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光の国に転生した闇属性の俺!?
95)主人公と???
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昔はどうであれ今の義兄は家族にも周りの貴族たちにも慕われている。それでもって光属性。勉強も魔法も武術だって周りに比べたらかなり優れている。悲しい過去の持ち主で努力の上に今この場に立っている。彼はこの先も『主人公』として生きていくのだろう。
俺も確かにこの世界にいるはずなのに、義兄を目の前にすると「もしかしたら俺は物語に出てくるモブの一人なんじゃないか」と思うことがある。または
(…主人公に試練を課す悪役)
公爵家に拾われた主人公の邪魔をするためだけに生まれてきたんじゃないだろうかと思うことがある。でもそれは確定ではない。勝手に俺が思っているだけだ。でも、義兄のことを知れば知るほど”そうなんじゃないか”と思ってしまう自分がいるんだ。心の中で黒い気持ちが蠢く。
「ここまで幸せを感じられるようになったのはナハトがいたからなんですよ」
「…本当にお兄様は僕のことが好きなんですね」
「ああ、生まれたばかりの君をみた時から君に惹かれているんだ」
それか、もしかしたら俺の闇属性の力で魅了されているからかも知れない。義兄は魔法にかかっていないと言っているが、もし魔法を認識できない幼い時にかかっていたとしたら?可能性がないわけではないだろう。これが純粋な好意だと思うことができない。だって
「だから僕はナハトがいないと生きていけないんだ。君がどこで誰と何をしているのか、危険な目に遭っていないか気になって仕方がないんだ。正直なことを言うと朝昼晩ずっと一緒にいたい」
「はははは、本当にお兄様は僕のことが好きすぎます」
ここまで兄弟に重い愛をぶつける兄がどこにいると言うのだ。兄弟愛と言うだけでは済まないだろう。
(むしろ魔法のせいということにしといてくれ…)
「ああ、来年から学園に通うことが憂鬱になってくるよ」
「そういえば入学試験に首席で合格されたんですよね。おめでとうございます」
義兄は来年から学園に通うことになっている。学園はゲームの中でも登場する主人公のステータスを上げるために欠かせないところだ。魔法の勉強や武術の授業があり、プレイヤーが主人公をどのように育てたいかによって選ぶ授業が変わっていくシステムだ。学園の中ではさまざまなイベントがあり、その中で上位の成績を収めると大量の経験値や優秀なアイテムをもらえたりするのだ。
その学園の入学試験で義兄は首席で合格したそうだ。ゲームの主人公は確か”ギリギリの成績で入学”とされていた。ちょっとうちの義兄はチートがすぎるのかも知れない。
「学園に通い始めたら毎日顔を合わせることができなくなるということだろう。それも6年間…どうやって生きていけば良いんだ」
「できる限り手紙は書くようにしますから頑張ってください。主席のお兄様、とても格好いいです」
俺も確かにこの世界にいるはずなのに、義兄を目の前にすると「もしかしたら俺は物語に出てくるモブの一人なんじゃないか」と思うことがある。または
(…主人公に試練を課す悪役)
公爵家に拾われた主人公の邪魔をするためだけに生まれてきたんじゃないだろうかと思うことがある。でもそれは確定ではない。勝手に俺が思っているだけだ。でも、義兄のことを知れば知るほど”そうなんじゃないか”と思ってしまう自分がいるんだ。心の中で黒い気持ちが蠢く。
「ここまで幸せを感じられるようになったのはナハトがいたからなんですよ」
「…本当にお兄様は僕のことが好きなんですね」
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「はははは、本当にお兄様は僕のことが好きすぎます」
ここまで兄弟に重い愛をぶつける兄がどこにいると言うのだ。兄弟愛と言うだけでは済まないだろう。
(むしろ魔法のせいということにしといてくれ…)
「ああ、来年から学園に通うことが憂鬱になってくるよ」
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義兄は来年から学園に通うことになっている。学園はゲームの中でも登場する主人公のステータスを上げるために欠かせないところだ。魔法の勉強や武術の授業があり、プレイヤーが主人公をどのように育てたいかによって選ぶ授業が変わっていくシステムだ。学園の中ではさまざまなイベントがあり、その中で上位の成績を収めると大量の経験値や優秀なアイテムをもらえたりするのだ。
その学園の入学試験で義兄は首席で合格したそうだ。ゲームの主人公は確か”ギリギリの成績で入学”とされていた。ちょっとうちの義兄はチートがすぎるのかも知れない。
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