だわ」
「その学舎の風紀を乱しているのは君だろう。自覚をしたほうがいいんじゃないか?」
「あら、クラスメイトの名前を覚える行為が風紀を乱していると?なんて器の小さい男なのかしら」
なんか言い合ってる声が後ろから聞こえてくる。聞き間違いか?ルーナ嬢の美貌に抗うことのできる男がこの世に居たのか。僕が何でこんなに驚いているのかというと、彼女は本当に老若男女、何なら魔物でさえも虜にしてしまうのだ。どんなに気難しい魔法学の先生も、彼女の微笑み一つで『厳格なジジイ』から『優しいおじいちゃん』に変化させてしまうほどだ。恐ろしいのはこれが彼女の魔法などではなく、ルックス一つで解決しているところだ。
だから今まで彼女が誰かと言い合っているところなんて一回も見たことがなかったのだ。あの銀髪の生徒は一体何者なんだろうか。
周りの生徒たちが割って入れないのを見るに、今ルーナ嬢の言い争っている男はかなり爵位の高い相手なのだろう。もしどうしようもならなそうな場合は僕がルーナ嬢を助けるしかない。できるだろうか。
「こら、レナート。高等部に入って早々何声を荒げているんだい?」
間に入ってきたのは、さすがの僕でも知っている人物だ。金髪の髪に紅色の瞳とエメラルドグリーンの瞳を持つ人物はこの国に一人しかいない。そう、入学式の壇上で生徒代表として挨拶していた方だ。
「王子殿下には関係ない話だろ。入ってこないでくれるか」
こんなに王族に対して堂々と発言できるのはそれなりに地位の高い人物だ。ああ、この人が噂で聞いていた公爵家令息の…
「そんな他人行儀で話さないでくれよレナート。私のことはいつも名前で呼んでいるだろう?」
「分かったよ、クラウン。で、何で割って入って来たんだ?理由があるんだろ」
「ああ、君たちの喧嘩はとても面白いし興味深いんだけど…」
「「『喧嘩では』ない!!」ありませんわ!!」
「息ぴったりじゃないか」
くすくすと殿下が笑いだす。少し周りの空気が和んだようだ。当の本人たちは納得していないみたいだが、殿下のおかげでギスギスした雰囲気が緩和する。
「で、君たちが言い争い始めた直後から先生が教室にいるわけだけどどうする?」
「「!?」」
(何処だ!?)
教室の前の教壇には誰もいない。じゃあどこに?
「よく気付いたねクラウン君」
するとルーナ嬢やレナート様を囲んでいた生徒の中から、僕たちと同じ服を着た人物が前に出てくる。僕たちと同じ位の背丈の男の子?は見破られたのが嬉しいとでもいうような笑みを浮かべている。
(この子が…先生?)
パチンっ
彼が指を鳴らすと同時にムクムクムクと小柄だった体が大きくなり、段々大人の体付きになってくる。すると目の前にくるくるの長い深緑の髪に顔のそばかすが特徴的な大柄の男が現れた。彼は大きな口を開けてニカっと笑うとギザギザな歯がチラリと見えてしまって少し怖い。
「やあやあ皆始めまして。今日から僕が君たちの担任だよ☆」
よく分からない担任の登場にクラス一同皆困惑した。え、僕たちの担任今日からこの変な先生なの?
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