異世界で生きていく。

モネ

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はじまりの話

穏やかな夜

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フェルトちゃんと話していると女将さんがお料理を持ってきてくれた。
香ばしい焼き魚の匂いがする。
「おまちどう!焼き魚のセットね!」

焼き魚と小鉢のお野菜、卵焼きにライスにスープだ。
「わぁ美味しそう!ありがとうございます!」
「女将さん!今マリンの街について話してたんですよ!」
「あら、この焼き魚もマリンの街の物だよ。買い付けをしてきてくれる商人たちがいるからね!マリンの街は楽しいかもね!1番近くの大きな街だし。マリンの街はそろそろお祭りがある頃だね!」
「あっそういえばそうだ!マリン祭!街の名物なんですよー♪春の訪れを祝って街中がライトアップされて。パレードとかたくさんの露店とかでて、活気のある街が更に賑やかになるんですよー!」
フェルトちゃんは興奮しながら話してくれた。
「私も何度か行ったことありますよ。3日間あって、その期間は酒場とかも大賑わいで。」
「そうなのね、なんか楽しそう!時期が合えばいいな♪次はマリンの街を目指そう!まだ色々支度やらしなきゃなのでしばらくはこの街に滞在しますが。」
「それはいいね♪準備しっかりして旅に出た方がいいよ!」
「はい、なるべくしっかりした準備をして旅に出ようと思います!」
「そうだね!スックもいるから心強いね!」
「なんか冒険も楽しそうですね!なんかお手伝いできることあったら言ってくださいね♪」

次に目指す街も決まった。
あとは出発までに準備だなー。
チラホラとお客さんが来店してきた。

「ゆっくり食べな♪接客してくるわね♪」
「また後で来ますね!!」
「はい、ありがとうございます!」

そう言って女将さんとフェルトちゃんは仕事に戻った。

はぁ、この街もとても良い街なんだけどな、離れるのが名残惜しい。
出発まで満喫しよう!

早めに来たのでまだ外は夕焼けだ。
お仕事終わりの人たちが食事や晩酌を楽しむ姿を見てホッコリする。

まだ少し明るいし時間もある。
そういえば前に女将さんが温泉があると言っていたのを思い出した。
ちょっと行ってみようかな♪
一度部屋に戻って支度をしてから行こう。

「あら、今日はもう戻るのかい?」
女将さんが空いた食器を運びながら言う。
「まだ少し明るいから女将さんが言ってた温泉に入ってこようと思って。」
「それはいいねぇ、冒険者ならブレスレットかざして1Gで入れるよ!街の住人は無料で入り放題さ♪広くてお湯も柔らかいからゆっくり入っておいで!温泉までの道も街灯があるし、人通りも多いから安全だよ!」
「素敵ですね!はい、行ってきます!」
「気をつけてね!」

女将さんと話し、一度部屋に戻り支度をしてから向かった。

数分歩いて行くと温泉があった。
湯気が立ち上っている。
入ると男女別の扉があり、入るとカウンターに魔石の水晶があり、説明を読んでからブレスレットをかざした。

脱衣所も広くて綺麗だった。
人は夕食時だから数人しかいない。
ちょうどよかった。
ゆっくり入れそう。

ソープなどとタオルを持って入ると、温泉のいい匂いがする。
まず身体や髪を洗ってから入った。
あったかくて気持ちいいー!!
そして本当に広い!
温泉なんて久しぶりだ!
毎日歩いてるから足パンパンだし、疲れが取れる。
スックも体を洗って洗い場のところで遊んでいる。
のんびりと温泉を楽しんだ。

ゆっくりと時間を過ごし、温泉をでたらもうあまりは暗くなっていた。
でも街灯もあるし人もちらほら歩いてるので安心だ。
ゆっくりと歩いて帰る。
温泉に入ったからか体が軽く感じるしポカポカだ。
銭湯に行って帰る時の気分だな♪

宿に着くとまだ食堂の方は賑わっていて女将さんに挨拶だけして部屋に戻った。

買ったパジャマに着替えて
部屋であったかいハーブティーを飲みながらまた本を読み始めた。
この世界には昔からの古い街もあれば、まだできて数年の街もあるそうだ。
なんか色々な街を知るって楽しいな。
元々旅行好きの私としてはワクワクする。

今度行く街もとても楽しみだ。
まずは無事に次の街に辿り着くってことが課題ではあるけれど。
そのためには準備と依頼もこなして経験を積まないとだなぁ。

色々考えながらキリのいいところまで本を読んで眠りについた。


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